魔法少女が許されるのは15歳までだと思うのだが   作:神凪響姫

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うわぁこんなはやくかけたのあたしはじめてー(重症


さ、随分話引っ張ってきている気がするので、そろそろ本格的に展開進めたいと思っております。

……次からは、ええ。

今年中にまた更新できるかなぁ。



第七話 検査なんて不要なんです

 

 

 

 余談ですが。

 

 

 フェイトの強い希望もあって、彼女はなのはと同じ学校へ通うことになりました。プレシアから許可も下り、アースラ艦長リンディの手助けもあって、準備は滞りなく進みました。実際はアースラ一同が揃って「考え直せ!」と直談判しにプレシアの元へ押しかけたそうですが、娘が笑顔で制服姿を披露している光景に鼻血ブーだったプレシアに何言っても無駄だと悟った乗組員たちは揃って肩を落としました。

 

 

 当の本人であるフェイトは、なのはと同じ学校に行けるというだけで喜びいっぱいです。

 なのはは、「これでは計画に支障が……」とか「今からでも遅くは……」とかブツクサ呟いていましたが、フェイトの転入には渋面を作りましたが反対はしませんでした。そりゃ不安げな顔で見つめられたらなのはでも拒否できないでしょう。

 

 

 

 

 で、転入当日。

 

 

 最初は喜び全開120パーセントパワーだったフェイトも、扉の前に立つと緊張してきました。

 けれどそれは、これからの新しい生活に対する期待や喜びに比べれば小さいもの。こんなことで不安になってちゃいられないよね、と自ら前へ第一歩を踏み出す勇気を見せました。

 

 

 先生に呼ばれ、壇上に立つと、元気よく言いました。

 

 

「やぁみんな、初めまして。ボクの名前はフェイト・テスタロッサ。そんなに気構え無くてもいいんだよ、何故ならボクらが出会うのは必然であり運命だったんだからね」

 

 

 サッと髪を掻き上げ、優雅に笑うその仕草に、男たちは胸をときめかせ、女たちは嫉妬に忌々しげな顔を作ります。

 なのはと目が合うと、心から祝福する輝かしい笑顔を浮かべます。おはようなのは、おはようフェイト。鐘が鳴り響き、二人で手を繋いで中庭のベンチへ。今日は何をしよう? 学校終わったらお出かけしようか? もちろん、二人っきりでね? !うん! 陽の当たる場所で、仲睦まじく語らう二人の頭上を白い鳥が飛び去って行きます。いずれ終わってしまう日常、けれども今ここにある蜜月なひと時を満喫し―――

 

 

 

 

 

 ……と、ここまでが妄想という名のシュミレーションで、実際は、

 

 

「ど、…………どうも。フぇ、フェイト・テスたロっさです…………」

 

 

 と中途半端な声で言ったので上手く聞き取れませんでしたが、フェイトの西洋人形のような可愛らしい風貌と照れた仕草に、男女問わず目を奪われ、これから一緒に過ごす新しい仲間に拍手を送りました。

 

 

 休み時間になると、当然のことながら、クラスメートがわらわらと周囲に集まってきました。生まれてこのかた同年代の知り合いすらいなかったフェイトにとって、現在の恐怖度は初めての海外旅行先で突然マッチョなパッキン男性達に包囲された時と同じレベルでした。

 

 

 どうしよう、となのはに目線を送りますが、黒板の文字をノートに書き取っているなのはは目もくれません。実際何も書いておらず面倒事をスルーパスしているだけした。最低ですね。

 

 

 止むを得ず待ったをかけたアリサによる鶴の一声で三々五々に散って行く子供たち。ほっと胸を撫で下ろすフェイトの肩を、なのはが叩きました。

 

 

 ようやく安堵の表情を浮かべ、フェイトは嬉しそうな笑顔で振り向きました。

 

 

 

 

 

「フェイトちゃん、一緒にお昼食べよう!」

「どなた!?」

 

 

 

 

 

 いつものなのは・アリサ・すずかの三人のグループ、新たにフェイトが加わりました。

 

 

「へぇー、フェイトとなのはは前から知り合いだったんだ?」

「そうなの! フェイトちゃんとは半年前にお友達になったんだよ」

「半年前って、なのはちゃんが元気なかった頃かな」

「そうだね。けど今では仲良くできてるから、よかったよ」

 

