Fateの現パロだと思ったら全然ヒロアカだった。   作:ぜひもないよね!

27 / 45
クライマックスだと思った。

「ッ─一段突き!」

 

 

 

 

 

一瞬で叩き斬ったが、もう既にこの部屋も触手が壁から出てきてしまっている。警戒するも何も、既に相手の手の内だろう。

 

「ったく、気づかれたか…!?」

 

「いいや、そうじゃねえ。触手が攻撃してこなかったのは捕獲できなかったからだろ。つまり─」

 

言葉の途中に頭の中で喚く音が聞こえる。海魔の蠢く音も聞こえたし。ジルなのは間違いはない。

 

宇宙(ソラ)への門は開いた…すなわち、絶望する時間がやってきたのです!ヒーローなど来る(いとま)はない!在るのは今までの過去が素晴らしいものだと気づく苦痛、責め苦、絶望!』

 

「─タイムリミットが来ただけだ!」

 

さっきまでの余裕も全て消え、残っているのは焦りを滲ませる声だけだ。俺のことを真っ先に見て指示を出す時点で冷静さはあるようだが。

 

「火炎放射器を一つ投影しろ!メッフィーは爆弾、マスターは俺と一緒に子供を連れてこの世界から脱出だ!」

 

「ラヴィの救出が先にやるもんだっての!」

 

いつの間にか捕まりかけていたラヴィが壁に吸収されかける寸前で咄嗟に当たった薙刀が間に合う。

 

「たす、けろ…!」

 

「んなもん当たり前に決まってんだろうが…!」

 

槍先で彼女の上着を引っかけ、素肌が傷つかないように持ち上げて片手で横抱きにする。片手の可動域くらいならザビ男ことディアブロがなんとかしてくれるだろう。

 

ぶっちゃけ確認する暇もなかったけどピエロのせいで片方殆ど感覚ないのもある。

 

「おいおい、マジでやろうとしてんのかマスター。よっしゃメッフィー、しかけた爆弾全部使え!」

 

「わたくし、まさかそんなことしていいとは思わなくてチョー感動しております!久しぶりの宝具、フラストレーションを全部ぶっ放させてもらいますよ!!」

 

愉快に笑うメッフィーが真っ先に向かっているのは余りにも大きい観覧車。確かにとっとと壊さなきゃいけないだろう。

 

「本当は配電盤をぶっ壊したいんだが、流石に明かりなしはきついからな…もちろん、やるからには俺のモットーを守れよ?」

 

「ええ!『安全で楽しく笑える犯罪』─爆発は芸術ってことも教えませんとねえ!ではまたいつか、今度は敵同士で会いましょう!」

 

爆弾をしかけるために別れるメッフィー。殆ど変わらない軽やかな身のこなしだが、一応言いたいことはあるのだ。  

 

「…ありがとよ!」

 

瞬間、世界が爆発で巻き込まれる。炎上している遊園地なんぞ、子供の来る場所ではない。

 

「ええ、お礼は最高のフィナーレでお願いします!」

 

 

 

大きな音が鼓膜と世界を揺らす。後戻りのできない世界に、ピエロの皮が剥がれて化物がどんどんと出てくる。

 

「…っし、行くぞ。あいつの限界が起きる前に終わらせる」

 

「わかってんだよ…ほれ、爆弾だ」

 

ところ構わずにガソリンタンクを投げつつ放射器で火をつけ、綿あめを燃やし尽くす。爆弾で剥がれなかったところまで念入りに行うのは、まあ念入りにするべきだと思うからだ。

 

(単なるアイデアだけだがな…!)

 

「てめえが道をこじ開けろ、ディアブロ!」

 

「相変わらず人使いが荒いんだねぇ…ま、そんなこと言われても俺なら余裕でなんとかできるし?」

 

「『同級生であるマスターは俺の後押しもあって火をつけた。ならその火を全て敵に押し付ける程度のことをできて当然だ』」

 

「『そして見たことのある個性─子供は気づくだろう、この世界が幕を閉じるためにヒーローが現れたことに!』」

 

「『かくてヴィランの目論見を暴いたヒーローがいるのであれば、子供を脱出させるはず。一瞬にして遊園地のショーのごとく、ピエロの手によって元の住んでいたところへと戻るだろう』」

 

言葉通りの効果を発揮し、そこかしこから退去のときの金色の光が漏れている。あるいはこれもさっきの爆発通りなのか。

 

隣から聞こえる音が途切れた瞬間、ディアブロは血反吐を出してその場へと崩れ落ちる。仮面は既に取れていても、先程も隠した顔の半面は見せない。

 

「ゴフッ…大丈夫だ、まだいける…あとひとつだけ…なら…」

 

「『自らの誇りをかけて、ヒーローはヴィランの本拠地へとたどり着く。見届けるものはたった一人─』」

 

瞬間、空間が灰色に変化してその中を移動する。錯覚に等しいその能力は、目の前にいるサーヴァントが敵であることを明確にした。

 

「…あとたのんだ…」

 

「ディアブロは休んどけ。俺がやっとく」

 

地面に倒れながら退去していくディアブロを後ろに見つつ、正面のサーヴァントを見る。話の通じたところで止まらない2人を。

 

「あえて聞かせてもらおう…倒さずに味方になるということは?」

 

「…それはクールな仕え方ではありますまい。私としてはただ、深淵に触れてしまった罪科が終わるまではジャンヌとの邂逅が果たせずじまい。そんなエンディングなど認めたくないのです」

 

「アハハ!かんたんな話。ぼうけんはおしまい。

 

だってもうじき夢の中。夜のとばりは落ちきった。アナタの首も、ポトンと落ちる

 

さあ――嘘みたいに殺してあげる。ページを閉じて、さよならね!」

 

話の通じない2人の後ろから、鐘の鳴る低い音が聞こえる。この世界での、おそらく最後のバトル。

 

既に手元にラヴィニアはいない。残ったのは三人だけ。

 

「─FATAL-BATTLE、開始だ」

インターンどうしよう?

  • ランサー&アサシン
  • ライダー&セイバー
  • アーチャー&キャスター
  • フォーリナー&フォーリナー
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。