東方創想録   作:Mrコッコ

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智代子異変
Stage1【開始の時】


夜が更に深まる中、虹色の陣は依然として輝き続け、それぞれの者たちの思惑が交差し始めていた——あれから2日。朝の太陽が妖怪の山を照らし始めた瞬間、妖怪の山の麓の虹色の陣から、突如として強大な虹色の光が天に昇った。光は幻想郷全体に広がり、空を虹色に染め上げ、地面には七色の波紋が広がっていった。智代子が陣の中心に立ち、虹色の結晶を高く掲げてハキハキと声を上げた。

「自由な幻想郷作る計画… 始めるわ!」その声と共に、陣から無数の虹色弾幕が空に打ち上げられ、幻想郷の各所に飛び散っていった。リグルの虫たちが弾幕に合わせて舞い、ミスティアの歌が空に響き、弁々の琵琶、八橋の琴、雷鼓の太鼓が一つになって力強い音楽を奏でた。ラルバの蝶たちは虹色の光に乗って幻想郷中を飛び回り、異変の開始を知らせていた。

隠岐奈は陣の奥から光を見つめ、「始まったわね… この変化が幻想郷をどう変えるか、楽しみだわ」と囁いた。紫は扇子を開けて微笑み、「伊万里くんたちも、この光を見て動き出すはずよ」その瞬間、博麗神社の境内では、伊万里が弾幕発生機を確認し、霊夢、魔理沙、幻子たちと共に妖怪の山の方向を見つめていた。虹色の空が彼らの目に焼き付き、伊万里は陰陽玉を握りしめてハキハキと言った。

「来たな… 智代子の計画が… 今から、俺たちが動く時だ」

霊夢は御札を手に取り、「準備はいいか? 今回の相手は前にないほどの力を持ってるわ」

「うん。全部、準備ができてる」伊万里は足を踏み出し、金色の弾幕を一筋打ち上げた。弾幕は虹色の空に向かって飛び、智代子の陣に届くように見えた。

「智代子… 俺が来る。今度こそ、君の心に届ける」

幻想郷全体が虹色の光に包まれ、智代子異変が正式に開始された。妖怪の山の麓の陣と博麗神社から、二つの力が空に向かって伸び、決着を迎えるための第一歩が踏み出された——幻想郷全体が虹色の光に包まれ、智代子異変が正式に開始された。博麗神社の境内では、伊万里が金色の弾幕を打ち上げた直後、霊夢が最初に足を踏み出した。

