【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度が限界突破!? ~戦闘力ゼロの追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と送る甘々ライフ~   作:月城 友麻

220 / 220
220. 聖沼の審判

 必死に攻撃を避け、弾くシアンだったが――。

 

「ぐはっ! 何すんのよ! ちょっとあんた達やめなさい!!」

 

 さすがのシアンも、全ての攻撃をさばききれなくなっていた。

 

 エアモンの大群に視界を完全に奪われ、四方から飛んでくる攻撃に翻弄されている。一つ一つは大したことない攻撃でも、これだけの数が同時に来れば、さすがの熾天使(セラフ)も処理しきれない。

 

「くっ……! うっとうしい!!」

 

 シアンは苛立ちの声を上げ、両手を高く掲げた――。

 

蒼天神盾(セラフィック・ガード)!」

 

 シュォォォォ!という音とともに、シアンの周囲に薄青色のシールドが展開されていく。

 

 それは半透明のドームだった。シアンを完全に包み込み、外部からのあらゆる攻撃を遮断する神の防衛システム。エアモンたちがぶつかっても、弾かれるだけ。矢も、炎も、拳も、すべてが虚しく跳ね返される。

 

 宇宙最強の防御壁。

 

 創造者だけが使える、絶対的な守り。

 

「あーっはっはっは!」

 

 シアンは高笑いを上げた。

 

「もうお前らの攻撃なぞ食わないゾ! あっかんべー!」

 

 そう言いながら、エリナたちに向かって舌を出して見せた。

 

「へ?」「はぁ?」「なんなの……?」

 

 創造神の片腕ともいえる高貴な存在が、こんな下劣な挑発をすることにみんなウンザリとした表情を浮かべた。

 

 エアモンたちの攻撃も、王妃たちの魔法も、そのシールドを超えることができなかった。

 

 ついに、手詰まりに追い込まれたのだった。

 

 

       ◇

 

 

「今度こそ焼き払ってやる!」

 

 シアンはニヤリと笑うと、シールドの中で両手を天に掲げた。

 

 再び、あの真っ青な輝きが生まれてくる。

 

 先ほどよりもさらに大きく、さらに激しく。シールドの中で、凄まじい量のエネルギーが渦巻いている。

 

 あれが放たれたら、今度こそ終わりだ。

 

 弾かれて、レヴィアに捕まえられるような愚はもう二度と起こさないだろう。

 

 今度こそこの会場にいる全員が消し飛ぶ――。

 

 あぁぁぁぁ……。

 

 絶望が会場を支配する。

 

 観客席で、誰かが泣き始めた。

 

 誰かが、祈りを捧げ始めた。

 

 誰かが、隣の人の手を握った。

 

 最後の時が、近づいている。

 

 しかし――。

 

「もしかして……?」

 

 ミーシャが、不思議なほど冷静な声で呟いた。

 

 首をひねりながら、シアンの足元を見つめている。

 

 シールドは、シアンを完全に覆っている。上も、周りも。

 

 しかし――足元は?

 

 シールドは湖面の上に展開されている。つまり、シアンの足は湖面上にあるのだ。

 

 ミーシャの目が、きらりと光った。

 

 腹黒聖女の本領発揮だ。

 

 両手を水面に向け、残る魔力を――いや、生命力すら削って、最後の魔法を放った。

 

聖沼の審判(ゴールデン・ジャッジメント)! 行けーー!」

 

 金色の沼が、シアンの足元に広がっていく。

 

「へ?」

 

 シアンが、怪訝な声を上げた。

 

 その瞬間、足元の感触が変わった。今まで浮かんでいた湖面が、まるで底なし沼のように柔らかくなっていく。

 

 ズブズブズブ……。

 

 体が、沈み始めた。

 

「な、何よこれ!?」

 

 シアンは慌てた。だが、両手で光球にエネルギーを充填している状態では、何もできない。

 

 何とかしようとしたが、ミーシャの沼は容赦なくシアンの足を捕らえている。

 

 右足を上げれば左足が沈む。慌てて左足を上げようとすればさらに一段沈んでいく。まさに底なし沼。ズブズブと沈んでいく――。膝まで。腰まで。

 

「あ、やばいやばい!」

 

 バランスが、崩れる――。

 

 そのはずみで、激光を放つ光球がポロリとこぼれ落ちた。

 

「危ないっ! ダメっ! あっ……」

 

 シアンは慌てて受け止めようとした。

 

 しかし、直接触ってしまうわけにもいかない。これほどのエネルギーを直接触れば、自分でさえダメージを受ける。何とか精密に制御しようと力を使ったが――沼に足を取られて体勢が崩れ、うまく制御できない。

 

「何なのよぉ!」

 

 光球が、手の中で跳ねた。

 

 二、三回お手玉をするように。

 

「ダメっ! ダメだって!! あぁぁぁ……」

 

 足元に――こぼれ落ちた。

 

