何故かやたらと筆の乗りがいい作者です、明日にはエルデンリングのSwitch2版が出るんで暫くそっち優先になりそうでこえぇ……こうやって書くと体育祭の時のあれが蛇足すぎたんだなって実感します
初日の職場体験も終わり出前という形ではあったものの夕食を済ませシャワーを浴びた後のリラックスタイム……望はベッドにダイブはせずに体操着を着て屋上に足を運んでいた
「(リューキュウさんみたいに変身して自前で生えてる訳じゃないし波動先輩みたいにエネルギーで飛べるわけじゃないとは思う……けどやってみる価値はあるかな)」
イメージするはドラゴンのような、大きすぎず小さすぎない程よい大きさの翼を……すると背中にまるで蝙蝠を思わせるような皮膜のない鋭い翼が生成された。更にそこに血を継ぎ足し翼膜を薄く靱やかに張り詰めるとそこにはとても立派な翼の生えた望が立っていた
「(想像してたやつからかなりかけ離れたけど意外と上手くいったかしら?まだちょっと動かしにくいけどこればっかりは慣らして行くしか無いわね……そもそもとして人間の身体から翼が生えてる事そのものが異常なのよね)」
バサバサと上下前後に動かしていく、自分の意思で動くそれを見て不思議に思いながら……ていうか形状がノスとエレナの複合ってなんすか?威圧感凄いよ?
「(さて、後はちゃんと飛べるかを確認する所ね)」
暫くバッサバッサと翼を動かすものの浮かず頭を抱える羽目になってしまった望、翼の生成に注ぎ込み過ぎたのか血液の影響で重くなってるのではないか?と予想した望は形を維持しつつ血液を体内へと戻して行く……が
バシャッ!「あっ……やっべ」
流石に初回という事で減らしすぎて形を維持出来なくなり液状に溶け落ちてしまう翼、とは言えそこは望ちゃん満足の行くように形を弄り回していく事にした結果
「……なんか薔薇の蔓みたいな形に翼膜が付いた形状になった」
何故か四百輪の薔薇第二形態の翼状に絡まったかのような紅い蔓に翼膜が張られた形状に大変身した、しかもめっちゃ動かしやすいし頑張って動かしてみるとちょっと浮いたりもした……ええこんなんで行けるの?
「よっほっ!うわととと……バランスの維持が難しいなぁ重量が背中側に集中してるからしょうがないけども」
「あら?何してるの?スルト」
「わっ!後輩ちゃんの背中から羽根生えてる!不思議!」
物音に気付いたのかはたまた偶々夜風に当たりに来たのか私服姿のリューキュウとねじれが屋上にやってきた、背中に翼が生えているのを見て二人は驚いた表情を浮かべていた
「あっ……あはは……見られた」
「もしかして空を飛ぶ練習してるの?」
「……はい、ここを指名したのは丁度お二人が空を飛べるからという部分にありまして機動力の向上と活動範囲拡張の為に学ぼうと」
「成程、なら教えて上げようか?」
これは棚から牡丹餅、望にとっては大変嬉しい知らせということで拒否する訳もなく教えを乞うことにした。最初はホバリングから始めて重心の支え方等もじっくり教わること1時間……
「わぁ……はは!凄い!自由に飛べる!」
「凄いわねスルト!たった1時間で物にしたじゃない」
「後輩ちゃん覚えるの早くない!?私でも数日は掛かったんだけど!?」
「流石に経験値が違うんですよ先輩、リューキュウさん少し付近を飛んで来ます」
「分かったわ、明日は早いから23時迄には戻るのよ」
「はい」
そんな訳で望はそらをとぶを習得、硬血のナンバーもまだ埋まっていない5式に選択し名を紅翼と名付けてウッキウキのままお空のお散歩を暫くしてから戻りベッドin、夕食時に知らされてた保須入りの件をグループで話した後に目を閉じ就寝する事となった
