オーバーロード <物語の分岐が確認されました>   作:ヒツジ2号

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あー…連休明けは精神がつらいですね。

ウルベルト様の旅はボウロロープ侯の街まで来ました。
ニニャとパルメーラさんのマップ埋めも、あと1個か2個で王国の主要な街は完了です。


第6章 第11話 -第三王女の違和感-

 

 

「皆さんをお呼び立てしてしまって本当に恐縮です!」

 

 

ラキュースが『漆黒の剣』の皆に頭を下げる。

 

ここはリ・ボウロロールにある高級宿『戦神の歌声亭』の1階。

1日遅れて『蒼の薔薇』が到着し、現在『漆黒の剣』と共に情報共有と、『蒼の薔薇』が受けた依頼を説明している。

 

ちなみにこの街には既にかなりの数の悪魔調査団が潜入済みで、街の中にある後ろ暗い店はほぼ把握済みだし、領主の屋敷にも悪魔が潜入済みである。

 

悪魔たちは偉大な主様からの勅命を今か今かと待っている状態であるが、パルメーラが“悪”に疑問を持ったことで、一時断罪が中止されている。

 

 

まず街中の店について、意外にも奴隷取引は行われていない。

娼館は存在するが奴隷市場経由の娼婦はおらず、一方で借金のかたで娼婦に堕ちたものは存在する様だ。

麻薬を扱う店は1軒のみで、この店はこの国の第一王子が、この街の領主の娘を娶った後に開店したようだった。

 

賭博場もあったが違法なものではなく官営のカジノのような存在だった。

 

八本指系列のゴロツキは裏路地に居るが、例えばリ・ロベルのように、そこかしこにアジトがあるわけでなく、裏路地の一か所に固まって存在している。

 

一方で、民の貧富の格差は大きい。

税率は在りし日のリ・ブルムラシュールほどでは無いが高く、貧困に落ちたものを救う制度のようなものもない。

貧困に落ちたものは裏路地に移動して野垂れ死ぬか裏稼業に身を窶す流れが出来ていしまっている。

 

この状況の原因は、領主であるボウロロープ侯にあると考えられる。

悪魔からの報告では、ボウロロープ侯は選民的考えが強く、貴族以外に対して非常に冷酷、と言うよりは人間としてすら見ていないような素振りである。

 

だが本質は軍人的な考え方の人物のようで、政治力は高くないが貴族的なやり取りは本心では好んでおらず、他の貴族の長ったらしい話に付き合った後は一人で悪態をついているという。

民に対しては冷淡であるが、高貴な自分が自分の街を保つのは当たり前と考えていて、その結果直轄のリ・ボウロロールは比較的整備されていて、そこまで犯罪者も多くはなかった。

 

また軍人らしく上昇志向が強く、自身の娘を国王の第一王子に嫁がせて将来的に自分の義理の息子、そして孫を国王に据えることで自分自身の権力を高めることを画策している。

 

その結果、自分以上に政治力が乏しく先を見据える能力が皆無なバルブロを取り込んでしまい、彼を利用しようとしている八本指がじわじわと浸食を始めている。

 

麻薬取扱店はバルブロ専用の体で入り込んだようだし、バルブロの王位継承が確実となればより八本指系列の店は増えていくだろう。

 

ただ現時点では、ボウロロープ侯のこれまでの都市管理によってリ・ボウロロールそのものには八本指は少なく、一方でボウロロープ侯が興味が薄い、農民しかいないような村には八本指がかなり深くまで入り込んで麻薬畑などを急速に増やしている。

 

パルメーラはこれらの情報をすでに手に入れていて、ボウロロープ侯は選民的で処分対象と考えるのは充分だったが、一方で街の管理については最悪とは言えず、より多くの問題を抱えたバルブロの存在もあったため処分の方法について悩んでいたのだった。

 

 

 

 

「初めから順を追って説明いたします」

 

 

