超次元なサッカーでドライブシュートを打つ   作:イノウエ・ミウ

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オリオンルート実装されましたね。アレスよりも(悪い意味で)凄い作品ですが、果たしてどこまで再現されるのか・・・
PVで「すまん、手が滑った」まで再現されてたのは流石に笑いました(笑)。


始動!南雲原中サッカー部!

雲明は入部テストを乗り越えた新入部員の4人の前に立つ。

 

「皆さんには新設サッカー部に入部してもらうことになりました。よろしくお願いします」

 

雲明が軽く挨拶すると、4人の新入部員たちは左から順に自己紹介を始めた。

 

「雨道未理科です。力不足かもしれませんが、少しでもサッカー部の皆様のお役に立てればと思っています」

 

周りから『2周目のミリカ』と言われている雨道未理科。一見お淑やかで、とてもサッカーができる選手には見えないが、入部テストでは見た目に反したスピードで翼がパスしたボールを受け取っていた。

 

「古手打七南。私のキレ味、見せてあげる!」

 

元剣道部員の古手打七南。剣道部なだけあって瞬発力が高く、パスしたボールへの反応速度は候補者の中で一番だったと記憶に残っている。

 

「今この学校で最も調子に乗ってる男、幕下照だ!まくってくぜ!」

 

亀雄と同じくらい丸っこい体型の幕下照。元相撲部であり、その巨漢は絶対に相手を通さないという頼もしさを感じさせる。

 

「妖士乃銀朗。君のエリアに入れてもらうよ」

 

ミステリアスな雰囲気を持つこの中で唯一の二年生妖士乃銀朗。マジック研究会の副部長を務めているだけあってかなり器用で、初めて扱うはずのサッカーボールで華麗なリフティングを披露してた。

男子2名、女子2名、計4名の生徒が、この入部テストに合格した生徒たちだ。

 

「これからよろしくお願いします」

 

「これはまた、個性的な奴らが集まったな」

 

頭を下げてお辞儀する雲明の横で木曽路が呟く。

 

「これでも選ぶのは苦労したんですよ。一人一人の能力を確認した上で、今このチームに必要な物は何か。それを翼と一緒に考えながら決めました」

 

雲明がそう言うと、皆は一斉に翼の方に振り向いた。

 

「今の南雲原に足りないのはディフェンス力だ。FWは桜咲先輩と来夏先輩、MFが俺とソジ君と柳生先輩に対して、DFは今のところ亀雄君一人だ。だから、候補者たちのプレイを見て、DFに適した選手を選んだんだ」

 

そう言いながら、翼は一人一人の選んだ理由について説明する。

 

「まず、雨道さんは亀雄君に負けないくらいスピードが速く、パスも正確に受け取っていた。古手打さんも15人の中で一番速くボールに反応してた。それを見て、この二人はDFに適していると思ったんだ」

 

女子二人の説明を終えた翼は、次に幕下の方に視線を向ける。

 

「次に幕下は体も大きいし、足腰もかなり強い。サッカーにおいて、ディフェンスには二つ大事なことがあるんだ。一つは相手の動きを予測して、ボールにいち早く反応できること。これは、さっきの雨道さんと古手打さんが当てはまるね。もう一つは、強靱なFWに負けないくらい強いパワーで、相手の動きやシュートを止めること。その面で一番適してたのは元相撲部の幕下だ」

 

最後に妖士乃の方に視線を向けて、彼を選んだ理由を語る。

 

「最後に妖士乃先輩はスピードや体格はどれも平均レベルだけど、彼のボールを受け取った後のボール捌きは、15人の中で一番高く、テクニックの面で非常に優れていた。もし、任せるとしたらDFか一つ余っているMFのポジションになるね。雨道さんや古手打さんもMFの適性は十分あるから、状況に応じて使い分ける形になるかな」

 

「なるほど。結構考えられているんだな」

 

この4人を選んだ理由を聞いて、納得する桜咲。他の皆も特に異論は無かった。

 

「このチームの最初のミッションは、フットボールフロンティア一回戦突破です!皆さんには後で練習場所やチーム戦術に関する情報を送ります。分からないことがあれば、僕やマネージャーの百道さんに聞いてください」

 