 シールドの、内側に。

 

「あ」

 

 シアンの顔が、凍りついた。

 

 次の瞬間――。

 

 先ほどよりも激しい閃光が、シールドの中で炸裂した。

 

 ズン! 大地を揺るがす大震動。

 

 吹き上がる湖水。

 

 しかし、エネルギーのほとんどは神のシールドで遮蔽され、外にはほとんど漏れ出さなかった。

 

 その代わり――シールドの内側にいるシアンだけが、その爆発を全身で受け止める。

 

 自分の究極の攻撃を、自分で受ける。

 

 しかも、逃げ場のない密閉空間で。

 

「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」

 

 シアンの絶叫が、湖畔に響き渡った。

 

 青い光がシールドの中で暴れ狂い、シアンの体を焼き、叩き、引き裂いていく。

 

 キャァァァ!

 

 会場を埋め尽くす檄光に会場もパニック寸前だった。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

潜在力SSS級の『訳あり美少女たち』を拾ったら懐かれたので、神スキル【運命鑑定】で大陸最強に育成し、俺を追放した連中に『ざまぁ!』します(作者:月城 友麻)(オリジナルファンタジー/冒険・バトル)

【速報】追放された俺、スキルが覚醒したので、訳あり美少女たちをプロデュースして最強パーティ作ります。▼戦闘力ゼロの鑑定士レオン。恋人、家族、仲間に裏切られ、人生ハードモードに突入した夜、未来の選択肢が全部視える神スキル【運命鑑定】に覚醒!▼導かれるままに出会ったのは、落ちこぼれ美少女たち!▼「別に…あんたを信じたわけじゃない」クール系剣士(潜在能力S級)▼「…


総合評価:253/評価:4/完結:185話/更新日時:2026年02月06日(金) 09:33 小説情報

現代に帰還したら、災厄級の従魔たちまで付いてきた~俺を溺愛するヤンデレ従魔たちの無双が晒された結果、魔王だと勘違いされて大バズりしています~(作者:むらくも航@書籍&コミカライズ発売中)(オリジナル現代/冒険・バトル)

少年『久遠カナタ』は転移した異世界から現代日本に帰還した。だが、現代では一日しか時間が経っておらず、色々と不思議な事が起こっていた。▼ダンジョンが出現していたこと。▼ダンジョン配信が流行していたこと。▼そして何より、異世界から従魔達が付いてきたこと。▼現代の魔物に比べ、最強の従魔達は明らかに過剰な戦力だ。従魔が暴走する度、主のカナタは勝手に崇められ、大きな注…


総合評価:210/評価:-.--/連載:57話/更新日時:2026年04月08日(水) 07:06 小説情報

異世界転生したので本物のくっころが見たい! ~悪役を演じているのに、なぜか女騎士たちがみんな俺に落ちていた~(作者:砂乃一希)(オリジナルファンタジー/冒険・バトル)

あるところにくっころガチ勢がいた。▼収入のほとんどをくっころの漫画や同人誌に使い込むほどの筋金入り。▼しかしひょんなことから早死にしてしまい異世界転生することになる。▼異世界での名はジェラルト=ドレイク。▼剣が主流のこの世界でジェラルトが思ったのは……▼「この世界でなら本物のくっころが見れる!」▼しかもジェラルトは誰かのおこぼれではなく自分が悪役を演じて女性…


総合評価:354/評価:7.5/連載:45話/更新日時:2026年04月03日(金) 07:05 小説情報

学園で有名な『氷』の美人姉妹を助けたくらいで、俺の平凡な生活は変わらない……と、思っていた。(作者:沙悟寺 綾太郎)(オリジナル現代/恋愛)

 田舎から進学のために、都会へとやってきた少年 真壁 喜一。平凡、普通という言葉を愛する彼は、入学式の帰り道、ひょんなことからナンパされていた姉妹を助ける。しかし、その姉妹は、学園で有名な『氷』の姉妹だった。▼ 


総合評価:693/評価:7.54/連載:30話/更新日時:2026年02月17日(火) 16:08 小説情報

愛するNPCが現実化したら勝手にギスギスし始めた挙句バカ重い責任が生えてきた話(作者:フォン・デ・ペギラパギラ)(オリジナルファンタジー/冒険・バトル)

犬耳を可愛らしく傾ける忠臣は、いつでも俺の隣にすり寄ってきてくれる。▼龍の少女の参謀は俺を宝と称して、愛らしく腕を取ってくる。▼俺のことを神とさえ慕ってくれる子もいる。▼ ▼愛していたキャラクターたちが、創り上げた組織が、すべて本物になった。▼みんなデレデレで、可愛らしく甘えてくれる。▼もちろん舞い上がった。▼ ▼でも、配信者も、攻略サイトでも言ってなかった…


総合評価:3121/評価:8.48/連載:55話/更新日時:2026年05月07日(木) 22:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>