100カノ3期面白いぜイエーーイ!ケロロ映画賛否あるけど個人的に楽しめたぜイエーーイ!!
また今回の話で独自設定がありますのでご注意ください。
【ペコポン滞在日誌÷日目】
本日は晴天なり。フードファイトフェスティバル日和である。でも1人で米を大量に喰えとは聞いてないのですが???
とりあえずお腹いっぱいなので一旦書くのは諦める。トイレ行ってくる。
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第3回戦では激辛麻婆豆腐をより早く食べた者に高得点が与えられる2回戦と同様の形式だ。
出されるのはこの世とは思えない激辛麻婆豆腐を食べる度胸のある者だけが前に出る事を許される…なお、この料理はあるラーメン屋店主*1が関わっているが…それはまた別のお話。
「辛い物なら自信あるわよ」
「楠莉も多分ちょっとは平気なのだ!」
「私はこのまま全部出るから」
「ギロロ!頼んだであります!」
「辛い物か…ふん、その程度俺1人で十分だ!」
「ギロロ先輩がやる気だ!」
(見ていてくれ夏美…!これに勝利してお前にジェラートを…!)
彼の脳裏に浮かぶのは
──ギロロ、ジェラートありがとう。はい、あーん
「ふ、ふへへ……」
「先輩?大丈夫ですか?」
「俺に触れると火傷するぜベイベー」
「は?」
妄想力豊かな赤いケロン人が更に赤くなる。そんな彼を見て唐音は溜息を吐く。あんな調子で勝つ気があるのだろうか?と訝しむだろう。
「…って、そんな事に気を取られてる場合じゃないわ。優勝する為にも1番に完食しないと」
「頑張れ唐音ーー!楠莉先輩ーー!胡桃ーー!」
(見ていて恋太郎。これに優勝してあげるんだから)
彼女の脳裏に浮かぶのは恋人である恋太郎の姿。彼は『唐音おめでとう!』と書かれた旗を携えながら手に持ったジェラートを掬う。
──ありがとう唐音!最高の彼女だよ!はい、あーん
「ふ、ふひゅひゅ…」
「唐音、大丈夫なのだ?」
「別に、私に触ると火傷する訳じゃないんだからねベイベー」
「は?」
両者とも似たり寄ったり。恋に堕ちた者達が妄想に浸かってる間もフードファイトフェスティバルは進む。
『それでは3回戦開始ですッ!』
参加者達の眼前にはマグマのようにグツグツ煮え滾る赤黒い料理が置かれている。それに対してほとんどの参加者は手を出すのを躊躇してしまう。だが唐音とギロロの2人だけは違った。
「大した事なさそうね。こんなのさっさと食べて終わらせてあげるわ!」
「何が激辛麻婆豆腐だ!こんなもの一気に喰えば終わる事だろう!」
唐音はレンゲを手に一気に食べ進め、ギロロは皿を掴み豪快に麻婆豆腐を口内へと入れる。だがその数秒後、2人は顔を真っ赤に染めて叫ぶ。
「「ぎゃあああああああああああああッ!?」」
その辛さは正に地獄級。馬鹿が考案したレシピと称されるそれは、とても人体が摂取して良い物とは言えなかった。
胡桃達は一口食べる毎に汗と炎が噴き出るような感覚に悩まされ、チャンコ爆錦に至っては料理への冒涜と称してリタイアする程だ。
『その麻婆豆腐の辛さは火を吹くレベルの辛さ!喉と胃と尻がやられないよう気をつけてください!』
『アッーーハハハハハ!本当に火を吹いてるデーース!』
しかしそんな参加者の中で黙々と食べ進める者が居た。なんと薬膳楠莉である。
「ちょっと辛ぇのだ」
「アレ程の辛さを"ちょっと"呼ばわりだと!?」
「外見に似合わず辛党ですぅ!?」
「そうか!楠莉先輩は常日頃から劇物である実験薬を飲んでいる…!だから辛さに対して耐性があるんだ!」
「薬の摂取で耐性できるものでありますか!?」
「あー、なるほど。だからクルルも
「楠莉先輩とクルルを同じように語るのはちょっとやめてくれませんか…?」
麻婆豆腐をレンゲスプーンで一口ずつ的確に食べていく楠莉の隣で唐音は悶え、ギロロは白目を剥く。
「はぁ…はぁ…」
「きゅうぅぅ……」
「唐音が悶絶している!」
「ギロロに至っては気絶している」
「一気に食べた…ていうか飲んだから!」
そんな参加者を尻目に花園親子とケロロ達がヒソヒソ話をし始める。
「辛い物なら自信あるわよって…」
「ええ、ドヤ顔で…」
「2人とも見事な噛ませ犬でありますな…」
瞬間、彼女達の言葉は2人の逆鱗に触れたッ!
