──先生side──
あれからカリンっていう子の銃撃から逃げるために急いで部室から出ていったけど、出てすぐの廊下でも私たちを足止めするかのように何十体もの小さなロボットが待機してて襲ってきた
『アイツらはTSC2の制作で疲れているだろうから俺が前衛でやる』って言ってくれたハジメのおかげで、幾分か楽に突き進めたけど……やっぱりハジメ強い。私の指揮なんて要らないんじゃない?
あ、もう外暗くなってる。窓から見下ろすミレニアム学園の景色って結構綺麗だね。そのほとんどが徹夜で残ってる生徒で成されてるって思うと、ちょっと……こんなこと考えてる場合じゃないね
「な、何とか逃げきれた?」
「こ、これからどうする……?」
「もうミレニアムプライスへの出品は終わってるんだし……とりあえず結果が出るまで、このまま逃げ続けよう!」
「このまま逃げるって言っても何処に逃げるんだ?行く宛てとかは──」
「逃げ切れるとでも思ったか?」
「!?」
「ミドリ!」
ハジメがミドリを庇うように前に移動して、前から飛んできた小口径の銃弾を素手で弾いた……素手で?
多分、あの呪力っていうエネルギーを手に纏わせてたんだと思うけど、それでも少しだけ手に血が滲んでいた。そして前から来る小さな生徒には、最近見たことがあるから見覚えがあった
「は、ハジメ先輩……」
「へぇ?随分と優しいじゃねぇか、ハジメ」
「ってぇな……お前こそ、後輩に遠慮なく発砲すんなよ。ネル」
「別に弾が当たった程度なら平気だろ。そんで……なるほどな。どおりで、いちいち良い判断だなと思ったぜ。チビたちを指揮してたのも、差押品保管庫を襲撃したのも。あんただったか」
「先生……って呼べばいいのか?アカネが調査した、例の先生……噂は大袈裟じゃなかったみてぇだな」
“どういう用件なの?私たちへのリベンジ?”
「はっ!そんなくだらない理由で来るわけねぇだろうが。あたしが用があるのは、そっちのバカみたいにデケェ武器持ってるあんただ」
「……?」
「アリス。多分というか、十中八九お前の事だぞ」
「そうそう、お前に用があるんだ」
「アリスにですか?」
「なにやらC&Cに一発食らわせてくれたらしいじゃねぇか……?ちっと面貸せや」
「……風貌も合わさってまさにヤンキーだな」
“ハジメ……今はそういうのは……”
「とりあえずハジメは黙れ。んで、どうなんだ?」
「……!アリス、このパターンは知っています!『私にあんなことをしたのは、あなたが初めてよ……っ』告白イベントですね、チビメイド様はアリスに惚れていると。スチル獲得です」
???
恋愛ゲームでの知識がここで発揮されてしまったのか、予想外の言葉を放つアリス。そんなアリスに目の前の……ネルって子はどんどん顔が赤くなっていって──
「ふ、ふっざけんなこの野郎っ!てか、誰がチビメイド様だ!?ぶっ殺されてぇのか!?」
「ひっ……!」
「こ、怖っ!!」
「何だと……」
「あぁ?」
ゲーム開発部のみんなが怯えている中、ハジメだけが1歩アリスより前に出てきて、ネルって子を見ながら口を開いた
「アリスに惚れているだと!?なら、先にアリスのお兄ちゃんである俺に話を通せ!アリスと付き合いたいならそれからだ!」
「なに馬鹿なこと言ってんだテメェ!!あたしは!別に!そこのチビに!惚れちゃいねぇよ!!付き合う気も全くねぇからな!!」
「なるほど、ツンデレタイプか。アリス、これを堕とすのは難しいぞ」
「つまり……チビメイド様の攻略難易度は最高ランクということですね!」
「テメェらマジで……っ!」
「まあまあ落ち着けネル。アンガーマネジメントだ、6秒まて」
「お前のせいだろうが……っ!……ふぅ……」
「どうだ?落ち着いたか?」
「殺す」
「ダメだこりゃ」
何してるのさ……
「はぁ……なかなかイラつかせてくれるじゃねぇか、九割ぐらいハジメのせいだが」
「誤解してるかもしれねぇから一応言っとくが、別にC&Cに一発食らわせた分の復讐って訳じゃねぇ。あちこちに怪しい部分はあったが、こっちとしては正当な以来の中での出来事だった。そっちはそっちで、あたしらを相手に目標を達成しただけだ」
「別にそこに悩みはねぇが……偶然、興味が湧いてきてな」
「興味……?」
「確認、って言った方が良いかもしれねぇが……さぁ、ちょっくら相手してもらおうか」
「あたしと戦って勝てたら、このまま大人しく引き下がってやる。お互いを理解するには、これが一番手っ取り早いからな。どうだ、難しい話じゃねぇだろ?」
「……分かりました」
「お、やる気満々と来たか」
「一騎打ちのイベント戦闘……みたいなものですね、理解しました」
「イベ……なんつった?」
「あの時は狭かったですし、鏡を持って帰るという使命がありましたが……今なら……!」
「やべっ、下がれ下がれ」
「アリスちゃん!頑張ってね!」
「……行きます、魔力充電100%……!」
「ちっ、これは……!」
「光よ!!」
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──鹿紫雲side──
うひゃあ……なんちゅー威力だよアレ。ミレニアムの校舎の壁が消し飛んでるじゃねぇか、それをいとも簡単に扱うなんてさすがアリスだな
