IS? え、ここ緋弾のアリアの世界じゃないの?   作:竹箒

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早くもサブタイトルのネタがないです。
私自身、ほかの小説を読み返すときにサブタイトルで内容を把握することが多いのでつけてるんですが、話数のみの表記とどっちがいいんでしょうか。


第十話 イギリスの次は中国…知り合いが多い…

ISの授業の後、どうやら一夏のクラス代表決定のパーティーを行うようで、俺たちは宿題もそこそこに今回のパーティー会場である食堂へと足を運んだ。

 

「という訳で織斑君、クラス代表就任おめでとう~!!」

 

「「「「おめでとう~~!」」」」

 

ぱん!ぱん!という音とともにクラッカーが鳴らされ紙吹雪が辺りに舞う。……一瞬銃声かと思って懐に手を伸ばしかけたのは職業病と思って見逃してほしい。

 

「いやぁこれでクラス対抗戦も盛り上がるよねぇ!同じクラスに男子がいてよかった!」

 

「本当だよ!」

 

食堂の会場には『織斑一夏クラス代表就任パーティー』という文字が書かれた横幕が掛けられており、それを見た一夏は苦笑いを浮かべているがまあここまで来たら仕方ないし頑張ってくれ。

 

一夏がクラスの女子たちに囲まれているのを横目に広げられたお菓子やジュースなどをつまんでいるとオルコットがこちらに歩いてきていた。

 

「ん?どうした、オルコット」

 

「いえ、遠山さんの調子はいかがかと。それとわたくしの事はセシリアで構いませんわよ」

 

「そうか、じゃあ俺の事もカナタでいいぞ。調子と言ってもな、ISの基礎操縦もままならないのにクラス代表なんかに任命されなくてよかったとしか言えないな」

 

普通の量産機程度なら問題なく動かせるであろうが俺の専用機であるウラガ―ノはそうもいかない、当分は動かし方の練習からだろう。

 

「わたくしとの試合の時は乗りこなしていたようですが、授業や先ほどの練習では苦戦していたようですわね…、何か理由でも?」

 

オルコ…、セシリアは試合の時と普段の俺との違いに何かあるのではないかと疑問に思っているようだった。

 

「あー…、うちの家系にはちょっとした特殊体質があってな、条件を満たすと30倍くらい強くなる。普段との違いはそれが原因だな」

 

少し迷ったがHSSについて俺は少しだけ教えることにした、流石に発動のキーなんかは言うとセクハラで捕まりかねないので伝えることはしないが。

 

「30倍!?…確かにそれならあの動きが出来るのも納得ですわね」

 

「流石に条件は教えられないけどな、武偵たるもの手札は伏せておくべきだし」

 

「そういえばカナタさんは武偵でしたわね、なら詳しくは聞きませんわ」

 

「そうしてくれると助かる。あと口調が変わるのもさっきの体質が原因だからそっちにも触れないでくれ…。女言葉を使うのは結構恥ずかしいんでな」

 

なーんで俺がヒステリアモードに入ると女言葉になっちまうんだろうか…、これならキンジ兄さん達みたいに気障なセリフを言う方がマシに思える。

 

「…そういえばセシリアは武偵に思うところはないのか?自分で言うのもなんだが武偵とかろくでもない奴らの集まりだと思うが」

 

ふと気になっていた疑問を聞いてみることにした。教室での騒ぎの時もセシリアは武偵に関する暴言って言ってなかったんだよな。今も別に武偵って聞いて怖がるようなこともないし。

 

「ああ、そうですわね。武偵に関して特に偏見はありませんわよ。わたくしの知り合いにも武偵はおりますし、そもそも武偵の発祥ともいえるシャーロック・ホームズはイギリス人ですもの」

 

「それもそうか…、ちなみに知り合いって誰だ?セシリアの知り合いってくらいだから結構有名なんじゃないか?」

 

武偵との知り合いという事は護衛なんかの任務を受けたことがあるって事だろうし、貴族の護衛となるとそこそこの実力者だろう。

 

「正確には武偵としての知り合いではないのですが…」

 

セシリアはそこで言葉を区切り、その武偵の名前を教えてくれた。

 

「『神崎アリア』様ですわね。オルコット家とホームズ家には少なからず親交がありましたので」

 

「ブフッ!!」

 

思わず口に含んでいた飲み物を吹き出す。

 

「キャ!?ど、どうしたんですの!?」

 

ま、まさかの神崎先輩かよ…、世間は狭いというかなんというか…。

 

「わ、悪い…。知ってる名前が出たもんでな…」

 

「アリア様をご存じでしたのね」

 

「まあ、俺の兄さんのコンビでな…。俺もあの人には世話になったし。……というかあの人の知り合いなのに日本云々言ってたのかお前…」

 

あの発言が神崎先輩に知られてたらセシリアには風穴が空いてたんじゃなかろうか…。

 

