それはそうと割と端折りながらの寮生活開始です
あの後、望はただ眺めるしか出来なかった……活動限界によって萎むオールマイト、ひたすらに煽りを入れ続けるオールフォーワン、それでもと喝を入れるエンデヴァー……人々の声援の元遂に
「ユナイデット!ステイツオブ!スマァァァァッシュ!!!」
渾身の一撃の元遂に巨悪が倒されたのだった……歓喜を上げる者、平和の象徴が終わりを迎えて泣き崩れる者……幾多の人々の感情が入り乱れる中空はまるで悪夢から覚めるかのような夜明け空だった……瓦礫を撤去しながらオールフォーワンが拘束され移送される中オールマイトはカメラに向けてこう言い放った
「次は……君だ」
これが後に現れるヴィランへ向けての警告なのか、はたまた未来ある若者へ向けた応援のメッセージなのかは分からないがその言葉と共に……オールマイトは第一線から退くこととなった
後々合流した望は爆豪が静かに警察による任意同行の元署へ向かう所を見送ったあと帰路に付いた、事務所に着く頃には何もやる気が起きずただ眠るしか出来なかった
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神野事件から2日後、ヴェルギリウスの事務所に相澤先生とオールマイトがやって来た……内容は全校生徒入寮についての案内だった
「という次第でございまして、現在お宅で預かっている鬼血さんを学校側の寮に「好きにしてください」……反対はなさらないのですか?」
「ふぅー……元々俺は唯の保護者代行でしかない、本来の保護者はフランスにいるからな……それにその入寮に関してはあいつが決めることでもある」
「随分と投げやりだね紅い視線……ま、彼女を信頼した上での発言ならば私は何も言わないさと言いたいところだが……何故彼女があの場に居たか説明してくれるかな?」
オールマイトがそういうとヴェルギリウスは瞳を紅く光らせて牽制する……フィクサーの依頼は基本的には守秘義務が敷かれる、詳しい依頼人についての説明は基本せずただ発行された依頼をこなすのみだからだ
「そ・や・は」
「ん?遅かったじゃないか鬼血少女、それに……そちらの方は?」
良秀と共にアラヤを抱えながらやって来た望、相変わらずの圧縮言語に対して困惑しか覚えなかったオールマイトと相澤先生だったが直様フォローを入れる望である
「あははは……それは野暮な話だ、だそうです。すみません遅れてしまいまして」
「いや寧ろすまんな押し掛けてきて……入寮についてはどう思う?」
「別に此方から否定するような物はありません、寧ろ皆の安全確保をするのであれば実施するのが一番かと」
「お姉ちゃんここから出て行っちゃうの?」
「たまには帰ってくるよ、ちゃんといい子でいれる?」
「うん!」
ほんの1年と半年しか関わらなかったものの一緒に遊ぶことが多かったのかアラヤに懐かれてた望はちゃんと帰ってくることを約束として取り付けて小指を結ぶ、しかしふんわりとした表情から一変して相澤先生に対して鋭い目をした
「相澤先生、この後時間取れますか?」
「他のメンバーの所にも行かなければならないからあまり時間は取れないが」
「ほんの数分で良いですからお願いします……大事な話です」
場所は移り事務所裏手、孤児院と事務所寮に続く回廊に移動した望は相澤先生にとある疑問を投げかけていた
「入寮に至った決め手……内通者が関わってますか?」
「……随分と鋭いな、フィクサーとしてのお前の意見を聞かせて欲しい」
「そもそものことの発端は4月上旬のマスコミ侵入まで遡ります、そこから更にUSJの襲撃……そしてあれだけの情報規制を行ったにも関わらずヴィラン連合の襲撃が発生した、どう考えたって内通者がいなければこうはなりません」
「……だろうな、俺も考えたくはなかったがその線が濃いだろう」
「生徒側か教師側か、どちらかにいるだろうとは思いますが推測の域が出ないんですよね」
望が最も頭を悩ませているのは内通者がいるかいないかではなく生徒側にいるのか教師側にいるのかという所だ、それによってはヴィラン連合の動きの話が着くのだが
「まあ考えたって仕方がないさ、今は仮免の事を考えとけ」
「分かりました……それはそうと」
「ん?どうした」
「私があの場にいた事には叱らないんですか?」
「多方フィクサーの依頼だろ?フィクサー側の仕事ならこっちからは何も言えないがあの5人だけは別だ……無論それを止めなかったあいつらもな」
「こんな道半ばで手放すおつもりで?」
「そのつもりは無いが厳重注意はするさ……じゃまた学校でな」
そう言って手を振りながら事務所を出ていく相澤先生、なんだかんだ言って今のA組に愛着持ってるのすんごいツンデレ感ある
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ハイツ・アライアンス……建設期間は僅か3日というトンデモ急ピッチで建造された寮にA組全員が集まっていた
「取り敢えず1年A組、全員集まれて何よりだ」
「皆入寮の許可貰えたんだな」
「はぁ、あたしは苦戦したよ」
「普通そうだよね」
全員入寮の許可が降りたことに安堵したり相澤先生が全責任を背負って懲戒免職させられるんじゃないかと心配したりと思い思い話をするが相澤先生が再び話を切り出した
「さて、これから寮について軽く説明するがその前に一つ……当面は合宿で取る予定だった仮免取得に向けて動いていく」
「そういやあったなそんな話」
「色々なことが起こりすぎてて頭から抜けてたわ」
