シスターフッドの生臭神父はパンツが見たい。   作:誰か

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生臭神父と勉強会

 

“と、兎に角これで補助授業部メンバー。全員揃ったね。”

「あ、あはは……」

「うぅ、なんで私まで……」

「こんな閉鎖空間で女性が5人に男が1人……ふふっ。何か始まっちゃいそうですね♡」

「むっ?……まぁ何が始まっても問題ない。本気を出せば一ヶ月はここで立てこもれる。」

 

 何このカオスな空間……なんでペロロとガスマスクとスク水が同じ空間に存在してるんだよ。もう欽ちゃんと香◯慎吾いないと不自然なレベルじゃねぇか!何処の仮装大賞だこれ!?

 

「先生、どーすんだコレ。想像以上に骨が折れそうだぞ。」

“ふふっ、でも賑やかでいいよね。”

「賑やかすぎんだろ、コレだったら選挙カー家の前に通られたほうがまだマシだぜ。」

 

 ……まぁ、ヒフミとハナコは頭いいし勉強面は大丈夫だろうが、問題はコハルにアズサ…………コハルは言わずもがなだが、アズサも背景を考えると、ほぼゼロから教えたほうがよさそうだ。

 

「兎に角ハナコはスク水の上からでいいから服着ろ!アズサはガスマスク脱げ!」

「えっ♡キヨトさん……私に脱い」

「アズサにガスマスクを脱げと言ったんだ俺は!!!いい加減にしろよお前!?」

「わかった。ガスマスクを取れば良いんだな。」

「おう……ありがとうアズサ。物わかりよくて助かるよ……初めコイツ頭おかしいとか思ってごめんな。」

 

 あぁ……やっぱハナコと比べたらアズサもコハルも物の数にはいらねぇな……ハナコはやっぱりスペシャルだ……胃が痛くなってくる……!!

 

「はぁ……兎に角、お前らはなんやかんやあってここに集められた訳だが……このままではお前達は同じ一年をもう一度周回プレイする必要が出てくる。それをなんとかする為に先生は呼ばれたんだ。基本は先生のプランに一任する。」

“まかせて!戦術指揮よりも私の本分だよ!!”

「お前達の最終目標は計3回行われる予定の特別学力試験で一度でいいから全員同時に合格しなけりゃいかん。」

「全員同時……!」

 

 要するに誰か飛び抜けていい点を取ってもその人だけ抜けることができないってわけだな。なかなかにいやらしいシステムだが……この部活の本質を考えれば納得だ。

 

「そしてそれができなければお前らは2週目突入。レイヴンの火ルートかルビコンの解放者ルートを行かなくちゃならない。そしてそこでもしくったら三周目、賽は投げられたルートに行く。とりあえずはそこまで目指せ。」

「三周目!?留年してるじゃないの!?」

「俺最近全然成長した感じがなくてな。もうトリニティ入ってからずっと留年してる気分なんだ。昔は一年歳を取るごとに成長してた気がしたんだがなんでだろな。」

「知らないんだけど!?何その話!?」

 

 人生は問題集だから。解いても解いても問題が湧き続けるから……ん?

 

「質問して大丈夫?」

「いいぞ、何でも聞けアズサ。」

「浅木キヨトと言ったか?君は補習授業部の部員ではないのか?」

「体系的には副顧問だ。先生のサポートに回る。安心しろ、腐ってもトリニティの名門の一つ浅木家の末代だ。トリニティの試験合格するくらいなら教えられる。」

「何気にキヨトさんが末代になってるんですが……」

 

 お黙りなさい!!こんな奴普通に末代だろ……常識的に考えて。

 

「うぅ……私は正義実現委員会のエリートなのに……こんな奴に勉強教えてもらうなんて……」

「お前結局飛び級試験受けたのかよ……やめとけって言ったろ。」

「うるさいわね!でも大丈夫!次はちゃんと1年生用の試験受けるから!それで高得点を取って早くこんな部から抜けてやるわ!」

「あの……個人で優秀な成績を取れても抜けられるわけではなくて……」

 

 コハルは……うん、まぁなんとかしよう。頑張ろう。

 

「まぁ授業に続いて放課後にも補習がある訳で面倒くさいが、気張っていこー!?」

“…………まぁ、なんとかなるかな。”

 

 


 

 

 

