Fateの現パロだと思ったら全然ヒロアカだった。 作:ぜひもないよね!
結局、迷ったときは自分の気持ちに従うほうがいいのかもしれないっぽい。
悩んだ結果謎のヒロインのところのサイドキックとして働くことになった。正直一番厄ネタ案件だったからね、しょうがないね。
「あ、もしかして一緒に行くことになる先輩ですか?」
「はい!どうか気軽にシエルとお呼びください!」
スーツにぴっちりと身を包んだシエル先輩はどっからどう見てもムーンキャンサーのあの人だった。
(この人が出てくる案件って何?どっちの意味合いでこの人は来たんだ…?)
単にユニヴァース時空の影響でヒロインのもとに行くのがいい先輩なだけなのか、それとも本当にヤバそうな案件だからプロのヒーローなのを隠してやって来たのか。
(そんなこと聞けるような距離感でもないし…)
とはいえ単なる先輩後輩でそんなことを聞けるような距離感でもない。強いて言えば黒鍵とか互いの武器のことを共有しておくくらいしかできないだろう。
(にしたって死亡フラグとかじゃなきゃいいんだけどなぁ…)
遊園地だし…何より謎のヒロインXXだからな。
仕事疲れでくたびれたOL。そんな雰囲気を母さんに連れられていった際に感じていたが、今の彼女はロボモードであり本気だった。
「…では、マスターとシエル。お二人を呼んだのはアイドルのえっちゃんのライブの護衛が主な内容です」
「…なるほど、潜入捜査ってことですか」
隣のシエルさんが一瞬で理解してしまったが、確かにその理由ならあそこの遊園地にヒーローが入っていってもおかしくはない。寧ろヒーローショーも追加でしてくれとせがまれるレベルだろう。
(まー、そんなことはせずに単なる護衛だけ考えてりゃよさそうだけどな…)
そこらへんの詳しい指示の書類をXXさんからもらい、しっかりと内容を理解する。
「私本人がえっちゃんと関わることはアイドルになることを反対したのでよくないのですが、お二人ならヒーローとしては初々しいのでヒーロー事務所のことを言わないでさりげなく護衛してください」
「そもそもなんでアイドルになってるんですかね…?」
俺が言えることではないが、えっちゃんがいる時点でXXがいることは矛盾になってないだろうか。
(つーかヴィランに寝返らない?ユニバース時空だとそんな感じじゃなかったっけ?)
「私に黙ってダンテ先生を脅したところ、ミス・クレーンさんが霊衣を作って勝手に活動しているそうです。もう私はヒーローとは見てません」
…ふむふむ、えっちゃんとXXは喧嘩していると。確かにこの世界だと時空がネジ曲がることになるから無理矢理に修正されたのか。
そんなことを聞いて現実逃避していると隣のシエル先輩から質問があった。
「なるほど…となると寧ろヒーローではないようにしたほうがいいですかね?」
「それはどちらでも構いません。いや…シエルさんは私服で、マスターはコスチュームでお願いします。シエルさんのほうが護衛に向いてますし、子どもの捜索については一年生がやっていたほうが警戒しづらいでしょう」
マジメに推理をする彼女だったが、何か忘れていることがあったような気がする。
「今のところ誘拐事件の子供は誰も見つかっていないですが、逆にそれが安全性を裏付けてます。恐らく死体にはなっていないと思うので安心してください」
「…怖いなぁ」
「神はおっしゃられました。Yes ショタ。No タッチ……と。見る以上のことは絶対にやられないと思うので、ご安心を」
とりあえず行かないことには始まらないだろうけど、遊園地の中で絶対にトラブルから逃れられない確信がある。
「でもその前に皆で遊園地の映画とかゲームしましょう!ほら、私も少しこういうホラー系の映画見れなかったので皆で見るにはちょうどいいんです!」
地面から謎の力で引っ張り出されたのは遊園地をもとに場所があるゲームや映画。確実にだらけるつもりなのかもう鎧を脱いでいるのはさすがの手際という他ない。
「うわっ…ハロウィンとかいつの映画だよ…」
「というかスターレイルにもこういうのあったんですね…驚きです…」
「どうせインターンと言ってもここのヒーロー事務所の事件を背負わせるので私のノリに慣れてください!」
ドサッと置かれた中にはクトゥルフのTRPGの本もある。謎のヒロインだからって何してもいいわけないだろうが。
(まあ彼女なりのアイスブレイクなのかもしれないから黙っとこうか…)
どこからともなく持ち込んだカレー味のポップコーンを片手に鑑賞する気まんまんの先輩とどれから見ようか悩みながら指を指して考える謎のヒロインに考えるのをやめた。
…なにか考えるのがアホらしくなってきた。
…で、遊園地の当日、午後0時。
見たことのない暗い空。ところどころにある地面から生えた触手と、聞くだけで正気度が失われていく曲が流れ続ける遊園地。
「ねえ!ヒーローなら助けろ!!」
今いた場所に至っては目の前にいる勝ち気な少女と得体のしれない文字が並ぶ暗号機。
「…こんな場所、知らないんだけど」
本当に、本当に遅れて思い出したこと。普通に使わない謎のヒロインXXのスキル2に書いてあった一文。
『事件解決に使わないほうがいいレベル』
あいつ、刑事の直感E-じゃねぇか。
インターンどうしよう?
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