「大事な話だいいか……切島、八百万、轟、緑谷、飯田……この5人はあの晩、あの場所へ爆豪救出へ赴いた。鬼血もあの場に居たがフィクサーとしての依頼の為目を瞑るがその様子だと行く素振りは皆は把握していた訳だ、色々棚上げして言わせてもらうがオールマイトの引退が無ければ俺は爆豪耳郎葉隠鬼血以外全員除籍処分にしている」
相澤先生の言うことは最もだった、本来であれば全てヒーローが行うべき救出作戦だったものを学生らの独断だけで動いてしまえば責任は誰に行くか……それは一目瞭然だった
「行った5人は勿論把握していながら止められなかった12人も理由はどうあれ俺たちの信頼を裏切った事には変わりない……正規の手続きを踏み正規の活躍をして信頼を取り戻してくれると有難い、以上!さあ中に入るぞ、元気に行くぞ」
(((((いや……待って……行けないです)))))
恐らくどんな説教よりも全員のメンタルに来る有難いお話をされて全員……というよりごく一部を除いて気落ちしていた
「え、何私が直ぐに居なくなったあとそんな話してたの?」
「うむ……確かにこの件は完全に止めきれなかった俺達も同罪だ」
「……こい!」
「えぇっちょ何!?やだぁ!?」
全員気落ちする中爆豪が何故か上鳴の胸ぐらを掴み茂みに連れてくと何故か強制放電させてアホにさせた
「ウェーイ」
「「ンブフゥ!?」」
「何……爆豪何を?」
「切島」
「えっ怖なにカツアゲ!?」
「違ぇ!俺が下ろした金だ、小遣いはたいたんだろ」
「え……おめぇ俺が暗視鏡買ったのどこで聞いたんだ?」
「何時までもしみったれっとこっちも気分悪ぃんだよ!いつもみてぇに馬鹿さらせや!」
なんだかんだ言って空気の読める男爆豪、全員の笑いのツボも抑えれてる辺り流石なんよこのツンデレボンバーマン
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中にはいるとかなり広いエントランス兼リビングになっておりかなり広々としていた……天井もそこそこ高く異形型に配慮した設計になってるのはいいんだけどほんとにこれ3日で仕上げたクオリティか?
「学生寮は一棟一クラス、右が女子左が男子と別れている……但し一階は共同スペースだ、食事に風呂洗濯はここで行え。風呂と洗濯は男女別だからそこは間違えないように……特に峰田分かってるな?部屋は二階からワンフロアの男女4部屋の五階建て、一人一部屋、エアコントイレ冷蔵庫にクローゼット付きの贅沢空間だ」
何度も言うがこれホントに3日で仕上げたの?というクオリティをお出しされていた……途中峰田がはっちゃけそうになったり麗日が倒れたりすることもあれど順調に進行していき今日一日は模様替えを行うこととなった。ちなみに原作同様峰田のいる2階には女子はいれることはなく望は4階の芦戸の隣の部屋に入ることになった
荷解きも終わり夜、一段落付いた望は部屋をグルっと見渡していく……事務所寮に居た頃とほぼ同じ間取りだったお陰なのか特に変わることもなく机にゲーミングPCやテレビ、タンス、ベッド、本棚を配置出来た
「(そう言えばネリーさんしれっとこれも入れてたのか……入れなくて良かったのに)」
コンコンコン
ベッドの上とポールハンガーにあるとある物に目をやるや否や扉からノック音がした、出てみるとそこには芦戸を筆頭に他A組メンバーがこぞってやって来ていた
「やっほー望!部屋見ていい!」
「……急だね何やってるの?」
「今皆で自室のお披露目大会中なの!梅雨ちゃんと爆豪は部屋から出てこなかったから見れなかったけど望はちゃんと見せてくれそうでよかった!」
「あ……あははは、特に面白みもないわよ?」
そう言いつつも部屋へ招き入れる、全体の色合いは落ち着いた感じに仕上げており配置もごちゃつかずかなり広く感じるものになっていた
「おおー!望の部屋今時って感じ!」
「このゲーミングPCめっちゃ高ぇやつじゃん!?幾らしたんだよ」
「組立式のやつだからモニターとマウス、後キーボード込で総額100万は行ったわね」
「「めっちゃ金かけてる!?」」
全員がPCの方に注目する中葉隠はベッドにあるやつを見付けた……いや見つけてしまったと言ってしまった方が正しいのだろう、それを抱き締めて抱え上げた
「わぁ〜!ウェーブキャットだぁ!可愛いぃー!」
「えぇーなになに望そんな趣味あったの!?」
「んまあ見つかるわよねそれ……ちなみにこんなのもあったりする」
「「可愛いー!」」
ミーハーな女子、ウェーブキャットに食いつくのは当たり前である……モモフレンズシリーズは現在はかなり広く普及しておりGANRIKI☆NEKOと比べてかなり人気があった、ちなみに緑谷は別のに食い付いた
「……あ、これ!?オールマイトの取材特集の初版だ!今プレミアム付いててとんでもない値段になってるんだよ!?よく買えたねこれ」
「ああそれ、知り合いが買ってきたから貰ったやつなの……フィクサー誌の方が欲しかったのに気が付けばどんどん溜まっていくもの」
「とか言いつつ結構読み込んだ後があるな」
「……なんだかんだ言って私も子供ってことよ、読みたいなら持ってって良いわよ」
((((((……て言うか聞き流したけどプレミアム付いた特集初版を買ってくるレベルのコネクションって何?))))))
割と趣味部屋ではあるけど機能性に長けた望のお部屋内見は無事終了、色々と疲れたということでそのまま眠ることを選択したのであった
【TIPS】モモフレンズ
とある大手企業が多岐に渡って展開しているキャラクター系列のもの、過去のGANRIKI☆NEKOをものともしない人気を博しておりぬいぐるみや缶バッジ、映像作品や抱き枕等など幅広い商品展開をしている。
ちなみに望がウェーブキャットのルームウェア用カーディガン(ミディアム丈+フード付き)と抱き枕を持ってるのはニコの影響だったりする