「……やったか?」
「アリスちゃん!そのセリフは簡単に言っちゃダメ!」
「あ、ネル先輩は3年生でした、言い直します。や、やっつけられましたか……?」
「違う、そうじゃないんだ……」
“まだだよ”
ああっ!ウチの妹ちゃんが撃たれた!おのれ……許さんぞ陸八魔アル!*1
「確かに、並大抵の火力じゃねぇが……ただ、それだけだ」
「も、もう一度、魔力を充電……!」
「遅ぇよ」
「あっ……!」
なっ……ウチの妹ちゃんを殴った!?許さん!先生、紙持ってない?帳簿代わりにネルの名前刻んどくから……あ、無い?……そっすか……ごめんなさい、大人しく見ときます
「テメェの武器は確かに強い。だが引き金を引いた後、発車まで最低でもコンマ数秒はかかる。その上、その強すぎる火力のせいで、相手にある程度の距離まで入られたら撃てねぇ。爆圧に、自分まで巻き込まれるからな」
「そしてこの間合いであたしに勝てる奴なんざ、キヴォトス全体でもそう多くは……いや、1人しかいねぇ」
「うぅ……」
「アリス!」
「思った以上にがっかりだったな。この程度で、あいつらがやられたとは到底……」
光の剣を盾に防戦一方だったアリスが、光の剣の銃身を振り回しネルへとぶつけた
「ぐっ!」
「その銃身を、振り回せんのかよ……!」
「ねぇミドリ、口調どうした?キャラ変わってない?」
「はっ、近接戦としては悪くねぇ判断だ……けどな、相変わらずこの距離じゃ、あたしの方が圧倒的に有利。テメェは発射しようにも、あたしに照準を合わせられねぇ」
「……照準は、必要ありません。行きます!」
「だから無理だって……ん?この状況で発射準備……?おい、まさかテメェ……!?」
どんどんとエネルギーが溜まっていく光の剣の銃口が向いていた先は、床だった
「あたしじゃなく……床に!?正気か!?そのまま撃ったらテメェも……!」
「光よ!!」
閃光が視界を遮る。そのまま発射されたエネルギーは床を壊し、煙によってアリスとネルの姿は見えなくなっていた
「アリスちゃん!うっ、煙で視界が……!」
「床がほぼ崩れて……見つけた、アリス!」
「に、肉体損傷48%……後退を望みます!」
「先生!」
“分かった、私が背負う!”
「お願いします、急いで!」
こうして煙が晴れないうちに、俺たちはそこから走り去っていった
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どうも、あれから先生達に断りを入れてまだC&Cが居る所に戻ってきた鹿紫雲です(??)
久々に他のC&Cのやつらと話したいから戻ってきたけど、今はなんか話し合いしてるみたいなんで柱の陰に隠れて様子みてます
「分かった!気になっちゃったんでしょ〜、先生のこと!」
「ばっ、違ぇよ!そ、そういうんじゃなくてだな……!」
「ふふっ、お気持ちは分かります。でも、少々心配ですね。あの子達の体躯を見るに、先生の好みはおそらく……」
「少なくともリーダーにとっては、悪い情報じゃない」
「うるせぇ!いつまでもそういうこと言ってっとぶっ飛ばすぞ!?」
「んー……けどいいの?リーダーにはハジメくんがいるでしょ?」
「は、はぁっ!?な、何言ってんだお前!?いい加減にしねぇと……」
「そういえばそうだったな……だが、ハジメ先輩の好みは先生と同じとは限らない」
「だから違ぇって!?」
「それならご安心を。ハジメ先輩は小さな体躯の子を好む……ロリコンという噂がよく出回ってますので、リーダーにも可能性はありますよ」
「ロリコンじゃねぇからな俺は!?」
「「「え?」」」
「は?」
「あ」
……あなや、『ハジメがロリコン』という言葉に釣られて柱の陰から出ちゃいました……
「……テメェ、なんでここにいやがる……というか、さっきの話をずっと……」
「あー……えー……っと……っすぅー…」
「……今度、先生の女性のタイプ聞いてみるわ」
「要らねぇって!!」
その後C&Cの面々といろいろ話してから別れ、先生から送られてきたアリスを寝かせている保健室へと全速力で向かっていった。待ってろアリス!今お兄ちゃんが行くからなっ!
というか、先生って光の剣ごとアリス背負ってたけど大丈夫なのかな……火事場の馬鹿力ってやつかな?しばらく筋肉痛だろアレ
描写的にやっぱ先生って光の剣ごとアリス背負ってますよね?そこんとこどうなってんだろ
100話記念どうする?
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プレ先鹿紫雲の世界線を書く(別作品)
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ここは女体化カッシーだろ(おまけ)
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七囚人相対(おまけ)
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正月(おまけ)
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書かんでいいから本編書け