「誰が噛ませ犬だあああああああああッ!」
「負けられるかああああああああああッ!」
唐音と復活したギロロは痛みの向こう側へ到達。己の中に燃え盛る怒りと矜持と意地が2人を突き動かし麻婆豆腐を一気に食べていく。そんな狂った様子を見て胡桃達は驚愕する。そして遂には2人は麻婆豆腐を完食する事に成功した。
『完食ーー!1着は唐音選手!2着は気絶から復活したギロロ選手がもぎ取ったーーッ!』
第3回戦の結果は1位恋太郎ファミリー『4pt』2位ケロロ小隊『3pt』3位呉莉羅連合『2pt』4位はリタイアしたチャンコ爆錦『1pt』と言う結果となった。
健闘したギロロ達を皆で称賛するが反応が鈍い。そんな彼等にジロロは言葉を投げかける。
「ギロロ先輩、唐音。特製ハーブ(坐薬タイプ)入ります?」
「「……」」無言で頷く
どうやら2人の尻が犠牲となったらしい、その先は地獄だぞ…そう心の中で呟きながらジロロは2人に薬を渡したのであった。
「頑張りましたよ唐音さん!」
「原作とアニメみたいにダイジェストにならなくて本当に良かった!」
「原作って何?アニメって何???」
ジロロの疑問を他所に続く第4回戦。ここではケーキを多く食べれた者に多くのポイントを与えられる。出場するのは羽香里と羽々里の親子と胡桃。そしてタママが選ばれた。
「わーいケーキですぅ!甘い物なら僕の専売特許ですぅ!」
「甘い物なら自信があります!」
「私もいけるわ」
そして参加者達は第4回戦開始と同時に大量のショートケーキを食べていく。先程の地獄のような辛さから天国の如き甘さ故か喜びの表情に満ちている。
そんな中、羽香里は周りの参加者の様子を見ていく。トップはチャンコ爆錦、次いでタママも食らいついてく。スピードこそ落ちているものの根性で付いていく呉莉羅連合も難敵だ。どうにか手を打たないと…そう考えた彼女はある策を講じた。
「こんなに甘い物食べちゃって…体重心配です」
『!?』
その場にいた呉莉羅連合の手が止まる。レディースである彼女達もまた乙女であり体重を気にしてしまう年頃であった。全ての女子に有効的な精神攻撃が決まり羽香里は勝ち誇った顔になる。
「たし…かに…!最近、増え気味だし…」
「あ…私も…」
「甘い…ケーキより甘いですぅ…!」
直後、タママの全身から闇が溢れる。
「どうせお前等は!スイーツ食べ放題とか甘い物には自信あるとか!その程度の認識で会場に来たんだろ?甘えんだよ、クソガキがァーッ!これは戦争なんだよーッ!」
タママは両手でケーキを鷲掴みにし、目をガン開きにした状態で貪っていく。
「胃袋を満足させる戦いじゃねえ!カロリーの押しつけ合いですぅ!ギットギトの油分のなあァァ!!!」
その言葉を皮切りに彼の食べるスピードは上がっていく。とてもテレビに映してはならない言動である。
「タママ!?ケロロ先輩、あいつあんなに闇噴き出てますけど大丈夫ですか!?」
「タママは腹黒の二重人格でありますから…」
「腹黒で済ませていいんですかアレ!?」
「もう可愛いとはかけ離れているのだ!?」
もはや特級の呪い的な台詞に戦慄を覚えるジロロ。あんなプリティな見た目とは大きく乖離している様子に一堂は怯えてしまう。否、怯えてるのは事実だが正確には己の体重増加に対して恐怖を抱いているようだ。そんな彼女達を見て唐音は呟く。
「何やってんのよ馬鹿共…脂肪は胸にもなるのよ!」
刹那、親子の目に輝きが戻るとケーキを食べるペースが早くなる。
(バストアップして恋太郎ちゃんを誘惑すれば…!)