雲明の指示を聞いて、4人は分かったと頷いた。

するとそこに、柳生が口を開いた。

 

「それと、俺から皆に見せたい物があるんだ」

 

柳生の見せたい物について疑問に思いながらも、彼の後を付いていく一同。

目的の場所に辿り着くと、そこには広大な芝生のコートが辺り一面に広がっていた。

そう、元々野球のグラウンドだった場所が、立派なサッカーグラウンドになっていたのだ。

 

「こ、これは・・・!」

 

「これはかなり上質なグラウンドですね」

 

雲明と未理科を初め、全員が突如作り出された本格的なサッカーグラウンドに驚いていた。

柳生がこのグラウンドについて説明する。

 

「昨日の夜、野球部のメンバーに手伝ってもらって、以前のサッカーコートを再現した。まぁ、少々業者も雇ったけどな」

 

「流石政治家の御曹司・・・」

 

木曽路が柳生家の莫大な財力に圧倒されている横で、翼が嬉しそうに言った。

 

「でも、これだけ広いグラウンドなら、本格的なサッカーの練習ができそうだね」

 

「当然だ。今日から早速、チーム練習に使えるぜ」

 

「柳生先輩、ありがとうございます」

 

「気にするな。少しでもサッカーを侮辱し続けてきた罪滅ぼしになればいいがな」

 

礼を言う雲明に対して、微笑みながら言葉を返す柳生であった。

 

 

 

 

新たに加入した部員の紹介が終わったら、雲明は全員を部室に集めた。

話の内容は、未だ正式に決められていなかった監督とキャプテンについてだった。

顧問の香澄崎によると、フットボールフロンティア事務局から申請書類に監督とキャプテンについて記載がないことを指摘されたとのこと。

そのことについて話し合いを行い、監督は形だけだが香澄崎がやることになった。

次にキャプテンを決めることになったのだが・・・

 

「キャプテンは雲明で良いんじゃないか?」

 

我先に桜咲が雲明をキャプテンに推薦した。

しかし、雲明は首を横に振った。

 

「いや、僕は試合には出ないので、ここは、この中で一番サッカーが上手い翼がキャプテンになるべきじゃ――」

 

「それは違うよ、雲明君」

 

雲明の言葉を止めたのは、今まさに彼がキャプテンに推薦している翼だった。

 

「サッカーが上手かろうが、俺は君にスカウトされて入っただけの部員に過ぎない。今このチームをまとめているのは君だ。だから、君がキャプテンになるべきだ」

 

「翼の言う通りだ。例えフィールドの外にいようと、お前がチームの柱であることに変わりはない。控え選手に登録されていれば、お前でもキャプテンになれる。それともお前は、サッカー部の一員じゃないとでも言いたいのか。俺達と一緒にやるんだろ?サッカーを」

 

「先輩・・・」

 

翼や桜咲の言葉を聞いても、雲明の表情は暗いままだ。

そんな煮え切らない雲明の態度に痺れを切らした柳生が喝を入れる。

 

「笹波!これだけの面子を巻き込んで、サッカー部を立ち上げた奴に覚悟はないのか!」

 

「あります!でも・・・」

 

「でも、なんだ?」

 

柳生は雲明の言葉を待つ。他の皆も雲明に視線を向けながら彼の言葉を待つ。

どうして雲明はキャプテンになることを渋るのか。自分がキャプテンになることで何か困ることでもあるのだろうか。

そう思っていると、雲明の口から出てきたのは誰もが予想してなかった言葉だった。

 

「僕は・・・'一年生'ですよ」

 

その言葉を聞いた瞬間、この場にいる全員がポカーンと口を開けたまま固まった。

 

『アハハハハ!』

 

そして、一斉に笑い出した。翼を初め、雲明に勧誘されて入部した者達、自らの意志で入部した者達、入部テストを乗り越えて入部した者達、マネージャーの百道に顧問兼監督の香澄崎、この場にいる全員がその予想外過ぎる理由に笑った。

 

「忘れてたわ!あまりに態度がでかいからな!」

 

柳生の言葉に皆がうんうんと頷く。

やがて笑い声が収まると、木曽路が口を開いた。

 

「やれよ雲明。実際お前しかいないだろ?」

 

