【お知らせ】憑依転生者南雲ハジメの青春記録。 作:無気力キャルちゃんマン
ブルーアーカイブの世界 第1章第7節
とりあえず当面の資金は出来ただろう。あとは如何にして収入を安定させるかだが。
数人ずつグループ分けして物資の買い出しに行かせる。このときある程度の大金を持たせ、盛大に散財するように言い含める。
普段大して金を持っていなさそうな小汚いガキどもが豪遊すれば、それに気に入らない奴なり、奪って良い目見たい奴が釣れるだろう。
買い出しに行かせた不良娘たちには、全員に連絡用のアーティファクトを持たせ、因縁付けられたら教えろって指示は出してある。
そして、まずは釣れた奴らをボコし、大きな騒ぎになる前にボコした奴らごと廃屋に撤収。
出すもの出さして、素直に協力したくなるまで色々(意味深)する。
これで人材と資金を稼ぎつつ、次のステップへ。
大金を持っていることを嗅ぎ付けた三流小悪党どもが粗悪品を売り付けたり、詐欺の儲け話を持ち込んでくるので騙されたふりをしつつ、内側に誘い入れてもらう。
そこで不良娘たちを壁にして死角を作ってもらい、瞬く間の速さでドンナーを眉間に突きつける。
指向性の威圧を漂わせながら、ドンナーをゴリゴリと押し当てて一言。
「――わかるよな?」
スマホのバイブレーションよりブルブルと震える店主は涙目で両手を上げた。
「許してくださいなんでもしますから」
こうしてブラックマーケットの小さな店や団体を実質的に傘下に収め、細々とだが収入が安定してきた頃、ようやく待ち望んでいた来客が訪れた。
出所不明の大金。小さくとも複数のコミュニティを掌握する正体のわからない個人。
大きな企業、あるいは組織が情報を集めるために、ブラックマーケットに放った密偵をアラクネの物量ですべて確保する。
そして、
「お邪魔しまーすッ」
唖然となった室内で一番偉い奴のデスクに証拠の品をばら撒く。
何かを言う前に襟元を引っ張って、顎先にドンナーを見せ付ける。
静かな室内に撃鉄を下ろす無機質な音が響いた。
「許してくださいなんでもしますから」
ブルーアーカイブの世界 第1章第8節
元いた地球でやったように、不思議な効果のあるアクセサリーを企業の協力*1で売り飛ばし、少しだけだが余裕の出来た時間。
拾った不良娘たちは、今のところ仕事もないし学校にも行ってないし、挙げ句の果てには碌な使い道もないときた。
面倒を見ると決めた以上、最低限自活できるように環境と能力を整えてやらなきゃならん。
そうなると手っ取り早いのは実績のある方法を使うことだ。
こういうのは妹の方が得意なんだが……背に腹は代えられん。
というわけでやってきたのは、何に使うかわからない広いスペース。空地なのか、どこかの私有地なのかは知らんが、有効活用させてもらおう。
連れてきた不良娘たちを整列させ、その正面に立つ。
ざわざわと不安げな雑兵どもを見渡し、俺は一時、鬼教官へと変貌しよう。
「貴様らは薄汚い〝ピッー〟共だ。クソにも劣る〝ピッー〟だ。この先、〝ピッー〟されたくなかったら無駄口を叩くな! 死に物狂いで命令を遂行しろ! 出来なければ貴様ら全員〝ピッー〟してやる! わかったか、この〝ピッー〟共が!」
『――――』
かつてハウリア族という心優しきウサギたちを恐ろしき首狩りアサシンに仕立て上げてしまった魔の訓練法。
ハー○マン式である。
ブルーアーカイブの世界 第1章第9節
そうして使い物にした奴らを、傘下にした人材派遣業者を軸に再編し、サウスクラウド商会
俺はといえば、いつも通り捕まえた奴から、ブラックマーケットの一部を実効支配している大勢力の一つ、その会合を聞きつけ、ヨロシクニキーしてきたところだ。
まあ、正面から堂々と行ったから、職業意識の高い方々を説得するのに時間は掛かったが。
ゆっくりと、一つずつ、わかりやすいように、すり潰して説得し終わる頃には、みなさん大変聞き分けがよろしくなっていたから、俺も骨を折った甲斐があったものだ。
会合場に着いた時には、揃いも揃ってガタガタ震えていたから地震でもきたのかと思った。不思議なこともあるものである。
そうして、サウスクラウド商会がブラックマーケットで一廉の勢力となって数日。
「ボスッ! 大変だ! ブラックマーケットの大勢力が手を組んだッ!!」
ブルーアーカイブの世界 第1章第9節 おまけ
「ブラックマーケットの一角が落ちたようだな」
「奴は四天王の中でも最弱」
「新興勢力に落とされるとは四天王の面汚しよ」
「……それはそれとして連合組まない?」
「賛成」
「2週間で勢力図が変わりすぎだろ……」
本編に入れるかわからない一口メモ。
南雲ハジメ(RTA走者のすがた)
普段は現代日本人らしく慎ましやか(当社比)に暮らしているが、キヴォトスのブラックマーケットということで暴を押し出すことにした地球の一般人(公式発表)。異世界に行き過ぎて、郷に従うより暴で従える方が楽だということを知ってしまった。楽だからねしょうがないね。急募人の心。
不良娘たち(魔改造のすがた)
ハー○マン式訓練を連日課されて一端の軍人のようなものになってしまった女子高生たち。ブートキャンプは終わったが、時間が空く度に訓練を施されている。SS部として配属された生徒は、ハウリアより少ないがアーティファクトを支給されている。以前の不甲斐ない状態を覚えているため、仕方がないとは思っているが、それはそれとして休みが欲しい。