有明のハーロック   作:星乃 望夢

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第35話

 

【青き誇り】ガミラス人「ヤマト、恐るべき執念だ…」 放送後の居酒屋が「ガーレ・ヤマト」一色にwww

 

1 名無しの提督 202X/05/13(火) 20:05:14.22 ID:Leiji999

いま第2番艦(ガミラスメイン居住艦)の広場から実況。

ヤマトの放送が終わった瞬間、広場を埋め尽くした数万人のガミラス人が一斉に立ち上がって、無言でスクリーンに右手を胸に当てて敬礼してた。

その後、どこからともなく「ガーレ・ヤマト……」「ガーレ・ヤマト……」って地鳴りのような唱和が始まって、鳥肌が止まらん。

 

5 名無しのコスモドラグーン 202X/05/13(火) 20:06:45.10 ID:WakaBa01

>>1

俺もそこにいるわ。

隣に座ってたガミラスの老兵(元・ドメル艦隊の生き残りらしい)が、ガミラスワインの入ったグラスを高く掲げて「テラン(地球人)の戦士に、栄光あれ! ガーレ・ヤマト」って叫んでた。

自分たちの母星を滅ぼしかけた相手なのに、あの凄絶な覚悟を見せられたら、戦士として認めざるを得ないんだろうな。

 

12 名無しのネオ・ガミラス人 202X/05/13(火) 20:08:22.45 ID:NeoGami01

俺たちネオ・ガミラス世代は、ヤマトなんて「昔の不自由な鉄屑」だと思ってた。

でも、親父が震えながら「いいか、あの艦(ふね)だけは特別だ。絶望の淵から、たった一隻で我らの版図を突き抜けてきた、あの悪魔のような、そして聖者のような艦影を忘れるな」って熱弁し始めて……。

今日の放送で、ガミラスの猛攻を耐え抜くヤマトを見て、初めて親父が何を恐れ、何を愛していたのか分かった気がする。

 

23 名無しのヤマト砲術長 202X/05/13(火) 20:10:05.67 ID:SYamato

ガミラス酒場「デスラーの隠れ家」にて。

地球人のファンとガミラスの古参兵が相席して、ヤマトの戦術について議論してるんだが、ガミラス側が「ここのヤマトの回避、あれは人間技ではない。神が舵を握っているのかと思った」ってガチで分析してて草。

いや、それ操舵手の島大介が凄いんですよ、って教えたら「シマ……覚えたぞ」ってメモ取ってたわw

 

34 **名無しのガミラス市民** 202X/05/13(火) 20:12:15.33 ID:Gamilas99

「ガーレ! ヤマト!! ガーレ! ヤマト!!」

広場の合唱が止まらない。

俺たちにとって火曜日は、自分たちの「正義」を確認する日でもあり、同時に、それを打ち砕いた「もう一つの正義」に敬意を払う日になったな。

デスラー総統がヤマトを認めたように、俺たちもまた、ヤマトを愛することを許されている。

この有明船団の旗の下でなら。

 

45 名無しの自由の旗 202X/05/13(火) 20:14:40.12 ID:Ariake88

【画像】ガミラスの若者に「ヤマトの凄さ」を説くじいちゃんたち。

「いいか、波導砲の光を見るまでは死ねんぞ。あれこそが宇宙を拓く光だ」とか、ガミラスの技術者たちが熱く語ってる。

もはや敵とか味方とかいう概念を超えて、「理想の戦士像」としてヤマトがガミラス人の心に深く根付いてるな。

これこそが有明キャプテンが目指した「星の海の和解」なんだろうな。

 

56 名無しの工作員 202X/05/13(火) 20:16:30.88 ID:Worker01

ガミラス人の職人と一緒にヤマトの模型(2199版)作ってるけど、あいつら「ここにある第3艦橋は、我が軍の魚雷を何発耐えたか知っているか?」って自慢げに話してくるから困るww

いや、お前らが撃った側だろ! って突っ込んだら、「だからこそ、この耐久力には敬意を払わざるを得んのだ」って真面目な顔で返された。

ガミラス人の「ヤマト愛」、俺たち日本人を超えてるかもしれない。

 

