シスターフッドの生臭神父はパンツが見たい。   作:誰か

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生臭神父は覆面水着団

「なるほど……アビドスの借金返済の糸口を探していたらここまで辿り着いた……と。」

"そうなんだ。キヨトにヒフミ、何か知らない?" 

 

 アビドスの事情を聞くに曰く……何処かから雇われてきて学校を襲った不良グループの武装や、後釜として学園を狙う便利屋がブラックマーケットから出てきたことがわかり、何か手がかりを探しに来たのだと言う。

 

 つーか予想通りえげつない面倒事に巻き込まれてるな先生。しかもアビドスの借金と言うと、カイザーコーポレーションからの奴だろ?

 

「わ、私もそんなに高頻度で来るわけでもないので……キヨトさんは?」

「あぁ……そうだな。武器の出どころとかは探ってみたのか?」

「少しね……けど、情報が全然見つからなかったのよ。」

「んー、まぁ確かに武装の違法売買なんてここじゃ珍しい話でもないが、流石に足取り一つ掴めないのは妙だが…………ほら、例えばあそこの銀行。」

「銀行?」

「ブラックマーケットを取り仕切る闇銀行ですね……キヴォトスの盗品の15%はあそこに流れ着いて売り払われてると言われてます。」

「アコギな商売してるよなぁ。」

 

 それが企業のあり方であれ、違法であれ合法であれ、銀行が犯罪を誘発してるって状況は……まぁ、面白くはねぇよな。

 

「世界は思ったより汚れてるんだね。私達はアビドスばっかり見て、外の世界をよく見れて無かったみたい。」

「まぁそんな悲観的にならんでも……」

『お話の最中失礼します!武装した集団がそちらに接近しています!』

「うわびっくりしたぁ!?なにそれ……ホログラム……?」

 

 前々から思ってたけど、タブレットからホログラムで人が出てくるってなんか怖いね。

 

『あっ、改めて奥空アヤネと申します……』

「あっ、ご丁寧にドーモ……じゃなくて!隠れるぞ!そこの路地裏!あそこなら隠れられる!」

 

 

 そうしてやってくる武装車両から身を潜めるために路地裏に詰め込まれる俺達……狭いなおい……あっ、ゴミ捨て場にエロ本捨ててあるやん。しかも綺麗な状態で……ひろっとこ。

 

「ん……でも、なんの集団?不良?」

「い、いえ……あれはマーケットガードです!」

「マーケットガード……?さっき言ってたブラックマーケットの治安維持部隊?」

「は、はい!……見つかったら危なかったかもですね……」

 

 おぉ、結構良い本だな……おっ。袋綴じまだついてるままじゃん。破かれてないし。こりゃアタリだったな。

 

"あれは……トラックを護衛してるのかな?現金輸送車みたいだけど……" 

「あっ!?……闇銀行に!?」

「あっ……誰か出てきた……ってアイツ!?毎月学校にお金を受け取りに来る銀行員!?なんで集金したお金を闇銀行に……!?」

 

 いやぁ。こりゃ思わぬ収穫だな……後でこっそり持って帰ろう。いや、しかしびっくりしたな、こう言う事があるからブラックマーケットはやめらんねぇや。

 

『あの車も輸送車もよく見たらカイザーローンの車でしたね……』

「カイザーローンですか!?」

「知ってるの?」

「カイザーローンといえば、あのカイザーコーポレーションが運営している高利金融業者です。」

 

 ん……?やばっ。話半分であんま聞いてなかった。えっ、カイザーコーポレーションがなんて?……さっきの輸送車カイザーローンの奴だったの?

 

「カイザー自体は犯罪を犯してるわけではないのですが、合法とグレーゾーンのあいだで上手くきり抜けている多角化企業で……トリニティも進出してきているのですが、生徒への悪影響を恐れてティーパーティーでも目を光らせています……しかし、どうしてカイザーローンからお金を……?」

「借りたのは私たちじゃないんですけどね……」

 

 あっ、オーケーそういう話ね完全に理解した(黄金の理解力)

 

「んじゃあその輸送車の動線を調べられないのか?」

「うへぇびっくりしたぁ。さっきまで黙ってたのに急に喋り出さないでよぉ〜……でも、百理あるね。アヤネちゃんどう?」

『今調べてるのですが……駄目ですね。すべてのデータはオフラインで管理されてるのか痕跡一つ』

「まぁ、そりゃそっか。」

 