(あーんな事やこーんな事に…!)
『羽香里選手、羽々里選手!スピードアップだぁーッ!』
「しかし唐音殿、何故そのような知識に詳しいのでありま…あ、いやなんでも無いです」
彼女の放つ眼光にやられたケロロは口を慎む。ブチ切れた夏美にも匹敵する殺意に彼は命の危機を感じたのである。
こうして1位チャンコ爆錦に『4pt』2位ケロロ小隊『3pt』3位恋太郎ファミリー『2pt』4位呉莉羅連合『1pt』と言う結果となった。最後の5回戦を残し、現状成績はと言うと
1位チャンコ爆錦『12pt』
2位恋太郎ファミリー『10pt』
2位(同列)ケロロ小隊『10pt』
4位呉莉羅連合『6pt』
以上の結果となっている。トップはチャンコ爆錦が君臨しており次いで恋太郎ファミリーとケロロ小隊の二組が追い上げのチャンスを狙っている。対して呉莉羅連合は苦しい状況に立たされていると分かる。
「しかしまさかペコポン人がここまでの力を見せるとは…!」
「胡桃殿は勿論の事、彼女方も凄まじいフードファイトでござる」
「そうだろう!こんな可愛くてフードファイトもできる素晴らしくハイブリットな彼女達なんだ!」
「いやそこまでは言ってないです…」
恋太郎がケロロ小隊に彼女達の魅力について語ろうとする直前に腹を満たし限界に近い様子の呉莉羅連合の総長がやって来る。
「アンタ達なんでそんな食べれるウホ。どれだけ無理しているウホ!」
呉莉羅連合の総長が問い掛けに対して恋太郎は言う。無理ではなく、誰かの為に皆の為に想い戦う…だからこそ実力以上の力を発揮できる。
「つまり…愛の力ですよッ!」
『その通りッ!』bv彼女達
(((((何を言ってるんだコイツ等は…!?)))))
恋太郎達のラブラブ具合に引いた様子を見せる胡桃とケロロ小隊であった。さてそんな彼等を他所にクルルとジロロはPCに向かって作業をしていた。
「クーックックッ、ここはオタカラ映像の宝庫だぜぇ。マニア共が良い値を付けてくれそうだなぁ」
「それ盗撮動画だろ。俺は編集は手伝わないからな」
恋太郎ファミリーや駆け出しアイドルなどの地球人女性を中心とした動画の編集を行う傍で恋愛についてのレポートを書いているジロロ。幼馴染(不満)と言えども犯罪の片棒を担ぐのは御免被ると言わんばかりに彼は呟いている。
「クーックックッ。ならそれ以上に面白いもんを見せてやろうか?ほれ」
「あっ、勝手に変な動画送るな!ウイルス感染してないよな!?…って、こいつはチャンコ爆錦か?いや待て…これってまさか!?」
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場所が変わり選手用に用意された控室(団体向け)。そこにケロロ小隊メンバーと恋太郎ファミリーが集っていた。そんな皆の中で恋太郎とケロロが驚きの声を上げた。
「「チャンコ爆錦が宇宙人!?」」
「正確にはヤツの中身ですね」
そうジロロが呟くとクルルは自身が持つノートPCを皆に見せる。
「チャンコ星人。コイツは他惑星の原住民に擬態し、食事をしていく習性を持つ。そんでこの個体は宇宙中を渡り歩いてはインチキで大食い大会の賞金を根こそぎ奪い取っていく事で有名でな、宇宙警察に指名手配されているぜ」
特殊メイクの下は地球人ではなく宇宙からの来訪者であったのだ。その事実を告げられた恋太郎ファミリーは憤慨した様子を見せる。
「つまり詐欺じゃないですか!」