木曽路が雲明の肩に手を置いて言うと、雲明は部室にいる皆を見渡すが、誰も雲明を否定しない。

それでも雲明は、まだ迷っているようで、本当に自分がキャプテンでいいのか翼に聞く。

 

「・・・翼、本当に僕でいいと思う?」

 

「思うじゃないよ、雲明君。君しかいないんだ」

 

尚も渋る雲明に、翼は真剣な表情で語った。

 

「俺と初めてあった時、君は俺に言ったよね。自分のサッカーで俺を日本一にしてみせるって。俺がこの南雲原に来たのは、この言葉があったからなんだ。君は、この言葉を嘘にするつもりかい?」

 

「そんなことはない!」

 

「なら、しっかり貫いてみせろ。君が指示を出して、俺たちが勝利に導く、君のサッカーを・・・キャプテン雲明のサッカーを!

 

その力強い言葉と瞳に動かされ、雲明はようやく首を縦に振った。 

 

「よし、決まりだな!よろしく頼んますよ。コーチ兼監督兼キャプテン!」

 

ようやく決意してくれた雲明の肩を叩きながら木曽路が笑顔で言う。

 

「それじゃあさ、早速新キャプテンからの一言とかないのー!」

 

「え?」

 

突然の来夏の提案に戸惑う雲明。

更に四川堂も近くにあった台を雲明の前に置きながら、来夏の提案に賛成した。

 

「ここは言っとかないと、笹波君」

 

少し緊張気味で雲明は、四川堂が置いた台の上に立つ。

皆を見渡しながら、雲明は後ろに手を組むと、覚悟を決めた顔で言った。

 

「み、皆!どこまでやれるか分からにゃい――」

 

思わず噛んでしまい、辺りがシーンとなる。

気を取り直して、雲明は言葉を続ける。

 

「こほん、どこまでやれるか分からないけど・・・このサッカー部を、日本一にして見せます!」

 

指を天に向かって差しながら雲明は言い切った。

そんな彼の下に皆が一斉に集まる。雲明を称えたり、一緒に頑張ろうと気合い入れたりと各々反応は違ったが、この想いだけ同じだった。

必ずてっぺんに辿り着こう。サッカー部の仲間たちと一緒に。




今日の『燃えてヒーロー』:笹波雲明


<オマケ>
『南雲原キャラの翼に対する呼び方』
雲明:翼
桜咲:翼
木曽路:翼
来夏:翼君
亀雄:翼君
四川堂:翼君
柳生:翼
未理科:翼君
古手打:翼君
幕下:翼
妖士乃:翼君
百道:翼君
千乃:青空君

『翼の南雲原キャラに対する呼び方』
雲明:雲明君
桜咲:桜咲先輩
木曽路:ソジ君
来夏:来夏先輩
亀雄:亀雄君
四川堂:四川堂先輩
柳生:柳生先輩
未理科:雨道さん
古手打:古手打さん
幕下:幕下
妖士乃:妖士乃先輩
百道:百道先輩
千乃:千乃さん、千乃会長


・キャプ翼あるある
キャプ翼の大空翼は相棒や親しい友人、自分と互角に戦えるライバルには君付けで呼ぶが(例:岬君、石崎君、日向君など)、それ以外のチームメイトやライバルは基本呼ぶ捨てで呼ぶ。
こっちの翼もキャプ翼の翼と同じで、親しい人には君を付けますが、それ以外は基本呼び捨てです。尚、先輩にはちゃんと先輩は付けますし、同年代の女子(流石に早苗みたく'○○ちゃん'とは呼ばないです)や年上には'○○さん'と呼びます。


今作のセレクトキャラは作者が実際に選んだセレクトキャラです(ちなみに、5人目は井馬里陽愛です)。
次回で第1章(序章から第1章に変更しました)が終わります。ここまで書いて思ったのですが、全然サッカーしてねぇ(笑)。まぁ、1章は翼の加入&サッカー部始動の回でしたので、本格的な試合描写は2章以降になります。どうか楽しみにしてください。

姉御枠は?

  • 忍原来夏
  • 古手打七南
  • 雨道未理科
  • 百道唯奈
  • 千乃妃花
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