68 名無しのメーテル 202/05/13(火) 20:18:22.45 ID:Promethium

「不俱戴天のライバル」から「誇りある友」へ。

今日の放送のラスト、デスラー総統がヤマトを見送るシーンで、ガミラス区画の全世帯から一斉に「ガーレ!」の声が上がったのは圧巻だった。

彼らにとってヤマトは、自分たちのプライドを懸けて戦うにふさわしい、唯一無二の鏡なのね。

 

82 名無しの提督 202X/05/13(火) 20:20:40.45 ID:Leiji999

【速報】ガミラス区画、本日の酒代は「ヤマトへの敬意」により無料(※有明銀行から補助が出るらしい)

有明キャプテンが「……今夜はヤマトを語り明かせ」って粋な計らいをしたらしいな。

今、ガミラス人と日本人が肩組んで『真っ赤なスカーフ』をハミングしてる。

青い肌の男たちが、たどたどしい日本語で「さらば、地球よ……」って歌ってるの、マジで泣けるから。

 

95 名無しの名無し 202X/05/13(火) 20:23:15.67 ID:MemoryL

(実況スレは「Garle Yamato!」の弾幕で埋め尽くされる。

船団中の各居住区では、かつてガミラスの爆撃で家族を失った地球人と、

ヤマトの反撃で戦友を失ったガミラス人が、

一つの画面を見つめ、互いの痛みを「誇り」という酒で流し込んでいた。

それは、松本零士という創造主が描いた、最も美しく切ない「戦士の休息」だった)

 

100 名無しの提督 202X/05/13(火) 20:25:00.00 ID:Leiji999

「ガーレ・ガミロン! ガーレ・デスラー! ガーレ・ヤマト!! また来週、この時間まで生き残ろうぜ!!!」

 

 

◇◇◇

 

 

火曜日の夜、有明船団の各所に点在する「ガミラス人居住区」は、他とは一線を画す厳粛な熱気に包まれていた。

 

彼らにとって『宇宙戦艦ヤマト』は、単なるアニメーションではありません。自分たちの祖先が、そして自分たちの誇りが、全宇宙で唯一「対等の宿敵」と認めた種族との、血と名誉の記録なのだ。

 

放送がクライマックスを迎え、ヤマトが死中に活を求めて突撃するシーン。

 

ガミラスの古参戦士たちは、青い肌を紅潮させ、酒杯を高く掲げました。

 

「見ろ! あの火の玉のような突撃を! あれこそが我ら総統が、そしてドメル将軍が愛した、テロン(地球)の戦士の真髄だ!」

 

「ガーレ・ヤマト(ヤマトに栄光あれ)!!」

 

その叫びは、憎しみではなく、最高のライバルへの最大級の賛辞でした。彼らにとって、ヤマトが強ければ強いほど、自分たちの誇りもまた高まるのだ。

 

放送終了後、居住区の広場では、歴戦のガミラス老兵たちが、「ネオ・ガミラス人」の子供たちを膝に乗せ、熱っぽく語り聞かせていました。

 

「いいか、若きガミラスの芽よ。テロン人は、自分たちの星が死にゆく絶望の中でも、決して気高さを捨てなかった。ヤマトという一隻の艦にすべてを託し、我ら大ガミラスの防衛線を食い破ってきたのだ」

 

子供たちは、モニターに映る鋼鉄の艦を見つめ、目を輝かせます。

 

「おじいちゃん、ヤマトは怖かった?」

 

「怖い? ……いや、美しかった。死をも厭わぬあの覚悟こそが、宇宙で最も美しいものだと、ヤマトが教えてくれたのだ」

 

語り継ぐ事に地球人もガミラス人も関係はない。

 

皆等しく、人なのだから。

 

ガミラスの酒場には、放送を観終えたばかりの現代日本人の若者たちが、恐る恐る、しかし敬意を持って訪れていた。

 

「……あの、ガミラスの皆さんの戦い方も、すごく格好良かったです。デスラー総統の孤独とか、泣けました」

 

その言葉に、巨体のガミラス戦士がガハハと笑い、青い太い腕で日本人の肩を抱く。

 

「分かっているじゃないか、小僧! 今日はヤマトに乾杯だ。そして、ヤマトを産んだ貴様たちの先祖にもな!」

 

かつては地球を滅ぼそうとした種族と、滅ぼされかけた種族。その末裔たちが、今、一つの物語を媒介にして、「戦士の誇り」を共有する真の戦友へと変わっていく瞬間だった。

 