「ここのキャラは見た目濃い奴等ばかりだから完全に騙されたわ…」
「それなら今すぐに通報するのが効率的」
『ここが年貢の納め時だ』
自分達は正々堂々と勝負しているのに対して相手はズルを行い、ジェラートと賞金を持って行く事実に乙女達は怒り心頭に発する。だがそんな彼女達をケロロは制止するだろう。
「待つであります!」
「な、何よボケガエル!?」
「ボケガエルとは失礼な!?いやいや本当にそれで良いのでありますか!?それで胡桃殿達は納得できるのでありますか!?」
「それは……」
胡桃はこれまで本戦での事を振り返っていた。どれも自分だけでは無理だった。自分が思う以上に皆は食べる事の出来る人達だった。ここで通報すればチャンコ爆錦の優勝は阻止できる…が、納得できない。頑張ってくれた恋太郎達に顔向けできないのだ。
「私はこのままじゃ終われない」
「その通りでありますよ胡桃殿!我々は正しい手段を持って奴に真のフードファイト魂を思い知らさせる必要があるのであります!」
「あ、あんた…!ヘッポコな奴かと思ってたけど、中々熱い所あるじゃないの…」
唐音達はケロロへの評価を改める。最初は愚かにも恋人を侵略作戦に利用したヘッポコ居候ボケガエル侵略宇宙人と言う認識だった。しかしそんな彼が示す矜持に恋太郎の彼女達は見直したのである。
……そう思っている傍らでケロロは思考に耽る。
(もしも通報されたら大会が中止になっちゃうかもじゃん…!?ここは優勝して賞金ゲット!ついでに指名手配のチャンコ星人も我々が捕獲して宇宙警察に突き出せば報奨金もゲット!その資金を足掛かりにペコポン侵略に乗り出すであります!ゲーロゲロゲロ)
((なんて考えているんだろうなぁ…))
恋太郎とジロロは不敵な笑みを浮かべるケロロを前にそう思った。恋太郎も少ない期間で彼のキャラを理解してきたのである。
(逃げられても困るし、内緒で連絡入れておこう)
ジロロはこっそり宇宙警察へ通報している一方、フードファイトフェスティバルは最高潮の熱量に到達する。そんなフードファイト決勝戦に出されたのは王道の『ラーメン』であり、また獲得ポイントが2倍となる特別ルールが設けられている。
いよいよ始まる決勝の舞台へ向かう参加者達だが、胡桃以外の恋太郎ファミリーの様子がおかしい…先程からずっと恋太郎が彼女達を1人ずつ撫でる行為を続けているのだ。
「もういいでしょ、一体いつまで撫でてんだよ」
「いや…撫で続けてないと俺達全員吐きそうなんだ…!」
100カノヒロイン達が揃ってゲロイン化の危機に瀕していた。ケロロ小隊に関してはギロロが劇物により内臓にダメージが入り、ドロロはトラウマ状態に陥り、タママは4回戦が終わった後もケーキを食べ続ける暴挙により満腹状態と悲惨な状況になっている。
「やっぱり無理してたんじゃねーか!どこが愛の力だよ、揃いも揃ってダメじゃねーか!」
「全く不甲斐ない隊員達でありますな…ここは隊長である吾輩が実力と言うものを見せてやるであります」
「先輩大丈夫なんですか?」
「安心せよジロロ特務兵。これでも吾輩は第83回宇宙ラーメンフードファイトジュニア部門チャンピオンになった事があるのでありますよ」
「そんな肩書き持ってたんですか!?」
何処から生えて来たか不明の称号に唖然とするジロロと胡桃。そんな2人に見えない所でケロロは不敵な笑みを浮かべた。
(しかし念には念を入れて手は打っておくでありますよ…!)
