寝坊した。学校、間に合わない。よし!今日はサボろう!そう判断すると俺は布団に戻った。戻ったのだが、
「起きろー!」
いつになく元気な川内。なんだよ…何事?
「ほらほら起きてー!朝だよー!」
どうせ起こしてくれんならもっと早く起こせよ。この時間もう二時限目終わってるぞ。
「ほら!早く起きないと!遅刻だよー!」
だからもう遅刻なんだって。ていうかお前普段何時に起きてんだよ。
「早く起きないと布団の中に潜っちゃうぞー!」
「起きるわ」
「えぇっ!?なんかムカつくよそれ!」
いや駆逐艦だったら可愛い愛でるわで済むけどさ、お前が入ってくるとちょっとあれじゃん。とりあえず手に携帯を取りながら立ち上がる。
「……おはよ」
「おはよー。ご飯出来てるよ」
「おぉ、さんきゅ…」
その瞬間、俺は手に取った携帯を落とした…。
「なん…だと…?」
「ちょっ、それどういう意味?」
怪訝そうな顔をするが俺としては適切な反応だ。
「(休日を見た限りでは)普段、12時に目を覚まし、ぼっさぼさの髪の毛で作って置いた朝飯を貪り、ソファーどころか床でいびきをかくお前が、朝飯、だと…?」
「なにそれ超失礼なんだけど」
実際、「ニートの生態」って観察日記作ったら表彰されるレベル。評価する人がおっさんなら下着の色とか載せれば一発特賞だろ。
「……なんか今、失礼なこと考えてた」
エスパーかよ。
「い、いいから飯食おうぜ」
「ばか……」
そんなこんなで飯。
「外見はまともだな。てっきり世界が終わった世界的ななにかが出てくると思ったのに」
「提督、本当に腹立つ」
や、割と本気で料理出来ると思ってなかったからな。
「ま、いただきます」
「召し上がれ」
一口、うーん…味がねぇ……どういうことなの?
「ど、どう……?」
「うん…美味いな。美味いよ…」
「本当に?」
「うん……」
味がなくなったガム食ってる感覚だ…。ま、本当ならちゃんと指摘してあげるのがいいんだろうけど…なんかこれでヤル気無くさせる方がマズイ気がするので一応、褒めることにした。
「ま、アレだ。もっと美味しくなるように今度俺が教えてやるよ」
「本当に?」
「おう」
OK、これでなんとかなるな。なんとか上手く誤魔化した。
その日、川内は結局寝た。早起きしたのが響いたのか今は自室でお休みしている。で、今俺の家には木曾と麻耶がいる。別に用があるわけじゃない。ただ単に暇潰しに来ただけだ。現に、二人とも漫画を読んで、ただぼーっとしている。
「なぁ、なんかしねぇ?」
唐突に麻耶が言った。
「まぁ、そうな。なんかするか」
木曾も言った。この流れは俺も乗らざるを得ないだろ。
「なにする?」
「ババ抜き、罰ゲーム有りな」
「罰ゲームは?」
「川内の部屋からパンツ持ってくる。バレずに」
「「OKッ‼︎‼︎」」
数分後。
「っしゃあぁぁぁっっ‼︎‼︎」
俺が負けた。チッ仕方ない。
「罰ゲーム!罰ゲームだ!」
「分かったよ。パンツ持ってくりゃいいんだろ?」
てなわけで出発。ゆっくりドアノブを下げて足音を殺し、川内の部屋へ。布団の中には川内が寝息をたてている。さて、早いとこ下着を探さないとな…しかし汚ぇな部屋。っていうかここに落ちてるし。スッと懐にしまうと、川内の寝顔を写真で撮ってさっさと部屋を出た。で、一階のリビング。
「おら、取ってきたぜ」
「うおっ!すげぇっ!」
「ばれた?」
「いや?もうぐっすりよ。これ見てみ?」
俺はiPhoneを見せる。
「ぷっくふ!本当に寝てるよ!」
「すげぇな提督!ちょっとあたしも行ってくるわ!」
「おう。バレんなよ!」
「ゆーて余裕っしょ!」
麻耶が出発。
「提督、なんか違う遊びになってないか?」
「面白ければよくね?」
「まぁ、ありだな」
二人でポーカーしながら待つ。すると、ガチャッとリビングのドアが開いた。
「どうだった!?」
麻耶はニヤッと笑うと、当然の如くパンツを放り投げた。
「おぉっ!やるじゃないか」
「な?余裕だべ?」
「さらにもう一つ!」
麻耶が右手を上げ、素早く振り下ろして地面に手を叩きつけた。で、その手をゆっくり上げると、下からブラジャーが出てきた。
「すげぇ!どうやったのそれ!ヨシタケみたいだ!」
「ていうか変態の所行だぞそれ」
言われてもなぜか誇らしげな麻耶。
「次!木曾!木曾行け!」
「任せろ!」
「パンツな!パンツ+αな!」
本当になんの遊びだこれ。
「なんか…騒がしいんだけど………」
数分後、気が付けばリビングは川内の物で埋め尽くされていた。
「次!次提督な!」
任せろ!と、心中で呟き上に突撃。さぁて、次はなにを取ってこようかな!と思ってドアを開けると川内が立っていた。……気のせいか?一旦ドアを閉めて目をこする。よしっ!ばっちこい!
もっかい開けると、やっぱり川内がいた。
「なにかよ…」
またドアを閉めた。目を擦ってばっちこ…
「げふぁっ!」
開けようとしたドアが飛んできて、壁とドアに挟まれた。
数分後、俺と麻耶と木曾は正座させられた。麻耶と木曾は追い出された。