転生した狐はメイドになる   作:くまんじゅう

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浪漫

ノウェムの歓迎会とちょっとした騒動が勃発した日の翌日。

ノウェムはヴェルダナーヴァとルドラに監督され、様々な武器を試していた。

調停者として活動するうえで、なんの得物もない徒手空拳とスキル、魔法のみの戦い方では勝てる相手にも限界がある。しかし武器を手に取り、それを卓越した技量で扱うことができれば戦闘の幅が桁違いに広くなる。

その前段階として、まず自分に合った武器を探すところからノウェムは始めていた。だがーーー

 

「うぅ〜ん。ノウェムに鎌の適性は無いみたいだね」

「だ・か・ら!なんでさっきから二人とも変な武器ばっかり試させるんですか!普通に剣でいいでしょ!」

「そんなのつまんねぇじゃんか」

 

完全に遊ばれていた。

二人に言われてノウェムが試した武器は「大鎌、モーニングスター、ハルバード、ソードブレイカー、チャクラム」など普通は使いこなせないロマン武器ばかりであった。

しかし、ヴェルダナーヴァとルドラの度肝を抜いたのはノウェムが二人のお巫山戯でもっと難しい武器を、と渡したロマン武器の中のロマン武器である「蛇腹剣、ワイヤー」などを使いこなしたことだった。

 

「流石にこれは予想外だね」

「おいノウェム、それこっちに向けんなよ」

「ちぇっ、つまんないの〜」

 

蛇腹剣をルドラに試しに向けようとした途端、察知され、釘を差されたノウェムは不平を垂れた。一応、精霊の棲家で敗北したリベンジを狙っているのである。

結局、ノウェムが充分に使えた武器は「打刀、鉄扇、弓、ワイヤー、蛇腹剣、鎖分銅」の6つである。

 

「意外と変な武器に適正があったんですね、私は」

「ノウェムは空間把握能力に優れているからだろうね、でないとワイヤーとかの伸びる武器は扱えないよ」

 

実際そうなのだろう。

今までは比較対象がラミリスさんという迷宮内では全能とも言える存在だけだったのでそんな認識はなかったが、ルドラと戦った時、空間把握能力はノウェムの方が高かった。

勇者以上に巧いのなら、それは大抵の相手の把握能力を凌駕しているのと同義である。

 

「で、結局どの武器にすんだ?」

 

ルドラの問いかけに、悩んでしまう。

一通り扱ってみて、打刀が最も手に馴染んだが他の扱いやすさはノウェムにとってはトントンだ。戦況に応じて臨機応変に対応するなら、出来るだけ多く武器を扱えたら良いだろうが、極めるのなら一つにしたほうが効率的だ。

 

「なら、僕がノウェム専用の武器を創って上げようか?あの6つに変形できる武器を」

「えっ!!そんなことが出来るんですか!?」

「これでも一応、神様だからね」

 

ヴェルダナーヴァの提案に思わず大声で反応してしまう。それなら、一つの武器に拘る必要も無いし、いざというときに変形して相手の意表を突ける。

それに武器を作れたこともそうだが変形する武器を作れるなんてと、思わずノウェムも心の中の秘めた厨二心を爆発させた。

 

(変形!まさかそんなことが可能だなんて!じゃあ、あのゲームの変形武器も作れるかも!)

 

ノウェムは前世で様々なゲームをプレイしていた。ハマッたゲームには変形武器が登場する暗い雰囲気の狩人のゲームなどもあったこともあり、はしゃぎにはしゃいでいた。

 

「じゃ、創って来るね」

 

ヴェルダナーヴァはノウェムとルドラにそう告げてから、転移した。

その中でヴェルダナーヴァはあることを考えついていた。

 

(これを期に始原達用に武器も創ってみようかな)

 

******************************

 

武器の選択が終わった後、ルドラと別れたノウェムはルシアの部屋に向かっていた。

 

(ルシアから突然部屋に来てって思念伝達があったけど、何だろ?)

 

部屋につきコンコンッとノックをして間もなく、中から「どうぞ、入ってください」というルシアの声が響いてきた。

 

「・・・・・・・・何やってるんですか。」

 

扉を開けて部屋の中に入ると、ルシアが天井からキラキラとした糸のようなものに絡め取られて吊るされていた。

それだけでも美女が縛られ吊るされているというヤバい絵面なのだが、当のルシアが焦るのではなく思いっ切り真剣な表情で何やらブツブツと考察っぽいものを呟いていたので、ノウェムの混乱がさらに深まった。

 

「・・・・・・・・本当に、何やってるんですか。」

「いえ、貴方が使っていた陰陽術というものを再現しようと試行錯誤していたのですが、術式の改変を一部ミスしてしまって、大量の魔鋼の糸が出来てしまいまして・・・・こんな有り様に」

 

(もしかして・・・・・・ルシアってマッドサイエンティストタイプの人間?)

 

実際の所、ルシアは普段は本当に常識人なのだが一度熱中すると抜け出せなくなり大きくやらかすだけだ。しかし、それを知っているのは極一部であり、その一部はそれを既にそういうものだと受け入れてしまっているため、顔色一つ変えない。そんな中で、ルシアの奇行をまともな顔をして受け入れられる精神性をノウェムはまだ獲得していなかった。

 

「ありがとうございます。ノウェム」

「ぁあ、うん?」

 

困惑しながらもルシアを魔鋼の糸から解放して、魔鋼の糸を片付けた後にルシアからそう言われたが、ノウェムは曖昧な返事しかまだ出来なかった。

 

「ノウェム。魔法の研究をしませんか?」

 

そんな中でのルシアからの突然の提案に、混乱していたノウェムの脳は再起動し、今度は正常に作動した。

 

「魔法の?」

「というよりは、魔法と貴方の陰陽術を組み合わせた術の開発ですけどね」

 

その提案は、ノウェムにとっても願ったりかなったりだった。ルシアたちが精霊の棲家にやってきたときに丁度着手しようとしていて、結局後回しになっていたからだ。

 

「よろしくお願いします。ルシア」

「はい!では、早速始めましょうまずはーーーーー」

 

その後、今度はノウェムも研究に没頭してしまい、三日立った後に、いい加減にしろとやってきたヴェルグリンドに二人は揃って鉄拳制裁を食らった。

 




ヴェルダナーヴァはノウェムの以外に何を創りに行くのでしょうかねぇ。
ルシアの縛りはプロでもトライアンドエラーもあるよなっていう設定です。(癖が入ってないとは言わない)
作者はロマン武器大好きなので出しました。ブラボの仕掛け武器ってカッコイイよね、一回でもいいから獣肉断ち持ってみたいです。

主人公以外のオリキャラっている?

  • ノウェムだけでよろしっ!!
  • 大量納入で原作を壊せぇぇ!!
  • 一人くらいならぁ〜
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