機動戦士ガンダムSEED~旭日旗を掲げて   作:武御雷参型

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PHASE-15

漆黒の宇宙にナスカ級一隻、ローラシア級三隻からなる艦隊がヘリオポリスに向かっていた。

ナスカ級内にあるブリーフィングルームには五人の男女の姿があった。

 

「さて、クルーゼ隊からの情報を基に山を張ったが………まさか、その予想が当たるとはな………」

 

白服を纏った隊長格の女性が呟くと、他の男性陣も頷く。

 

「クルーゼ隊長が逃したと言う艦はどの様な艦なのですか?」

 

ガタイの良い赤服を纏った男性が女性に尋ねる。

 

「そう言えば貴官等は詳細情報を確認できていなかったな。これを見たまえ」

 

そう言うと女性がモニターに目をやると、クルーゼ隊から渡された情報がモニターに映し出される。

 

「これは………デカいですな」

 

「ああ、それも見た目が日本皇国の艦に近い……いや、日本皇国の艦を模した様だ」

 

釣り目の赤服を纏う男性と恰幅の良い赤服の男性が呟く。

 

「それに、白い艦は見た事も無い艦ですね」

 

もう一人の赤服を纏う女性が呟く。

 

「どうも、連合はオーブと日本皇国と手を組んでMSと艦を建造したようだな」

 

「MSは全機、奪取する事が出来たのですか?」

 

隊長格の女性に、ガタイの良い男性が尋ねる。

 

「いや、五機中一機を奪取し損ね、白い艦に収容された様だ」

 

「それで、我々の任務は残りの一機と新造艦二隻の撃沈ですか?」

 

「ああ、確かに我々の任務はその様に伝えられているが、上層部からの命令とクルーゼから渡された情報をすり合わせると、どうも腑に落ちない所が多々あるんだ」

 

「と、いいますと?」

 

女性の言葉にガタイの良い男性が尋ねる。

 

「考えてもみろ。クルーゼからの情報は詳細で、こちらに有利な情報しかない。だが、一方で上層部からの命令は新造艦の撃沈とある」

 

「これに何か問題でも?」

 

女性の言葉に理解が追い付いていないのか全員が不思議そうな顔で女性を見る。

 

「我々に命令しているのは上層部だ。なのにも関わらずクルーゼの情報を頼りにしている」

 

「あっ‼」

 

白服の女性の言葉に赤服の女性が何かに気付いたようである。

 

「何か気付いた様だな、セレブリャコーフ副長」

 

「はい、レルゲン隊長は本来一つの命令系統で、かつ、情報も上層部から受ける筈なのに、クルーゼ隊からの情報が主になっている事に疑問を感じたのではないのですか?」

 

「その通りだ、セレブリャコーフ副長」

 

「ですが、レルゲン隊長の言葉はクルーゼ隊長が我々に意図的な情報を流していると受け取ってしまいますが、宜しいのですか?」

 

「ヴァイス中隊長。それは違う」

 

赤服の女性セレブリャコーフ副長の回答にレルゲン隊長は満足げに頷くと、ガタイの良い赤服の男性ヴァイス中隊長が意見を言うが、レルゲン隊長は頭を振って否定する。

 

「確かにヴァイス中隊長の言いたい事は判るが、流石にザフト内を混乱させるようなことをする男では無い……筈」

 

「自身は無いのですね」

 

「ああ、奴は常に仮面を被っている為、私も本来の顔を見た事が無いのだよ、ケーニッヒ中隊長」

 

釣り目の赤服の男性ケーニッヒ中隊長の言葉にレルゲン隊長は頷く。

 

「ですが、クルーゼ隊長の情報には連合のMAとは違うMAが居ますが、その辺りはどうお考えですか?」

 

「見たところ、日本皇国が使用している宇宙用戦闘機に酷似しているが、既に日本皇国の艦を模した艦がいる事だ。いて当然だろう、ノイマン中隊長」

 

恰幅の良い赤服の男性ノイマン中隊長の言葉にレルゲン隊長はあたかも当然かの様に答える。

 

「では、参ろうか諸君。戦争の時間だ」

 

「「「「はっ‼」」」」

 

ナスカ級からザフトの指揮官機であり、レルゲン隊長の専用機であるシグーアサルトとジンの発展機であり、セレブリャコーフ副長の専用機であるジン・ハイマニューバと数機のジンがナスカ級より出撃し、また、ローラシア級からはヴァイス機のジン・ハイマニューバとジン、ケーニッヒ機のジン・ハイマニューバとジン、ノイマン機のジン・ハイマニューバとジンが出撃するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アークエンジェルを先行に播磨が航行していると、播磨のレーダーが敵の反応を発見する。

 

「後方500にナスカ級1、ローラシア級3。また、小型の反応あり。数は24‼」

 

CICからの情報を受けた勇気は詳細情報を尋ねる。

 

「機種は判るか?」

 

「シグーの発展機1,ジンの発展機が4。他はジンです‼」

 

「艦長、クルーゼ隊ではない可能性があります」

 

「………福本事務次官、どうされますか?」

 

勇気からの意見に山城は伊吹に尋ねる。

 

「既にザフトは我々に迫ってきている。それに、アークエンジェルにはオーブ国民が乗っている。オーブとの防衛協定に則り、戦闘に入る他無いだろう」

 

「判りました。第一種戦闘配備、MS隊SF隊VF隊は出撃準備だ」

 

山城の指示で播磨の艦内には警報を知らせるアラートが鳴り響く。

MSデッキにはセルベリアとシルビアが機体に乗り込み、他の隊員たちも自分の機体に乗り込み、出撃体制を取り始める。

 

「正人、クルーゼ隊では無いのね?」

 

『ああ、情報は先ほど送っているから目を通しておいてくれ。多分、奴らの狙いはアークエンジェルだ。全機に通達する。零並びに零・ジャグラーは播磨の直掩機に。他はアークエンジェルの直掩としてくれ』

 

「『判りました』」

 

山城の命令に全員が返事をする。

 

『生きて帰ってこい』

 

山城の言葉を最後にモニターの画像はオペレーターに移り、各機が出撃して行くのであった。

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