 

 

 そうして、補習授業部の放課後補習が始まった、基本的には自習が近い。生徒達が主体となって勉強する……中でも分からないところや補足などがあれば先生がつけ足す。俺はメインには教材とかを持ってくる雑務担当だ。

 

 まぁ、流石にみんな真面目に勉強してるし……思ったよりは順調そうだ。

 

「……コハルちゃん?そこは今回の試験範囲ではありませんよ?」

「なっ!?わ、わかってるわよ!!今回の範囲は余裕そうだから先の方を予習してるだけ!」

「んじゃ俺が問題出してやる。」

 

 俺は適当にテキストを開いて問題文を見繕う……おぉ、この問題なんか良いんじゃわないか。

 

「ある所に未亡人のAさんと、その古くからの友人Bさんが居ました。BさんはAさんに好意を寄せていましたが、Aさんは未だに亡くなった夫のCさんを想い続けています。さぁ、ここから導き出せる回答はどれ?」

“ちょっと待ってなんてテキストそれ!?昼ドラとかで見る展開なんだけど!?”

「な、な、な、何変な事言ってるのよ!エッチなのは駄目!死刑!」

“いやこれにエッチさ感じちゃうのは相当玄人だよ!?”

「亡くなった夫のCさんが実は男色家でBさんを好いていたと仮定して……答えは三角関係ですね!」

「ハナコ正解!」

“なんで分かるのさ!?”

 

 やはりハナコ……流石にかつてサクラコが見込んだお人だ。この程度の問題容易く乗り越えてくる……か。俺ももっと問題を作らなきゃな……

 

「ふっ。燃えてくるじゃねぇか。また問題を作らねぇとな」

“キヨト?なんの問題作ろうとしてるの?君の頭のほうが数割増しで問題だよ!?”

 

 問題の問題?そりゃ大問題だな……ん?

 

「あっ、コハル。そこスペルが間違ってるぞ。」

「なっ!?わかってるわよ!!ケアレスミスよ!少し慌てただけ!」

「ハナコ、ここの問題なのだが……」

「あぁ、これは古代語の重訳ですね……ここを理解するには原文を……」

“……ふぅ、どうやらある程度はみんなうまくいってるみたいだね。”

「は、はい!安心しました……ハナコさんもすごいですし、アズサちゃんも勉強熱心です!キヨトさんや先生もよりやりやすい方法を教えてくれて助かります!」

 

 俺も正直安心した……これなら、勉強面は案外なんとかなるかもしれねぇな……だがなんとかなるとして、こっから先どう動くか……ナギサにもミカにも先手を打ちたいところだが……やっぱり先生を頼るか?……でもなぁ……

 

“キヨト?どうしたの?”

「うおっ!?……いや、カップ焼きそばのかやくのキャベツが蓋の裏にくっつくの萎えるなって考えてた。」

「私の勉強覗き見てる間に何してるのよ!?」

「結局かやくなんて始めから入れなきゃいいという結論にたどり着いた」

“たどり着いてるかな!?諦めただけじゃないの!?”

「夢を追い続けることよりも諦める事のほうがよっぽど覚悟がいるんだよ。」

“いや、良いこと言ってる風だけど意味わかんないよ!!”

 

 いやぁ、みんなあれには悩まされるよね。本当……おれなんかあれでもうカップ焼きそばのかやく食べるのあきらめたもん。ずっと麺だけすすってたもん。余ったかやく?コンソメスープに入れて飲んだ。俺は倹約家なんだよ。

 

“またキヨトが自分の世界に……”

「……まぁ兎に角!この調子なら1回目の試験でうまくいくかもしれません!」

「そうなるとうれしいけどなぁ。」

 

 まぁ、1回目でうまくいくは置いといて、先生も色々と教えてるしよっぽど酷いことにはならないだろ!けっこーなんとかなるって!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、時は大きく過ぎ、ヒフミ達は一次試験を終えた……そしてその結果を俺は先生と共に顔を突き合わせて見ていた。ヒフミ達はまだ来ていない、来るのはこれからだ。

 

“う〜ん、どうしようか。”

「想像よりもマシかとおもったら想像よりもヤバそう。」

“キヨト、カリキュラム見直す?”

「その辺は先生の方が畑だろ……それに、ナギサからは一次試験駄目だったら合宿しろって命令が下ってる。」

“合宿?”