 

 なんて和やかムードで会話している三人とは対照的に、居心地悪げに視線を忙しなく動かすフェイト。

 

 

 というか、誰やねんこの娘……。フェイトがじっとなのはを凝視していると、はたと目線が合いました。

 

 

 するとなのはは近くに顔を寄せ、耳打ちしてきました。

 

 

「フェイト。これは任務だ。我々は次元管理局という特殊な組織に身を置いている。常日頃から何者かに監視されている可能性も低くは無いだろう……いつ何時でも、不測の事態に対応できるよう警戒するに越したことはないのだよ」

「(! そうか。なのはは敵の目を欺くためにわざと……そこまで考えていたなんて!)」

 

 

 フェイトの瞳が星のように輝いております。尊敬度が上がったようです。

 なのはのメンタルにクリティカルダメージが入りました。自業自得でした。

 

 

 こんな生活があと二年も続くと思うと胃が痛みそうでした。もっとストレスがマッハでヤバいのが近くにいることを思い出してあげて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

   A’s編 第7話

 

   検査なんて不要なんです

 

 

 

 

 

 

 

 

 ある日。

 

 

 はやてと一緒に病院に向かったシグナムとシャマル、ヴィータは、石田先生から定期健診を受けておりました。忘れがちですがはやては病弱設定がありますので一般人より少々不自由があります。その分色々フリーダムなのはこの際目を瞑ってあげて下さい。

 

 

 快方には向かってないが悪化もしておらず、暫く様子見させて欲しいと言う石田先生に、はやては鷹揚に頷きます。

 

 

「構わん。それに病など気合一つで治るというものだ」

「はやてちゃん、素直に苦い薬嫌だから今のでいいって言えば、」

 

 

 途中でワルサーPKKを引き抜いたはやてがシャマルの額を撃ち抜きました。

 

 

 リアル殺人事件に遭遇した石田先生はフリーズしておりますが、ヴィータとシグナムは慣れた様子でシャマルを無視しております。

 

 

 とりあえず邪魔と判断したシグナムがシャマルの足を掴んで出ていきました。銃声を聞きつけた他の患者さんが立っていましたが、幼女が成人女性の足を引っ掴んで引き摺りながら去っていく様子に目を剥いておりました。

 

 

 大丈夫なのかしら、と考え、まぁ深く気にしないようにしよう、と石田先生は思考放棄しました。

 

 

「じゃ、じゃあはやてちゃん。暫くは今のままということでお願いね?」

「うむ。承知したぞ」

 

 

 薬が出るとのことで、ヴィータと共にはやては外の待合室へと出ようとしましたが、保護者の人に話があると言い渡され、ヴィータは再び診察室へ戻ることになりました。

 

 

 ちょうどその時、

 

 

「んだシャマル。生きてたのかよ」

「ええ。旅の鏡で避けなかったら即死だったわ……」

 

 

 あきらかに使い方間違ってます。

 

 

「先生が話あるっていうから、オメェも来い。シグナム、はやてを任せ――」

 

 

 と、いつの間にかシグナムが眼前から姿を消していました。

 

 

 どこ行ったんだ、と左右を見渡すと、廊下に設置されたテレビにかじりついていました。アニメを見ながらピースしていました。どうしようもありませんでした。

 

 

 溜息をついたはやては、まぁ病院内なら平気だろ、と肩の力を抜き、シャマルと一緒に入りました。

 

 

 

 

 

「幼児先行性……自我肥大症候群の亜種かと思われます」

 

 

 沈鬱な表情で石田先生は告げました。

 

 

 並々ならぬ雰囲気に、いつもは冗談の一つでも飛ばすシャマルでさえ生唾を呑みました。ヴィータは無言ですが、薄々感づいていた事態に舌打ちしたくなりました。恐らく彼女が危惧したものとほとんど同じでしょう。

 

 

 耳に慣れない言葉でしたが、聞くからに不吉な何かを帯びた病名に、ヴィータが問いました。

 

 

「先生、それってやっぱヤバい病気、なのか……?」

 

 

 長年はやて苦しめている動かない両足の事を思い出しながら、ヴィータは石田先生の返答を待ちました。

 

 

「いいえ。―――いわゆるただの『厨二病』です」

 

 

 石田先生はキッパリ言いました。

 

 

 やり場のない怒りをどうしようか迷うヴィータ。

 

