リストラシリーズ第10弾!
今回は数の子のウェンディです!
意外に彼女は書きやすかったり?
いやいや、そんなこと無かった
では、始まります
◇◆◇
彼女と出会ったのは本当に偶然だった
その日、俺はたまたま休暇を取りクラナガンのショッピングモールをうろついてい。とくにすることも無く歩いていたら、ゲームセンターにたどり着いた
最新の格闘ゲームがもう出てるころだと思い、久しぶりに入ってみた
俺がやるのは死神と呼ばれた白髪の大剣使いの男が主人公のゲーム。その中でもマ○トは使いやすい。南半球最高です。
しばらくゲームをプレイしてると、突然乱入対戦を申し込まれた。
勿論、受けて立った
相手はタオ○カを使ってきて、動きに動きまくって翻弄してきたが、すぐに嵌め技を使ってフルボッコにしてやった
余裕で勝利すると、向かい側の対戦席から「負けたっすーー!」と女性の声が聞こえた
大人気なかったか?と思ったら、反対側の女性が顔を乗り出してこっちを見てきた
「中々やるっすねお兄さん。また対戦して欲しいっす!」
「お、おう。別に構わんが・・・」
「明日また来るっすから、待ってるっすよーー!」
と、赤い髪の少女はそのままゲームセンターから走り去ってしまった。まあ、明日も休みだからいいけどさ。
それが彼女との馴れ初めだった。
その日から俺は休みを見つけては、待ち合わせてはゲームで対戦した。
数日経つと、ゲームが終わった後に一緒に食事をしたり、いろんな場所を見たりして楽しんだ。
もしかしてコレ、デートか?と思ったが、彼女にはそんな気はなさそうだった。
そんな付き合いを半年位続けたある日、彼女は急に来なくなった。
彼女が来なくなって数日後、俺はやはり彼女を待つことにした
いつものゲームセンターで
今回も来ないと思っていた。だが、彼女は来た
涙を流しながら
俺はこの場では色々と拙いと想い、彼女を外に連れ出し、俺の住む部屋に連れてきた
「どうしたんだ一体?」
「ひっく。私・・・捨てられたっす。グス」
彼女は話してくれた。彼女は元々、管理局と敵対する組織の一員で、戦闘機人と言う人工的に作られた存在だそうだ。
半年前までは自由が許されていたが、ここ一ヶ月になって動きが変化し、彼女を作り出した博士が管理局に宣戦布告をしようと計画していた
だが、彼女は俺がいる局を攻撃することを躊躇していた。で、先日その博士に抗議したのだが・・・
「そうか・・・。なら、君は此処にいてはいけない。すぐに去りなさい」
と、問答無用で彼女を強制転移させて追い出したそうだ。
その博士の行動に色々疑問があるが・・・とりあえず優先するのは彼女だ。
俺は彼女を優しく抱きしめ、頭を撫でた
「居場所が無くなったなら、此処にいればいい。俺は君を捨てないからさ」
「ひぐっ・・・うええええええええん!」
彼女は俺にしがみ付き、大声で泣いた。
その泣き顔を見て、俺は心が痛んだ。彼女と初めて出会ったとき、太陽のような綺麗な笑顔に俺は惚れていた
だから、今後彼女は泣かせないと、心に誓った
◇◆◇
私が彼に出会ったのは半年前。トーレ姉ぇとチンク姉ぇの訓練が終了して、ドクターにお願いして外出の許可を貰って遊びに行ったっす。
憧れだったゲームセンターに入った時は感動だったっすね。本当はノーヴェと一緒に来たかったけど、チンク姉ぇと一緒に居たいと断られたっす。あのシスコンめ
しばらく眺めていると、グラフィッグが綺麗な格闘ゲームと言う物を発見したっす。一応、ドクターが作ってくれたゲームにも似たようなのがあったので経験者っす
向かい側には既に人がいたので、対戦を申し込んでみたっす。というか、申し込まない方がおかしいっすよ!
