ピンポーン♪と我が家の呼び鈴がなった。それにピクッと反応するも、すぐにソファに寝っ転がる川内。それを横目で見つつ俺は玄関に向かった。
「はーい、どちら様で…」
「久しぶり。提督」
「レーベちゃんGETだぜ☆」
姿を見た瞬間、コンマ数秒の速さで抱き上げた。
「ふわっ!は、恥ずかしいよ提督!」
「照れるな!可愛い奴め!お前なんか可愛がってやる!」
「待って待って!とりあえず中に入れてよー!」
言われても無視してぎゅーってしてたら腕を噛まれた。可愛いなぁ…。で、リビングに入れる。
「あ、レーベ久し振り!」
「川内さん!どうしてここに……?」
「どうしてって…養ってもらっ」
「居候、穀潰し、ニートだ」
「そ、そこまで言わなくていいじゃん!」
なんて食ってかかる川内だが、そう思うなら責めてバイトするなり家事やるなりしようぜ…。レーベはレーベで、「ど、同棲してるんだ…」なんて呟きを漏らす。
「それよかなんのようだ?」
「う、うん。どうして僕を膝の上に乗せるのかな提督」
「え?」
「いやえ?じゃなくて」
言われながらも頭を撫でてやる。するとレーベは諦めたようにため息を付くと、言った。どうでもいいけどさっきから川内が不機嫌過ぎて怖い。
「あのさ提督…その、少し相談があって…」
「なんだ?少しどころか無限に相談があってもいいぞ」
「それは無理だよ…」
「で、相談ってのは?」
イライラと川内が聞き返す。なんでこいつはイライラしてるんだろうか。
「実は、僕が通ってる学校(私立の超名門小学校六年生)で告白されたんだ…」
「へぇー」
「よかったじゃん」
言いながら俺と川内はお茶を飲む。
「女の子に」
「「ブフっ!」」
パリンッと飲んでたお茶のカップが音を立てて割れた。と共に口から紅茶が出る。
「ひゃっ!き、汚いなぁ提督!」
「ご、ごめん…。で、話を整理すると女の子に告白されたからその女の子を俺がレーベを女だと分からせるまでボコボコにすればいいわけ?」
「ち、違うよ!この話には続きがあって!」
立ち上がろうとするとあたふたしながら止めるレーベ。可愛い。飼いたい。
「それからというもの男の子達まで僕を男だ男だって…プールの授業の時とか海パン履かそうとしてくるし」
「なにそれ超見たい!」
「…引っ叩くよ」
「ごめんなさい」
流石にジト目で睨まれると謝るしかない。
「とりあえず話を要約すると、俺がレーベのクラスメイトを一匹残らず虐殺すればいいのか?」
「だからなんで結論が極端なのさ!ちょっと女の子らしくなりたいだけ!」
「ふぅーん…」
なんで女の子らしくなるのに男である俺のところに来るのかね。いや待てよ。これってレーベを俺の思うままに改造出来るんじゃ…。
「よっしゃ行くぞおまえら!」
「なんか急に元気だし…」
さて、楽しみになってきた。
俺の独断で池袋へ。
「とりあえずこれ着てみて」
俺が渡したのは常盤台中学制服。
「コスプレじゃん!」
「ていうか、私立の小学校だから制服決まってて洋服買っても意味ないよ…」
あーなるほどな。小学生とか制服男女変わらないもんなぁ…。そういえばレーベとかマックスって艦娘時代はスカートもパンツも履いてなかったよな。あの生足はハンパじゃなかった。なんて考えながらチラッとレーベを見る。今はズボンと靴下でガードされてるんだよなぁ…。
「はぁ……」
思わずため息が出てしまった。すると後ろからゲシっと川内に蹴られる。
「…なにすんだよ」
「変態」
だからなんで分かるんだよ。マジエスパーか。
「なぁ川内。女の子らしさってなに?」
「え?さ、さぁ……」
「だよなぁ…家でもたまに俺のシャツとパンツだけでソファーで寝てる奴には分からんよなぁ…」
「ちょっとそれどういう意味……ちょっと待ってなんで知ってるの?あの格好、提督が学校行ってる間だけだったのに…」
顔を真っ赤にして俺を射殺すような視線を向けてくる川内。
「え?あ、いや…昼休みに数学の宿題忘れたのに気付いて家に取りに帰った時、俺のシャツ着てパンツ丸見えの状態でソファーで寝てたか…」
「ぱ、パンツまで見たの!?さ、最低!変態!覗き魔!」
「お前がそんな格好で寝てんのが悪いんだろ!」
俺が言うと悔しそうな顔で顔を真っ赤にする川内。
「ま、まさか…洋服の匂い嗅いでるところも見られたのかな…(小声)」
「なんか言ったか?」
「な、なんでもないわよ!とにかく、この件に関しては後でじっくり問い詰めるからね!」
「俺はなにもしてないのに…」
いや写メ撮ったけど。可愛かったし。
「そんなことよりレーベの女の子らしさでしょ!」
そんなこと言われても実際、俺からすればレーベは女の子にしか見えないし、木曾とかに比べれば全然マシな部類ではある。
「やっぱレーベの学校滅ぼした方が早くね?」
「だからそれはやめてよ!マックスもいるんだから!」
ですよね…まぁそしたら艦娘の高校行けばいいと思うんだけど。さて、じゃあそろそろ真面目に考えるか。
「ちょっとタンマ。だったら俺らよりも適性の高い奴に連絡するわ」
「へ?」
「大丈夫、二人の知ってる奴だよ」
てなわけで、最上に押し付けた。
「一件落着だな」
「結局丸投げじゃん…」
今は最上家から帰宅し、家。
「いいんだよ。何にも出来ない俺達より最上とかのが適性があるだろ」
「まぁそうだね…最上も女の子に逆ナンされたって言ってたもんね…」
「ま、役割分担は必要ってことで」
家に着いてドアを開ける。
「飯、カレーでいいか?」
「その前にちょっといい?」
「?」
この後、めちゃくちゃ問い詰められた。