「行くわよ!霊夢が御札を胸に貼り付けて妖怪の山の方向に進むと、魔理沙がミニ八卦炉を乗せて続いた。「おー、いくぞいくぞ! 俺が先陣を切るぞ!」

次に早苗は祓串を手に取り、笑顔で言った。

「神様の力を借りて、きっと解決できると信じています!」妖夢が長刀「楼観剣」を抜き、一際清らかな眼差しで進んだ。「伊万里さんの後ろを守ります。絶対に油断しません」

咲夜が時計を手に見せ、冷静に言った。

「時間は限られています。速やかに進みましょう」最後に伊万里が弾幕発生機を確認し、胸を張って続いた。

「智代子… 待っててくれ」異変解決組は一列になって妖怪の山へと向かい、やがて山麓に続く道の途中で、三つの影が立ちはだかっているのを見つけた。

「行くのはここまでよ!」

声を上げたのは赤い羽根を持つミスティア。彼女の左右には、緑のボブヘアのリグルと氷の塊を生成したチルノが立っていた——智代子が配置した第一の関門だった。

「ミスティアさん、リグルさん、チルノさん…」伊万里が一歩前に出て言った。 

「智代子の計画は幻想郷を崩すおそれがある。話し合いに行かせてくれ」

「だめだめ!」チルノが氷の弾幕を打ち出して空に掲げた。

「智代子さんが作る自由な世界は最高だから! ここで止めちゃうわけにはいかない!」

リグルは細かい虫たちを放ち、道を遮った。

「私たちも智代子さんの想いに共感しています。だから、ここで立ち向かうのです!」

ミスティアが歌い始め、清らかな歌声が空に響くと、周囲には虹色の弾幕が生まれ始めた。

「歌で君たちの足を止めちゃうよ!」

霊夢が御札を打ち出し、弾幕と衝突させながら言った

。「ここは通らなければならない。手放しで戦うわ! ただし… 傷つけすぎないようにね」

伊万里は金色の弾幕を発射し、ミスティアの弾幕をかわしながら心の中で囁いた。

「君たちの想いも聞くよ… だから、ちょっとだけ待っててくれ」

妖怪の山へ続く道で、異変解決組と第一の守り手たちの弾幕合戦が始まり、虹色と金色、紫と緑の光が空を彩り始めた——妖怪の山へ続く道で、異変解決組と第一の守り手たちの弾幕合戦が始まりかけた瞬間、ミスティアが手を掲げて弾幕を一時的に止めた。

「ちょっと待て!」彼女はハキハキと言い、チルノの方を指差した。

「チルノはもうちょっと先の方、出来れば霧の湖側を守って。ここはアタシとリグルでいいから!」チルノは氷の杖を振り上げ、少し不満そうに言った。

「えー? なんで! アタイももここで一緒に戦いたいんだもん!」

「霧の湖側は視界が悪くて、氷の力を活かせる場所だよ」ミスティアは微笑みながらチルノの頭を撫でた。

「智代子さんの計画を守るためには、それぞれが得意な場所で戦うのが一番だってこと、わかるでしょ?」リグルも虫たちを収め、頷いた。

「そうだよチルノちゃん。ここは私たちの虫と歌で守るから、先の霧の湖はお任せします!」

チルノは少し考えた後、大きく頷いて氷の杖を振った。

「わかった! じゃあアタイは霧の湖側で大きな氷壁を作って、誰も通せないようにするぞ! 智代子さんのために!」

そう言ってチルノは風のように走り去り、霧の湖の方向へと消えていった。残ったミスティアとリグルは互いに目を合わせ、異変解決組に向かって力強い眼差しを向けた。

「では、ここからはアタシたちが君たちの足を止めるよ!」ミスティアが歌い始め、今まで以上に力強い歌声が空に響いた。周囲には赤と虹色が混ざった弾幕が雨のように降り注ぎ始めた。リグルは細かい虫たちを再び放ち、それらが弾幕と一緒に舞い始めた。

「私の虫たちが君たちの視界を遮り、弾幕の軌道を乱すのです! ここを通すことはできません!」

霊夢は御札を数枚取り出し、「よし、本格的に始めるわ!」と声を上げた。魔理沙はミニ八卦炉を構え、「おー、弾幕が密集してきたな! 私の光弾で打ち破るぞ!」伊万里は金色の弾幕を発射し、ミスティアの弾幕をかわしながら言った。

「ミスティアさんの歌は美しいけど… その歌に込められた想い、俺にも聞かせてくれないか?」赤い羽根の鳥妖怪と緑の虫妖怪が立ち塞ぐ道で、虹色と金色の光が交差し、異変解決組の最初の試練が本格的に始まった——ミスティアの歌声が高まり、虹色の弾幕が一気に密集して異変解決組に迫ってきた。リグルの虫たちもその間を縫って飛び回り、視界を遮ると同時に弾幕の軌道を歪め始めた。

「くっ… 視界が悪くなってきた!」魔理沙がミニ八卦炉を構えながらかわすと、伊万里が手から何かを一気に投げ放った。それは癇癪玉のような丸い玉で、空中でぱっと破裂して金色の波動を広げた——瞬く間にミスティアの虹色弾幕を相殺し、虫たちも一時的に逃げ散らした。

「これで少しは余裕が出たな!」伊万里が弾幕発生機を構え、続けた。

「ミスティアさん、リグルさん! 君たちが智代子さんの側にいる理由、本当にただ『自由』だけなのか?」その間に霊夢が御札を三枚同時に打ち出し、紫の光を放つ御札が残った弾幕と衝突して火花を散らした。