「」

 

セシリアは発言の内容がばれた時のことを理解したのか顔を真っ青にして震えていた。

 

「……まあ、俺からは黙っといてやるよ。流石にクラスメイトが風穴開けられてるところなんて見たくないしな…」

 

「ありがとうございますわ……」

 

キンジ兄さんじゃないんだ、ガバメントの乱射なんてされようもんなら普通は重症、最悪九条破りだ。まああの人が加減を間違えるとも思わないが…。

 

「…アリア様のコンビ、というともしやカナタさんのお兄さんは遠山キンジさんですか?」

 

「そうだけど…、よく知ってたなあの人はこっちじゃ無駄に有名だけど普通なら知名度なんてないはずだけど」

 

「貴族ですので。流石のわたくしも『不可能を可能にする男(エネイブル)』の名前くらいは聞いたことはありますわ。……というとカナタさんは姉に『世界最優(ブリュンヒルデ)』を、兄に『不可能を可能にする男(エネイブル)』を持つ身になるのですね…。そう考えるとあの動きも納得ですわ」

 

「俺としては期待が重いだけなんだがな」

 

緋弾のアリアにてキンジ兄さんが行ってきた偉業を思い返すとあの人の弟という見方をされるのは期待が重すぎる。絶対人間じゃないって、現に人間やめ人間ランキングの世界ランキングに乗ってる人だし…。

 

「死んでも生き返ったり銃弾を素手で受け止めたりする人と一緒にしないでほしい。切実に」

 

「ええ……?」

 

セシリアが兄のやらかしにドン引きしているが実際その目で見た時のインパクトはヤバかった。いくら事前に知ってても目の前でやられるとホントにお前人間か?って思う。

 

俺とセシリアがお互いにドン引きしていると食堂のドアが開き、テンションの高い女子生徒が入って来た。

 

「はいはーい新聞部でーす。話題の新入生に特別インタビューをしに来ました~!」

 

カメラを持った女子生徒、ネクタイの色を見るに二年生だろうかは一夏の方に突撃していく。

 

「二年の黛薫子です。よろしくね。新聞部の副部長やってまーす。はいこれ名刺」

 

どうやらクラス代表となった一夏にインタビューをしに来たらしい。

 

捏造だとか言ってるけど大丈夫なのかこの人…。

 

「さて次は二人目の男性操縦者の遠山カナタくんにインタビューです!はい一言!」

 

うわ、こっち来た。

 

「あー…、遠山カナタです。武偵やってるんでストーカーやらお悩みの人はぜひご依頼ください。お友達価格で受けます」

 

「えー、そこは無料じゃないの~?」

 

「いや、仕事なんで…」

 

ボイスレコーダーを操作し、俺たちのインタビューを終えた黛先輩はカメラを構え。

 

「それじゃあ新聞の見出しの為に専用機持ち三人の写真撮らせてもらえるかな?」

 

「ええ…、あんま写真に乗りたくないんですけど…」

 

断ろうとするが黛先輩は俺の手を引き、強引に一夏たちのもとへ引っ張っていく。

 

「はいはーい!じゃあ写真撮るよー!並んで並んでー!!」

 

言っても聞いてくれない様子なので俺はあきらめて一夏の隣へと並ぶ、セシリアも一夏の隣へと移動し、俺とセシリアが一夏を挟む形で並ぶ。

 

「それじゃあ撮るよー!35×51÷24は~?」

 

なんだそれ。俺は武偵が写真に写るときのマナーとしてカメラ目線にならないようにそっぽを向く。

 

「ぶー!遠山くんこっち見てよー!」

 

「勘弁してください。武偵のくせして真正面から写真に写ったらボコられるんですよ…」

 

よっぽど俺が写真に写りたくないのを理解してくれたのか不満げな顔をしつつも、黛先輩はもう一度カメラを構えシャッターを切る。

 

「おっ、いい写真」

 

「……なんでみんな入ってるんです?」

 

一夏が写真を確認してみると俺たちの後ろには一組の生徒全員が見事に映り込んでいた。

 

「セシリアだけずる~い!」

「私たちも織斑君たちと写真うつりたい!」

「クラスの思い出になっていいじゃん!」

 

クラスメイト達はやんややんや話始めセシリアと一夏は困った顔をしているみたいだった。

 

そんなこんなありつつパーティーは無事に終了し寮の門限の時間が近づいてきたため解散となった。

 

______________________________________

 

次の日、俺は授業の為に教科書や参考書を準備していると、隣の席に座っているのほほんさんと夜竹さんが俺に話しかけてきた。

 

「かなたん、おはよ~」

 

「おはよう遠山くん。ねえねえ、遠山くんは転校生の噂聞いた?」

 

転校生?この中途半端な時期にか?