 石田先生は言葉を続けました。

 

 

「けれど、だんだん深刻化しています……。このままだと、はやてちゃんは―――」

 

 

 どうなるんですか? と目線で尋ねると、少し間をおいてから、答えました。

 

 

「いい歳してイタい発言を繰り広げる喪女となること請け合いね」

「「なってたまるかぁあぁあああああああッ!」」

 

 

 怒声が響き渡りました。石田先生は涼しい顔で流します。

 

 

「まぁ、それはさておき。ときにシャマルさん。この間、貴女も一緒に診察を受けましたよね?」

「? ええ、健康診断を。最近ダイエットしてるから体重が減ってるかと思いますけどね」

 

 

 などとシャマルはオホホホ笑いながら言いますが、石田先生は至って真面目な顔です。

 

 

「実は検査の結果―――」

 

 

 診断書を見て、躊躇いがちに言いました。

 

 

 

 

 

 

「このままだと―――煩悩と脂肪が超反応を起こして爆発します」

 

 

 

 

 

 

 シャマル呆然。

 

 

 どんな反応やねん、と笑い飛ばすのが普通でしょうが、長年お世話になっている石田先生の発言であることと医者の発言であることのダブルパンチが効きました。

 

 

「嘘、まさか私、死ぬの……? まだ美少年侍らせて幼女の甘い蜜を吸う夢を叶えてないのに……」

「今すぐ果てろ」

 

 

 冷ややかな目を向けるヴィータに、石田先生はもう一枚の診断書を取り出して見せました。

 

 

「それとヴィータさん。以前やったあなたの検査結果ですけど……」

「あん? アタシは別に平気だよ、いつだって健康優良児だし―――」

 

 

 

 

 

「このままだと、えっと、……なんか爆発してスゴいことになります」

 

 

 

 

 

 ヴィータは診断書を破り捨てました。

 

 

「ああ! 何をするのヴィータさん! 私が一生懸命捏造したというのに!」

「堂々捏造とかほざいてんじゃねぇ! アンタまたどうせロクでもない薬盛るためにデタラメ言いやがったな!?」

「平気よヴィータさん! ほんと先っちょ! 先っちょだけだから! 天井の染み数えてる間に終わるから! 痛くしないから!」

「何一つ信憑性がねぇええええええええええッ!!!」

 

 

 

 

 

 結局、はやては現状維持という話だけをして、その場を去りました。

 

 

 しかし異常があるのに原因が分からないのも事実であり、足が一向に動く気配が無いのも現実でした。

 

 

 否、原因はなんとなく分かっていました。ヴィータら守護騎士を形成する闇の書、それが主であるはやてを蝕んでいることを。まだ幼いのに、不自由な生活を強いられているはやて。気にしたそぶりは見せずとも、少なからず己の不遇を嘆いているはずです。親もおらず、頼れる人も親しい人もいない。見栄っ張りで真面目なはやては、孤独で寂しさに耐えてきました。けれども、そんな一人きりの家に、四人の新しい家族が増えてから、はやてに笑顔が戻るようになりました。

 気苦労が絶えないけれども、今の生活をどう思っているのか。一度ヴィータは、はやてに問うたことがありました。迷惑かけてばかりだけれど、本当にここにいていいのかと。

 

 

 その問いに、はやてはさして考えた様子も無く答えました。

 

 

『貴様らといると肩が凝って仕方ないが――気晴らしには丁度良い。肩肘張らずに語らえる相手がいるというのは、なかなかどうして、気楽なものだ』

 

 

 嫌味のようにも聞こえる台詞も、ほんのちょっとだけ、照れくさそうに笑う仕草が、ヴィータの頬をほころばせました。

 

 

 素直じゃないけれど、面倒見がよくて、生真面目で、心優しい御主人。

 

 

 もしこの小さな命が失われる運命が待ち受けているとするなら、

 その時は、きっと、

 

 

「あと、三週間か……」

 

 

 拳を握りしめ、呟くヴィータの声を聞き取ったのか、はやてが振り向きました。

 聞かれてしまったか。慌ててなんでもないと答えるよりも前に、眉根を釣り上げた、珍しく真剣な顔で見つめるシャマルが言いました。

 

 

「違うわヴィータちゃん。……聖戦(コミケ)まであと一カ月よ」

「有明の海に沈めるぞコラ」

 