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「凄いよ後輩ちゃん、あっちこっちにヒーローやサイドキックが居るよ!」
「あまりはしゃがないで下さい先輩……しかし気持ちは分かりますよ?こうして見ると壮観です」
「何せ相手は17名を殺害し23名を再起不能に追いやった凶悪ヴィランだもの……相応に警備は厳重にするのは当たり前の事よ」
翌日、早朝から新幹線で移動して東京にある保須市へと入った望達は厳重にパトロールを行っているヒーロー達の中に紛れながら道を歩いている。右を見ても左を見ても、後ろや前を見てもヒーローばかりいる中個性犯罪をやれば即座に捕縛されるのは目に見えていた
「けどこれだけ居たらステインが逃げちゃわない?気になるよね後輩ちゃん」
「相手は腐っても人殺しのスペシャリストです、夜間に動くことも考慮すればどのタイミングが一番動きやすいか等把握はされてるでしょうね」
「スルト、もし貴女がステインと同じ立場であればどう動く?」
「そうですね……昼間は身を隠して夜に活動を開始、そのまま弱小ヒーローにわざと見つからせながら裏路地に誘い込んで殺すと思います、更に時間が夜間であれば尚見つかりにくいので絶好の機会です」
裏路地に誘い込んでの殺人は欧州でもよく発生するということもあってか経験則に則ってパターンを構築し進言する、リューキュウとねじれはそれを聞いて納得した様な表情をして更に警戒をすることになった
時間が一気に過ぎていき夜、ヴィラン達が特に活発に動き出すことになるタイミングでもあるその時……
「っ!?爆発!?」
「こんなに沢山ヒーローがいる中随分とまあ……スルト!個性の使用許可を与えるわ!勿論戦闘許可も出します!」
「了解です!」
突然の爆発、もしかしたらステインが誘導する為にわざと仕掛けた可能性があるがそんな回りくどいことは一切しない……じゃあ誰の仕業かと言えばヴィラン連合しかいない
周辺を見渡す為に望は翼を出し飛翔、上空から状況把握をしようとするとスマホから通知の音が響き見てみると緑谷から座標のURLが添付されていた
「……っ!?まさか!?」
何かに気が付いたのか、望は個性の使用許可と戦闘許可が下りているのを利用し座標へと翔いて行った
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「確か……この辺りね」
喧騒に埋もれたとある路地裏、送られてきた座標付近に降り立ち少し歩いた先の角を曲がるとそこにはステインと緑谷、轟に怪我をしたであろうプロヒーローと飯田が居た
「(居た!今なら奇襲を仕掛けれるわね)」
レーヴァテインでは無く普段使っている槍を生成し音を殺しながら走りステインの背後を取ろうとする、がしかし長年の戦闘経験と勘によって回避された挙句斬撃は掠める程度に収まってしまった
「ちっ!」
「鬼血さん!」
「お前も来たのか」
「まあね、飯田くん動ける?」
「なんで……なんで君まで来たんだ!君には関係ないだろう!」
「はぁ……また増えたか」
反応がそれぞれバラバラではあるが飯田の反応に対して望は軽く苛ついていた……救援に来たのに関係ないだのなんで来たんだとまるで「この復讐は俺のものだから邪魔するな」と言ってるようなものだ、という事でスルーを決めてステインに向き直る
「その様子だと動けないようね、怪我人は大人しく転がってなさい……ヒーロー殺しステインね」
「それがなんだ?」
「私はスルト、貴方には殺人並びに過失傷害罪と個性の無断使用による罪が問われています……大人しく同行してくれると言うなら手荒な真似はしません」
「はぁ……そんなものに俺が大人しく従うと思うか?」
「……ならその両手足をへし折ってでも連れてくわ」