 

「いや、知らないな…。というよりこの時期に転校ってそれ、入学が遅れただけじゃないのか?」

 

まだ学校が始まって2週間程度、それだったら転校とは言わないのではないだろうか。

 

「確かに…、でも転校生って響きがワクワクするよね」

 

「二組に転入するみたいだけど、中国の代表候補生なんだって~!」

 

へえ…、中国の代表候補生…。

 

「…二人ともその転校生の名前ってわかったりするか?」

 

中国の代表候補生という情報から、俺の脳裏には一人だけ浮かぶものがあった。

 

「う~ん…ごめん、わからないや」

 

「わたしも~…」

 

どうやら二人とも名前までは知らないらしい。

 

「いや、大丈夫。こっちこそすまん」

 

「でもでも~、そんな事を聞くってことはかなたんは転校生が誰だか知ってるの~?」

 

のほほんさんが心当たりがあるのかと尋ねてくる。

 

「まあ、心当たり程度なら。といってもそいつISに乗ってまだ一年程度だったはずだから今回は違うと思うけどな」

 

以前、キンジ兄さんの仕事の都合で上海の藍幇(ランパン)で世話になったときに仲良くなったツインテールの少女を思い出すが当時の彼女はISに乗り始めたばかりだったはず。才能はえげつないものがあったが流石に今回の転校生とは無関係だろう。

 

「でもクラス対抗戦に出てくるのは一般生徒だって話だし、私の聞いた話だと専用機持ちは一組と四組だけみたい」

 

へー、専用機持ちって四組にもいるのか。…しかし一組は専用機持ちが3人もいるのか。

 

クラス対抗戦の事を話していると一夏も教室に入ってきたようで俺たちの会話に交じってくる。

 

「おはよう三人とも。なんの話してるんだ?」

 

「おりむ~、おはよ~」

 

「おう、一夏。いや二組に転校生が入るって話をちょっとな」

 

「ああ、俺もちょっと聞いたな。代表候補生なんだっけ?」

 

どうやら一夏も耳にしたことがあったらしい。まあこんだけ噂になってたら当然かもな。

 

「らしいぞ、っていってもクラスが違うし俺たちとは対して関わらないだろうがな」

 

合同授業なんかもあるらしいがそれまでは俺たちも他クラスの連中とは関わることもないだろう。俺の言葉に一夏も「それもそうか」という顔をしていた。

 

「――その情報、古いよ!」

 

俺たちがそんなことを話していると教室のドアからどこか聞き覚えのある声が聴こえてくる。

 

――まさか?

 

俺が声の方向を確認すると、そこには左右に括ったツインテールに小柄な体形に負けない勝気そうな表情に八重歯が特徴的な少女だった。

 

「「お前…、もしかして鈴か…?……ん?」」

 

俺と一夏の声が重なる。え?まさか一夏の知り合い?

 

「え?なに、一夏お前も知り合い?」

 

「いやいや、カナタお前こそ鈴のこと知ってるのか?」

 

俺と一夏がまさかの共通の知り合いの登場にお互いにびっくりしていると、鈴はそんな俺たちを見て不敵な笑みを浮かべる。

 

「二人とも久しぶりね。中国代表候補生、凰鈴音(ファン・リンイン)。今日は宣戦布告に来たってワケ」

 

鈴はなにやらカッコつけているみたいだが……。

 

「「なに格好付けてるんだ?全然似合ってないぞ」」

 

あ、また被った。

 

「ちょ!アンタ達二人ともなんてこと言うのよ!」

 

なにやらキレてるが正直そんな強キャラっぽいムーブするタイプじゃないだろお前。

 

鈴は俺たちにキャンキャン噛みついているが後ろをチラリと見てみるが鬼が立ってるので今すぐどっか行った方がいいと思うぞ俺は。

 

「大体ねえ!!「おい」――なによ!」

 

ゴスッ!!

 

「いつまでそこに突っ立っている。教室に戻れ」

 

ほれ言わんこっちゃない。鈴は織斑先生の出席簿を食らい涙目で頭を押さえていた。

 

「ち、千冬さん…」

 

「織斑先生だ。いいからさっさと自分の教室に戻れ。もう一発食らいたいか」

 

「ひい!?ふ、二人とも!また後で来るからね!待ってなさいよ!!」

 

織斑先生の眼光に負け、鈴は踵を返し猛スピードで帰っていく。

 

「い、一夏!今のは誰だ!?」

「い、一夏さん!今のはどなたですの!?」

 

箒とセシリアは一夏と知り合いっぽい鈴の姿を見て一夏に詰め寄ってきていたが――

 

ズパァン!!

 

「お前たちもだ。早く席に戻れ」

 

二人纏めて織斑先生の出席簿アタックの餌食になっていた。

 

はあ…、またもや騒動の予感が……。




鈴の出身って情報ありましたかね。一応中国ってだけで地名なんかは言及ないと思うんですが…。なのでこの作品の鈴の出身は上海になります。

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