ラキュースが『漆黒の剣』に向き直る。

この話し合いはかなり秘匿性が高い内容のため、イビルアイとニニャが二重に周りとの音声を遮断するように魔法をかけ、また、リ・ロベルの例もあるため、パルメーラによって宿の関係者がスパイでないことも確認済みだ。

 

どうやって確認したのかは共有されていないが、ここにいる面々は『パルメーラが大丈夫と言っているならばそうなのだろう』と理解しているため、深くは聞いていない。

 

当然、宿の店主の影には悪魔が侵入済みだ。

 

 

「まず今回の具体的な作業は、ボウロロープ侯が管理する領地内の多くの村で栽培されている麻薬の畑を処分することです」

 

 

『漆黒の剣』は皆、『ああ、成程』と言う顔になった。

それはリ・ロベルの南の村で同じようなことが起きていたことを既に知っているからである。

 

 

「この作業に至るまでには、王国の第三王女であるラナーとの相談が前提となっています。まず、ラナーは現在の王国の現状を憂い、様々な政策を提案してきました。その案はどれも民にとって非常に意味のあるものでしたが、度々自身の利権を失うと考えた愚かな貴族や、その背後にいる八本指によって邪魔をされてきました。冒険者のシステムの一部や奴隷の廃止などはラナーの発案です」

 

「それは僕も聞いています。他にも通行税の廃止や国家予算から貧しい国民に食事代などを出す法などを作られましたが、多くの貴族が反対して形骸化し最終的には廃案となったとか」

 

「ええ、ラナーは本当に優しくて賢いわ…ただ第三王女という立場上権力がないし、あの子自身が人の善意だけを信じているからね…」

 

「ああ、俺もかたっ苦しいから面会したことは少ねぇが、あのお姫さんは少々人を信じすぎてるな」

 

「ああ…あいつが考える案はどれも国民にとっては理想的なものだ。だが根まわしをするという能がないから、いつも愚かな貴族共が潰してしまう…勿体ないことだ」

 

 

『蒼の薔薇』も『漆黒の剣』も頷いている。

どうやらラナーと言う王女は、ガゼフと同じように、善人ではあるが甘さや隙が大きい人物なのだろう。

パルメーラはそう考え、ラナーに入りこんだ影の悪魔(シャドウ・デーモン)に対し、彼女の言動や、誰と何を話しているかについて丁寧に観察し報告することを指示した。

 

これは、ラナーと言う賢い善人が民のために考えた案と言うのが、今後の“粛清”後の領主が一時的に不在となった街の住人の一助になるかもしれないと考えたからだ。

 

…この時点では。

 

 

 

影の悪魔(シャドウ・デーモン)よ、ちなみに現時点まででラナーは何か気になる言動をしていたか?』

 

『特にはございません。我が主よ。ただ、少々おかしな行動として昨夜鏡で表情を作る練習をして、“クライムの好きな顔はこれですね”と呟いておりました。“クライム”とは御付きの騎士の様です』

 

『ふむ…まあ箱入りの姫であるようだし、御付きの騎士に恋心でも抱いているのかもしれないな…では、引き続き気になる言動があれば報告せよ』

 

『畏まりました、我が主よ』

 

 

 

パルメーラがラキュースに向き直ると、ラキュースも続きを喋り出す。

 

 

「それで話を戻しますが、私とラナーで話し合った結果、近年王国で急速に力をつけてきた犯罪者組織である八本指があらゆる場面でラナーの政策を邪魔しています。そして八本指は貴族にも深く入り込んでいて、もはや正攻法では対処が難しいところまできています。なので八本指の勢力を少しでも削ぐために、奴らの資金源となっているいくつかの部門を攻撃することとしました」

 

「“勢力を削ぐ”か…消極的なやり方だな」

 

「…仰る通りです。ですが、ご説明した様に八本指側の貴族も多く、正攻法で戦う事が難しい以上、今できることは限られているのです。まず、ラナーが発案した奴隷売買の禁止とその後の王国戦士長の働きで、奴隷売買部門の力を大きく削ぐことが出来ました。次に、金融部門…私も知らなかったのですが、リ・アインドルで対峙したオスキャス。あの男は金融部門長だったようです。あの者が…消えたことでしばらく金融部門は大きく動くことが出来ないでしょう。そして次が麻薬取引部門。この部門が現在の八本指の資金源としては最も大きな割合を占めています」