「この御札で弾幕を封じるわ! 妖夢、右側を任せたわ」妖夢は楼観剣を振り回し、清らかな刃先で弾幕を一つ一つはじき返しながら応戦した。

「はい! 右側は大丈夫です! 伊万里さん、前に進む隙間を作ります!」ミスティアは歌声を一層激しくし、新たな虹色弾幕を打ち上げた。

「そうだ! 自由のためだけだ! 今の幻想郷では、鳥妖怪は人里に近づくと追われるし…」リグルも虫たちを再び集め、弾幕に混ぜて迫った。

「虫たちも、誰からも見向きもされない… 智代子さんの世界では、そんなことがなくなるんです!」伊万里は金色の弾幕を連射し、ミスティアの弾幕を避けながら前に一歩進んだ。

「そんな想いがあるのなら… 俺たちと一緒に考えようじゃないか! 自由ってのは、一人で作るものじゃないだろう?」虹色と金色、紫と緑の光が空で一層激しく交わり、異変解決組と二匹の妖怪の戦いはますます白熱していった——虹色と金色、紫と緑の光が空で一層激しく交わり、戦いはますます白熱していった——その瞬間、リグルが虫たちを自身の周りに集め、眼差しを一際鋭くした。

「スペルカードを発動するわ! 隠蟲“永夜蟄居”!」

彼女の声と共に、無数の小さな粒弾が体の周囲に円形に配置され、ほのかな緑の光を放った。やがて粒弾が徐々に膨らみ、突然「ピッ」と音を立てて米粒のような形に変わると——「シュワッ」という音と共に全方位に拡散し始めた。

「危ない! 全方位から来るぞ!」魔理沙がミニ八卦炉を構え光弾を打ち出し、一部の米粒弾を撃ち抜いた。

早苗が祓串を高く掲げ、「神風“天気雨”!」と叫び、細かい雨粒のような弾幕を展開して正面からの米粒弾を防いだ。

「左側は私が守る!」咲夜が時計を指差し、数秒間だけ時間を鈍化させて隙間を見つけ、自身と周囲の仲間を少し後ろに避けた。

「時間が迫っている… 速やかに対処しましょう」伊万里は弾幕発生機を構え、先ほどの癇癪玉を残り一つ取り出した。 

「緑の弾幕… これは君の“永遠に隠れていたい”という思いなんだろう?」と呟きながら、玉を空中に投げ上げた。玉はリグルの頭上で破裂し、金色の波動が広がって米粒弾の一部を相殺すると同時に、緑の光を柔らかく包み込んだ。その瞬間、リグルの動きが一時的に止まり、虫たちの動きも鈍くなった。

「…思い…?」リグルは体を震わせ、緑の髪が少し乱れた。

「私… 永遠に隠れていたいわけじゃない… ただ… 誰にも見つからない方が安心だったの…」伊万里は前に一歩進み、金色の弾幕を細く打ち出して残りの米粒弾を避けながら言った。

「そんな思いも分かる。だけど… 永夜の中に蟄居するのじゃなく、朝の光の中で羽ばたくこともできるんだよ!」

霊夢が御札を一気に五枚打ち出し、「霊符“夢想封印”!」と叫び、大きな紫の光弾をリグルの周囲に打ち込み、残った米粒弾を全て封じ込んだ。スペルカードの光が消えると、リグルは虫たちを収めて息を荒立て、少し俯いた。

「…朝の光… そんなもの… 私には…」伊万里が彼女の前に一歩近づき、手を少し伸ばした。

「試してみないと分からないだろう? 君の思いを、智代子さんだけでなく俺たちにも聞かせてくれないか?」緑の光が徐々に静まり、戦いの空気には少し温もりが混ざり始めた——緑の光が徐々に静まり、戦いの空気には少し温もりが混ざり始めた——その時、リグルの瞳に徐々に光が戻り、彼女は少し顔を上げて伊万里の手を見つめた。

