機動戦士ガンダムSEED~旭日旗を掲げて   作:武御雷参型

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PHASE-16

レルゲン隊隊長ターニャ・D・レルゲンは部下を率いて播磨へと迫っていた。

ターニャが駆るシグーは改造が施されており、両肩部にバルカンを二門搭載した防盾を付けており、また、ボディにも同様に追加装甲を施していた。この改造は一見すると機動力を殺す装備に見えるが、随所にスラスターを増設している事によって、機動力を確保している。

そして、ターニャは播磨の直掩機である零を見て驚く。

 

「クルーゼからの報告ではツインアイのMSだぞ。なぜバイザー型が………まさか、連合は既に量産機を開発していたというのか‼ クルーゼめ……出鱈目な報告を上げよって………許さんぞ‼」

 

ターニャはクルーゼからの報告とは違う機体がいることに憤慨していたが、今は目の前の敵に集中することにした。

 

「………いかんな、私としたことが……冷静にならなければ」

 

ターニャは一息つけると、眼前の敵に冷たい視線を送る。

 

「ここで会ったが災難だったな。散れ」

 

ターニャは零に対しガトリング五門を放った。

 

「いきなり攻撃してくるとか……まぁ、仕方が無いけどね‼」

 

シグーからの攻撃にシルヴィアは驚くも回避して対処する。

 

「敵も中々やるな……だが、このシグーアサルトの相手ではない‼」

 

ターニャは自分の攻撃を量産機である零が回避したことに特に驚い様子はなく、逆に賞賛の声を上げる。だが、ターニャは攻撃の手を緩めることはなく、次の手として突撃銃を構えながら五門のガトリングを零に向けて集中砲火を浴びせる。

 

「そんな攻撃当たらないわよ‼ なっ⁉」

 

シルヴィアは回避して対処するが、突如として目の前にシグーアサルトが現れたのである。突然の出来事にシルビアは驚いてしまう。

 

「貰ったぁぁっ‼」

 

そんな隙を見逃す筈もなく、ターニャは重斬刀に切り替え零に振りかぶる。。

 

「そう簡単にはやられないわよ‼」

 

シルヴィアはすぐに気持ちを切り替え零のバックパックに装着されている試作ビームサーベルを起動させ、シグーアサルトの腕と一緒に防盾の一部を一緒に切り落としたのであった。

 

「くそっ腕を持ってかれた………だが、これで貴様も離れられまい‼」

 

「あっ⁉」

 

ターニャは残った腕で零を掴み、接触通信を試みる。これは単純にターニャが零のパイロットが気になったからである。

 

「聞こえているか、連合の兵士」

 

「接触通信⁉」

 

突然、通信が開かれたことに驚くシルヴィアであったが、相手は自分が連合の兵士だと勘違いしていることに気づく。

 

「何か勘違いしている様子だけど、私は日本皇国のパイロットよ‼」

 

「なんだと⁉ 貴様は皇国のパイロットなのか‼」

 

「そうよ、私は日本皇国のパイロットよ‼」

 

ターニャは驚きを隠せなかった。クルーゼからの報告では連合は新造艦とMSを開発したとしか聞いておらず、まさか日本皇国が関与しているとは知らなかったのである。だが、それも含めターニャは問い質す様に質問をする。

 

「なぜ皇国が連合と組しているのだ‼ 中立国であろう‼」

 

「はぁ? 先に手を出してきておいて何を言っているの?」

 

「なに?」

 

「クルーゼって奴がヘリオポリスを攻撃しなかったら私たちは知らぬ存ぜぬでいれたわ。でもね、あんた達が攻撃したことによってヘリオポリスは修理が終わるまで生き物が住む事の出来ない場所になったのよ‼ それから、さっきの質問だけど、あの白い艦には逃げ遅れた、もしくは脱出艇が何かしら問題があり、ヘリオポリス周辺で彷徨っていた民間人が乗っているのよ‼」

 

「………そんな報告は受けていないぞ………」

 

ターニャは自分が受けたクルーゼからの報告にはその様な事が記載されていなかったので、民間人に多少なりの義衛はあったものの、ヘリオポリスにはなんの影響なく奪取したものだと受け取っていたターニャは驚きを隠せなかったのである。

 

「そらそうでしょうよ。そんな報告、誰が出来るものですか! 最悪、自分の首が飛ぶだけで済めば良い話よ」

 

シルヴィアは冷たくターニャに告げる。

 

「それから、私たち日本皇国は連合と組する事なんて有り得ない話よ。オーブとは防衛協定を結んでいるから、民間人を護衛する為に私たちは一緒にいるの。わかった」

 

「あ、ああ」

 

シルヴィアの言葉にターニャは戸惑いながら返事をする。

 

「それで、あなた達はこれからどうするつもりなの?」

 

「………我々、レルゲン隊が受けた命令はあの白い艦の撃破並びに連合製のMSの確保もしくは鹵獲としか聞いていない………」

 

ターニャは自分たちがどうすればよいのか迷い始めるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

アークエンジェルに直掩しているSFやVF、ムウのメビウス・ゼロはジンの撃破に貢献していた。特に実戦に慣れているムウがジンを撃破する数が多かった。だが、数では優勢なザフトである為、一部のジンがアークエンジェルへと迫っていた。

 

「ジンが防衛網を突破‼ 本艦に迫ってきます‼」

 

「なんだと‼」

 

「えぇっ⁉」

 

日本皇国の防衛網を突破したジンがアークエンジェルへと迫っていた。

 

「艦長‼」

 

「艦尾ミサイル発射管にコリントス装填‼ バリアント、ゴットフリート起動‼ 射撃は適当でいいわ‼ 日本皇国の機体には絶対に当てないで‼ 撃て‼」

 

マリューの指示によりアークエンジェルの兵装が順次起動し、射撃を開始する。

 

「ミサイル、来ます‼」

 

「迎撃‼」

 

CICではナタルが的確な指示を出した事によって、ジンから射出されたミサイルが全て迎撃された。だが、数機のジンがアークエンジェルに迫ってきていることには変わりなかった。

 

『マリューさん‼』

 

突如としてモニターにはキラの姿が映し出されていた。

 

「キラくん⁉ なんで、あなたが‼」

 

『そんな事どうでも良いです‼ ストライクを発進させてください‼ このままだとやられちゃうんでしょ‼』

 

キラの強い言葉を受け、マリューは決心する。

 

「わかりました。現時刻をもってキラくんを少尉と艦長権限で任命します」

 

「艦長‼」

 

マリューの言葉に異を唱えようとするナタルにマリューは声を強くして言う。

 

「一刻の猶予もないわ。このままアークエンジェルが堕ちてしまえば、連合に未来はないの‼」

 

「………わかりました」

 

ナタルはマリューの命令に従う外無かった。

 

「聞こえたわね、キラくん! お願いするわ」

 

『はいっ‼』

 

キラが返事をするとモニターから消える。

 

「ストライクが発進するわよ。当てないようにね‼」

 

「はいっ‼」

 

マリューの言葉に艦橋にいる全員が返事をするのであった。

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