 

「成程…だから麻薬畑を処分か。ちなみに麻薬部門の元締めのようなものは分かっているのか?」

 

「はい、麻薬取締部門長の名は元娼婦のヒルマ・シュグネウスと言うそうです。ただ、このリ・ボウロロールでは目撃されていませんし、恐らくは王都に居ると思われます。麻薬の蔓延が急激に進んだのはここ1-2年なのですが、それより前は“シュグネウス商会”と言う名で他国とも何らかの取引をしていた記録があるそうです」

 

「随分と詳しく分かっているんだな。オスキャスの件と言い、それはアインドラ家の調査で分かったのか?」

 

「いえ、これらの情報は全てラナーが教えてくれました」

 

「なに…いや、第三王女は権力が無いと聞いたが、王城には図書館や、あとは密偵でも居るのか?」

 

「いえ、そういう組織は聞いたことが有りませんが…図書館と言うものはありませんが歴史編纂を専門とする専門官はいると思いますが、そこから八本指の情報は拾えないと思いますし、ラナーがその内容を見るのも難しいと思います。私も信じられないのですが、ラナーは本当に賢く、彼女が日々接する侍女やたまに出席する会議などから情報を集めているようです」

 

「…そうか。まあ、いい。それで、麻薬畑の件だったな。実を言うとここに来る前滞在していたリ・ロベルの近くの村でも麻薬畑があった。その村は八本指がガゼフを抹殺するために利用されて、村民もろとも滅んだので畑も燃えたがな」

 

「なっ…!何て非道な…!!」

 

「…その件については、八本指の責任者は捕らえられ、ガゼフが王城に連れて行って裁くことになった。まあリ・ロベルはしばらく大丈夫だろう。捕まった八本指の奴がそのまま投獄されているかは分からんがな…でだ、今回の作戦は村を回って麻薬畑を焼くってことでいいのか?それだとここまで大人数はいらない気もするが…」

 

「はい、私たちも最初はそう思っていたのです。ですが、調査をした結果麻薬畑が多すぎるのです。少なくとも7つの場所で麻薬が栽培されているのが確認されています。この作戦は敵に対策を取られないように出来るだけ同時に畑を焼くことが重要ですので、7か所となると私たち『蒼の薔薇』が1人ずつでも手が足りないのです」

 

 

ペテルが『漆黒の剣』の皆に目線で確認し、皆『問題なし』の素振りをする。

それを受けてペテルが代表して答える。

 

 

「状況理解しました。チームの皆も問題ないみたいですし、お手伝いさせていただきます。村の位置と、あと誰がどこへ行くか相談させてください」

 

「ありがとうございます!」

 

 

相談の結果、逸脱者の領域に到達していると考えられる『蒼の薔薇』のイビルアイとリグリット、そして『漆黒の剣』のパルメーラとニニャの合計4名は単独でもまず問題無いだろうという事で、それ以外のラキュース、ガガーラン、ティア、ティナ、ペテル、ルクルット、ダインの7名は2人以上でチームを組むこととなった。

 

複数名チームは各人の職業バランス的に以下の通り。

 

チーム①:ラキュース、ペテル

チーム②:ガガーラン、ルクルット

チーム③:ティア、ティナ、ダイン

 

まあ、問題を起こしそうな者達を、問題を起こさない組み合わせにした、と言ってもいいかもしれない…。

 

 

チーム分けが決まったところで、パルメーラが質問をした。

 

「ラキュース、聞きたいんだが、麻薬畑には見張りみたいのが居るのか?それと、それだけの数の畑があるということは、収穫した後、運んでどこかに集めたりするんじゃないのか?」

 

