なのは編の後日談を書きました
では、始まります
◇◆◇
俺が管理局をリストラされて一年。同じく管理局を辞めた最愛の女性と結婚し、海鳴に小さな喫茶店を開いて経営している
妻と義理の娘の三人家族で暮らしており、幸せな日常を過ごしている
・・・アレが無ければ
「パパー、ママー。また管理局の人来たよー」
「はぁ、またか」
「辞めてからずっとだよね。いい加減、ウンザリしてきたの」
「だよなー」
妻であるなのはが管理局を辞めた所為で、士気が落ちたらしい。
なのはは管理局でも有名なエースオブエース。局員や市民に大人気で、彼女が解決した事件も多くある。なのはに恐れて犯罪者数も減ったそうだ
なので彼女が辞めた今、犯罪者も増え、局員のヤル気も無くなって来たそうだ
つまり人手が足りない
だからなのはに戻ってきてもらおうと、こうやって毎日勧誘に来るのだ。「貴方は管理局に必要な人間だ!」とか「管理局こそ、貴方の居場所です!」とか「こんな田舎にいて何の意味があるんですか!」とか。腹立つなオイ
やはり勝手な連中だよな。こいつ等って
自分達の都合しか考えてないんだからな
まあ、人のことは言えないな。俺も自分となのはとヴィヴィオの事しか考えてないし
「塩を撒いて帰ってもらうか」
「そうだね」
クロノにも相談しているが、どうも上層部の連中が勝手に行っているそうだ
妹のフェイトとその親友の子狸・・・もとい、はやて。そして俺の元上司のゲンヤ部隊長が、何とかしようと頑張っているそうだ
全然その成果が実ってないけどな
ま、その内差し入れでも持って行ってやろう。なんだかんだで助かってるしな
だが、俺達は甘く見ていた
まさか、奴等があんな強硬手段に出るとは
◇◆◇
翌日、私達はいつもどおり、お店を経営していたの
今の時間、ヴィヴィオは学校に通ってて今はいない。通っている学校は私達の母校なの
友達ができたってうれしそうに話していたのはついこの間のこと
あの子の笑顔を見ると、私達も笑顔になった
だから・・・この日、あの子から笑顔を奪った奴等は許せないの
お店を経営してしばらくすると、電話が鳴り響いた
料理を作っている愛する夫は手が離せないから、私が変わりに出た
「もしもし?」
「あ、高町さんのご家族でしょうか?私、高町さんの担任の教師ですけども・・・」
「あの、娘が何か?」
「実は高町さん、まだ学校に来てないんです」
その言葉を聞いて、私は固まった
そしてすぐに夫に知らせたの
「何!?ヴィヴィオが!?」
「うん。まだ学校に来てないって!」
「登校中に何かあったのか?ヴィヴィオに携帯を持たせたろ?電話は?」
「駄目。通じないの」
「とにかく探すぞ!義父さん達や休暇でこっちに来ているクロノに連絡するんだ!」
「分かったの!」
私達は急いで連絡し始めた
何で警察に連絡しなかったかって?