結果はボロ負けだったすけどね・・・
悔しかったので、身を乗り出して対戦相手を改めて確認したっす。うん、イケメンでもなければ不細工でもない普通の顔っす。明日も来ると伝えると、私はその場を去って研究所に戻った
あ、名前を名乗るの忘れてたっす
それが彼との馴れ初めっす。その日以降、彼の休みの日には必ず此処で待ち合わせて、ゲームを楽しんだ。数週間も経てば、一緒に食事に行ったり、ショッピングを楽しんだりする仲になっていたっす。
会話の中、彼が地上所属の一般局員だと知った時は驚いたっす。私達は管理局に敵対してるし、ついこの間も、機動六課に喧嘩を売ったばかりっすから。姿は見られてないけど
だから私の中で、管理局に敵対する事が少しづつ嫌になって来た。
しばらくして、ドクターの動きがあわただしくなり、地上本部を襲撃する計画が始まろうとしていたっす
もし、襲撃すれば、そこには彼もいる
彼が傷つくのは・・・嫌だ
彼のことを考えると、変な感じになるっす
彼と一緒に居ると、心がポカポカしてきて、姉妹達と一緒にいる時とは違う、幸福感になるっす
だから、ドクターに抗議したっす。彼がいる地上を攻撃したくないから
でも、ドクターは
「そうか・・・。なら、君は此処にいてはいけない。すぐに去りなさい」
とだけ言うと、私を強制転移させて、ミッドの街中に追い出した
皆に通信しようとしたけど、姉妹の誰にも繋がらなくて、アジトに転移も出来なくなっていたっす
一番驚いたのは、ISが使えなくなっていたことっす。恐らく転移の時にドクターが体を弄ったのだろうと思うっす。
そして私は理解した。理解したく無かった。
私は
家族に
ドクターに
捨てられたんだと
行き場も無く、街をさ迷っていると、何時の間にかにいつものゲームセンターに着いていた。
そして彼を見つけた。
きっと彼は休みの度に私を待っていたっす。だって、私を見つけた時、彼は頬が緩んでいたすから
私は彼に再会した事で、気が緩み、悲しみが込み上げてきて、泣いてしまった
その後、私は彼の部屋に連れて行かれ、事情を聞かれたので、全て話した
私が戦闘機人である事は大して気にしてなかった。私は私と言ってくれた
私が捨てられたことを告げると、彼は私を優しく抱きしめて、頭を撫でてくれた
そこで私は自分の気持ちにようやく気が付いたっす
私は
彼が
好きなんだと
◇◆◇
やれやれ、娘が成長してくれるのはうれしいけど、まさか大事なこんな時に成長するとはね。
ウェンディは娘達の仲でも一番感情が激しい子だ。ノーヴェも激しいけど、彼女ほど豊かでは無い。ムードメイカーという言葉がピッタリだろうね
最初の外出許可を与えてから、彼女は嬉しそうだった。その翌日も楽しそうにしていたので、ウェンディには悪いと思ったけど、親として気になったのでウーノに頼んで監視してもらった
まさか男が出来てるとは思わなかったけどね
魔力もミジンコ並の何処にでもいるような一般局員であることはすぐに分かった。なので、私の興味を引く対象ではなかった。
だが、彼が休みの度に会いに行くウェンディを見ていると、そうも言っていられなかった。
娘は彼の何を気に入ったのか私には分からない。だけど、彼に会いに行くたびに、ウェンディが心配だった。これが親馬鹿と言う奴だろうか?
