で、俺達は遊びに向かった。
「マジ!?食堂の飯全部食らったの加賀先生!?」
「おう、なんか『小腹が空きました』の一言と共に全部食らいつくしたらしい」
「怪獣かよ…」
「あながち間違いじゃない」
「いや間違いだろ」
なんて話してると、川内が俺の袖をちょいちょいと引く。
「どした?」
「これからどこいくの?」
「あー…多分お前、俺たちのノリについて来れないだろうからなぁ…」
「どういうこと?」
「いいか、無理はするなよ?」
「う、うん…」
で、到着したのは公園。10m以上離れる。
「なんだ、楽勝じゃん」
「バカ川内!迂闊に…」
缶に走り出す川内。だが、さっきまで10m以上離れてたはずの田中はいつの間にか川内より早く缶の前にいる。
「なっ!?」
「川内ちゃん見っけ。缶踏ん…」
その瞬間、山田が飛び蹴り。慌ててかわす田中。
「川内ちゃんはやらせんっ!」
「くっ……!」
そのまま睨み合う田中と山田。
「あの…山田先輩……?」
「川内ちゃん!逃げろ!」
「いや、これ缶けりなのでは…」
「早く!」
言われるがまま逃げる川内。しばらく格闘する2人。その目を盗んで俺は缶へ走りこんだ。
「バカめ田中ァッ!」
「ちぃっ!」
「行かせるか!」
「やらせはせんぞぉっ!」
「斬りまくるぜぇっ!」
「そげぶ」
てな具合に缶けりを進める中、川内は置いてけぼりになっていた。
帰宅中。なぜか不機嫌の川内。
「なぁ、どうしたんだよ川内?」
「ふんっ。自分の胸に聞いてみなよ」
「はぁ?胸が口きくかよ」
「ばーか。そういうことじゃないもん」
「どういうことだよ」
「……つーん」
なんなんだ…。わからず、気まずいまま帰宅中。10分くらい経ったとき、ようやく口を聞いてくれた。
「さっきの公園の時、ずっとほったらかしだった」
「あー…」
そのことか。
「少しくらい構ってくれればよかったのに…」
「………」
早い話が構えということか。それが分かった瞬間、後ろから川内に抱き着いた。
「きゃっ!ちょっ提督!?」
「構ってほしいんだろ?ほれほれ~」
「こんな道の真ん中で恥ずかしいってばぁ!」
「声は喜んでるみたいだけど?」
「~~~ッッ!!う、うっさい!と、とにかく離れて!恥ずかしいから!」
「許してくれるならいいよ?」
「わかったから!」
ふっちょろい。
「まったくもう!いきなり大胆になるんだから!」
「嫌だった?」
「い、嫌じゃないけど…むしろ、嬉しかったっていうか……」
「聞こえなかった。もっかい」
「嫌いになるわよ」
「ごめんなさい」