「別館の建物使わせてやるってよ。」

“へぇ……”

 

 しかし、どうしたもんかな。ナギサの事だからどうせ図るし……それに何をどうやっても先が見えねぇ。俺は何でこんな所まで来たんだ。ミカの見え透いた餌に食いついてまでこんな明らかな面倒に首突っ込んだんだ。

 

 アリウスとの和解。いや、和解まで行かなくても良い……せめてアリウスが隠れずに普通の学園として認められれば良い……それに何を考えてるか知らんが、ミカも気になる。どちらにせよなんとしなくちゃならない……あぁ、マジで味方が欲しい。

 

“キヨト?……なんか最近顔つき悪くない?”

「別に悪くねぇよ。考え事が多いだけだ。」

“そっかぁ……相談があればいつでも乗るよ?”

「……んじゃ先生にはかっぷそばの天ぷらを先にいれるか後にいれるかの悩みを……」

“キヨト。”

 

 うわっ、びっくりした。マジな顔に何なよ先生。怖いってば。

 

“……何があったのかはわからないけど、そんなに気負うことはないよ。”

「その言葉、ナギサ達にも言ってくれや。」

“ナギサやミカとは付き合いは長いの?”

「まだ三年くらいだな。長いって言えるほどじゃねぇよ……少し話すか。」 

 

 初めて会ったのは俺がトリニティ総合学園に入学した時に、トリニティの進学パーティーに呼ばれた時だ。まぁ当時から俺は今と何も変わらなかったから……お上品で小綺麗なパーティが嫌になって……

 

 外で1人ヒュペリオンやってた。

 

“ヒュペリオンって何!?”

「グランドクロスにコマを置いて戦うボドゲ。なんか生徒の間で全然流行んないんだよな。しょうがねぇからたまにブラックマーケットのボドゲカフェでオートマタとか獣人さんとやってる。」

“君は一体何処に向かってるの!?神父らしさ何処においてきたの!?”

 

 まぁいいだろ。俺の神父が云々は……そこでであったのが、ミカとナギサだ。二人も花のように愛でられすぎて気が滅入ってたのか抜け出してた。

 

 将来のご党首は大変だなぁとか思いながらも、俺達はひと言も言葉を交わさなかった……お互い知らぬ存ぜぬを尽くした。

 そんで、俺はこのまま外にいても埒が明かないなと…………適当にその辺で乗り捨てられてたジープ借りてミカとナギサ連れて抜け出したんだ。

 

“なんで適当にジープが乗り捨てられてるのさ!?”

「ここキヴォトスだし。」

“確かに……でも、なんでナギサにミカまで?”

「ミカが面白そうとか言って乗ってナギサがなぁなぁでついてきてな………………最終的にみんなでクレープ食って帰った。」

“お、おぉ……案外普通な話なんだね……”

「友達ってのはなるのにそんな大層な出来事なんて必要ないのさ。ただイタズラしてバカをやってしかられる……そんな事を繰り返してれば、そのうち友達ができてくるよ。」

“言えてるね……”

 

  それなのにさぁ……セイアもミカもナギサもどいつもこいつも一人で突っ走ってさ……好き勝手やりやがって。全員滅茶苦茶やりだしたら誰が収拾つけるんだよ。まったく…………友達と腹の探りあいは構わねぇが、こんなジメジメした腹の探りあいは嫌いだ。せいぜいモモトークで「明日暇?」って聞かれるレベルの心理戦で良いんだよ。……ん?

 

「あっ!先生!キヨトさん!」

「来たぞ。」

「来ました♡」

「結果出たんでしょう!?早く教えてよ!!」

「……。」

“やぁ、みんなおはよう!……えっと、じゃあ早速だけど結果発表するね!!”

 

阿慈谷ヒフミ:72点 合格

白州アズサ:32点 不合格

下江コハル:11点 不合格

浦和ハナコ:0点 不合格

 

 

 

「え、えぇ……!?」

「紙一重だな。」

「うぅ……勉強したのに……」

「あらあら♡」

「……んじゃあ俺合宿先の別館の掃除してくるわ。」

“お願い……”

 

 

 どうやら、もう駄目かもしれない。友達やアリウスとの先の未来どころか…………目の前の試験すらもどうにしてやれる気がしない……

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