狩人になりたいって言ったら思ってたのと違った 作:アウリオン
先輩ハンターside
「んあ?」
目を覚ますと朝だった
どうやら寝てしまったようだ
ちらりと横を見ると
「うへへ~、アイルーちゃ~ん・・・ムニャムニャ」
気持ち良さそうに寝てやがる
昨日はあんなに大変だったのに・・・いや、大変だったからこそか?
ジンオウガはいないな
そりゃそうか、喰われなかっただけ有難い
「よっと」
起き上がり体をほぐす
「飯どうすっかな」
そんなこと考えていると
「」
ジンオウガが来た
(そりゃ都合よく逃がしてくれるわけないか)
ドサッ
何かを置いた(というか落とした)ようだ
よく見るとアプトノスだ
「グルル」
焼け
そう言っている気がした
てかジンオウガの目がそう言っていた
新人ハンターside
良い匂いがして目が覚めた
先輩が肉を焼いているようだ
「おう、起きたか」
「グルル」
「おはよーございまーすー」
まだ眠くて語尾が伸びてしまう
まて、なんかおかしくないか?
「どうした?早く川で顔洗ってメシくえよ。じゃないとギルドに戻れないだろ?」
「いや、無理すれば戻れない距離じゃないっ、ていうかなんかおかしくないですか?」
そう、おかしいのだ
「ほら、焼けたぞ~」
「グルル」
「」
なんで先輩とジンオウガはこんなに和気あいあいとしているのだろうか
「お前も早くくえよ、うまいぞ」
「あ、はい、いただきます・・・」
ひとしきり食べた後で
「やっぱりおかしいですよ!」
「ん?ジンオウガのことか?」
「当たり前ですよ!それいがいないでしょ!なに和気あいあいとお肉食べてるんですか!」
「お前も一緒になって食ってたけどな」ヘラヘラ
「笑ってごまかさないで下さい!」
こんなに大声だしたの久しぶりだ
すると先輩は真面目な顔つきになって
「この肉はジンオウガが持ってきてくれた」
は?
「そもそも無事に夜を明かせたのはジンオウガが近くにいてくれたお陰だ、だからジャギィたちが寄ってこなかった」
「」
声が出なかった
昨日は必死になってジンオウガを助けることしか考えなかったが冷静になればちゃんちゃらおかしい
どこの世界に捕食者を助ける餌がいるのだ
だがこの捕食者は違った
襲わないどころか見張りをして、あまつさえ食事を持ってきたのだ
「取り敢えずギルドへの報告書はこのジンオウガに攻撃しないよう取り計らうものにする」
先輩はそう言って苦笑いした
「右目に傷があるしわかりやすいだろうし、害もないからコイツがハンターに襲われることはないだろう」
その言葉を聞きなぜか私は安心した
「取り敢えずこの子の安全は守られるんですね」
「そうとは限らないさ」
「なんでですか?」
「ハンターから狙われなくても昨日みたいに他のモンスターに襲われるかもしれないだろ」
「あ、そうか・・・」
私は落ち込んでしまう
「まっ、ジンオウガは強いからそう簡単にはやられんさ」
「そうですよね!よかったー!」
私たちを助けてくれたジンオウガに死んでほしくない
「それよりみんな心配してるだろうし早く帰るぞ」
「はい!」
私達はジンオウガの方を向き
「じゃあ"またね!"」
「世話になったな。じゃあ"またな"」
ジンオウガside
やっぱり焼いた肉はうまいな
そう、俺は焼いた肉を食いたかっただけであいつらを助けたわけではない、決して
それにしても"また"、か
俺なんかにまた会うつもりか?
まってくもっておかしな奴らだ
だが
嫌いじゃない
ギルドマスターside
「ほっほっ、これはまた・・・」
「いかがなさいました?」
「この報告書を見てごらん」
「どれどれ・・・これは!?」
「取り敢えず右目に傷を負っているジンオウガを攻撃しないよう通達してくれ」
「し、しかし」
「通達、してくれんかの?」
「わ、わかりました・・・」
さて、この判断が吉と出るか凶と出るか
不謹慎だが楽しみじゃのう
グ
ギルドマスターってちっちゃいイメージしかない
あと最後のグが消えないww