 しかしそうなると益々質が悪いな。つまりアビドスから巻き上げた金をそのまま犯罪の資金に使われてる可能性があるわけだ……真っ当な大人の企業がする技じゃ無い……と信じたいが。どの道、もっと証拠が欲しい所……

 

「……そうだ!さっきサインしてた集金確認の書類!あれが証拠になったりしませんか?」

「おぉっ!流石ヒフミちゃん!」

「冴えてるわね!」

「んっ。それは()()。」

 

 えっ、そんな書類あったの?やべ……エロ本に夢中で見てなかった……

 

"……キヨト。前半のほうあんまり話聞いてなかったでしょ。"

「んっ!?ん……いや、聞いてたよ。」

"……絶対聞いてなかったよね。"

「聞いてたよ。当たり前だろ、この状況でエロ本に気を取られて話聞いてないなんて阿呆だよ。うん。」

"今度ハスミに諸々報告しとくね。"

「あっ終わった。」 

「……取り敢えずそこの阿呆は後でしばくとして、問題は回収の方法よね。」

「あっ……確かに……あははっ。考えてみたら書類はもう銀行の中ですもんね。流石に銀行やマーケットガードのセキュリティを破っての回収は……となると、残る輸送車のルートをつかむ方法は…………」

「いっそ覆面被って銀行強盗でもやる?なーんつってな!!」

「もぉキヨトさん!そんな方法さすがに……

 

 そーだよな!そんな馬鹿な方法とる奴居るわけが………んっ?何、アビドスのこの空気……えっ、俺不味いこと言った?えっ

何……怖い……

 

「んっ。やっぱりトリニティの人たちは冴えてる。」

「そっかぁ、この方法しか無いかぁ〜」

「そうですね!この方法なら……!!」

「嘘っ……マジにやるの?」

 

 ……拝啓、トリニティの皆様。俺はとんでもない奴らと関わってしまったのかもしれません。

 

 何故か自慢げにいつから用意してたのか覆面を取り出して嬉々として被り出すアビドスの生徒たち……コイツラは頭がおかしいのではないでしょうか?

 

「んっ、銀行を襲う。」

「だよねぇ……やっぱそういう展開になるよね〜」

「わぁ☆それなら悪い銀行をやっつけましょう!」

「こうなりゃとことんまでやってやるわよ!!」

『……わかりました。どうやらその方法しかないようですね……!』

 

 こいつら気が狂ってんじゃないでしょうか?…………しかし、まぁ………それは兎も角として……

 

「な、なんだかとんでもない方向に話が……き、キヨトさん!?」

「その覆面俺の分とかないの?」

 

面白そうなのでやります!!

 

「んっ、ごめん。人数分だけ、さっき不良から掻っ払ったヘルメットならある。」

「おっ、じゃあ俺それ使うわ。誰かペン持ってない?6って書くから。」

「キヨトさんノリノリですね!?……ん?6……?5番目は誰が……」

「ヒフミちゃんの分も用意できましたよ!」

「私の分!?!?それさっきキヨトさんのもってた紙袋に5って描いただけですよね!?せっせめて私もヘルメットで……」

「ごめん。ヘルメットはキヨトの分で最後。」

 

 ドーモ。浅木キヨトヘルメット装備バージョンです。結局テープで6をデジタル文字で無理やり作りました。すると、覆面をかぶったホシノが欠伸しながら問いかけてくる。

 

「でも良いの〜?キヨト君。バレたら大変だよ?」

「バレなきゃ良い。そういう事には慣れてる……それに俺は享楽主義でね。面白そうならやるよ。」

「うんまぁコッチはそれなりに真剣なんだけど……他人事だねぇ。」

「事実、他人事ですから。」

「君性格悪いって言われない?」

「自覚はある。」

 

 ……んじゃあ、銀行襲いますかぁ!!

 


 

 

 

 

 

『……ハッキング成功です!10秒後に突入してください!突入したら集金書類を確保して撤収!』

"私は外で車の用意をして待ってるよ。"

 

「んっ。じゃあ覆面水着団……突入!!」

 

 っシャアオラァァァァァァァ!!!!取り敢えず自動ドアのガラスをぶち破ってぇ!!

