血鬼少女のヒーローアカデミア   作:黄昏の跡地

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ここからChapter2です、内容はシンプルに体育祭と職場体験の2つですが前述の通り緑谷の強化フラグをここの回で取ります


Chapter2
望、初めて弟子を持つ


 

 

 その日の授業も少し長々としながらも漸く終わり帰ろうとした矢先、廊下には人がぎっしりとひしめいていた……敵情視察でもしに来たのだろうがそれしてる暇あるならトレーニングしに行きなさいと内心思う望であった

 

「な……何事じゃ〜!?」

「君たち……A組になんの用だい?」

「んだよ出れねぇーじゃねぇか!」

「敵情視察だろザコ……ヴィランの襲撃を耐え抜いたもんな、んな事しても意味ねぇっての」

 

 そんなこともどうでもいいと言わんばかりに爆豪はズカズカと進んでいく……あれで平常運転なのは寧ろ逆に安心もしちゃう

 

「噂のA組……どんなものか見に来たけど随分と偉そうだな?ヒーロー科に在籍するやつは皆こんななのかい?こういうの見ちゃうと幻滅するなぁ」

 

 紫色のボサボサとした髪の男子が爆豪の前に立つ、完全に喧嘩を売りに来ているのは目に見えてわかる……そんな彼はどうやら宣戦布告のつもりで来たらしいがヒーロー科から普通科へ普通科からヒーロー科への変動については先んじて知らされている望にとっちゃ今更感が凄いが体育祭のリザルト次第という曖昧な表現は流石雄英とも思っていたりもする

 

「おうおうおう!隣のB組のもんだけどもよぉ!ヴィランの襲撃から生き延びたって聞いて話聞こうかと思ってきてみりゃ偉く調子ずいてんじゃねぇか!」

 

 今度はキャラ濃い人がやってきた……と思ったら爆豪はそれを無視して帰路に付いた、うんまあ話す時間あるならトレーニングしようということで

 

「緑谷くん、麗日さん、飯田くん……この後時間取れる?」

「え?」

「大丈夫……やけど?」

「なにか俺たち君に対してしてしまったのか?」

「そういうのじゃなくてさ、特訓……付き合うよ」

「「「……え?」」」

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 場所は変わりヴェルギリウス事務所のトレーニング場、3人は学校指定の体操着に着替えて望は何時ものジャージに着替え準備運動をしていた

 

「ほ……本当によろしいのですか?」

「ああ、なにせ望の友人だからな……多少なりとも融通は効かせてやらにゃならんし普段のトレーニングの詫びでもある」

「こっち来てから私ヴェルギリウスさんに何度腹パンと蹴り叩き込まれたのかな?」

「数え切れんだろ今更、時間になったらまた来る……それまでじっくりやってけ」

 

 そう言うとヴェルギリウスはトレーニング場を後にした、本当は学校の体育館やグラウンドでやろうと思っていたが教室前のあれもあって色々目立つという事であまり人目につかない場所……というより静かにトレーニング出来る場所を考えた結果事務所の所でやろうということになったのがことの経緯だが望の本来の目的はそこじゃなく緑谷の個性トレーニングにある

 

「さて、私は緑谷くんを見るから2人は自由にやっていいわよ」

「ええの?」

「寧ろ私の本命はそっちだからさ?唯でさえ個性コントロールも上手くいってないんだから恥じ掻かせたくないし」

「言い方が悪いが……わかった!じゃあお言葉に甘えて走らせてもらう!」

「後実践形式でやりたいなら事務所所属のサイドキックの人達も居るから声掛けていいよ」

 

 入口付近に待機しているロージャやヒースクリフ、ムルソーらに指をさしながらそう言うと飯田と麗日は頭を下げた……うんまあ相手して貰えるのは大変有難いもんね丁重に挨拶するのも大事だもんね(尚この時のロージャとヒースはサボれると思って呑気してる)

 

