東方創想録   作:Mrコッコ

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Stage2【七曜の魔法使いと吸血姉妹】

太陽の光が一層強くなり、霧の湖の水面がキラキラ輝いた。異変解決組は新たな仲間たちと共に足取りを速め、妖怪の山の麓へと向かうため、やがて湖の沿岸を通過しようとしていた——

一方、智代子は本拠点の中央に置かれた水鏡を見つめ、霧の湖での様子を全て捉えていた。水鏡に映るチルノたちが伊万里たちと手をつなぐ姿を見て、彼女は虹色の眼に少し複雑な光を宿らせ、低く言った。

「霧の湖の足止め役は寝返ったか… まあ、それも一つの可能性だわ」彼女は指を水鏡に軽く触れ、鏡の中にパチュリー、レミリア、フランドールの姿を映し出した。

「次はパチュリー、レミリア、フランドール。伊万里たちの前に行きなさい」紅魔館の三人は智代子の声に応え、紫が開けてくれた隙間を通過して湖の沿岸へと向かった。パチュリーは七曜の書を抱え、眼鏡越しに鋭い視線を送りながら歩いた。レミリアは赤い傘を差し、優雅な足取りで先頭を歩き、フランドールは赤い服をなびかせ、楽しげな笑顔を浮かべて後ろを追った。その時、伊万里たちが湖の沿岸の林道に入った瞬間、赤い傘の影が道の先に立ちはだかった。

「おやおや、ここまで来たのね。智代子さんの命令で、ここで君たちを止めるわ」レミリアが赤い唇に微笑みを浮かべ、声を上げた。パチュリーは七曜の書を開き、「七曜の魔法で封じる。ここを通ることは許さない」と冷静に言った。フランドールは手に持つ槍みたいなのものを構え、「ふふっ、戦いが楽しみだわ! 伊万里くん、強くなってたらいいね~」伊万里は弾幕発生機を確認し、三人の姿を見つめて言った。「パチュリーさん、レミリアさん、フランちゃん… 君たちも智代子さんの側にいるのか。理由は…?」

「智代子さんの想いに共感する部分があるのよ」レミリアが傘を少し上げ、「紅魔館は永遠に闇に包まれているけど… 彼女が作る世界には、新しい光が降り注ぐかもしれないのだ」パチュリーは七曜の書から緑の光を放ち、「七曜の星は全ての運命を司る。今の幻想郷の運命を変えるのが、智代子さんの計画なのだ」湖の風が林を鳴らし、赤い傘の影と七曜の光が道を覆い始めた。異変解決組の前に立ちはだかったのは、幻想郷屈指の魔法使いと吸血姉妹。これから始まる戦いは、今まで以上に激しいものになることは確かだった——霧の湖沿岸には紫と赤の弾幕が広がり、七曜の記号が浮かび上がり、新たな強力な壁が立ちはだかった——

