なんと、実は最終局面までの流れを全く考えていないので即興で書いてる。考える時間とかないんか?ああ、エルデンリングとエヴァが持ってっちまったからな。ノリと勢いで書くのも楽じゃねぇんだよ。
とりあえずキュゥべえ出したけど後悔は………ありませんねぇ!!!
作者の暴走、止まりません!
行きなさい、作者くん! 誰の為でもない! あなた自身の望みの為に!!
問題無い、二次SSだ。(ゲンドウポーズ)
私は好きにした、君らも好きにしろという言葉がありますねえ!!ありますあります!!
好きにしすぎて展開が遅いことに後悔は…………ありますねええええええええええ!!!!!
全五冊からなる、ワルプルギスが記した手記。
既知の一切の言語体系に当てはまらず、読解は困難を極めている。
以下、第三冊の中部ページより抜粋。
××
この訳の分からないカルト教団に来て一週間が過ぎた。
今日も今日とて私は玉座に座ってボーっとしている。
団員は全員言いつけ通りの工作に出掛けており、今はこの部屋には私しか居ない。
やりたいことは団員が代わりにやってくれるのだ、今は下手に動くほうがまずいだろう。
ていうかあいつらはどんな思考回路をしているのだろうか。馬鹿ではなかろうか。
役に立つから良いんだけれども。
なんにせよ、私が自ら動かなくて良いのは嬉しい限りだよ。
焦る必要は無い。
聖魔大戦さえ起きれば私の勝ちなんだ、それまではなるべく原作通りを維持する必要があるが、気楽にやれば良いだろう。
勇者クロノアの反応からしても、恐らく私は
過去のループには居ないイレギュラーな存在。それだけでも大きなアドバンテージとなる。
逆に、最も防ぎたいのがこのループを
下手に勇者クロノアを殺せば、彼女の魂は過去へと飛んで新たなループに入る。
そうなれば、一も二も無く私への対策が張られる事は目に見えている。
それだけは何としても防ぎたい。
最も確実なのは、『魔女の罰』を下すことだ。
魂だろうが時間だろうが、それら全てを等しく『火』で焼き滅ぼせば何も問題は無い。
万全を期す為にも、覚醒済みのクロエとヒナタの両方を同時に、周りの時間ごと焼滅させる必要がある。
だがこれは、タイミングを間違えるとややこしいことになりかねない。時間に関する問題は慎重に事を進める必要がある。
となればやはり、聖魔大戦で必要な魂を集め終えた後に焼くのが一番良いだろう。
結局は、気長にやるしかないって訳だな。
《アラ、少しは感謝してくれても良いんですノヨ? ワタクシのお陰で気長にやれるのに》
はいはい、ありがとうありがとう。
ありがとうついでに魂を集める手間も省いてくれたら嬉しいんだけど?
《……………》
冗談だよ。
肝心なところで役に立たないって知ってるし(笑)
……オーケー、私が悪かった。話し合おうじゃないか。とりあえず『火』を出そうとするのをやめてくれ。死んでしまいます。あーっ!ヨル様っ!困ります!ヨル様!あーっ!あーっ!
とまぁ、こんな感じで私とヨルがじゃれ合っている時だった。
唐突に、聞こえるはずの無い声が聞こえた。
「これは興味深い。もしかして、キミが『魔女』って存在なのかい?」
何百年経とうと、その特徴的な声を忘れるわけも無い。
掠めるように視界の端に白いもふもふした毛並みが現れた瞬間、私は炎の槍でソレを消し飛ばした。
慈悲は無い、死すべし。
焼け跡には何も残っていない。
やったか?
