ニフエートス王国の王都の外れの神殿近くにボロい鎧に全身包まれた、男がいた。彼は元王国の騎士であった。
しかし王国の実験から逃げ王国が滅んだ今、故郷に戻ってきたのだった。王国はもはや、呪いが蔓延し息し死体が蔓延るばかりとなっていた。
「はあ、どこもかしこも死体だらけ!これじゃあせっかくの故郷も地獄に早変わりだ!」
今や、水が流れぬ噴水に座り、故郷の惨状をなげいていると、俺が子供の頃から封鎖されている神殿から足音が聞こえてきた。
「また死体か!はあ、勘弁してくれよ……一人ぐらい生きてる奴をみたいぜ、」
直剣を構え、足音がした方に向かうと、そこには生きてる奴がいた、服装こそボロいがそこは俺もそうだし直ぐに生きてるとわかる。おそらく神殿の中も死体がいたのだろう戦いの後がついており、何より構えている直剣が証拠だ。
「おいおい!警戒するのはわかるが剣をおろしてくれ!俺は生きてるからな!」
警戒を解こうと構えを解いて軽くそして気付かせるためにも大きな声を出す。気付かれないで殺されたらたまったもんじゃない
「……」
奴も構えを解いたみたいだ、返事ぐらいしてくれたっていいじゃねぇかと思いながらも愛想良く振る舞おうと声をかける。
「ここは、死体だらけだからな、警戒するのもわかる。というかあんた、神殿から出てきたけど何者だ?」
神殿は俺が子供の頃から封鎖されていた。もちろん大人は近づかなかったし子供も怒られるから近づくことはなかった。ましてや語ることすら憚れるぐらいだ。近づくなんてことはよっぽどのことがないとなかった。
ただ、一つ語られる話いや予言があったはずだ。たしか、神殿から出てきた塞ぎ人が世界を救うとかなんとか。この状況にぴったりだ。まさか……
「まさか、予言の塞ぎ人とかか?それなら、いいな、予言の通りなら、世界を救ってくれるんだろう?この街も少しはまともになるかもな!」
「……」コク
返事ぐらい声に出してしてくれよ……まあ頷いただけましとするか。たしか予言だと北方の神殿行くとか行ってたような。まあ教会なら知ってんだろ。ただなあ教会ここから繋がるかどうか……ああ噂があったな
「あんた、使命があんだろ?何だったかは忘れたが予言にあったと思う。それなら教会の街に向かうと良い。行き方は……見えるか?あの王城だ。もはや廃城だけどな、そこの地下から教会の街に繋がるって噂を聞いたことがある。」
「所詮、噂だが行ってみる価値はあるぜ。ただ気をつけることだな。城には世継ぎに失敗した王様と実験で神になった騎士が蔓延ってるからな!ハハハハ……!」
つい癖で笑ってしまったが、怪しまれないか?まあいいか。こいつにとっては俺以外に情報源もないだろうしな。
まあ、このまま任せるのは申し訳ねぇな。助けてやるか。
わざとらしく、思い出したように声をだす。こういうのはわかりやすくていいんだ。
「おお!そうだ!……ここから先、あんたも俺も色んな窮地に陥るだろう、そんな時に助け合う。どうだ?」
「……」コク
また、頷きだけか、これもこれでいいのかもな。
「じゃあ、これをやる。宜しく頼むぞ。」
奴は橋渡しの理*1をもらうと、影に飲まれている広場の入り口から出て行った。
その背中は雲から漏れた太陽の光に照らせれていた。
汎用化された理、塞ぎ人または人の理を繋ぎ協力者を呼び込む。または鳥の姿を模し、連絡を取り合える。
誰もが使える理の一つである。ただし人がいればだが。