「そうか… 私はただ恐れてただけなんだ… 虐げられることに… だが、そんな者だけじゃない… もう一度信じよう… 作り変えてない幻想郷を…」ミスティアは驚いたように羽根を立て、ハキハキと叫んだ。

「な、何言ってるのよ、リグル! 忘れたの? 私達がどれほどの目にあったことを!」伊万里は一歩前に出て、ミスティアの前に立ち、ハキハキと言った。「ミスティア、だけど… 君の唄は心に響くものを感じる。それに飲み屋で出してくれる蒲焼は凄く美味しんだよ。だから、ミスティア…」その言葉が届いた瞬間、ミスティアの歌声が突然止まり、彼女の体が一時的に震えた。虹色の光が彼女の周りから徐々に消え、智代子の能力による操りの術が解け始めていた。

「…蒲焼…?」ミスティアは手を胸に置き、自分の心を確かめるようにした。

「私… 唄を歌うのは、自由になりたいからだったけど… 伊万里くんが言うように… 今の幻想郷にも、心に響く場所はあったのかもしれない…」リグルがミスティアの隣に立ち、手を少し伸ばして彼女の羽根に触れた。

「ミスティア… 私たちは恐れていただけだったのかもしれない。だけど、伊万里くんたちと一緒になれば… 虐げられることはないんじゃないか…」ミスティアはリグルの手を握り、少し微笑んだ。その微笑みには、長い間隠していた真の想いが込められていた。

「…そうだね。智代子さんの想いは分かるけど… 作り変えるよりも、今の世界に自分の居場所を作る方が… 私には合ってるかもしれない」伊万里は二人に向かって大きな微笑みを浮かべた。

「そうだ! 君たちの居場所は、俺たちと一緒に作っていけばいいんだ!」霊夢が御札を収め、柔らかい声で言った。

「よし、ここは通れるわね。先にチルノが霧の湖側を守ってるから、そこへ行こう」リグルとミスティアは互いに目を合わせ、頷いた。「私たちも一緒に行きます!」リグルが言い、ミスティアも続けた。

「チルノにも君たちの言葉を聞かせたいから!」妖怪の山へ続く道で、第一の関門は解き放たれ、異変解決組には新たな仲間が加わった。虹色の光の中にも、金色の希望の光が徐々に広がり始めていた——。やがて、湖から立ち昇る白い霧が視界を遮り始め、冷たい風が肌を刺すように吹いてきた。その先、妖怪の山へ続く道の分岐点には、氷の杖を立てかけて待ち構える小さな影が見えた。

「お待たせ! ここはチルノが守る場所だから、通すわけにはいかないぞ!」

チルノが氷の杖を掲げ、声を上げた。彼女の周囲には既に大きな氷柱が立ち並び、地面には滑らかな氷床が広がっていた。霧の中で輝く氷の光が、彼女を一層強そうに見せていた。

「チルノ!」ミスティアが一歩前に出て呼びかけた。

「私たちは伊万里くんたちと一緒になったんだ。智代子さんの計画について、もう一度考えようよ!」

「えー? ミスティアとリグルが裏切ったの?」チルノは目を丸くし、少し怒ったように頬を膨らませた。

「智代子さんが作る自由な世界では、いつでも氷を作って遊べるんだもん! 今の幻想郷は、時々暖かくて氷が溶けちゃうから嫌いだ!」伊万里が前に進んで氷床の上に立ち、滑らないように足を着けながら言った。

「チルノの氷は凄く綺麗だよ。だけど… 自由ってのは、氷を作り続けることだけじゃないだろう? 暖かい日には湖で泳いだり、花を見たり… そういうことも自由だよ」

「そ、それは…」チルノは手を振りかざすような動作をし、少し戸惑ったような表情になった。

「だけど… 智代子さんはチルノの氷を褒めてくれたんだ。一番強い妖精だって言ってくれたんだもん…」その瞬間、チルノがスペルカードを発動させるように冷気を収束させた

「でも約束は約束だ! スペルカードを見せてあげるから、倒せるなら通してあげる! 氷符“ダイヤモンドダスト”!」無数の氷の破片が霧の中から雨のように降り注ぎ、鋭い光を放って異変解決組に迫ってきた。