《フラグですワヨ、それ》
あっ。
馬鹿野郎お前、そんな事言ったらお前、
「ふう、驚いたよ。初対面だというのに随分な挨拶じゃないか。酷いなぁ」
ほらあ、生き返ったじゃないか。
まあ、実際は生き返ったのではなく他個体が現れただけだが。
《恐ろしく速いフラグ回収。ワタクシでなきゃ――》
はいはい。うるさいうるさい。
目の前に姿を現したソイツは残念ながら私の良く知る姿だった。
猫とウサギが融合したかのような可愛らしい姿。
柔らかな毛並みに覆われた大きな尻尾。
白くて長い耳を通すように金の輪が浮かび、真っ赤な瞳でこちらを見つめている。
キュゥべえ。
まどマギにおける全ての元凶、超銀河級畜生、宇宙的諸悪の根源。
もっとも、本人は宇宙を守る正義の種族を自称しているし、それを完全には否定できないのがツライところではあるのだが、しかしコイツを見て殺意が湧くかどうかについては別の話だ。
ほむらを見習おう。見敵必殺、サーチ&デストロイ。
というわけで目の前にノコノコと現れやがった二体目もサクッと消し飛ばした。
もちろん三体目が現れた。
だよね。
なんでこんな所に居やがるんだこの野郎。世界が違うんだぞ世界が。
「もし本当に魔女なのだとしたら、リスクを冒して世界に穴を開けた甲斐があったよ。まさかこんな場所に『かなめまどか』とやらの力を逃れた魔女が存在するとはね。図らずも、暁美ほむらの与太話に信憑性が生まれたわけだ。これで計画を実行に移せるよ」
こちらの気も知らずに、キュゥべえは独りでぺらぺら喋っている。
その赤い眼を瞬きもさせずに私を凝視しながら。
それよりも、なんだって?
魔女を知らない?
暁美ほむらの与太話?
なるほど、今は「叛逆の物語」の前なのか。
恐らくは、ほむらもまだ閉じ込めていないのだろう。
様子を見るに、私がその引き金を引いた気はするが。
「おっと失礼、申し遅れたね。僕はキュゥべえ! キミは………?」
なんか腹立つな。
既に魔女である私に、これ以上キュゥべえの付け込む余地が無いのは分かっている。
分かってはいるが……コイツ相手に会話したら負けな気がするのは私だけだろうか?
……そうも言ってられないか。
《いつものように、ワタクシが代わりに会話しましょうか?》
いや、大丈夫だ。
ありがたいけど、私が相手をするよ。
話すのが嫌というわけじゃない、ただの意地さ。
「もしかして、会話は苦手かい? 僕としては会話で意思疎通がしたいのだけれど、他の方法でも構わないよ」
『……ワルプルギスだ』
「ワルプルギス、だね。ねえ、キミは魔女なのかい?」
『そうだな、そういう存在さ。この世で最後の魔女だよ』
「どれどれ……ほむらによれば感情が…………、っ! 驚いた! これは確かに凄まじいエネルギー量だよ! エントロピーを軽く凌駕している、宇宙の寿命が万年単位で伸びるほどさ! すごいよワルプルギス! キミは、
嗚呼。厭な気分だ。
予想はしていたことだけど、実に嫌な気分だね。
私の魂に土足で踏み込むなよ、虫けらが。
『こちらこそ驚きだ。私の前にノコノコと姿を現して、生きて帰れると思うか?』
「どうやら随分と恨まれているみたいだね……。だけど無駄だよ、既に穴は開いている。どれだけ僕を殺そうと、その都度新しい僕が現れるだけさ」
『知ってるさ。ならば、種族ごと消してしまえば良い』
さて、頼むぞ『
全てのキュゥべえを消すのに必要な魔素量は……
《ちょうど半分ですワネ》
勝った!レッツゴー!!
「何を言っているんだい?」
削除する。
キュゥべえの姿が瞬時に消える。
少し身構えるが、あっさりと沈黙は部屋に戻って来た。
しばらく待つが、新たなキュゥべえが現れる気配は無い。
これは……やったか!?
《あ、フラグ……》
だまれお前そんな事言ったらお前。
あれ? 魔素が全然減って無い……
「――ギリギリだったよ。穴を閉じるのが間に合って良かった。そうじゃなきゃ、本当に絶滅していたかもしれないね」
く、クソッタレがァァァァッ!!!
フラグを!!!
フラグを回収するなあああああああああああ!!!
どおしてだよおおおおおおおおおおおおおお!!!
「キミのその不思議な力が僕らの世界に効果を及ぼす前に穴を閉じたのさ。異なる世界から及ぼされる力は、世界を渡る際に必然的にコンマ数秒遅れる。その時間があれば通路の穴を閉じるには十分だよ」
くそ、器用な真似しやがって。
だが、収穫もあった。
恐らくだが、コイツが空けた世界の穴は狭い。
理屈はよく分からないが、今この世界に存在するキュゥべえは一匹のみだ。この個体が死ねば次のキュゥべえがやって来るが、結局は一匹。どうやら、キュゥべえはこの世界で同時存在できないようだ。
ならば、打つ手はある。
要は、現個体を殺さずに無力化すれば良いのだ。
そうすれば他のキュゥべえは手出しが出来なくなる。
違うか?