「どちらも仰る通りです。まず、確認できている7つの畑のうち3か所は村の中ではなく、少し村から離れた林の中に隠すように存在していて、この3か所は規模も大きく、昨日観察したところでは夜間は交代で見張るものが居ました。おそらくは八本指の関係者でしょう。そして収穫は順次行われていて、どうやらリ・ボウロロールに運ばれているようなのですが、街の中のどこに保存されているのか掴めていません」

 

「成程。じゃあ畑襲撃の前に街中の保管場所も見当をつけておいて、畑を襲撃した後、速やかにその保管場所も襲撃した方がいいんじゃないのか?畑焼かれて、保管してた麻薬も処分されたら、奴らはしばらくこの付近で麻薬を扱うこと自体出来なくなるだろ。それに、その、保管場所には八本指に関連する証拠なんかもあるかもしれないぞ」

 

 

パルメーラの“保管場所”に関する考察は、実際には考察ではなく影の悪魔(シャドウ・デーモン)からの報告に基づく事実である。

 

例の1軒だけある麻薬取扱店は、入り口は衛兵が守る小さいが豪華な門で一見すると領主の別宅か何かに見えるつくりである。

実際にバルブロ御用達であるため貴族専用に近い状況であながち間違ってはいないが、敷地面積は非常に広く、執務室のような豪華な建物の奥にはかなり広い倉庫が有って、ここに収穫した麻薬が保管され、加工施設も備え付けられている。

 

そして、保管場所や執務室の奥には関連書類があることも確認済みだが、現時点でそれを持ち出しても有効活用できないだろうと考えていたので手を出していなかった。

 

今回の依頼はラナーという王女から『蒼の薔薇』に出されているもので、この証拠書類を手に入れれば、ラキュース経由でラナーに渡り、有効活用してもらえる可能性があると思ったのである。

ただ、前情報ではラナーは賢いが箱入りお嬢様感があるので、他の貴族などにもみ消されそうな場合は、改めて王宮に潜ませた悪魔に回収させて、例えば神殿などのしかるべき場所へ渡せばいいかとも考えていた。

 

 

だが、ラキュースは、パルメーラの発言に驚いた顔を見せる。

 

 

「さすが…パルメーラさんですね。仰る通りです。ラナーにも同じことを言われました。高い確率でリ・ボウロロールに麻薬を保管する倉庫が有り、そこには八本指と貴族を繋ぐような証拠書類がある可能性が高いので、可能なら回収してほしいと」

 

「ん…?ラナーはリ・ボウロロールを調査したことがあるのか?」

 

「いえ…おそらくはありません。ですがあの子は本当に天才としか言いようがなく、今回の麻薬畑の場所——リ・ボウロロールに近い村などに栽培している場所がある可能性が高いと私へ助言をくれたのです。その結果、私たちは比較的簡単に麻薬畑を見つけることが出来ました」

 

 

パルメーラはラキュースのその言葉に違和感を覚えた。

彼女の言葉が正しければ、ラナーは、リ・ボウロロール付近に麻薬栽培場所が有り、さらにリ・ボウロロールに麻薬倉庫があることもほぼ突き止めている。

さらには、八本指の構成とか、各部門長の名前まで知っている。

王宮から出ず、殆ど身の回りの世話をする者としか会話していないのに。

 

パルメーラの中でラナーに対する警戒心がここで初めて生まれた。

 

 

考えられる可能性の1つ目。

ラナーは実は魔法詠唱者(マジック・キャスター)か、自分にとっての悪魔の様に諜報を行える何らかの手段を持っている。

 

だがこれには1つ疑問点がある。

 

既に昨日影の悪魔(シャドウ・デーモン)を潜り込ませたが、それを見破られたとか魔法を使っているといった報告はない。

もし影の悪魔(シャドウ・デーモン)に気づきながらも、そ知らぬふりをしていて、魔法についても秘匿しているとすればかなりの強敵かもしれない。

 

 

もう1つの可能性。

それは、ラキュースなどが言うように本当に非常に賢いという事。

 

今回の件については確かに考えつく証拠はある。それはバルブロの存在だ。

バルブロが八本指、と言うか麻薬取引に関与しているという事を知っていた場合、そのバルブロが娶った妻の出身であるリ・ボウロロールに麻薬に関する何らかの証拠があるのではないかとは考えつくかもしれない。

 

しかし、麻薬畑が近くの村などにあること、リ・ボウロロールに倉庫があることなど明確に言い当てているというのはどういうことなのか。

自分は影の悪魔(シャドウ・デーモン)の働きで確認済みだが、まさか本当に侍女などの噂話などといったものだけを情報源としてその事実に行き着いたのだろうか?

