【お知らせ】憑依転生者南雲ハジメの青春記録。   作:無気力キャルちゃんマン

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学校

 ブルーアーカイブの世界 第1章第13節

 

 サンクトゥムタワーからブラックマーケットに帰宅し、見かけた不良娘その1に*1「お前生徒会長になったから」と告げておく。

 

 次に校舎として登録した敷地に向かう道中*2、考えるのは未来の連邦生徒会長のことだった。

 

 認識阻害を通り抜けてこちらを認識していた事実から推測すると、優れた観察力を持っていると普通なら思う。しかし俺には、あの雰囲気に覚えがあった。

 

 神代魔法を扱う超越者の存在感。

 

 トータスから帰還した頃には気付かなかったものだが、あれから数多の世界を巡り、様々な世界の超越者と対峙して感じ取れるようになった感覚に、あの女の気配は酷似していた。

 

 これはアイツが神代魔法を使えるというわけではなく、この世界(キヴォトス)からすると異質な力を持っていることを意味している。

 

 かつてトータスでクソ神をぶち殺したときにも神言をアーティファクトで防いだり、存在否定の概念を喰らっても残りカスが出たように、神代魔法は対抗することができる。

 

 そして神代魔法に匹敵する力は異世界にも存在している。

 

 それを持つ者は、その世界からすると一段上のステージに上がり、異質な雰囲気を纏うのだ。

 

 まあ、この世界の異質な力には検討がついている。

 

 おそらくはオーパーツ。

 

 ブルアカでの描写的にシッテムの箱やクラフトチェンバーは、あきらかにオーバーパワーとして描かれているからな。

 

 未来の連邦生徒会長は、先生にシッテムの箱を渡すようにリンちゃん*3に言伝を預けていたらしいし、今が数年前とはいえ所持していても不思議ではない。

 

 ブルアカで語られる限り、超人と言われたことから考えても、それが異質な力を持つことで独特の印象を与えていたと捉えられる。

 

 俺は化け物と見做されることが多いが、見ようによっては超人とも言えるからな。

 

 とはいっても、素の能力と人格が優れているのは間違いないだろう。

 

 リンちゃんに慕われるわけだしな。

 

 となればアイツがこちらをただ見ていたのは、俺の評価を決めあぐねていると見れる――か?

 

 見敵即殺するような果断な性格ならそこまで慕うとは思えないしな。

 

 いや、もしかしたらリンちゃんがそういう特殊性癖の可能性も⋯⋯。

 

「ボス! お疲れ様です!」

 

 どうやら考え事をしている間に目的地に着いたようだ。

 

 とりあえずリンちゃんが特殊性癖*4かどうかは置いといて、俺はSS部に接収させた敷地を前に現場指揮官に任命した生徒と進捗を確認する。

 

 所有者とは()()()話がつき、住民は退去済み、建屋はこちらが好きにしていいという条件でサイン()()()書類を確保している――と。

 

 それじゃあさっさと終わらせるか。

 

 俺は現場指揮官に生徒を離れさせるように伝え、建屋を囲うように宝物庫からアラクネを散開させる。

 

 所定の位置に配置したアラクネを通して生徒の避難が完了したことを把握し、報告に来た現場指揮官を下がらせる。

 

 これより始まるは俺の本領。

 

 脳内に〝設計図〟を思い浮かべ、それを自身にロード。

 

 技能の導きに従い、己の全能を制御下に落とし込む。

 

 建屋を囲むすべてのアラクネと接続。

 

 364体のアラクネを基点に錬成魔法を同時施行――スタート。

 

 バチィッ

 

 黒い魔力光に包まれた建屋が、その姿を崩壊させ地面に溶け出していく。

 

 地面の中を見ることができたのなら地中に埋まるパイプラインなどの構造物が在り様を急激に変化させる様子が確認できたことだろう。

 

 さらに適切なタイミングで技能を起動。

 

 強固に錬成した基礎の上に〝設計図〟通りの建築物を作成していく。

 

 まるで粘土を捏ね繰り回して家を作るが如き光景に、離れて見ていたSS部の面々も開いた口が塞がらないようだった。

 

 とはいえこれだけの構造物を錬成している以上時間は掛かる。

 

 しばらく後には「まあボスだしな……」って表情で俺を見てくるのは何なんだ。

 

 釈然としない思いを抱えつつも工程は仕上げに入る。

 

 ついでにいくつか細工をして錬成終了。

 

 黒い魔力光を散らして、深く息を吐いた。

 

「おら出来たぞ、お前らの学校だ」

 

 そう言ってやると、現場指揮官の生徒は信じられないとばかりに目を瞠った。

 

 アラクネを回収しながら、静かになった周りの奴らを見回しても似たような表情をしていた。

 

 俺はキヴォトスの生徒じゃないからコイツらの心情なんてもんはわからないが……。

 

 まあ、苦労してきたんだろう。いろいろと。

 

 一番近くにいた奴のケツを蹴り上げて*5、顎で校舎内を指し示す。

 

 生徒たちは我に返ったように、ぞろぞろと屋内へ入っていった。

 

 蹴り上げた生徒はケツを押さえながら遅れて入っていた。

 

 

 

 

 ブルーアーカイブの世界 第1章第13節 おまけ

 

「なんかもうボスのやることなすこと様子がおかしいだろ」

「魔法みたいだよね」

「じゃあボスは魔法使い? 似合わねぇ~www」

「むしろ悪役でしょ」

「魔法を使う悪役……ってこと?」

「いやぁ~、役不足じゃない?」

「…………魔王、とか」

『――――』*6

*1
悪路エーコ

*2
クリスタルキーは切り札でもあるので普段使いはしない

*3
元プレイヤー目線

*4
そんな事実はない

*5
ハジメにとってはフェザータッチぐらいの力加減だが、受けた本人は「ケツバットくらい痛かった」と後に供述

*6
似合い過ぎて笑いそうになるけど笑ったらボスに遭遇しそうで我慢している顔




 本編に入れるかわからない一口メモ。

 南雲ハジメ
 天職:設計師としてデザインしているが作者はなんとなく納得できていない。一応考えた設定として、「構造を読み解き、図面を引き、設計図通り指示できる」がコンセプト。銀行強盗の技能は一番目の〝構造把握〟。前日譚(書いてない)では封印されていた吸血姫の封印石の構造を暴き、妹に掛かる負担を軽減させる活躍をした(設定)。把握した構造物を(アーティファクトも)設計図として記憶可能。材料がない、技能がない、魔力が足りない等、どうしようもない場合を除き、自分で再現可能な設計図は寸分の狂いもなく作成できる。本来ならそこまで強い天職ではない設定だが、双子の妹がやらかしたためバグ化した。

 未来の連邦生徒会長
 超越者として設定。神代魔法級のオーパーツ所持者に。
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