だがウェンディは戦闘機人。彼に受け入れてもらえるとは限らない。まあ、彼は大雑把な性格らしく、人の外より内を見る人間だった。
半年が経過して、私の計画が大詰めになった時、ウェンディは彼に中々会いにいけなくなり、落ち込む日々が続いた。親として、何とか会いに行かせたいが、時期が悪かった。
そこで、一つ思いついたことがあった。かつてPT事件が起こったとき、プレシア女史が、娘の罪を全て被って死んだと言う報告書を見たことがあった
コレは使えると思った
私はもし、この計画が失敗したら、全ての罪を被り、娘達とルーテシアの罪を軽減してもらおうと考えていた
ならば、ウェンディが彼と幸せになる為ならば・・・私は心を鬼にして、ウェンディを、私の計画から外そう
この事は姉妹達全員に話した。クアットロ以外は
彼女は私の狂気の部分が似てしまったからね。我が娘ながら、何をするか分からないんだよね。
勿論、子宮に仕込まれた私の分身も外し、女性としての機能を復活させて
そしてその時は起きた。予想通り、娘は私に抗議してきた
私は人生の全てをこの計画の為に費やした。だから、今更止める訳にはいかない
だから、君は私達とは無関係の人生を歩みなさい。
人工的に生まれ、兵器として育った娘よ
幸せになりなさい
今まで彼を観察してきて、彼なら娘を任せられると思えた
だから、ウェンディを頼むよ、義理の息子よ
さあ、心残りはもう無い。始めようか!私達の新たな旅立ちを!
◇◆◇
アレから半年後、俺は管理局をリストラされた
理由は、地上本部がぼろぼろで、予算も少なくなったからだ
だから、使えない非戦闘員を経費削減の為にリストラしていった
俺も使えない非戦闘員だしな
ウェンディが俺の部屋に居候してからすぐ、JS事件が起こった
そう、ウェンディの家族が起こした事件が
俺と力を失ったウェンディは市民と一緒にシェルターに避難した
外で何が起こってるかはわからない。ウェンディも不安そうだった
それはそうだろう。管理局が戦ってるのは自分の姉妹だ
俺に出来るのは、彼女の手を握ることだけだった
事件が終わり、犯人達は逮捕された。でもウェンディには一切捜査が来なかった
どうやら、彼女の博士と姉妹はウェンディを最初からいない存在にしたらしい
そして、これ以上管理局にいたら何時ウェンディのことがバレルか分からなかったので、リストラは丁度良かった。
彼女がいれば、リストラなんか屁でもないからだ。
丁度、地球に親の別荘・・・というか、俺が小さいころ住んでいた家がある
そこで一緒に暮らそうと話したら、喜んで了承してくれた
ちなみにこの事を知っているのは、生涯の親友であるクロノだけだ。
ウェンディが戦闘機人であることは知っているが、力を失ってる上に事件とは関わりが無い事を言ってあるので、安心して地球で暮らせと言ってくれた
さすが親友
後、最後に「とっとと結婚して幸せになれ。僕みたいに人生の墓場に足を突っ込め」という祝福の言葉はいらなかったぞ!
まあ、結局籍を入れて、夫婦になったけどね
俺達は勉強して、大学に入ることを目指した
俺はまだ20だし、ウェンディは・・・わかんないけど、俺と同じくらいだと思う
だから、一緒に大学に入って、教師を目指そうと話し合った
何より、ウェンディも学校に通ってみたかったといっていた。高卒の資格は通信教育で何とかなったので、後は猛勉強だな
「ねえねえ、一つ良いっすか?」
「何だウェンディ?」
「夫婦って事は、人生の相棒って事っすよね?」
「そうだな。そういう意味でもあるな」
「なら、今日から相棒って呼ぶっす!」
「止めなさい」
だがしばらくの間、彼女は俺を相棒と呼び続けたのだった
絶対に面白半分で呼んでいるに決まっているが、悪くないと思う自分がいた
俺も末期だな。彼女に心底惚れこんでいる様だ。
さて、来年の受験を目指して頑張るか。ウェンディ?逃げようなんて思うなよ?お前には教えることがたっぷり有るんだからな!
fin