魔理沙はミニ八卦炉を構え、空に浮かぶフランドールに向かってハキハキと言った。

「やあ、フラン! お前とは私が遊んであげるよ! 前回の弾幕合戦、私はまだ負けてないと思ってるんだ!」

フランドールは二丁の槍を振り回し、くすくす笑った。

「へへ、魔理沙! 今度は絶対に勝つからね! 槍符“ブラッディスピア”で待ってるよ!」

霊夢は御札を手に取り、レミリアの赤い眼と目を合わせて言った。

「レミリア、あんたとは紅霧異変以来の真剣な弾幕ごっこね。今回もお互いに全力で戦おうよ」レミリアは小さな体を高く浮かべ、赤いバラのように艶やかな笑顔を浮かべた

。「フフン、正にそうだわ。紅符“スカーレットミスト”を見せてあげるから、逃がさないでね」

早苗は祓串を高く掲げ、パチュリーに対峙して少し驚いたように言った。

「まさか、パチュリーさんと… 神様の力で相応しく戦えるかな…」

するとパチュリーは大きな書物を開き、眼鏡越しに早苗を見つめてハキハキと言った。

「違うわね。貴方は私の相手に相応しくない。そこの伊万里とか言う奴にしなさい」伊万里は弾幕発生機を前に出し、少し驚いたもののすぐに胸を張って言った。

「俺か… 了解だ。パチュリーさん、七曜の魔法を見せてくれるなら、俺も全力で応戦する!」パチュリーは書物のページをめくり、七曜の記号が一気に輝き始めた。

「それが望ましいわ。七曜符“サターンサイクル”… これで君の力を測ってみましょう」瞬く間に、霧の湖沿岸は四つの戦いの場所に分かれた——魔理沙とフランドールの槍と光弾、霊夢とレミリアの御札と紅霧、伊万里とパチュリーの金色弾幕と七曜魔法、そして妖夢や咲夜、新たな仲間たちが周囲の弾幕をかわしながら支え合う。紫と赤、金色と緑の光が空で激しく交わり、異変解決組にとって初めての真の試練が本格的に始まった。魔理沙はミニ八卦炉を構え「星符“スターダストレヴァリエ”!」と叫び、無数の星型弾幕を空に張り巡らせた。星々が輝きながらフランドールに迫ると、彼女は二丁の槍を手にしてただ手を握る動作をした——その瞬間、赤い波動が広がり、星の弾幕が一気に砕け散った。

「アハハハ〜、やっぱり楽しいよ〜! さあ、もっと楽しませてよぉ、魔理沙〜!」フランドールは体を空中で回し、槍を全方位に振り回して新たな弾幕を打ち出した。魔理沙は光弾を連射しながらかわし、ハキハキと言った。

「フランのやつ、いつも以上に力が増してる… 操りの力の影響か? ちょっとヤバいぞこれ!」

その間、レミリアは赤い眼を一際輝かせ、「神槍“スピア・ザ・グングニル”!」と叫び、大きな赤い槍型弾幕を一気に霊夢に打ち出した。槍が疾風のように迫ると、霊夢は体を軽やかに跳ね上げて回避し、同時に陰陽玉を回しながら御札を飛ばした。「やはり、一筋縄ってわけには行かないわね。陰陽玉が槍の側面を擦り過ぎ、御札が周囲の補助弾幕を封じると、レミリアは体を浮かべて笑った。

「フフン、それが紅魔館の主の力だわ。逃がすつもりはないからね!」一方、伊万里はパチュリーの七曜弾幕を素早く避けながら、弾幕発生機を調整した。

「雷光“サンダーフラワーライト”!」彼の声と共に、発生機から八方向に伸びる雷の光が次々と打ち出され、花のような形を描きながら弾幕を形成した。雷の光が七曜の記号と衝突し、「パチパチ」と音を立てて火花を散らした。パチュリーは書物のページをめくり、眼鏡越しに伊万里を見つめた。

「雷の弾幕… 意外と繊細だわ。でも、これでは足りないわ。火符“アグニシャイン上級”!」赤い炎の弾幕が雷の光に向けて飛び出し、両者が激しく交わる中、伊万里は雷の弾幕を広げて炎を避けながら前に進んだ。

「パチュリーさんの魔法は本当に強い… でも、君の心に届くまでは絶対に止まらない!」霧の湖沿岸は星と赤い波動、神槍と御札、雷と炎の光で満ち溢れ、戦いはますます白熱していった——伊万里は雷の弾幕と炎が衝突する隙間で体を支え、新たなスペルカードを手に取った。「これは成功するかどうかは一か八か… 早苗さんのスペカを真似たものだけど、奇想“招く神の風”!」

彼は手を胸の前に合わせ、弾幕発生機からまずは細かい米弾を一気に中心に展開させた。米弾たちが瞬く間に周囲を満たし、ほのかな金色の光を放つと——突然、全方位に向けて飛ばされるように広がり、同時に中心から大きな中弾が次々と発射された。この弾幕は、敵が抜け出そうとするどの方向にも米弾が張り巡らされ、中弾が追い打ちをかけるように構成されていて、一見すると逃げ道のない壁のようだった。

「早苗さんの神風のように“招き寄せる”力はないけど… こうして“抜け出せない空間”を作ることで、君に話しかける時間を作るんだ!」伊万里は弾幕の中心に立ち、パチュリーに向かって叫んだ。パチュリーは炎の弾幕を打ち出して米弾を砕きながら、眼鏡越しに伊万里を見つめた。

「奇想… 早苗のスペカを真似てこんな形にしたの? 創造力はあるわね。でも、これでは私を止められない!」

彼女は書物を高く掲げ、「木符“シルフィホルン”!」と叫び、葉っぱのような弾幕を斜め、上、右側からはなってくるが、中弾があたり爆発し乱す

「パチュリーさん! 君は智代子さんの側にいる理由は何だ? 七曜の魔法使いとして、今の幻想郷に何が不満なのか!」伊万里は弾幕を維持しながら、声を大きくした。

パチュリーの動きが一時的に止まり、弾幕が弱まった。

「…不満? 私は図書館にいるだけでいいのだけど… 智代子さんが“全ての知識を自由に共有できる世界”を作ると言ってくれたの…」 その瞬間、魔理沙からフランドールとの戦いの声が響いた。