 

いや…ラキュースは年が近いラナーと仲が良いと聞いた、

もしかしたらこのラキュース、いや『蒼の薔薇』を情報源としている可能性もある。

王宮から動けない自分の代わりにラキュースを動かし、情報を集めている…?

 

 

どちらの可能性が正しいとしても、ラナーは何かを隠している気がする。

もし、バルブロが麻薬や八本指と繋がっていると知った場合、聞いた通りの箱入り娘ならば、それに心を痛め身近な誰か、例えば父親である王やラキュースに相談し、もっと言えばバルブロ本人を説得しようとすることだってあり得そうだ。

 

だが今回の作戦を考えると、恐らくそのような事は行わず、証拠を集めて裏から八本指を攻撃しようとしていて、それは間接的にバルブロを攻撃することになる。

現在リ・ボウロロールの倉庫にある資料を全て精査すれば、バルブロに繋がる可能性が高いからだ。

 

それをラナー個人が握れば、第一王子たるバルブロを糾弾する手札を得る…?

 

確かにどのパターンであっても、それらの行為は、王国を憂い、王国を蝕む犯罪者組織を何とかしようとしているようには見える。

だが一方で、それ以外の目的もある気がするし、魔法なのかスキルなのか、あるいは常軌を逸した情報収集能力なのか分からないが、何かの能力を隠している気もする。

 

そこでハッとしてパルメーラはラキュースに確認する。

 

 

「ラキュース、ちなみに第三王女には、今回の作戦に『漆黒の剣』が関わるかもしれないことを事前に共有したのか?」

 

「え?いえ、ラナーと話したときは皆さんと一緒に行動するとは想定していませんでしたし、特に私からは言っていませんが、そういえばラナーは、『漆黒の剣の皆様にご協力を御願い出来ると良いですが』とは言っていましたね。大丈夫ですよ、そういう訳でラナーは事後報告でもきっと皆さまの参加を歓迎してくれます!」

 

 

パルメーラはそのラキュースの言葉を聞いて理解した。

第三王女ラナーは、既に『漆黒の剣』に対しても何らかの思惑がある。

それはチームに対してなのか、パルメーラ、あるいはウルベルト本人に対してなのかは分からない。

だが、やはり警戒を怠ってはいけない。

 

 

この時が、未だ出会っていない2名、パルメーラとラナーの、相手が見えない情報戦が始まった瞬間と言えた。

 

 

 

 

「ラキュース。ならば村や畑の襲撃の前に、このリ・ボウロロールにある麻薬保管場所を突き止めるべきだ。明日は皆で街を回り、怪しい場所を探そう」

 

 

最終的にはパルメーラの提案が採用され、翌日昼はリ・ボウロロール内の麻薬倉庫探索が行われた。

 

始めから“答え”を知っているパルメーラにより、速やかに場所は特定された。

ただし証拠書類の奪取については、八本指が警戒度を上げないように、畑襲撃の後に行う事とした。

 

それから数時間後の夜、ボウロロープ侯領内の麻薬関連施設への一斉襲撃が始まる。

 

 




御約束の麻薬焼きが始まりますが、パルメーラさんはラナーに違和感を覚えます。

どちらが先に相手に違和感を持つか、という点についてはウルベルト様に軍配が上がりました。
彼が早い段階で運よく『漆黒の剣』に出会い、チームとしてアダマンタイトになる選択をしたという“幸運”により、ラナーがパルメーラ個人に興味を持つのが遅れました。
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