 

 最後まで締まらねぇな、と思い、それがいつものあたし達らしいかなと苦笑する辺り、ヴィータも随分、今の生活が気にいっているのでした。

 

 

 

 

 

     ○   ○   ○

 

 

 

 

 

 なのはの自宅……喫茶店で行われた、フェイトの歓迎パーティ後。

 

 

 デバイスの改造が終わった、との連絡を聞き、ケーキ食ってる場合じゃねぇとばかりに飛び出したなのはは、すぐさま着替えて転送準備に入りました。置いてけぼりをくったフェイトはアルフと合流してから来ると途中で連絡を寄こしましたが、そんなのどうでもいいと言わんばかりになのははアースラへ到着。ボ○トも真っ青な速度で艦内を疾走し、佐○急便もビックリの速度で開発ルームへ辿り着きました。

 

 

 乱れた息を整え、さぁオープン戦だといった表情で扉を開けました。

 

 

「マリエル君、私のレイジングハートは―――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フェイト! フェイト! フェイト! フェイトぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!  あぁああああ…ああ…あっあっー! あぁああああああ!!! フェイトフェイトフェイトぅううぁわぁああああ!!! あぁクンカクンカ!クンカクンカ! スーハースーハー! スーハースーハー! いい匂いねぇ……くんくんはぁっ! フェイトたんのブロンドの髪をクンカクンカしたいお! クンカクンカ! あぁあ!! 間違えた! モフモフしたいお! モフモフ! モフモフ! 髪髪モフモフ! カリカリモフモフ……きゅんきゅんきゅい!! 劇場版2ndのフェイトたんかわいかったわよぅ!! あぁぁああ……あああ……あっあぁああああ!! ふぁぁあああんんっ!! 

冬コミ出典決まって良かったねフェイトたん! あぁあああああ! かわいいお! フェイトたん! かわいい! あっああぁああ! コミケでグッズ販売も嬉し……いやぁああああああ!!! にゃああああああああん!! ぎゃああああああああ!! ぐあああああああああああ!!! 抱き枕カバーなんて現実じゃない!!!! あ……でもアニメだってよく考えたら……フ ェ イ ト ち ゃ ん は 現実 じ ゃ な い? にゃあああああああああああああん!! うぁああああああああああ!! そんなぁああああああ!! いやぁぁぁあああああああああ!! はぁああああああん!! ミッドチルダぁああああ!! この! ちきしょー! やめてやる!! 現実なんかやめ……て……え!? 見……てる? 抱き枕カバーのフェイトちゃんが私を見てる? 抱き枕カバーのフェイトちゃんが私を見てる! フェイトちゃんが私を見てるわ! 照れたフェイトちゃんが私を見てるわ!! アニメのフェイトちゃんが私に話しかけてるわ!!! よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないのねっ! いやっほぉおおおおおおお!!! んほぉおおおおおお! 私にはフェイトちゃんがいる!! やったわアリシア!! ひとりでできるもん!!! あ、テレビ版のフェイトちゃああああああああああああああん!! いやぁあああああああああああああああ!!!! あっあんああっああんあ奈々様ぁあ!! つ、つぼみ!! 冬馬ぁああああああ!!! ヒナタぁあああ!! ううっうぅうう!! 私の想いよフェイトへ届け!! 海鳴市のフェイトへ届け!」

 

 

 

 

 

 閉めました。

 

 

 あまりのインパクトに思考が停止してしまい雑音が廊下に漏れてしまいました。

 

 

 何だったんだアレは。額を押さえ、ひとまずもう一度見てみようと思い、そっと扉を開きました。

 

 

 静かでした。若干薄暗い開発ルームは沈黙に包まれ、中にいた女性の姿が薄らぼんやり照らしだされていました。

 

 

「お久しぶり、と言うべきかしらね」

 

 

 背を向けていた女性は振り返り、小さく微笑みました。

 

 以前とは異なり、濃紺色のドレスではなく、主婦然とした普段着の上から白衣を着込んでおります。険の薄れた双眸、薄く引かれた紫のルージュ。けれども変わらぬ妖艶な雰囲気、落ち着いた物腰は、記憶にある女傑となんら変わりません。

 

 

 どこか別人のような姿とも言える――プレシア・テスタロッサその人でした。

 

 