「伊万里! フランの操りが強まってきたぞ! 早く話し合いに進めろ!」伊万里は中弾を最後に一発発射し、米弾の壁を少し開けた。

「全ての知識を共有するのはいいことだけど… そのために世界を作り変える必要はないだろう? 今の図書館にも、君が共有したい人はいるんだよ!」

パチュリーは書物を抱え、少し俯いた。

「…そうか…」その瞬間、彼女の眼の中にあった虹色の光が徐々に消え、操られる前の澄んだ色に戻った。彼女は伊万里を見つめ、柔らかな笑顔を浮かべて言った。「伊万里、君は面白いわ。知識を共有するために世界を変える必要がない… そんな簡単なこと、なぜ今まで思わなかったのかしら」

彼女は書物を閉じ、七曜の弾幕を一気に収めた。「智代子さんの想いは分かるけど… 私は図書館で知識を守り、誰でも読めるようにする方が、自分らしい自由だわ。君たちに協力するわ」

一方、霊夢と魔理沙は依然として苦戦していた。魔理沙はフランドールの槍弾幕をかわしながら、バスターを振り回して叫んだ。「クソ! フランのやつ、こんなに出力は高くなかったのに! 操りの力がまだ強いんだよ!」

レミリアの神槍弾幕も一層密集し、霊夢は御札を使い果たしそうになりながら言った。「やっぱり、レミリアの方も完全には解けてないわ… 少し手伝ってくれるか、パチュリー!」

伊万里はパチュリーに頷き、フランドールの方に大きな声で叫んだ。「フランちゃん! 君は操られるほどやわじゃなかったはずだ! そんな力は本当の楽しさに繋がらない! 前に一緒に弾幕合戦をした時のような、君自身の笑いを取り戻せよ!」

その声が届いた瞬間、フランドールの槍の動きが一時的に鈍くなった。彼女は眉をひそめ、「…本当の楽しさ…?」と呟いた。赤い波動が彼女の周りから少し揺らぎ始め、操りの力が弱まりかけていた。

パチュリーは書物を再び開き、「水符“プリンセスウンディーネ”!」と叫び、泡のような低速の弾幕を放射状に打ちながらレーザーはフランドールに狙う。

「フラン様、伊万里くんの言葉を聞いて。君は戦うことが楽しいのに、他人に操られて戦っても、本当は楽しくないでしょ?」霧の湖沿岸には、金色の光と花の光が混ざり合い、フランドールの赤い波動が徐々に静まり始めた——フランドールに水のレーザーが当たりフランドールは気絶する。伊万里はフランドールは空中から落ちるが魔理沙は受け止める。「グッ!」彼女は悲鳴を上げ、二丁の槍を手放して体が後ろに反り返り、瞬く間に意識を失って気絶した。

「フラン!」「魔理沙は慌てて体を飛び出し、空中から落ちてくるフランドールを両腕でしっかり受け止めた。二人は地面に軽く転がりながら停止し、魔理沙は慌てて彼女の頬を叩いた。

「おい、フラン! ちゃんとしろ!」少ししてフランドールの目がパッカリと開いた。彼女は魔理沙の顔を見つめ、そして周囲を見回して小さな声で呟いた。

「私の負けか…」続いて彼女の眼の中にあった虹色の光が消え、元の明るい色に戻った。彼女は頭を掻き、少し混乱したように言った。

「あれ、私… なんで、ここに? 智代子さんと… 何かしてたような気がするけど… ちょっと忘れちゃった…」

魔理沙は安心したようにため息をつき、笑った。

「よかった… 戻ってきたな、フラン。君は智代子の操りにかかって、私たちと戦ってたんだよ。フランドールは肩を揉みながら立ち上がり、パチュリーの方を見つめた。「パチュリーも… あれ、パチュリーは君たちと一緒になってたの?」

「そうよ。伊万里くんの言葉で、操りが解けたの」パチュリーは書物を閉じ、フランドールに向かって歩み寄った。「君も大丈夫? 水のレーザーは痛くないように調整したわ」その間、霊夢はレミリアとの戦いに専念していた。御札を最後に一枚取り出し、「封魔“最終夢想封印”!」と叫んで紫の光弾を打ち出すと、レミリアの神槍弾幕を一気に封じ込んだ。

