リストラシリーズ   作:ゼルガー

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リストラされた俺には、彼女を守る覚悟がある③

◇デスティニー・ファッカー

 

 

今日から本格的に教育実習生。うーん、生徒の前で挨拶かぁ。緊張するなぁ。

 

 

「お、お前が教育実習生か」

 

 

俺の前に現れたのは、何故かスーツの上にコートとサングラスをした三つ編みの男性だった。見た目、不審者?

 

 

「俺は社会科を担当している三木だ。よろしくな後輩君」

 

 

教師だったんだ。はい、よろしくお願いします三木さん。

 

 

「時に後輩君。運命をどう思う?」

 

 

は?

 

 

「俺はいつも思うんだ・・・・・運命なんかクソ食らえってな」

 

 

は、はぁ

 

 

「何かあったら俺に相談しな。どんな運命でもぶち壊してやるからな」

 

 

後日、他の先輩方が言ってたが、三木さんは過去に散々な目に合い、運命という言葉を憎んでるらしい。

 

何があったのさ、三木さん

 

 

 

◇カリムと俺

 

 

「おはようございます。今日から一緒ですね」

 

 

そうだね、カリム。所で、なんで俺から顔を背けてるのさ?

 

 

「いえ、その、なんでもありません」

 

 

???。なんだ一体?

 

 

「あの、緊張してますか?」

 

 

そうだね。やっぱ緊張するよ。家庭教師や塾で講師はしたことあるけど、本当の意味で教壇に立つのは初めてだしね。

 

カリムも緊張してる?

 

 

「いえ、私はこういうのには慣れてるので」

 

 

そっか。いいなー。

 

 

「でも、緊張するというのはいいことだと思いますよ?初心を忘れないという意味で」

 

 

だね。何時も心がけてるよ。

 

 

「あと・・・・・・の・・・・・・付き合ってる人っているんですか?」

 

 

はい?いや、居ないけど?なんで?

 

 

「い、いいいいいいえ!何でもないんです!ええ、何でも!」

 

 

は?カリムって面白い人だなー

 

 

「あは、あはははは・・・・・・・はぁ」

 

 

 

 

 

◇メイド!メイド!メイド!

 

 

はー、緊張したー。でも、結構面白い子が多いんだなー、この学院って。

 

さて、昼は教師用の学食で済ませようかな。っと、空いてる席は・・・・・あるね。

 

腹はそこそこ空いてるし、オムライスにしよう。

 

 

「すいません、相席してもいいでしょうか?」

 

 

あ、はい。どうぞ・・・・・・え?メイド?しかも子供?

 

 

「私はこれでも二十代ですが、何か?」

 

 

心を読まれた!?

 

い、いえ。なんでメイドさんが学院にいるのかなーって

 

 

「ああ、そっちですか。お嬢様のお迎えです」

 

 

な、成程ー。ここ、お金持ちが通う学院でもあるしね。

 

 

「こうして話すのも何かの縁でしょう。私は、グラシア家専属のメイド長を務めております、マイナ・オウカと申します」

 

 

あ、ご丁寧にどうも。教育実習生の○○です。

 

 

「ほう、貴方が・・・・・」

 

「あら、マイナじゃない。もう来たの?」

 

 

カリム?ってことは、マイナさんってカリムのメイドさん?

 

 

「ええ。昔からお世話になってるわ」

 

「ちなみに、既婚者です。夫は執事長をしております」

 

 

 

 

 

~同時刻、グラシア家の使用人室~

 

 

「今頃、舞菜は学院に着いた所か。アイツは貴方に似て面白そうな事に全力で取り組む癖があるしな」

 

 

と、桜色の長髪と瞳の執事はそう呟いてコーヒーを飲む。

 

 

「俺の双子の妹だしな。しかしアイツも運が悪い。偶々遊びに来た俺に会えないとはな」

 

 

黒ずくめの男性は肩を竦めてそう言いながらお茶菓子をつまむ。

 