路地裏は狭いという事で双剣形態へ変形させ更に保険と言わんばかりに心を発動して近接戦を仕掛ける望、1級になる迄の期間を近接で戦い続けた望にとっては得意距離でもあり撃破は容易……そう思っていたが
「流石に戦い慣れてるわね、数年ぽっちで身につく様な戦い方じゃないわね?」
「俺は10年の間歪んだヒーロー共を粛清する為に殺人術を学び続けてきた、だが貴様の様なやつは初めてだ」
「そりゃ私はフィクサーだからね!その歪んだ思想ぶっ捌いて上げるわよ!パレルモ流剣術【セッチォナトゥラ・デッレ・エレファンテ】!」
切り薙ぎ突く、流麗でありながら確実に相手を解体する剣術パレルモによる連撃でじわりじわりとステインを詰め寄らせていく……しかしながらステインも負けじとつま先に仕込んだスパイクでダメージを与えようとしたり仕込みコンバットナイフのカウンターで切り付けてくる
「鬼血さん下がって!SMASH!」
「こいつ相手に真正面から殴り合う馬鹿がいるかよ!1回引け!」
「あいつ普通に強いわよ、ドンキホーテ流硬血1式-楔」
氷で塞ぎかわりばんこで前衛を変え硬血式楔を射出し意識を逸らし続ける……しかし緑谷ではステイン相手には分がかなり悪くステインの攻撃は苛烈を極めていた。望はステインの足元から2式-杭を生成し妨害をすると同時に緑谷を下がらせ入れ替わる
「(今まで会ってきた中のヴィランと違って本格的に殺しにかかってくるのは久方ぶりね、これはちょっと本腰入れないと他のみんなが危ないかもね)3式-解体」
パレルモ剣術と違う剣術、長年付き添ってくれたバリから学んだ独自的な剣術をステインに叩き込んでいくがステインはそれに対して受け流しするりと望の脇を通っていく
「……お前は後だ」
「あっちょっ!?ショート!そっち行った!」
「分かってる!」
放ったらかしにされたものの後衛最強格の轟の氷によって進路妨害をする……がそれすらも避けていく、氷を生成する都合上進路が分かりやすく路地裏ということもあって回避も容易にさせていた
「もう……もうよしてくれ!これは俺だけの問題なんだ!これ以上君たちを巻き込みたくない!」
「そんな道理聞けると思ったか?お前の目指してるヒーロー像は……インゲニウムはそんなこと言うか?ただ復讐に囚われて視野が狭くなってその果てに何が残る!辞めて欲しけりゃ立てよ!本当になりてぇ自分になってみせろよ!」
轟の一喝が響いたのか、道を見失ってしまった少年は立ち上がりステインにカウンターを叩き込んだ……良いよね緑谷が轟を奮い立たせてオリジンを思い出させてその轟が今度は飯田に喝入れるの
「ちょっとは吹っ切れたかしら?」
「ああ、済まない!俺はもう迷わない……轟君、緑谷君、鬼血君!一緒に戦ってくれ、これ以上やつの手で増える被害者を見たくない!」
「うん!」
「ああ」
「贋作共が……幾ら取り繕ろうが所詮偽物は偽物だ!」
「贋作なら贋作らしくやるわよ、精々死なないよう加減したげるから自分の罪を恨みなさいな!」
4人の若きヒーローが並びステインへ立ち向かう、未だに戦意を失わず武器もまだ隠し持ってるであろうステインの斬撃に警戒しつつ追い込んでいく。望が後ろを突いて矢を放ち轟が氷で追い討ちを掛け緑谷と飯田のラッシュで反撃の隙を潰していく……そして遂に
「ぶっ飛べ!インゲニウム!デク!」
「「ああ!」」
望が懐に潜り込み蹴り上げ緑谷が上から拳を、飯田が下から蹴りを放ち最後に轟が氷で捕縛……ほんの数分、下手したら1時間近く戦闘を行った末に遂にステインの撃破に成功したのであった
次回長く続いたChapter2は終了になるとは思いますが何時出せるかはエルデソリソグの進捗次第ですかねぇ……神野事件までがChapter3なんで上手く文字に表せるかな?