深海で生まれたココロ   作:ほがみ(Hogami)⛩

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改めてご注意ください
この物語は本家艦これとは別世界の話です。
投稿主は艦これにわかです。用語やキャラ崩壊は暖かい目で見て頂けると助かります。
我慢ならない誤字などあれば、誤字報告いただければすぐに修正致します。

ではどうぞお楽しみください。


壱 遭遇

ワタシは深い深い海で生まれた。

それこそ陽の光が届かないような深い海の底で

水面へと目指す泡がぶつかり合い、次第にひとつになるように、ワタシは空母ヲ級として生を受けた

――F島。

ワタシタチの拠点であり、生まれた場所。

そこのトップ。飛行場姫はワタシに命令を与えた。自軍地に入ろうとする敵艦を轟沈せよと。

ワタシには分からなかった。なぜ轟沈しなければならないのか

でも他の子はそんなこと考えていないみたい。

 

「ナゼ、ソンナコトヲキク?メイレイナラバ、ジャスイセズニスイコウスベキ」

 

任務前、同じ艦隊になった雷巡チ級はそう言った

これから周辺海域の警戒任務にあたることになっている。駆逐二級、雷巡チ級、そしてワタシ。あくまで警戒任務のため、戦闘は少ないだろう

ただ、戦闘になってしまった時…ワタシは攻撃することができるのだろうか…見ず知らずの人を攻撃することができるのか?

そんな思いが交差している時、出撃の時間となる

海に足を着け、自軍の基地から発進した

 

前方に二級2隻、その後ろにワタシを守護するようにチ級が隣に2隻ついている。八の字の中にワタシがいる。陣形を崩さぬように移動しながら周囲の警戒を始める

 

「ヲ級、カンサイキノハッシンヲモトム」

「リョ、リョウカイ…」

 

ワタシの帽子から白い艦載機を飛ばし、警戒地域を広くする

その艦載機を見て、チ級は「ソレマデモシロイノカ」とボソッと呟いた

―そう。ワタシは他の深海棲艦とは違った色なのだ。姫級を除いて基本的に黒が多い深海棲艦だが、ワタシは真っ白な空母ヲ級。目は赤く考え方も他の艦とは違うみたい。それ故に忌避されることも多く、今回初めての出撃なのだ。

 

「空母ヲ級トハイエ、コンカイノキカンハワタシダ。メイレイニハシタガッテモラウゾ」

「…ウン」

 

艦載機を通じて景色が見えてくる。

広大な海―どこまでも。どこまでも行けそうなほど広く美しい海が広がっている。争いなど無いようなほど綺麗だ

ワタシ達は南方面を警戒することになっている。今のところ誰もいない。魚は……いない。残念

 

「…テキエイ…ナシ」

「ヨシ。コノママケイカイヲツヅケル」

 

このチームはあくまで警戒するために作られたチームだ。仲が良い訳ではない。そもそも深海棲艦は仲を深めることはあまりない。敵を殲滅する事に特化しているからだ

中にはフレンドリーに接する深海棲艦もいるが…変わり者として見られているほどに数少ない。

 

すると突然、艦載機が敵を発見したことを伝えてきた。

数は3隻。空母と駆逐2人がこちらに進軍している…このペースだと、約20分後に視界に入ることになり、戦闘が開始されるだろう。

だけと…ワタシは迷っていた。このことを味方艦隊に告げるべきか。それとも告げずに遭遇しないことを選択するか…

敵艦載機は見当たらない。飛んでいるのかもしれないが、付近にその反応は無い。

 

「オイ、ナニカアッタノカ?」

 

チ級が何かを察して聞いてくる。

だけど、ワタシはまだ迷っていた。告げるべきか。それとも嘘を告げるべきか…

そんな時、どこからか声が聞こえてきた

優しそうな声で『自分を信じて』と聞こえてくる声は、決断を渋っている私にとって後押しになる言葉だった

 

「…イジョウナシ。テキエイニミエタガ、カンチガイ」

「ソウカ、ヒキツヅキケイカイヲツヅケロ」

 