波乱の展開が予想される決勝戦。舞台に上がるのはチャンコ爆錦、原賀胡桃、呉莉羅連合総長、ケロロ軍曹の4人。参加者一同は決勝戦開始の合図と共にラーメンに手をつける。
『決勝戦開始ですッ!』
直後、ラーメンを勢い良く啜る参加者達。総長を除き凄まじいスピードで食べて行く光景は圧巻の一言に尽きる。
「凄い…!胡桃やチャンコ爆錦もそうだが、先輩がそれに引けを取らないスピードで食べている!」
「流石は軍曹さんですぅ!」
「それに対し呉莉羅連合の方は苦しい戦いを強いられているでござる」
「そりゃ全部出てるんだから、そうなるでしょ」
徐々に復活を果たして来ている恋太郎ファミリーとケロロ小隊。ドロロ達の言う通りラーメンを食べる勢いが弱まって来ている。
そんな彼女だがこれまで共に戦って来た子分達に言葉を投げかける。こんな自分に愚直にもついて来てくれた事への感謝…そして、だからこそ負けられないと言う事。恋太郎達と同様に彼女もまた子分と恋人への愛を胸に呉莉羅連合の覚悟を背負い、ラーメンを口にしていった。
「「「「「「総長ォォーーーーッ!」」」」」」
「総長さん…!」キュンッ!
司会進行二人も涙し、叫ぶ程の漢気を魅せる総長の姿に部下4人が壇上へ駆け上がる。途中参加の形になるが呉莉羅連合五人組が再びフードファイトフェスティバルにて立ち上がったのである!
「アタイ達も戦うウホ!」
「死ぬ時は皆、一緒ウホ!」
「て、てめーら…!ウホォォーーッ!呉莉羅連合の
───ユウくん、今までありがとうウホ…
「総長さーーーーん!!!」
呉莉羅連合、救急搬送につきリタイア。限界の向こう側まで食べた影響で全員一斉にダウンした為、救急車で運ばれる事となった。尚、この漢気は全国放送により胸打たれる視聴者が続出したと言う。
「脱落してしまうとは…!しかし同情はしないであります。悲しいけどこれ、
三人共、引けを取らないスピードでおかわりをしていく。テーブル席に丼の山が築き上げられて行く最中、ふと胡桃の手が止まった。そう、信じられない事に彼女の胃袋の限界が来てしまったのである。予選から出場し続けた影響なのだろう、そんな胡桃を嘲笑うかのようにチャンコ爆錦…否、チャンコ星人が口を開く。
「よく頑張ったがここまでチャンコ。フル出場なんて無謀!ここまで胃を温存せず無駄に食べ続けたのが失敗チャンコォ…!」
その言葉に対して胡桃は何も言い返せずにいた。共に出場してくれた皆は自分が思っていた以上に食べれる人達だった…恋太郎の言葉通りに任せられる部分を任せていればこんな事にならなかった。
それならば美味しいラーメンをもっと食べる事ができたのに…!そんな悔しさが涙として溢れた直後、彼女の隣から複数の声が響いて来た。
『「「「「「「おかわりください!」」」」」」』
胡桃は驚愕する。あそこまで邪険にしていた自分の為に駆けつけてくれたのか?そんな彼女の疑問を答えるかのように、ジロロが言う。
「忘れたのか胡桃、恋太郎が言っていただろ?『誰かの為に皆の為に想い戦う…だからこそ実力以上の力を発揮できる』その皆の中には胡桃も含まれているんだよ」
ハッとなる胡桃に恋太郎が続けて言葉を贈る。
「その通りだよ胡桃。だから後は俺達に任せろ!」
「ふん、あんたがどう思ってるかなんて知らないわよ…!」
私達にとってはここまで来た仲間なんですから…!」
『あなたが隣に居てくれたから、こんな私でも心細くならず立ち向かえた』
「駆けつけたいと感じてしまったのだから仕方ない…」
「母親ってそう言うものだからッッ!」
「ふーっ!ふーっ!…オエッ!」
