呆れ返る程平和な日記   作:坂木みさき

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最終回になります。

BADENDいらない?いらないか……


カービィフレンズディスカバリー・ポップスターに帰りましょう

 

カービィとエフィリンの泣いている声が聞こえてくる。

なんで2人は泣いている?

そもそもここはどこだ?うっすらと2人の声は聞こえるんだけど目が開けられないせいで状況が分からない。

というか何が起こってたんだ……?さっきまで俺はどこかの研究所のような所で拘束されていて……そのあと緑っぽい巨大なスライムのような何かを見てからの記憶がほとんどないぞ…?

俺を呑み込んだナニカはそのままカービィに襲いかかり……カービィが逃げたあと、どこかの屋上のような所でカービィとナニカが戦っているシーンをカービィと対面してるナニカの中から見ている……感じだった気がする。

とりあえずカービィ対ナニカということはわかったので少しでもナニカを弱らせるべく暴れていた……ような気もする。

それでカービィが勝って…俺がカービィの前のここにいるということは俺はナニカに吸収か何かされていた……と言った感じ……だろう。

 

しかし……身体中痛いが五感は少しずつ戻ってきたのかカービィとエフィリンが何か話してるのは聞こえてくる。

 

「カービィ!確かトマト持ってきてたよね?!……ほら!ワドルディの街で買ってたマキシムトマト!……!そう!それ!早く食べさせてあげなきゃ……!」

「ほら、がんばって食べて……!じゃないと……口を開けて!」

 

むぐぅ……!カービィ!エフィリン!無理に食わそうとするな!窒息する!!

「なんで食べないの……?」

口動かせないからだよ!なんか他に方法あるだろ!?

「あ、わかったよカービィ!あなたは今口開けられないんだ!だからこうするんだよ……(ゴニョゴニョ)」

 

やっと気づいたか………「チュッ」……!少し痛みが取れたきたか……?

「よーし、いい感じ!次はボクね!」

ん?次?……「ちゅっ」……お、体が動くようになってきた……気がする?……つぎ!つぎ!

「チュッ」……「次ボク!ちゅっ」…「チュッ」……多いな!痛みは取れたしもう治ったけど!流石トマト!

 

「あー!カービィばっかりずるい!ボクももっとしたかったのに!」

 

俺の顔の上で喧嘩すんな!!と動くようになった両手でカービィとエフィリンをまとめてガバッと抱き寄せる。

 

「あ!治ったんだね!!良かった……!ホントに良かったよ……!」

よかった……!!

「おはよう、カービィ、エフィリン。おかげで助かった」

 

「うん!あなたが目覚めてくれてよかった……!……でも……元はと言えば……ボクとカービィのせいみたいなものだし……」

うん……

元気な返事だと思いきやカービィとエフィリンがしょぼくれていく……ったく仕方ねえなあこいつらは……助けてくれたんだからそれでいいに決まってんのに。

 

「あのなぁ!気にしなくていいんだよそんなこと!カービィとエフィリンが俺を助けてくれた、それでいいんだよ。ありがとな!」

と泣きそうな顔で2人がしょぼしょぼしてるのでわしゃわしゃ撫でてやる。

 

「頑張ったんだからいいんだよ!終わりよければすべてよし。それが俺達だろ、カービィ?」

……うん!!

「あー!ボクも頑張ったのに!!」

「わかってるよ、エフィリンもお疲れ様。カービィを助けてくれてありがとな!」

「うん!!」

うむうむ、2人が笑顔で答えてくれるならそれでいいんだよ、それで。

……そういえばマキシムトマトって何だ?M印トマトとは別ものなのかね。

 

 

★月☆日

 

新世界騒動屋上決戦が終わってから3日ほどが経った頃、ビースト軍団のみんなが俺とカービィ、エフィリンに謝りにやってきた。

ライオンのレオンガルフさん、豹のキャロラインちゃん、ゴリラのゴルルムンバくん、アルマジロ?のアルマパラパさんがビースト軍団の代表として、俺たちに迷惑をかけてしまったという旨について頭を下げに来た。

俺達サイドはすぐにその謝罪を受け入れた。というかまあカービィが倒したナニカ……フェクト・エフィリスがビースト軍団を操ってたみたいなもんらしいから、正直お互い被害者みたいなもんだし……と話したのだが……

レオンガルフさんがどうにか詫びを……と譲らない。キャロラインちゃん達も直接カービィと戦ったらしく、負けたとはいえ襲いかかったのは事実なのでただ謝るだけでは収まりが悪い……とのこと。

 

うーむ、どうするか……?エフィリンに聞いてみると「あなたに任せるよ!」と言われてしまう。なんで?

カービィもあなたのいつも通りでいいんだよ!と。

いつも通りか……

まあ、ならいつも通りの流れでもしますかね。博士、アレある?

もちろん!と言った具合にアレ……「M印のトマト」を人数分用意してくれていた。ありがとう博士!