私達にはある予感があったからしなかったの
毎日この時間帯、本来なら勧誘に来ているはずの連中が全く来なかったから・・・
だから、物凄く嫌な予感がしたの
「お父さんとお姉ちゃん、今こっちに向かってるって!」
「クロノとアルフもだ。ついでに実家に里帰りしていたフェイトも来るそうだ」
フェイトちゃん、来てたんだ。黙ってたのは多分、驚かそうとしたんだろうなぁ
「嫌な予感がするな。今日に限って連中が来ないからな」
「うん。もしかしたらとは思ってたけど・・・本当にするとは思わなかったの」
しばらくして、お父さん達がお店に到着した
相手が魔導師の可能性があると言ったら、フェイトちゃんとクロノ君は頭を抱えていた
同じ局員が強硬手段を取るとは信じたくなかったみたい
でも、二人が街に放ったサーチャーで調べると、昔私とアリサちゃんとすずかちゃんが誘拐された廃墟にヴィヴィオが縛られていたの
犯人はやっぱり局員だった
それを見た私達は怒りに燃えた
特に私と夫は血管が切れそうだった
「君は残ってくれ」
「・・・ああ、分かってるよクロノ。俺の代わり、頼む」
「ああ、任せてくれ。行きましょう、士郎さん、美由希さん、フェイト」
「そうだな」
「わかったよ」
「なのはもここにいて。彼を支えられるのはなのはだけなんだからね?」
うん。分かってるよフェイトちゃん
夫は非戦闘員。戦う力が無い“無力”だから。ただ拳を強く握り締めて悔しそうにするしかなかった
そして私も、戦う事が出来ない
局を辞めるときに魔力を封印するように言われたから。というか、今後魔法を使うことは無いと思ったから
だけど、レイジングハートは手放さなかったけどね。もし、ヴィヴィオが魔導師になりたいと言ったら、彼女を託したいから
皆がお店を出て行った後、私はそんな夫を後ろから抱きしめた。
「情けないよな。娘が泣いてるのに何も出来ない親ってさ」
「ううん。それは私も同じだよ」
「なのは・・・」
「だから、ヴィヴィオが帰ってきたら抱きしめてあげよ?」
「・・・そうだな」
私達はお父さん達が帰ってくるまで、手を握り合ってじっと待っていた
◇◆◇
数時間後、ヴィヴィオは帰ってきた。
犯人達は四人がフルボッコにした後、逮捕されて本局に連行された
今回の事件は、犯人達の上司である上層部が命令したことが分かり、証拠も多く見つかったので、上層部は逮捕された。コレでもう勧誘に来ることは無い
クロノも、今回のことで上層部に本当に呆れたそうで、3提督と相談して、管理局を変える方針を考えているそうだ
まあ、今の俺達には関係ないけどな
で、ヴィヴィオだが・・・
「うええええええん!!怖かったよーーー!!」
「ごめんね、助けに行けなくてごめんねヴィヴィオ」
「怖い思いさせてゴメンな、ヴィヴィオ」
泣きついたヴィヴィオをやさしく抱きしめて、謝った
ヴィヴィオの心を傷つけたのは俺達が甘く見ていたからだ
俺達はもう、こういったことが起きないよう、力を身につけようと思った
魔力が無いとか関係ない
現に義父さんや義姉さんは魔力無しで、魔導師を圧倒したんだ
俺は決意した表情でなのはを見ると、なのはも同じ考えだったようだ
後日、俺達は店の休暇を見つけてはなのはの実家で、剣を学んだ
勿論、ヴィヴィオも一緒だ
「パパ達がやるならヴィヴィオもやる!」
と言われたら断れなかった
義父さんも爺馬鹿だったので、断れなかった
それから数年後、俺達は免許皆伝を貰い、毎朝剣術を鍛えることが日課になっていた
なのはも元々は運動音痴だったが、何時の間にか改善されていた。義父さんの修行、恐るべし
一番成長したのはヴィヴィオである。元々の才能に地獄の修行による努力。さらに魔導師としても鍛えたので、一流の魔導剣士になっていた
小学校を卒業したのをいい機会に、ミッドの学校に留学したいと言われた
最初は渋った俺達だが、守りたい人を見つける為の修行に行きたいと言われたら、行って来いとしか言えなかった
三ヶ月経った位に、なのはの教え子のスバルと言う子から連絡があり、アインハルトと言う女の子のライバルが出来たと言っていた
どうやら楽しくやってるようだ
「なあ、なのは。俺さ、今幸せだ。これからも、ずっと一緒に居てくれるか?」
「うん、勿論だよ!だって私は貴方の愛する奥さんなの!」
「愛してるよ、なのは」
「私も愛してるの」
さあ、今日も元気良く開店だ!
fin