ふと彼女が反対側に顔を向けるとケロロ小隊達もテーブル席に座っていた。
「
「少し休んでいても良いんだぞ…だがその間に差をつけてやるからな」
「胡桃殿。皆を頼る事は恥ではござらぬ」
「ク〜ックックック」
「み、皆…!よーし!ケロロ小隊、胡桃殿達に負けじと食べるであります!」
「いや俺別に小隊メンバーじゃないんですけど……」
胡桃は心の中に温かいものを感じた。恋太郎ファミリーだけでなく今は敵である筈のケロロ小隊にまでも心地よさを抱いていた。
大食いには関係ない筈なのに、いつもなら跳ね除けていた筈なのに、そんな綺麗事と決め付けていた事に心をときめかせていた。
こんなにも皆と食べると美味しいだなんて…!そう思う胡桃は再びラーメンを食べ始めた。
『おおーっと、原賀選手再起動!』
「ふん、有象無象が何人来ようと所詮今更チャンコ…ん?」
ふとチャンコ爆錦の動きが止まる。そんな彼を嘲笑うようにケロロが口を開いた。
「おやおや自慢の
「むぅ、よく見たらお前はケロン人!?まさかここまでの接近を許す程の高度な擬態をしていたとはチャンコ!」
「言うほど高度か???」
ツッコミを入れる唐音を他所にケロロは言葉を紡ぐ。これまで恋太郎達やケロロ小隊に勝つ為、チャンコ星人が溜め込んできた料理がタンクを限界に到達させたのだった。
「このままギブアップして良いですありますよ。賞金は我々がいただくであります…!」
「ぐぬぬぬ…こうなったら、最終手段チャンコォ!!!」
『ワーオ!トランスフォームしましたネー!』
『チャンコ爆錦選手、これはどう言った作戦か!?』
先程までとは違い、前傾姿勢となるチャンコ爆錦。特殊メイクで分からないが中の人が食べれるよう姿勢を変えており、ここから小細工無しで戦うと言う意思表示となっているのだ。
「まだだぁ!まだ自前の胃があるチャンコォ!」
「いいや無駄無駄ァ!もはや貴様は負けたも同然であります!うおおおおおおおお!」
「隊長殿!?」
「ケロロ、貴様そんなに食べれたのか!?」
「流石は軍曹さんですぅ!」
なんと言う事だろう。ケロロは他の参加者よりも早いスピードでラーメンを食べ、あっという間に差をつけて行く。
『おおーっと!ケロロ選手、他参加者の追随を許さない速さ!』
「なんて速い…ッ!」
「嘘だろ、あの見た目で食べれるのかよ!?」
「それは胡桃さんも同じだと思います」
「クックック〜、流石は俺様の発明品だぜ〜」
「そうね…おいちょっと待て。今なんて言った?」
唐音の問いにクルルは不敵な笑みを浮かべながら呟くだろう。
「隊長は事前に俺様の発明『
食欲消化増強促進キャンディーとはクルルの発明品の一つ。原賀胡桃の恐るべき消化能力を参考にし、食べたものを即座に消化し栄養に変える。その効果は常人の数十倍…否、数百倍である。
そのキャンディーを摂取したケロロは今や胡桃と同等の実力を発揮するフードファイターと化しているのだ。
「実質的なドーピング行為!?」
「あれだけ正々堂々勝負と言ってたのに!?」
「薬の力に頼るなんてとんでもねー恥知らずなのだ!」
「いやお前が言えた義理じゃねーだろ」
彼女達がツッコミを入れるも時既に遅し。ケロロはあっという間にチャンコ爆錦や恋太郎ファミリーと10杯以上の差を付けてしまっている。今や彼に卑怯だのズルだの言っても聞く耳を持たない。
「そう、この世は弱肉強食!それを体現したフードファイトフェスティバルに存在するのは食うか食われるか!負ければ悪!このケロロの目的はあくまでも『賞金』!あくまでも『
彼は言う、どんな手を使おうが最終的に…!