 

「だっ、誰だ!?」

「全員動くな!!膝の裏に手を回し地面に頭をつけろ!早く!HURRY!HURRY!!……もしもし?俺だ!核爆弾の解除コードをそちらに転送する!15分?10分でやるんだ!!!!……ふぅ、すまない。約束する!後でかけ直す!!」

「どう言う設定なんですか!?」

「ほら!ウチのリーダーの指示に従って!武器は捨てて!」

「言う事聞かないとヒドい目に遭っちゃいますよぉ〜?」

「ほらそこ!伏せてってば!下手に動くとあの世行きだよ!?」

 

 よし、皆が注意を引きつける間……俺とシロコが書類を回収!完璧な作戦だな!!

 

「な、なんなんですか貴方は!?」

「動くなと言った!いいか、今から俺が指示する事以外やるな口も開くな!その瞬間撃つ…………いいか?今から保管庫から今日回収した集金確認の書類を持ってこい。」

「そ、それは……」

「断るならそれでも構わない。今ここでお前の額に当たったデザートイーグルが火を噴いてお前を寝かしつけるだけだ。いいか、3秒以内にやれ。3秒以内に動かなきゃドタマぶち抜くとど……いぃち!!」

 

 やっべミスって引き金引いちゃった。

 

「ひぃぃぃ!?用意します!用意します!直ぐに!!」

「「「2と3は!?」」」

「知らねぇなそんな数字。男はイチだけ覚えてりゃ生きていけるんだよ。」

「んっ、今自分で3って言ってた」

「お黙り!!……首尾はどうだ!?我が右腕ヒフミ(ファウスト)ノノミ(クリスチーナ)!」

 

「えぇっ!?右腕!?ファウスト!?クリスチーナって誰ですか!?」

「私の事だお♧」

「初耳です!?いつの間にか打ち合わせしたんですか!?」

「リーダー!〜そっちは〜?」

「と言うかナチュラルにリーダー扱いですけど良いんですか!?」

「気分が良いな。」

「えぇ……」

 

 いやぁ、俺本巣じゃ神父で何故かサクラコの右腕のサブリーダー扱いだからな……こう言うボスって仕事やってみたかったんだ。……つか、俺神父よりもコッチのほうが向いてたのでは……?

 

「こっ、こちらに書類を詰めました!どうか命だけは!」

「おう……回収した!ここでずらかるぞ!!」

「アディオ〜ス!」

「こっこちらにお金も積めてます!どうか、どうか命だけは!?」

「んっ!?」

 

 あれっ、なんかシロコ何か持たされて……って!マーケットガードが来る前にずらねぇとな!!

 

「見事な手際だったねぇ〜リーダー。」

「俺元の仕事よりこっち方面の方が向いてたかもな。」

「貴方本当にトリニティなのよね!?もう唯の輩にしか見えないんだけど!?」

 

 こうして、集金確認の書類(ついでに他にもいろいろ持たされた俺達は……直ぐに脱出。先生が用意した車に乗り込んでマーケットガードから逃げ切るのでした……

 

 

 

 

「つーか先生が銀行強盗を援助しちゃ駄目だろ。」

"いや、君にだけは言われたくないよ。なんで聖道を語る神父が銀行強盗してるのさ。"

「俺は生臭だから良いんだよ。」

"生臭ってそんな便利ワードじゃないよね?"

「えっ!?……っていうかアンタが神父って冗談じゃなかったの?」

「トリニティのシスターフッド所属のバリバリの神父だけど?」

「……えっ、なんでコイツ破門にされないの!?」

"家がシスターフッドの名門なんだってさ。ハスミから少し聞いたよ。"

「なんか、トリニティのまた違った意味の汚れ部分をみた気分だよおじさん……」

 

 誰がトリニティ創設以来の汚点だよ!?……家柄で全部決まって俺みたいな奴でも良いポストに就けてるのは明らかな汚点だろって?……それは、そう!!!!

 

 

 

 




浅木キヨト:イカれた享楽主義。ノリノリで銀行強盗やりだしてリーダー化した。コードネームは真刀徳次郎の予定だったが結局使わなかった。

ヒフミ:ファウスト。一番無関係のキヨトが先陣切って強盗しだしたお陰で覆面水着団リーダー化は防げた。ただリーダーの右腕ポジションにはなった。
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