◇デスティニー・ファッカー
今日から本格的に教育実習生。うーん、生徒の前で挨拶かぁ。緊張するなぁ。
「お、お前が教育実習生か」
俺の前に現れたのは、何故かスーツの上にコートとサングラスをした三つ編みの男性だった。見た目、不審者?
「俺は社会科を担当している三木だ。よろしくな後輩君」
教師だったんだ。はい、よろしくお願いします三木さん。
「時に後輩君。運命をどう思う?」
は?
「俺はいつも思うんだ・・・・・運命なんかクソ食らえってな」
は、はぁ
「何かあったら俺に相談しな。どんな運命でもぶち壊してやるからな」
後日、他の先輩方が言ってたが、三木さんは過去に散々な目に合い、運命という言葉を憎んでるらしい。
何があったのさ、三木さん
◇カリムと俺
「おはようございます。今日から一緒ですね」
そうだね、カリム。所で、なんで俺から顔を背けてるのさ?
「いえ、その、なんでもありません」
???。なんだ一体?
「あの、緊張してますか?」
そうだね。やっぱ緊張するよ。家庭教師や塾で講師はしたことあるけど、本当の意味で教壇に立つのは初めてだしね。
カリムも緊張してる?
「いえ、私はこういうのには慣れてるので」
そっか。いいなー。
「でも、緊張するというのはいいことだと思いますよ?初心を忘れないという意味で」
だね。何時も心がけてるよ。
「あと・・・・・・の・・・・・・付き合ってる人っているんですか?」
はい?いや、居ないけど?なんで?
「い、いいいいいいえ!何でもないんです!ええ、何でも!」
は?カリムって面白い人だなー
「あは、あはははは・・・・・・・はぁ」
◇メイド!メイド!メイド!
はー、緊張したー。でも、結構面白い子が多いんだなー、この学院って。
さて、昼は教師用の学食で済ませようかな。っと、空いてる席は・・・・・あるね。
腹はそこそこ空いてるし、オムライスにしよう。
「すいません、相席してもいいでしょうか?」
あ、はい。どうぞ・・・・・・え?メイド?しかも子供?
「私はこれでも二十代ですが、何か?」
心を読まれた!?
い、いえ。なんでメイドさんが学院にいるのかなーって
「ああ、そっちですか。お嬢様のお迎えです」
な、成程ー。ここ、お金持ちが通う学院でもあるしね。
「こうして話すのも何かの縁でしょう。私は、グラシア家専属のメイド長を務めております、マイナ・オウカと申します」
あ、ご丁寧にどうも。教育実習生の○○です。
「ほう、貴方が・・・・・」
「あら、マイナじゃない。もう来たの?」
カリム?ってことは、マイナさんってカリムのメイドさん?
「ええ。昔からお世話になってるわ」
「ちなみに、既婚者です。夫は執事長をしております」
~同時刻、グラシア家の使用人室~
「今頃、舞菜は学院に着いた所か。アイツは貴方に似て面白そうな事に全力で取り組む癖があるしな」
と、桜色の長髪と瞳の執事はそう呟いてコーヒーを飲む。
「俺の双子の妹だしな。しかしアイツも運が悪い。偶々遊びに来た俺に会えないとはな」
黒ずくめの男性は肩を竦めてそう言いながらお茶菓子をつまむ。
「ふむ、腕を上げたな吹雪。味にうるさい俺でも納得の茶菓子だ」
「幸助さんにそう言ってもらえると嬉しいですね」
「しかし、グラシア家の令嬢が初恋か。お前と舞菜は兎も角、あの二人と当主は黙ってないだろう」
「まだ知られてないですよ。ですが、いつ知られることになるのやら」
「その為のお前たちだろう。ま、恋が実かどうかは本人達次第だ。次来た時にでも、経過を教えてくれ。いい摘みの話になる」
誰も知らない二人の会話。ミッドチルダ一の大学の教授である天満幸助、そしてマイナの夫である桜花吹雪。
この二人は重要そうで、実はこの物語にあまり関係ない。
◇大学の後輩
全ての授業を終えて、職員室での書類作業を終えた俺は、帰宅準備をしていた。
しかし、その途中で三木さんに呼び止められた。
「よーっす、後輩君、グラシアさん。お二人、これから時間はあるかい?君達の歓迎会をしたいんだが」
俺はまだ大丈夫ですよ?カリムは?
「私もいいんですけど・・・・・メイドを待たせてまして」
「なら、そのメイドさんも参加させちゃいな!なーに、幹事は俺が担当してるんだから気にするなって!」
「でしたら、呼んできます」
という訳で、マイナさんも参加することになった。場所は、付近にあった飲み屋さんの一室を貸切。多くの職員達が参加していた。
歓迎会は三木さんの乾杯で始まった。馴れてますね、三木さん。
「まあな。ウチの連中は、ノリがいいやつが少なくてねぇ。俺がこうして親睦を深めるために一役買ってるのさ」
「素晴らしいですね」
「そうか?所で後輩君、ひとつ訪ねたいんだが」
なんでしょう?
「君が通ってる大学に、可愛い子いない?いたら紹介して欲しんだけど」
別にいいですけど・・・・・同僚にはいなかったんですか?
「・・・・・・全員、コブ付きだ」
あ、そうですか。えっと、この子はどうでしょう?
俺がそう言って、通信画面に表示させたのは、大学の後輩の子だ。
「お、可愛いじゃん。名前はなんていうの?」
マヨタマです。人懐っこい奴なんです。
「マヨタマ?ひょっとして、あの有名なボーイズラブを書いてるマヨタマ氏か!」
はい、そのマヨタマです
「腐女子か・・・・・だが、アリだ」
俺はこの時、敢えて三木さんには教えなかった。
確かに、マヨタマは可愛い。外見は女の子そのものだ。
だが、男だ。教育実習を受ける前、何度も何度も付きまとわれ、お尻を狙われたのだ。
三木さんには本当に悪いとは思うが・・・・・・生贄になってください。
「ひっく、お酒美味しいですー」
って、カリムがもう酔ってる!?
「ああ、お嬢様は下戸なんですよ。ちなみに私は運転を控えてるのでお茶だけです」
まあ、それは当然だけど・・・・・その外見で運転するの?
「○○さ~ん」
うわ、ちょっとカリム!?顔が近い!近いよ!
「ふむ、顔を赤くする程度には意識してるか。脈はありそうですね」
なんの話!?
ども、ゼルガーです
年明け前に何とか投稿できました。
2015年もよろしくお願いします!
ちなみに、今回登場した、マイナ・オウカもとい、桜花舞菜の双子の兄である天満幸助と、夫の桜花吹雪の三名は、私のサイトのキャラです。
桜花吹雪は「桜花の下の祝宴」にて投稿キャラとして活躍しております。