「危ない!」妖夢が楼観剣を振り回し、氷の破片をはじき返した。早苗は祓串で神風を起こし、一部の破片を吹き飛ばした。伊万里は金色の弾幕を細く連射し、氷の破片の隙間を見つけながらチルノの元へと近づいた。

「チルノは本当に強い妖精だよ! だからこそ、今の幻想郷でも自分の居場所を作れるんだ!」霧の湖の冷たい風の中、氷の光と金色の光が交差し、異変解決組の次の試練が始まった。チルノは氷の杖を胸に抱え、ハキハキと言った。

「ならばアタイとの勝負に勝てるかどうかだよ! 強いと言うなら、その力を見せてみろ!」その声に応えるように、伊万里が弾幕発生機の側面をスライドさせ、新たに作成したスペルカードを装填した。

「了解だ。じゃあ、これで勝負だ! 拡散“ワイルドボムズショット”!」彼は手を一気に広げ、数十個の癇癪玉を空中に雨のように投げ放った。玉たちが弧を描いて広がる瞬間、弾幕発生機から細い金色のレーザーが連続的に打ち出され、一つ一つの玉を撃ち抜いた——

「バーン!」玉たちが破裂し、金色の爆発光が霧の中に広がり、無数の破片が全方位に飛び散って弾幕を形成した。爆発の風が霧を吹き飛ばし、氷床には金色の光の跡が残り、チルノの氷の破片と激しく衝突して火花を散らした。

「わっ! これはヤバい!」チルノは慌てて氷の杖を振り、大きな氷壁を前に立てかけた。氷壁が爆発弾幕を受け止め、「ガシャン」という音と共に細かく砕け始めた。「でもアタイは負けない! 氷符“クリスタルブリザード”!」彼女の声と共に、空中に大きな氷の結晶が形成され、そこから無数の氷の矢が金色の弾幕に向けて飛び出した。氷と爆発が交互に衝突し、霧の湖の空は金色と水色の光で彩られ、冷たい風と熱い爆発の風が混ざり合った。

「伊万里、弾幕が密集してる!」魔理沙がミニ八卦炉で光弾を打ち出し、側面から支えた。

「俺が左側をカバーするから、前に進め!」伊万里はレーザーを調整し、爆発弾幕の隙間からチルノの元へと道を作りながら近づいた。

「チルノ! この弾幕が示すように——自由ってのは、ただ一つの方向じゃなく、どこへでも広がれるものだよ! 氷を作る自由も、爆発を見る自由も、全部一緒にあるんだ!」チルノの氷壁が最後まで爆発弾幕を受け止めて砕け散る瞬間、伊万里の金色のレーザーがチルノの氷の杖の横を擦り過ぎ、彼女の髪の先を少し焼き焦がした。チルノは驚いて後ろに跳び、氷の杖を地面に突きつけて立ち止まった。

霧が晴れ始め、金色の太陽の光が湖に反射して輝き始めた。チルノはその光を見つめ、少し呆れたような表情で呟いた。

「…広がれる自由…?」その瞬間、伊万里が弾幕発生機から手を離し、新たなスペルカードを手に取った。

「チルノ、この結界で君の心に届けるよ! 霊符“見様見真似封魔陣”!」彼は手を一気に広げ、無数の金色のお札を空中に撒き散らした。お札たちは円状に浮かび、チルノの周囲を囲むように配置され、ほのかな金色の光を放った。続いて伊万里は片手に持った大きなカードを高く掲げ、「ドン!」と音を立てて地面につけた——その瞬間、円状のお札たちから銀色の結界が一気に立ち上がり、チルノを柔らかく包み込んだ。結界の光は氷の破片を溶かさず、ただ彼女の体を静かに支えるように輝いていた。

