Fateの現パロだと思ったら全然ヒロアカだった。 作:ぜひもないよね!
なんだかんだ皆で遊ぶのは食べることが一番なのである。
そんなことで皆でクリスマスパーティーをすることになったので母さんに相談した。少なくとも酒を飲んで絡まれると厄介すぎるし、何より俺にやっていることを他の人にやってほしくない。
「なら沖田さんと相談してやってきたらいいんじゃないですか?どうせ私は晴信さんと川中島で待ち合わせですし…」
「ああ、自宅でやらないほうがいいのか…」
だってこの家自爆する可能性が高いんですもん、とワイン瓶をラッパ飲み。
(まあ確かに酒蔵やら武器とか不穏な家すぎる…)
よくよく考えたら個性が暴走した瞬間に家ごとぺしゃんこになってもおかしくないからここでやろうとしているほうがおかしいのか。
「ということで沖田さんと楽しんで来てくださいね。もちろん連絡は要らないのでそのままパーキングエリアで休憩でも…」
「するわけないだろいい加減にしろ」
そもそもパーキングエリアに行く暇があるような宴にはなるまい。なにせ新選組のクリスマスパーティーなのだ。
「そもそもなんで母さんが知ってんだよ」
「私は沖田さんから聞きましたよ?ご飯一緒に食べるパーティーやるってこと」
許可を取られて外堀を埋めに来ていたらしい。幼馴染だからなせる芸当をここぞとばかりに使ってくるとは。
(…ったく、なんかサプライズを用意しないといけなさそうだな)
女の子に色々と頑張ってもらったのにこっちが何にもやらないなんて男がすたる。
「待ち合わせ時間とかあるなら送ってあげましょうか?」
「いらない。自分で走ったほうが速い」
…本当は、別の理由で走ったのだけど。
すぐにわかるから、言わないでおこう。
そんなこんなで沖田さんと合流した。時刻はすっかり夜になっており、クシュンと可愛らしい声も近くにある。
「悪い、ダメ元だけど家はとれなかった」
「…ほうほう、大丈夫ですよ。パーティー会場は左之助くんが取ってくれましたからね」
「やっぱ左之助くん優秀すぎない?」
この世界の左之助はもしかしたら一番有能かもしれない。後輩適性と優秀さと謙虚を持つ男って最強すぎだよ。
「…うっす。お役に立てたようなら何よりっす」
ペコリと一礼する左之助はいつも通り事実上の不死を引っさげてくるバケモノだった。
個性『死に損ない』─もはや説明不要の腹の傷以外は無敵というやけくそな個性だ。きいたところによると痛覚も軽減されるんだとか。
(やっぱこいつ一人だけでいいんしゃねえかな…)
飯を食べるところまでしっかりと決められるあたり、てきた後輩が過ぎる。嫌だよこんな後輩いたら頑張らなきゃならないやつでしょ。
「ということで皆で回転寿司ですよ!ちゃんとマスターのお母さんの許可はもらっているので安心してください!」
「…それは知ってるけどさ、やっぱなんかこう…あるじゃん?」
本当は二人きりで食べに行きたかったとかではないにしても、土方さん含めてちゃんとコミュニュケーションがとれるかが不安になるのである。
「ほら、もう始まる時間ですし行きましょう!左之助くんは先に言っててください!」
「…了解っす。一応行き方はスマホに送ってあるので迷子にならないようにだけ気をつけてください」
左之助は一瞬で眼の前から消え、後には沖田さんと俺だけが残った。
「…ほら、私の手を握ってください。エスコートしてくれないんですか?」
「はいはい…しょうがないなぁ…」
待ってくれていたのだろう冷たくなった手を優しく握り、左之助が教えてくれたルートに従って歩くとイルミネーションが華やかに街を彩っている。
「綺麗ですね、マスター!なんかこう、冬ならではの暗さと相まって凄いです!」
「沖田さんも綺麗じゃない?ブロンドの髪もちゃんと光ってて凄くいいよ」
明るいイルミネーションは白いけれど沖田さんの場合は少し髪の反射もあるからより可憐さや妖精っぽさが出てきている。
(…やるなら、ここだな)
「ところで、今日がクリスマスって知ってる?」
「もちろん知ってますし…誘ったのもその理由ですよ!なんで沖田さんがその方向でやらないと思ったんですか…?」
…うーん、やっぱりクリスマスだって知らなかったのは俺だけだったらしい。
恥ずかしいことだが今から沖田さんにプレゼントしても違和感のない状態になっただけありがたいだろう。
「じゃ、プレゼントね」
「……エイプリルフールはまだ先ですよマスター」
慌てている沖田さんの眼の前で小さな箱を明ける。その箱に収まる程度の髪を結ぶための紐が入っている。
「ほら、沖田さんって刀とかで髪を結ばないといけないときがあるからさ」
「…だから薄紅色のこういうものだったら邪魔にならないで傍において置けるかな〜って…」
しどろもどろになりながらも、真っ赤になった沖田さんの顔をまっすぐに見つめる。
静かに雪の降る夜。美しいくらいのイルミネーションの中心にいる大好きな人。
目の前の愛した人に今日限りの言葉を言う。聖なる夜の奇跡としてはまあ、及第点だろう。
「メリークリスマス、沖田さん」
「あら?マスターが私をここに呼んだということは…悪い子の出番がもうそろそろなのかしら?」
「去年のクリスマスに私はサンタになったからなのかしら。それともフォーリナーの最初のサーヴァントだから?」
「わからないけれど、これを呼んでいる人に感謝しなければならないのよね─外のあなた達は、私のことを求めてくれているのだから」
「…よかったら作者にプレゼントしてあげたり感想を書いてもらえると嬉しいわ」
「メリークリスマス!ポポヨラより愛を込めて!」
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