 

「ふむ、腕を上げたな吹雪。味にうるさい俺でも納得の茶菓子だ」

 

「幸助さんにそう言ってもらえると嬉しいですね」

 

「しかし、グラシア家の令嬢が初恋か。お前と舞菜は兎も角、あの二人と当主は黙ってないだろう」

 

「まだ知られてないですよ。ですが、いつ知られることになるのやら」

 

「その為のお前たちだろう。ま、恋が実かどうかは本人達次第だ。次来た時にでも、経過を教えてくれ。いい摘みの話になる」

 

 

 

誰も知らない二人の会話。ミッドチルダ一の大学の教授である天満幸助、そしてマイナの夫である桜花吹雪。

 

この二人は重要そうで、実はこの物語にあまり関係ない。

 

 

 

 

◇大学の後輩

 

 

全ての授業を終えて、職員室での書類作業を終えた俺は、帰宅準備をしていた。

 

しかし、その途中で三木さんに呼び止められた。

 

 

「よーっす、後輩君、グラシアさん。お二人、これから時間はあるかい?君達の歓迎会をしたいんだが」

 

 

俺はまだ大丈夫ですよ?カリムは?

 

 

「私もいいんですけど・・・・・メイドを待たせてまして」

 

「なら、そのメイドさんも参加させちゃいな!なーに、幹事は俺が担当してるんだから気にするなって!」

 

「でしたら、呼んできます」

 

 

という訳で、マイナさんも参加することになった。場所は、付近にあった飲み屋さんの一室を貸切。多くの職員達が参加していた。

 

歓迎会は三木さんの乾杯で始まった。馴れてますね、三木さん。

 

 

「まあな。ウチの連中は、ノリがいいやつが少なくてねぇ。俺がこうして親睦を深めるために一役買ってるのさ」

 

「素晴らしいですね」

 

「そうか?所で後輩君、ひとつ訪ねたいんだが」

 

 

なんでしょう?

 

 

「君が通ってる大学に、可愛い子いない?いたら紹介して欲しんだけど」

 

 

別にいいですけど・・・・・同僚にはいなかったんですか?

 

 

「・・・・・・全員、コブ付きだ」

 

 

あ、そうですか。えっと、この子はどうでしょう?

 

俺がそう言って、通信画面に表示させたのは、大学の後輩の子だ。

 

 

「お、可愛いじゃん。名前はなんていうの?」

 

 

マヨタマです。人懐っこい奴なんです。

 

 

「マヨタマ?ひょっとして、あの有名なボーイズラブを書いてるマヨタマ氏か!」

 

 

はい、そのマヨタマです

 

 

「腐女子か・・・・・だが、アリだ」

 

 

俺はこの時、敢えて三木さんには教えなかった。

 

確かに、マヨタマは可愛い。外見は女の子そのものだ。

 

だが、男だ。教育実習を受ける前、何度も何度も付きまとわれ、お尻を狙われたのだ。

 

三木さんには本当に悪いとは思うが・・・・・・生贄になってください。

 

 

「ひっく、お酒美味しいですー」

 

 

って、カリムがもう酔ってる!?

 

 

「ああ、お嬢様は下戸なんですよ。ちなみに私は運転を控えてるのでお茶だけです」

 

 

まあ、それは当然だけど・・・・・その外見で運転するの?

 

 

「○○さ~ん」

 

 

うわ、ちょっとカリム!?顔が近い!近いよ!

 

 

「ふむ、顔を赤くする程度には意識してるか。脈はありそうですね」

 

 

なんの話!?

 

 

 





ども、ゼルガーです

年明け前に何とか投稿できました。

2015年もよろしくお願いします!

ちなみに、今回登場した、マイナ・オウカもとい、桜花舞菜の双子の兄である天満幸助と、夫の桜花吹雪の三名は、私のサイトのキャラです。

桜花吹雪は「桜花の下の祝宴」にて投稿キャラとして活躍しております。
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