「わ、わぁ… これはなんだ…」チルノは冷気を弱め、結界の壁に手をかけて見つめた。銀色の光の中には、金色のお札から映し出されるように、今までの戦いの光景や、伊万里たちが笑う姿が浮かんできた。

「これは霊夢さんの封魔陣を見様見真似で作ったんだ」伊万里は結界の外から彼女を見つめ、柔らかく言った。

「結界は君を傷つけない。ただ… 君の心の中にある“自由”の姿を、もう一度見つめ直すために作ったんだ」結界の中でチルノは頭を掻き、少し泣きそうな表情になっ

「…アタイは智代子さんに“一番強い妖精”って言われて嬉しかったんだ… だから、彼女のために戦おうと思った… でも… 伊万里くんが言うように… 強いってのは、一人で戦うことじゃないのかも…」リグルが結界の近くに立ち、声をかけた。

「チルノさん、私たちも君と一緒になるから! 自由な世界は、みんなで作れるんだよ!」ミスティアも羽根を鳴らして言った。

「そうだ! 君の氷を褒めてくれる人は、智代子さんだけじゃないんだから!」

銀色の結界が徐々に薄くなり、チルノは地面から氷の杖を拾い上げ、少し笑顔を浮かべた。

「…分かった! アタイも一緒に行く! 智代子さんにも伊万里くんたちの言葉を聞かせたいから!」伊万里は結界を解き、チルノの元へと近づいて手を伸ばした。

「よし! それで勝負は俺の勝ちだね!」

「うーん、まあね… 今回だけだよ!」チルノは少し照れたように頬を赤らめ、伊万里の手を握った。霧の湖の上には金色の太陽の光が満ち、異変解決組には再び新たな仲間が加わった。彼らは一歩一歩、妖怪の山の麓へと近づき、智代子の陣が輝く場所へと進んでいった——霧の湖の上には金色の太陽の光が満ち、チルノが伊万里の手を握った瞬間、霊夢が口を開いて驚いたように言った。

 

「私のスペカを見様見真似で再現か! 博麗の修行をしたとは言えど、色以外はそっくりじゃないか!」伊万里は笑顔で肩を竦め、「えへへ、霊夢さんの封魔陣、見てるだけでカッコ良かったから、少しずつ覚えちゃったんだ。金色にしたのは、俺らしくするためだよ」魔理沙がミニ八卦炉をポッケにしまい、くすくす笑った。「おお、それはすごいな! 見ただけで再現できるなんて、天才肌があるな!」

「まあ… 修行中に何度も見せてもらったから、軌道や結界の形は覚えてたんだよ」伊万里は金色のお札を一つ拾い上げて見せ、「ただ、霊夢さんのように本物の封じる力はまだ及ばないけど… 心を包み込む力はちゃんとあると思う」霊夢は御札を手に取り、少し頷いて微笑んだ。

「まあ、心を包み込む力さえあれば、今回は十分だわ。でもね、次からは私の許可を取ってから再現するんだよ? 博麗のスペカは特権だから」

チルノは周りを飛び回りながら、「アタイも伊万里くんのスペカ、カッコ良かったよ! 爆発も結界も、全部アタイにはできないから!」

リグルも虫たちを羽ばたかせ、「伊万里さんは本当に強いですね。智代子さんにもこの力を見せて、話し合いに進められるといいですね」伊万里は胸を張って言った

「うん! 今度は智代子のもとまで一気に行こう! 君たちがいてくれるから、きっと言葉が届く!」太陽の光が一層強くなり、霧の湖の水面がキラキラ輝いた。異変解決組は新たな仲間たちと共に、妖怪の山の麓へと足取りを速め、智代子の虹色の陣が輝く場所へと、最後の一歩を踏み出そうとしていた——




❲弾幕発生機❳
魔理沙のミニ八卦炉とモデルガンを元に作られた物。銃の先にはミニ八卦炉みたいな感じである。ダイヤルのように回すとショットモード、拡散モード、ボムモード、集中モード、スパークモードに切り替えれる。最初は背中に抱えてたが弾幕ごっこ中にハンドガンのサイズに変わった。
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