「そこまで見抜かれていたとはね。その通りだよ、ワルプルギス。僕を殺さなければ、他の僕はこの世界に来ることは出来ない。だけど、僕を殺さずに無力化なんて、そんなことが出来るのかい?」
『出来るさ。私は魔女だからな。支配、洗脳、魅了、好きなものを選ばせよう』
「………まいったね」
もちろん、ブラフだ。
実際には出来ない。
『
だが、全能ではない。それはあくまで「外」を操る力なのだ。
支配、洗脳、魂への干渉。「内」まで操ること、全能へは、まだ届かない。
「絶望覇気」からの「
何故ならキュゥべえには感情が無いからだ。
ままならないね。
と、いうわけで。
『だが、見逃してやらないことも無い。助け合おうじゃないか、キュゥべえ』
「助け合う?」
『そう。魔法少女にするように、お前は私に協力しろ。その代わり、お前は私の傍でなら好きにしても良い。悪い話じゃ無いだろう?』
「……ああ、もちろん! そう言ってくれて嬉しいよ。僕もキミのことをもっと知りたいからね、願ったり叶ったりだよ」
『何か胡乱な動きをしようものなら、その時点でお前の自意識は消えるという事を忘れるなよ』
「分かっているとも。キミの言葉には服従するさ。この世界に干渉できなくなるのは困るからね」
よしよし、営業のテーマが鳴り響くぜ。
これでキュゥべえをコントロール下に置ける。
今のところ役には立たないが、いずれは役に立つだろう。
何かと便利な害獣、それがキュゥべえだからな。
「ところで、どうして魔法少女を知っているんだい………? ああ、確かほむらの話によると、元魔法少女なんだっけね」
『そうさ。ついでに一つ警告しておこう』
「警告かい?」
『くれぐれも、"悪魔"には気を付けろよ』
キュゥべえが分からないといった風に首を傾げる。
いずれ分かることだ、分かった頃には手遅れだろうが。
しかしほむらか……会ってみたいものだな。
悪魔ほむらのデザインにやられたのは私だけじゃないだろう。
「とにかく、これからよろしく頼むよ! ワルプルギス!」
こうしてキュゥべえが仲間になった。
嬉しくは無い。
嬉しくは無いが、仕方も無い。
今日はこれぐらいにする。
夢を見る時間だ。
×××
ワルプルギスは思いの外早くテンペストに馴染んでいった。
暴風竜に並ぶジュラの大森林の守護神であることも大きいが、住民にとって最も大きかったのは、リムルと仲良さそうに接していることだった。
リムル様の友人はテンペストの友人。
それが、住民たちの考えだった。
リムルの家にほど近い一等地に建てられたワルプルギスの住居は、テンペストの中でも五本の指に入る程広くて立派な家だった。
もちろん、一番はリムルの家である。
ワルプルギスは基本的に家にはおらず、リムル達の訓練の相手をするとき以外は、大抵の時間を町をぶらぶら見学して回ることに使っていた。
その甲斐もあってか、住民たちの間でワルプルギスは町の人気者になりつつあった。
だが、リムル以外の幹部のほとんどは、ワルプルギスを警戒していた。
どうにも、信用しきれない。気持ちの問題と言ってしまえばそれまでだが、魔物の勘がワルプルギスから邪悪を見出していた。
その感情を表に出すような愚行は、流石にしなかったが。
ともかくも、傍から見ればワルプルギスはテンペストに完全に受け入れられていた。
そして今日、ワルプルギスはテンペストを離れた。
行き先は、イングラシア王国。
(なんかイマイチ信用されていない気がするし、多分ソウエイに尾行されてるんじゃないかなぁ)
《あ、見つけましたワ。七時の方向、631m後方ですワネ》
(やっぱりね)
気付いていないフリをしながら、ワルプルギスは森の中を進む。
魔力感知を使えばバレる。
しかし、ワルプルギスには魔女の第六感があった。更に、限りなく魔女に近いヨルの第六感の精度は魔力感知に迫る程に正確なため、何かと重宝することが多い。
淡い木漏れ日の中がワルプルギスの頭上で揺らめいた。
リムルの魔王化を阻止する気など、ワルプルギスにはこれっぽちも無い。
故に、テンペストが襲撃される間は町を離れる必要があった。
離れる理由には自然さが求められる。行動は監視されるだろうから。
だが、リムルの陣営に加わればその後の行動を監視されるだろうことなど、ワルプルギスには分かっていた。
だから、ワルプルギスはイングラシアを選んだのだ。
カズトの墓参りを。