「フフン… パチュリーとフランドールが寝返ったのね」レミリアは体を浮かべ直し、赤い眼を伊万里たちに向けた。「でも私は… 智代子さんの“自由な世界”に興味があるだけだわ。戦いを続ける必要はないけど、君たちを阻むわけにもいかない…」霧の湖沿岸の戦いは一時的に静まり、金色と花の光が水面に反射してキラキラ輝いた。異変解決組にはまた新たな仲間が加わり、ただ一つ、レミリアの心はまだ揺れていた——伊万里は一歩前に出て、ハキハキと言った。 

「レミリアさん、貴方はかつて言いましたよね、幻想郷は誰も拒まないって。だったら自由はもうあるんでは?」

その言葉が届いた瞬間、レミリアの小さな体が一時的に震えた。彼女は赤いバラのような唇を噛み締め、過去の記憶を辿るように目を閉じた。

「…そうだわ。紅霧異変の時やかつて伊万里には、私はそう言ったのね」霊夢は御札を収め、レミリアの側に近づいて言った。

「あの時の貴方は、幻想郷に自分の居場所を作りたいだけだったんだよね。今の智代子さんと、少し似てるけど… 違うのよ」

「違う…?」レミリアは目を開け、伊万里の金色の眼と目を合わせた。

「そうだ」伊万里は続けた。

「貴方は“自分が住みやすくする”ために紅霧を広げたけど、智代子さんは“世界を作り変えて”自由を求めてる。幻想郷は既に誰も拒まない場所だから、作り変える必要はないんだ!」レミリアは空中で体を回し、湖の水面を見つめた。水面に映る自分の姿に、過去の自分と今の自分が重なって見えた

「…私は智代子の計画に興味があっただけだったのに… なぜこんなに揺れるのかしら」フランドールは槍を肩に担ぎ、姉の方を呼びかけた。

「姉様、一緒に行こうよ! 伊万里くんたちの言葉、ちゃんと聞いてみたらいいじゃない!」

パチュリーも頷き、「レミィ、君は紅魔館の主だけど、幻想郷の一員でもあるわ。今の世界に自由があるかどうか、自分の目で確かめてみればいいの」

レミリアは赤い眼を輝かせ、少し笑顔を浮かべた。その笑顔には、以前の艶やかさとは違う、柔らかな光が宿っていた。

「…フフン、それは面白い提案ね。では、私も君たちについていくわ。智代子さんの前で、ちゃんと話し合いをしよう」霧の湖沿岸には全ての光が一つにまとまり、異変解決組はついに全員が心を一つにして、妖怪の山の麓にある智代子の本拠地へと歩き始めた——その頃、妖怪の山の麓にある智代子の本拠地では、彼女が水鏡の前に立ち、レミリアたちが伊万里たちと一緒に進む姿を静かに見つめていた。虹色の眼には怒りのような光はなく、ただ深い孤独と決意が宿っていた。

「レミリアとフランドール、そしてパチュリーは痛いわね…」彼女は指を水鏡に軽く触れ、そこに映る紫の姿を見つめた。「でも、紫は幻想郷の境界を広げてくれてるのよ。そしたら、現実は消え去り、幻想のみが残される… だが、完了するまで時間がかかるわ」水鏡には、隙間から手を伸ばして境界を徐々に広げる紫の姿が映っていた。周囲の空気が歪み始め、幻想郷の外側から“幻想”のエネルギーが流れ込んでくる様子が確認できる。智代子は虹色の結晶を手に取り、その輝きを見つめた。

「紫は自分の思いでこれをしてくれてるのかしら… それとも、私の操りにかかっているのか… どちらでもいい。重要なのは、幻想だけが残る世界が完成すること…」

彼女は結晶を胸に貼り付け、本拠地の壁に描かれた大きな虹色の陣に目を向けた。陣の光が徐々に強まり、紫が広げる境界と同調するように振動し始めた。

「伊万里たちが来るまでに、少しでも時間を稼がなければ… 幻想の世界が完成すれば、誰もが自由になれるのに… なぜ、皆は理解してくれないのかしら…」水鏡の中では、異変解決組が妖怪の山の麓に既に近づき、智代子の本拠地の入口が見え始めていた。虹色の陣の光と伊万里たちの金色の光が、空の中で徐々に近づき合い、最終的な対面へと近づいていた——

 

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