チ級は再び前を向く。

ワタシは艦載機を操作して、テキエイに近づいた

相手もワタシの艦載機に気づいたようで、艦載機を飛ばしてきた。

幾度となく繰り返される銃撃を華麗によけ、どうにかして彼女たちに伝えたい。ここは危険だと

速度を合わせて飛行するも、艦載機に攻撃され、1度引き、また近くに行って速度を合わせる。

何度か繰り返した時、彼女達もなにかおかしい事に気づいたみたいだ

 

『赤城さん〜なんかこの艦載機おかしいっぽいー?』

『攻撃する意思はないみたいだし、色も真っ白でおかしいよ』

『……撃ち方辞め!ただし、いつでも撃てるように警戒して!』

 

攻撃が止み、ワタシはようやく彼女達に話すことが出来た

ゆっくり速度を合わせて手を伸ばせば届きそうなくらいまで近づき、ワタシは彼女たちに話を始める

 

『…コノサキ…アブナイ…ヒキカエシテ』

『うわ!艦載機が喋った』

『危ないとは…どういうことでしょうか』

『ワタシタチ…ケイカイチイキ…デモ…コウゲキハシタクナイ…ダネラヒキカエシテ』

 

必死に帰って欲しい旨を伝えていると、彼女たちもわかってくれたみたいだった

この辺りにはあくまで調査できているだけで、こちらとしても戦闘は望まないと。わかってくれたみたいで、無事帰ってくれることになった

これにて危機は去った。あとは警戒任務をこなすだけ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤城side

 

敵艦載機が話したこと…まさか戦闘にならず、引き返して欲しいと言われるとは思わなかった。

私たちの戦力でも戦えばしただろう。律儀に味方艦隊の種類や数まで教えてくれるなんて、不思議な艦載機だった

 

『よっ〜!よっと!』

 

同艦隊の島風は波に乗りながら楽しんで帰路へとついている

今回の任務は、過去に深海棲艦によって占領されたF島の奪還。そのための調査ということだった。色々と報告することはあるのだが、1番報告したいのは先程の艦載機のことだ。

深海棲艦が敵意を見せず、ましてや攻撃を拒むなんてことは過去になかったはず。上手く行けばその深海棲艦と協力して…

 

(いえ…あくまで今回は特殊なだけ…次回も会えるとは限らない)

 

あくまで敵なのだ。私たちと敵対する勢力

運が良かっただけ。協力出来るなんて考えること自体おかしいのかもしれない。実は罠でしたなんてことも有り得る

鎮守府に戻り次第、提督に全てを報告しなければ

そう思いながら足早に鎮守府へと帰る

 

 

 

 

 

 

A島鎮守府

 

コンコンコンと提督室の扉を叩き、私は名を名乗る

 

「失礼します。F島調査隊帰還しました。ご報告致します」

 

F島の調査結果を提督に報告する。

F島自体は占領前と変わらないが、F島を中心に深海棲艦の艦隊が警戒していること。空母及び戦艦の存在。

そしてなんと言っても…

 

「―提督、調査任務中、奇妙なことがありまして…深海棲艦と会話致しました」

 

提督は奇妙な顔をして話を聞いてくれる

 

「2025地点にて、艦載機と遭遇。しかし攻撃されず、対話を望んでいるようでした。攻撃を中止後、艦載機が接近。この先、警戒地域のため引き返せよと警告されました。攻撃はしたくないと」

 

神妙な顔をさらに深める提督は、机に肘をつけ、手を顔の前に置いて考える。

それもそうだ。深海棲艦は敵であり、倒すべき相手。分かり合うことはないだろう。今回の件は異常だ

提督は私に対して、そのことに関してどのように思っているのかと聞いてきた

 

「私は……あくまで深海棲艦は敵です。ですが……もし、分かり合えるのであれば、対話してみるのもありかと」

 

その答えを聞いて提督は、同じ考えだと話す。

再びその深海棲艦に会うことがあれば、対話してみるのもひとつの道か…白い艦載機。それを目印に調査していこう




艦これというよりマイクラMODの深コレからヲ級が好きになりました。
艦これ好きのJavaクラフターは、すぐに深コレMOD入れるべき
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