イングラシアの王都が見えて来た辺りで、ワルプルギスは腕輪のような
「
幻影魔法の効果が掛けられており、使用者の真の姿を隠すことが出来る。
ワルプルギスは、どこにでも居るような地味な町娘の姿になっていた。
背後の魔法陣にまで効果が及んでいるので、よほどのことが無い限りバレることは無いだろう。
入都審査を難なく素通りしたワルプルギスが首都ルーラの大門をくぐる。
三百年ぶりの街並みは見違えるほどに発展し、少ないながらもガラスを用いた建物もあちらこちらに見られた。
街の構造こそ変わっていなかったが、道を行き交う人の量も三百年前とは比べ物にならない。
大通りに沿って進むと、自由組合本部が見えた。
ユウキの度肝を抜いてやろうかとも思ったワルプルギスだったが、今はそれよりも気になる物があった。
図書館の前に、その銅像はひっそりと立っていた。
台座には碑銘と名前が刻まれている。
「栄光あるカズト・キリヤ、その魂は此処に眠り。」
そこには、カズトの面影を残したイケメンが剣を片手にポーズを取っていた。
カズト・キリヤ。
一流の冒険者であるのみでなく、教育者、研究者としても名を遺した人物。
彼の創設した「大学」は、世界各国の最高学府の先駆けであり模範でもあった。
また、彼が作った冒険者という職業は、今は無くてはならない職業の一つになっている。
こんな銅像付きの墓を建てられるのも、納得のいく話であった。
だが。
(この墓はフェイクなんだろう? ヨル、本当の墓の場所は分かるのか?)
《当たり前ですワ。ワタクシは何でも知っていましてヨ》
そう、カズトの遺体はここには埋められていない。
かつての最期の数日、カズトは誰に知られること無く行方をくらませた。
その遺体は現在に至るまで発見されておらず、偉人がそれじゃまずいということで国はこの場所に偽の墓を建てたのだった。
もっとも、その事実を知る者も今となってはいないが。
ワルプルギスがヨルの案内に従ってその場を離れ、ルーラの郊外へと向かう。
その道中だった。
テンペストに残して来たキュゥべえの声が聞こえた。
「大変だよワルプルギス! 町が何者かに襲撃をかけられて十数人ほど死んだ! ところで、誰一人抵抗しなかったのはどうしてだい?」
テンペストへの襲撃。
いつになるかは分からなかったが、案外早かったなとワルプルギスは思う。
『リムルにそう言われているからさ。しかし今日か。そうか、私の助けを借りないことを選んだか……』
《それは悪手ですワネ》
そう、それは悪手だ。
ソウエイはいつでもワルプルギスに助けを乞えたはずなのだ。
だが、信用しきれないが為に、その事を躊躇ったのだろう。
その慎重さを間違いだとは思わないが、この場合は悪手に違いなかった。
彼らからすれば、ワルプルギスに裏切られる可能性が僅かにあったとはいえ。
『お前はそのまま家でジッとしていると良い。余計なことはするなよ?』
「分かったさ」
キュゥべえとの念話が切れる。
心なしか、ワルプルギスの足取りが軽くなった。
転スラは、これから面白くなるのだと言わんばかりに。
(さて、ゆっくり墓参りしてゆっくりと帰ろうか)
《ワタクシ、吉田氏のお菓子が食べたいですワ!》
(よし、それも採用)
×××
整然と並べられた亡骸の前で、リムルは立ち尽くしていた。
シオンの死体を見るその表情を窺い知ることは出来ない。
ただ、一つだけハッキリと分かることがあった。
死んだ者は、決して生き返ったりはしない。
そしてその死は、リムル=テンペストの責任であった。
悲劇の原因は別として、死の原因はリムルにあった。
その、はずだったのだ。
リムルが死体を吸収しようとしたまさにその瞬間、声を掛ける者がいた。
エレン。
「リムルさん、あのねぇ……」
その言葉に、リムルは希望を見出した。
故にこそ、どこまでも。
リムル=テンペストは主人公だった。
お読みいただきありがとうございます。
更新期間が空いてしまった……なるべく三日か四日以内に更新するよう心掛けてはいるのですが。
少なくとも、一週間に一回は必ず更新するという事で許してくだちぃ。
しばらく見ぬ間にお気に入り者数が7000人行きそう。
7000……7000……!?!?!?!?
この作品を追ってる人だけで小さな市が出来るってマ???
それはそうといつも感想をありがとうございます。全てに返信は出来ませんが、全て擦り切れる程に読んでます。