「勝てばよかろうなのだァァァァッ!!!」
クロスオーバー先に容赦のない悪辣さ。これがケロン星よりの刺客、ケロロ軍曹である。こんな宇宙人にフードファイトフェスティバルの優勝を譲って良いのだろうか?否、断じて否だ。恋太郎達は負けじとラーメンを頬張り、少しでもケロロに追い付こうとする。
「ゲロゲロ…まだ足掻くでありますか。もう勝負はついたも同然!いい加減に諦めて優勝を譲るが良いでります!ゲーロゲロゲロ!!!」
悪役の台詞が似合うケロロ軍曹。そんな調子に乗っている彼だが、ふと違和感を覚える。それは彼自身が積み上げて来た成果と言うべきか…はたまた自業自得と言うべきか。
クルルの発明したキャンディーを摂取した影響により食物をたくさん食べても常に消化し続ける体質と化したケロロ。だが消化器官の全ては口から入れた物を100%消化する訳ではない。僅かに残ったカスが蓄積し、いよいよ解放の時がやって来たのである。その前兆は腹痛と言う形でケロロに襲い掛かったッ!
「はうッ!!??」
「どうしました先輩?」
「い、いやなんでもォゥッッ!?…ク、クルル曹長…!?なんか、お腹が…お腹が痛いんだけど…ッ!?」
「そりゃ隊長ォ。消化能力が高くなってるが、食べたもの全部消してくれる訳じゃないからなぁ。ちゃんと出す物出さねぇとだぜぇ…クーックックッ!」
ギュルルルッ!とケロロの胃腸が活発に動く音が響く。彼の発明品である飴の効果にはメリットデメリットが存在する。メリットは通常よりも多くの物を食べれるようになる事。そしてそれに反比例する形でデメリットである消化能力に伴う強大な便意が使用者に襲い掛かると言うものがあった。
「あ、あ…ああああ゛!ああッあああああ!無理!無理無理無理無理無理!ギブ!ギブアップでありまああああああす!!!!」
「「「「えっ!?」」」」
クルルを除く小隊メンバーとジロロの唖然とした声が響く。部下を置いて一人トイレへ直行した隊長にポカンとした様子で会場に残された。
そんな彼等に司会進行の女性が声を上げる。
『おおーっと!どうした事でしょう!ケロロ選手謎のリタイアです!この大会では同チームの途中参戦は認められますが、試合放棄はリタイアと見做します!よって、ケロロ選手の食べた分は全てノーカウントッ!』
「「「「えええええええええええッ!?」」」」
これまでリードしていたケロロ小隊だったが、優勝間近から一変し最下位に落ちてしまった。まさに身から出た鯖である。
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「と、言うわけで優勝逃しましたよ先輩」
「そ…そんなァ…ッ!」
「なんか大分やつれてない?」
「俺様特製キャンディーの副作用だな。トイレで過剰な水分まで出しちまったんだろうよ」
「その話、食後にするのやめませんか?」
カラカラに干からびかけているケロロ軍曹は落胆する。あの後、恋太郎達はチャンコ爆錦を破り優勝を果たしたのである。ちなみに決め手は
「あーあ、結局ジェラート食べ損ねちゃったわね。残念」
「しょうがないよ。軍曹達だって頑張ったんだから」
「そうね、ほら元気出しなさいよボケガエル」
「ケロォ…」
──ちょっと待つポヨ!