 どうやら年齢詐称罪の容疑で本部に移送されていたのですが、リンディの説得もあって早い段階で戻って来たようです。

 

 

「うむ、久方ぶりだプレシア女史。―――ところで、先程自分の愛娘をプリントした抱き枕を抱き締め奇声を上げる変態を目撃したのだが、私の気のせいだろうか」

「そうね、気のせいよ。もう年末だから貴女も疲れているんじゃない?」

 

 

 そうか、となのはは大きく頷きました。無表情なので心が読みづらいせいか、プレシアは表面上は冷静ですが今でも心臓がドッキドキ☆ハイビートです。こんなこともあろうかと簡易転送魔法を習得して良かった……プレシアの本音でした。力の無駄遣いとはまさにこのことでしょう。

 

 

 なのはは周囲を見渡し、改造を依頼していた人物がいないことを不思議に思いました。まさか呼びだしておいて放置かね、と若干不機嫌になりつつ腕組みすると、眼前のプレシアが見覚えのある物体を差しだしてきました。

 

 

 赤い宝石の輝くそれは、見紛うことなき相棒―――レイジングハートでした。

 

 

「貴女のデバイスでしょう? 主想いなのね。ずっと貴女のことを心配していたわ」

「用意してくれてありがとうと言いたいところだが、何故貴女がレイジングハートを持っているのかね?」

「わざわざ改造依頼を私に指示したのは、この子なのよ」

 

 

 驚きながらなのはが目を向けると、レイジングハートは宝石部分を光らせ、《Good morning,master.》といつもの音声。

 

 

 見れば幾分外見に変化が表れております。なのはの要望通りの品が付随した影響でしょうか。

 

 

「若干デザインに変更が見られるね」

「ええ、貴女の要望通り―――高性能カメラを搭載したわ。これでたとえ火の中水の中スカートの中、フェイtゲフンゲフン、犯人の姿を捉えることができるわ」

「面倒なので突っ込みは控えさせて頂くが、肝心のモノはどうした」

「ああ。ついでにカートリッジシステムとかいうのもつけといたわ」

「お菓子のオマケ感覚か」

 

 

 もっとも、歴史に残る技量を持つプレシアならば、新機能を搭載するのに差ほど手間取ることもないでしょう。ある意味歴史に残ったらいけませんが。

 

 

「礼を言う。これならばもう遅れをとることはあるまい」

「気にしなくていいわよ。―――三枚で手をうつわ」

「ふむ、成程。……三枚と言わず五枚でいかがかな?」

「太っ腹ね。今後ともよろしくお願いするわ」

 

 

 主語を欠いた会話ですがきちんと意思疎通できていました。

 

 どうでもいいですけど、次元管理局って一応警察的な面もあるというのを忘れてませんかね? もっともそれを突っ込むと内部腐敗がヒドいとかそんなレベルではないのでスルー推奨ですが。

 

 

「お待たせー! なのはー、ボクのデバイスもできて……お母さん!?」

 

 

 ようやっと到着したフェイトは、入室早々、久方ぶりに見た母親の姿に驚きました。

 

 

「お母さん! 久しぶりっ! 戻って来れたんだ!」

「ええ、フェイト……ちょっと見ない間に大きくなったわねぇ。スーハースーハークンカクンカ」

「落ち着けババア」

 

 

 後ろからついて来ていたアルフに頭をどつかれました。

 

 

 なのはは数歩引き下がり、久々の再会を祝う親子と使い魔の図を遠巻きに眺めました。デバイスのことなどすっかり頭から抜け落ちているらしく、フェイトは今までに見たことないくらいの笑顔でした。

 

 

 横顔を見つめ、能天気な事だと苦笑したなのはは、邪魔をしないよう出ていこうとしました。

 

 

 と、そんな時でした。

 

 

 

 

 

     ―――     ケ   …… ―――

 

 

 

 

 

「……ん?」

 

 

 ふと、どこからか声が聞こえてきました。

 怪訝に思い、周囲を見渡しますが、異常は見当たりません。和気藹々としているフェイト達の様子からして、聞こえていなかったようです。

 

 

 空耳だろうか。小首を傾げ、なのはは楽しげな様子のフェイトらを置いて、開発ルームを後にしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     ――― ミ ツ ケ タ …… ―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 




あのテンプレをいじるのに一番時間かかってたような気がします。
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