ガミラス居住区から沸き起こる「ガーレ・ヤマト!」の歓声を聞きながら、有明は満足げに目を細めた。

 

「……トチロー。これだ。これこそが、俺が作りたかった景色だ」

 

『そうだね。お互いの「正義」を認め合い、相手の「覚悟」に杯を掲げる。……これ以上の平和構築はないよ、親友』

 

「ガミラス人がヤマトを愛し、日本人がデスラーを敬う。……その魂が混ざり合った時、この船団は無敵になる。……さて、明日は水曜日。銀河鉄道物語だ」

 

船団の灯りの中で、青い肌の戦士と、令和の若者が並んで夜空を見上げた。

 

 

◇◇◇

 

 

火曜日の夜、海賊国家船団・有明の居住区にある広大なパブ「ガンフロンティア」は、独特の熱気に包まれていた。

 

モニターから流れる『宇宙戦艦ヤマト』の放送が終わった直後、そこには「勝者」も「敗者」も存在しない。ただ、同じ物語を、それぞれの「現実」として胸に刻んだ男たちがいるだけだった。

 

店の中心に陣取った一団は、青い肌を持つ本物のガミラス人たち。彼らの多くは、かつてガミラス帝国のために戦い、あるいはその栄光の落日を見届けた歴戦の士たちだ。

 

「……見たか、若き同胞よ」

 

一人の老将校が、自分たちの末裔であるネオ・ガミラス人の若者たちに向けて、厳かに口を開いた。若者たちは、自分たちのルーツである「青き星」の真の歴史を知らずに育った世代です。彼らにとってガミラスは、略奪と破壊の象徴になり下がった、遠い伝説に過ぎませんでした。

 

「あれがテロン(地球人)の『ヤマト』だ。奴らは、我々と同じだ。我らの手により滅びゆく母星を救うため、絶望の深淵に手を伸ばし、一筋の光を掴み取ろうとした……。そのために、奴らは命を、魂を削ったのだ」

 

中年の将校が、ガミラスワインのグラスを高く掲げた。

 

「我々がかつて全力を以て戦い、そして認め合った唯一無二のライバル。彼らの不屈の意志がなければ、我らガミラスの誇りもまた、これほどまでに輝くことはなかっただろう。……友よ、そしてかつての宿敵よ」

 

老将校の号令が、酒場中に響き渡ります。

 

「誇り高き戦士に! ガーレ・ヤマト!!」

 

「ガーレ・ヤマト!!!」

 

店内のガミラス人全員が立ち上がり、唱和しました。

 

その隣のテーブルで、日本の「ヤマトガチ勢」のおじさんたちが、涙を流しながらその光景を見つめています。

 

「おい、見たかよ……ガミラスがヤマトを讃えてるぜ……」

 

「長生きして、この船に乗って、本当によかった……」

 

令和の日本から来た男たちは、かつてブラウン管の前で「地球を守れ!」と叫んでいた少年時代に戻り、隣のガミラス人と肩を組んだ。言葉の壁は翻訳機が埋めてくれる、それ以上に「戦士への敬意」という共通言語が、二つの種族を一つに結びつけていた。

 

ガミラスの若者たちは、大人たちの熱狂に圧倒されながらも、モニターに映る「ヤマト」の残像を見つめ直していた。ただの敵ではなく、自分たちの先祖が命を賭けて戦う価値を見出した相手。その凄絶な覚悟を知ることで、彼らの中に眠っていた「ガミラスの誇り」が、かつての侵略者のそれではなく、高潔な武人のそれとして目覚め始めていた。

 

「……父さん。ヤマトは、本当に凄かったんだね」

 

「ああ。そして、それを迎え撃った我らが総統も、ドメル将軍も、最高に美しかったのだ」

 

店のあちこちで、語り部となった古参兵たちが、ヤマトとの激闘の記憶を誇らしげに語り聞かせる。それは単なる戦争の記録ではなく、お互いの正義が激突した末に生まれた「友情」の物語だった。

 

「……いい夜だ、トチロー」

 

『ああ、最高だねえ、親友。ヤマトの奴らも、あの酒場で一緒に飲んでる気分だろうさ』

 

有明は、ガミラス人から贈られた青いラベルのワインを一口含み、窓の外に広がる船団の灯火を見つめた。

 