そんな彼等の耳に声が響いて来た。ジェラートを味わっている彼女達は目の前に現れた玉虫色のワームホールに驚愕し、日向家とケロロ小隊達は既視感のある光景に冷汗を掻いていた。
「うんしょ、うんしょ、ポヨヨヨヨ…!」
「な、なんだ!?ワームホールから脚が…!?」
「あ、皆さん。これ結構時間掛かるやつなので今の内にジェラート食べちゃっててください」
手慣れた様子で言う夏美。これを見るのも何度目か、青い制服を身に纏った彼女が降り立つ。
「アンドロメダ恒星前派出所勤務、宇宙警察官ポヨンだポヨ!」
「宇宙警察官!?」
「誰この可愛い子!デザートのおかわり、ありがとうございます…!」
「宇宙中探しても、それ言えるのアンタだけっすよ奥さん」
羽々里の変態性に若干慣れてきたケロロ。しかしそれは氷山の一角に過ぎないことをまだ彼は知らない…。
「四話以来ですねポヨンさん」
「そう言う貴方は名誉ヴァイパー一族に認定された愛城恋太郎さんポヨ!久しぶりポヨ!」
「ちょっと待て!?名誉ヴァイパー一族ってなんだ!?」
「ああギロロ先輩、その話は長くなるのでまた後で…」
気になり過ぎて悶々としているギロロ達を他所にポヨンは口を開く。
「この度はチャンコ星人逮捕の為に協力感謝するポヨ」
「おお、そうでありました!通報ナイスでありますよジロえもーん!」
「どういたしまして(ジロえもんって何???)」
「さて、これは逮捕協力の品ポヨ」
ポヨンの横に展開されたワームホールからドサリと音を立て、ダンボール箱が出現する。
「ダンボール箱!?」
「うっひょぉ!気前が良いであります!」
「私はパンツの色を教えてくれれば構わn」
「羽々里殿、相手は警察でござるよ!?」
「逮捕されるような真似はやめてくださいお母様!」
ドロロと羽香里が変態を抑えている間にケロロはダンボール箱に飛びつく。彼の目には報奨金しか映ってない様子だ。
「ひゃぁ、ひんやりしてるゥ!どれくらい入ってるカナー?……あ、あの〜すんません。中身のこれは…?」
「どうしたんですか先輩…あ、これ宇宙ジェラートじゃないですか。しかも大容量の業務用タイプの!」
ダンボール箱に入っていたのはお金ではなく大容量宇宙ジェラート(2〜4Lサイズ)であった。尚、沢山の味が楽しめるように色々な種類がある。
「宇宙中で人気のジェラートの進呈だポヨ!それじゃ皆さんご協力感謝するポヨ」
「え!?ちょっと待って!?報奨金は!?現ナマは!?」
そんなものはない(無慈悲)と言わんばかりにポヨンはUFOに乗り込み、チャンコ星人を連行して行った。全ての計画が失敗したケロロは燃え尽きた様子を見せる。
「そ、そんな……」
「まぁ元気出してくださいよ先輩…あっ、そうだ(唐突) 冬樹や夏美達も良かったらジェラート食べる?これ凄く美味しいんだよ」
「いいのジロロ!?」
「やったぁ!気が利くじゃない!」
「これもボケガエル達のお陰ね。お礼と言っちゃなんだけど、明日の掃除当番は私がやってあげるわ」
「あ、夏美さんズルいですよ!私達も食べたいです!」
『「「「「「「その通り!」」」」」』
「なんて沢山食べる元気な彼女達なんだ!」
「まだ食べるのか!?(恐怖)」
デザートを前にした女性は無限の別腹を産み出す…その事をフードファイトフェスティバルにて学んだジロロであった。
また原賀胡桃はこの後に皆で食べたジェラートはより一層美味しいと感じていた事は秘密である。
※胡桃がジェラートを美味しく食べていた秘密については表情に出ている為、周知の事実だったりする。
●キャラクター紹介
『メロディ・ハニー』
前回から登場し、フードファイトフェスティバルの司会進行を務める1人。元はケロロ軍曹と同作者の吉崎観音さんが描いていた作品『アーケードゲーマーふふぎ』のキャラでありスターシステム的に登場を果たしている。
明るいラテン系の性格をしておりウエスタンっぽい衣装と口調から間違ったアメリカ人女性のようなキャラとなっている。
ちなみにこの作品ではナディー先生はメロディ・ハニーを真似してアメーリカスタイルにバチクソ決めてやりマーシタ!とイメージしています。ナディー語難しい…!
『チャンコ爆錦』
見た目は横綱、職業?はフードファイト、やってる事はゾロリせんせ。しかしその実態はなんと宇宙人。と言うのは今作オリジナル要素でありアニメ、原作ではちゃんと人間なので安心して欲しい。原作でまた再登場するようなことがあればタケコでスーパーデラックスの方を引っ張り出してきます。
どうやら一部の読者の皆さんがジロロの見た目を知りたいようなので、その内落書き程度で描いてみようと思います。