「んじゃ2人は置いといて始めましょっか緑谷くん」

「はっはい!」

「そんな緊張しなくていいからさ……時に緑谷くんや、個性を使う際のイメージって何にしてるの?」

「イメージ……ですか?えっと電子レンジの中にある卵が爆「はいダメ0点」まだ言い切ってないのに!?」

「あのね……電子レンジに卵放り込んだら爆発するのなんて当たり前なのにそんなイメージ続けてたら何時か腕使い物にならなくなるわよ?考えを変えなさいよ」

「じゃ……じゃあ鬼血さんはどういうイメージで個性使っているのさ!」

「ん?んーとね、私の場合はちょっと特殊でさ……その為に私の個性について知らなきゃいけないのよ」

「鬼血さんの……個性?」

 

 望の個性【血鬼(第一眷属)】は一見すると発動系にも見えるがその実は特殊系でもある、吸血鬼の身体能力や動体視力に耐久性を得て血を操り武器に変換する……それ以外では血を取り込むことで能力を向上させたり自身の傷を修復させたりとやれる事が複数あるからなのか発動増強異形どれにも該当しない

 

「個性は身体の1部、だからこそその延長線を探さなければならない……槍や防具なんかを構成している硬血は家系能力として存在してるから発現して直ぐに扱えるように遺伝子の奥底に刻み込まれているの、お母様とお父様が与えて下さった水よりも濃い血の力だからこそね」

「もしかして殆どイメージしていないってこと?」

「平たく言えばそうなるわね、遺伝子の奥底に刻み込まれているからこそ無意識下での個性操作が出来るからほぼイメージしていないわね……それでも私は硬血を含めて血鬼の力をまだまだ伸ばし切れていないからこれでも弱い方なのよね殆ど血鬼の身体能力に頼りがち」

「……増強系の身体能力強化に発動系の硬血、吸血鬼をモチーフにした異形系……複合?だとしてもおかしいそれならどれかひとつに絞られるのが当たり前のはずなのにどうして?血鬼の個性その物がそうしているのか?(ブツブツ)」

「……戻ってこーい」

「あっごめん!?」

 

 取り敢えず基礎中の基礎の部分でもある出力の出し方を教えることになった望、0か100だなんていうオンオフしか出来ないぐらいの雑なコントロールじゃ本当に腕をぶっ壊しかねないせいで内心呆れ果てていたりする

 

「さて、基礎中の基礎の部分の出力調整についてだけどとりあえず今持ってる電子レンジのイメージは捨てなさい」

「えっ!?でもそれじゃなかったら」

「別に電子レンジじゃなくてもいいんじゃない?例えばだけど音量、あれミュート状態の0から始まって最大100とするとその間はちょっとずつ上げていけれるでしょ?」

「……なるほど」

「納得してないでしょ地味に……まあいいわ、増強系のコントールのコツとしては0か100で動かすよりも1から5に絞ると調整が上手くいくわ」

「0か100じゃなくて……1から5……」

「後はそうね、1箇所に集中して使うよりも全身に力を行き渡らせるってイメージを持つといいかもね」

「全身に……行き渡らせる……っ!そうか!」

 

 そう言って彼は指先に力を込めると身体の至る所に赤い線が伸びていきやがて緑色のスパークを発生させながらほのかに光り始めた……どうやらコツは掴めたらしい

 

「そう、その調子……折角だし動けるようになる所まで出力落としてこっか今のままじゃ100の状態でしょ?」

「う……ん……どう……すれば?」

「身体の力をちょっとずつ緩めていく感じ、目標は2〜5の何処かで行きましょう」

「すこ……し……ずつ……」

「急には絶対ダメだからゆっくり深呼吸しながら自分が動けると思う位にまで少しずつ落としていくの……そこがスタート地点になるから」

 

 それを聞いた緑谷はそれに従うようにゆっくりとofaの出力を落としていく、途中急変動したり集中が切れて解ける事があったもののそれでも着実にじわじわと下げていきやがて2%まで下がったタイミングで身体の強ばった状態から解放され普通に動けるようになった

 