かつての敵が、かつての自分たちの物語を語り継ぎ、それを誇りとする。

 

そんな奇跡のような連鎖が、この12億人の船団を動かす、何よりも強力なエンジンとなっていた。

 

火曜日の夜、有明の空には、地球の「さらば〜地球よ〜」と、ガミラスの「青き花咲く〜大〜地」が、一つの美しい和音となって、永遠に響き渡っていた。

 

 

◇◇◇

 

 

海賊国家船団・有明。その広大な艦隊の先頭に立つ一隻の巨艦――昭和の姿をそのままに再現された「宇宙戦艦ヤマト」。

 

その第一艦橋は、他のどの艦よりも静謐で、どこか神聖な空気に包まれていた。

 

かつての少年たちが夢見た、あの独特の計器の音、レーダーの走査音。そして、微かに響く波動エンジンの重低音。

 

しかし、その中心にあるはずの、もっとも重要な場所だけは、時が止まったかのように静まり返っている。

 

艦長席。

 

重厚な革張りのその椅子には、誰も座っていない。

 

たとえ激しい戦闘の最中であっても、艦体がどれほど傾こうとも、そこだけは不可侵の聖域として空けられていた。

 

「……面舵一杯。空間磁力メッキ、展開」

 

低い、しかし凛とした号令をかける男がいる。

 

彼はこのヤマトの指揮を執る者。有明船団において、この伝説の艦を任された実力者だ。

 

だが、彼の襟元にある階級章は「艦長」のものではない。

 

船団の登録簿においても、彼の役職は一貫してこう記されていた。

 

『宇宙戦艦ヤマト・艦長代理』

 

彼は決して、中央の椅子には座らない。

 

その椅子のすぐ横で、しっかりと大地を踏みしめるように立ち、後ろ手に手を組んで前方のスクリーンを見据えている。

 

かつて地球の絶望を背負い、たった一隻でイスカンダルへと旅立った、あの偉大な老人の背中を追いかけて。

 

「……いいんですか?座らなくて」

 

時折、他艦から乗り込んできた乗組員が、不思議そうに尋ねることがある。

 

「あんたがこの艦の指揮官だろう? 艦長席に座ったほうが指揮もしやすいはずだ」

 

そのたびに、艦長代理の男は、ふっと口元を緩めて、空っぽの椅子に視線をやる。

 

「……いや、これでいいんだ」

 

彼の瞳には、かつてブラウン管の向こう側にいた、白髭の英雄の姿が見えていた。

 

厳格で、慈愛に満ち、そして誰よりも孤独に耐えながら、人類の未来を信じ抜いた男。

 

「この席に座っていいのは、この全宇宙でただ一人。沖田十三、その人と、その遺志を受け継いだ古代進だけだ」

 

それは、有明船団に集った一億三千万の日本人、そして世界中のヤマトファンたちが共有する「祈り」に似た不文律だった。

 

彼らにとって、ヤマトは単なる兵器ではない。

 

沖田艦長が遺した「命」そのものなのだ。

 

彼がかつて見上げた、あの窓。

 

彼がかつて下した、あの決断。

 

彼が最期に呟いた、「何もかも懐かしい」という言葉。

 

それらすべてを汚さぬよう、艦長代理の男は背筋を伸ばす。

 

自分たちが今、こうして自由の空を飛んでいられるのは、あの時ヤマトが地球を守り抜いてくれたからだという感謝が、彼の背中を支えていた。

 

「艦長、見ていてください……」

 

彼は、椅子に宿る見えない魂に語りかけるように呟く。

 

「俺たちも今、あなたの愛した星を、そして自由を、この手で守っています。……あなたの視線に恥じぬよう、精一杯、往ってみせます」

 

艦橋のクルーたちもまた、その「空席」に向かって心の中で敬礼を捧げている。

 

椅子は空っぽだ。だが、そこには確かに、鋼鉄の意志が鎮座していた。

 

ボオォォォォォォォォォォッ!!

 

ヤマトが汽笛を鳴らす。

 

その咆哮は、時空を超えて、あの偉大なる先達へと届く凱歌のように、星の海の彼方へと響き渡っていった。

 

沖田艦長の魂と共に、ヤマトは今、ふたたび無限の宇宙へ──。

 

 

 

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