 

俺が何とか確認しなくても名前を呼んだだけでそこにおり、なんでも用意してくれる博士に驚いているレオンガルフさんにこう告げる。

 

「なあレオンガルフさん、そんなに何か俺達にしたいならさ、して欲しいことがあるだよね」

……一体、なんだろうか?我々は貴方が言うことに全て従う。

「そんな重く考えなくていいよ。今回のことは全て許すからさ、俺達と友達になってくれないか?」

……そんなことでいいのか……?

「そんなことなんて言うなよな。俺は友達を作ることが趣味なのさ。俺に詫びしたいならビースト軍団みんな俺と友達になる。簡単だろ?」

 

…ありがとう。こちらからも言わせて欲しい。我々と友達になってくれ!

 

「よーし、友達だな!てことでコレ、ポップスターのトマトなんだ。食おうぜ!」

トマト?何か「白いM印」の付いたトマトだが……美味しいのか?

 

「おん?ポップスターでいちばん美味い食い物だよ、な、カービィ!」

いちばんおいしいのはあなたが作ったケーキだよ!そのつぎにおいしい!

「……まあそういうことだ。このトマト、美味いんだよ。んで俺は友達が出来た時にみんなでこのトマトを齧ることにしてるんだよね」

 

ほう、そういうことなら頂こう、皆の者も貴方と友達になる儀式のようなものだ!遠慮なく頂こう!

「よっしゃ!頂きます!」

()()()()()()()()()》》

ビースト軍団もハモったあと、キャロラインちゃん以外は一口でポイッと口にほおり投げた。そうだね。体とトマトの大きさ的にそうなるね。

 

う、美味い!!

とレオンガルフさん達が喜んでくれたのでヨシ。

 

さて、俺も食うか。カービィがなんかソワソワしてるので応えてやることにする。

がぶりと1口トマトを食べたあと、カービィに口移ししてやると、カービィが何故か顔を真っ赤にしながらそっぽを向いた。今更恥ずかしがんなよな!とカービィをつんつんしているとエフィリンが

「ボクもボクも!!」

とせがんでくるので残り半分を口に入れたあとエフィリンにも口移し。

「やっぱりこのトマト美味しぃ〜!」

なら良かったよ。

 

ふとキャロラインちゃんから視線を感じたので向いてみると、目を開いて俺たちの口移しについて「そんなハレンチなー!」みたいな顔をしていた。そしてレオンガルフさんの口元と手元に残ったトマトをチラチラ見ている。…… ハハーン?なるほどな?そういうことですか。

俺はキャロラインちゃんに近づき小声でアドバイスしてやる事にした。

「コレ、レオンガルフさんとやってもいいんですよ。新世界ではおかしいことですけど、ポップスターでは特別な相手とやる伝統みたいなもんですから」

と囁いてやった。

顔を真っ赤にしてるキャロラインちゃんを横目に、俺はそろそろポップスターに帰るかぁ!とカービィに声をかける。

 

「ボクも着いて行っていい!?」とエフィリンに言われたのでいいよー。答えておく。

博士いわく新世界とポップスターは色々起きて安定した異空間ゲートで完全に繋がっているらしいので普通に往復できるようになったから平気だよ!とのこと。ならいいだろエフィリンがこっち来ても。

 

んじゃ帰るかぁ!と俺はハイドラグーンに跨り、カービィとエフィリンはワープスター君に飛び乗った。博士は?ときくとこっちで研究していくね!何かあったら呼んでね!とのこと。そういうことならまたな!

俺のすぐ側で控えていたバンダナくんもハイドラグーンに飛び乗った、ヨシ。行けるな!

ビースト軍団に別れを告げ、異空間ゲートに飛び込む。

後ろでレオンガルフさんが「また会おう友よ! 」と声を掛けてくれるのにサムズアップで応答。言葉は要らねえよな……!

 

異空間ゲートを通り、ポップスターの上空に飛び出た俺達。

あぁ……ポップスターって綺麗だよなぁ、上から見たらちゃんと星の形をしてるんだ。

 

ハイドラグーンが「征くぞ、我が主!これが我、全力の飛行である!」

 

と伝説エンジンを本気で吹かしたあと、全速力でポップスターの周りを飛び始めた。すっげえ……!!

ワープスター君も軽いワープを交えながらハイドラグーンに負けじとポップスターの周りをカービィとエフィリンを乗せて飛びまわる。

あまりの速度で飛び回り、ポップスターの周りにある帯を増やすように軌跡を残したハイドラグーンとワープスター。

 

あぁ、ここに……呆れ返る程平和な国に産まれて良かったなぁ……

 

THE END……?




あなた(俺)……ギリギリのところで生還した。あと少しで……。
新しい友達も増えたし、終わりよければすべてよし!

カービィ……またあなたを傷付けてしまった。けれどあなたの一言に救われる。公開口移しはやめてほしい……

エフィリン……さらっと口移しを要求するようになった重い子。片割れがあなたを吸収したとき、つながっちゃった!と後々ワクワクする。
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