「っ!凄い!動ける!」

「大体2%ってとこね?そこまで下げれたのなら後はそれを持続させ続けたりオンオフの切り替えを短縮出来るようになるまでひたすら反復ね」

「このまま組手じゃなく?」

「さすがにそのままやると何処かの拍子で勝手に切れたり100%の状態で骨折れたりするかもだから基礎の部分をしっかりさせてから組手をやるの」

「なるほど……確かにこの状態になれはしたけどまだ今回が初めてだから瞬時にこの状態に慣れるようにしないといけない、だから基礎を反復してから応用に入る」

「そういう事、体育祭まで時間はあまり取れないけど少なくともそれを完成させれる時間ぐらいはあるわ……ゆっくりやって行きましょ」

 

 その後はじっくり丁寧に慣らしていくことになり時間いっぱいやった結果、ある程度オンオフが出来る程度にまでかつ瞬時に2%の状態になれるようにもなったことで緑谷はその状態を【フルカウル】と名付けその日は終了となった

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

「それじゃヴェルギリウスさん、ストレス発散も兼ねて相手してくださいよ」

「……まあいいさ、お前のトレーニングにもなるしな」

 

 緑谷達が帰宅した後に漸く望のトレーニングが開始した、仕事も終えてオフになったヴェルギリウス相手にそう軽口をお互い叩きながら槍とグラディウスを構える

 

「では……行きます!」

 

 望は強く踏み込み一気に懐まで入り込み心臓めがけて槍を突き出すがそれに対してバックステップのみで回避しグラディウスを振るう、グラディウスの刀身は見かけだけなら唯のダガーに見えるが超高温に赤熱化しておりひとたび切り付ければ焼き溶かせる程の熱量を持っているがそれに対して望は硬血甲冑のガントレットで瞬時に弾き溶かされた部分を修復しながら攻めていく

 

「反応速度はだいぶ上がってきてるな、鍛えた甲斐が有る」

「まだまだですよっと!」

 

 更に踏み込みインファイトに持ち込む、薙ぎ払い貫き斬る動作が出来てリーチもあるのは望の強みであるが如何せんまだ未熟……1級フィクサーになれたのもほぼ偶発的とも言えるそれは気が付けば中堅クラスにまで鍛え上げられていた

 ヴェルギリウスは身長差とキャリアの長さもあることで殴る蹴るにグラディウスを振るい応戦する、一見すると望が押しているようにも見えるが受け流されている状態で事態は一切好転しない

 

「……少しギアを上げるか」

「ん?……げえっ!?(シン)(マン)まで使うんですか!?」

「そこまで動けるようになってるんだ多少強く当たってもいいだろうと判断してな?そら、当たると死ぬぞ?」

 

 ヴェルギリウスは何やらオーラのようなものを纏いグラディウスには3つの円環状のエネルギーを発生させてその腕と脚を振るう、望はそれを硬血甲冑で受け止めるととてつもない衝撃が入り槍がじわじわと削り取られていく……心は気の様なもので纏えばひとたび常人では考えられないぐらいの身体能力を得ることが出来る、加えて望はその心を圧縮して武器に発生させている為ヴェルギリウスの今の状態はE.G.O.を発現していなくとも殆ど暴力の化身とも言えるほどの暴力性を見せ付けてくる

 

「どわっ……ちょっ……ひあっ!?」

 

 心と望を解放した状態になってから僅か3分、それなりに耐えれるようになっているもののそれでも難しく一瞬にして槍を弾かれあっという間に戦闘不能に、中堅程度にまで鍛えられたとはいえ相手は特色だから3分耐えれただけでも十分では?

 

「ふぅー……まだまだだな、だが短い時間とはいえ俺のあの状態について行けるようになってる辺りはかなり良くなってきている」

「最初の頃と比べてくらい付けていけるようにはなってるのになぁ……精進します」

「その意義だ、今日はもう遅い……風呂に入って夕食を食べて寝ろ明日からもっと厳しく行くからな」

「……頑張ります」

 

 

 望側のトレーニングも短いながらも無事終了、その日はたらふく腹を膨らませ汗を流し就寝することとなった……明日から地獄を見る羽目になるとは誰が予想出来る?




コメントにあったんですけどガリオンとビナーは同一人物でビナーはヒーロー名みたいなものだと思ってください

次回本当は反応集みたいにスレ書きたかったですけど諦めて翌日の内容書いていきますのでお楽しみに
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