と言っても全然進まない…
早朝の迷宮区19階の安全地帯で交互に仮眠をとって狩りを続ける。ここ1週間程度この生活だ。
クロ「閉じ込められて1ヶ月、1層ようやくボスか…」
アミ「午後からボス攻略会議だっけ?」
昨日、情報屋からメッセージが来てたな
クロ「ああ」
アミ「街って何処だっけ?」
クロ「ここ出てすぐだった筈だが…
しばらく行って無いな。1週間ぶりか?
迷いそうだから早めに帰るぞ。」
アミ「今3:00で会議が16:00…あと10時間は狩れるね〜」
クロ「いや、今から帰る。ボス用にいろいろ準備したいし」
クエストとやらもやって見たいし
アミ「ショートソードも変えないと」
今だにショートソードを使っているのは俺らくらいだろう。安いから、1人20本買って破壊、交換の繰り返しで時間を短縮しただけだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
案外簡単についた。今は5:00か。
アミ「久々の圏内〜」
クロ「アルゴからメッセージか。
『この前の高難易度クエストのクリア方法を買いたい。
時間あるか?』だと、2週間前の話だぞ…」
情報屋アルゴ、正直言ってあいつだけが情報ツールの現在、無視するわけにはいかない
アミ「ちょうどいいじゃん休憩に」
クロ「まあいいか。場所は近くのNPCレストランでいいな」
…とりあえず、思い出さないといけないな
〜〜〜〜〜〜〜〜3分後〜〜〜〜〜〜〜〜
クロ「早いな」
結局俺らと一緒に店に入ったアルゴ。
ていうか、俺らの近くにレストランがなかっただけだが。
アル「ちょうど近くにいたからナ」
ちょっと文句言ってみるか。
クロ「俺らじゃなくてもクリアした奴はいるだろうに」
…実際は思い出しきれてないだけだが。
アル「それが、誰もいないんダ。今もβ上がりにもクロっちとミーちゃんを除いてナ」
……やっぱりそうか。
クロ「なんだその名前?前は呼び捨てだっただろ。
まあどうでもいいが。
…それよりお前β上がりだったんだな」
たった今気づいたことを言っておく。
アミ「え?なんで?」
分かってないし…あった回数も聞いた言葉も同じだろうに。
クロ「今言ってたろ、『誰もいないんダ。今もβも』って。
こいつは聞くところ本物の情報屋だ、少なくともこの世界では。だとしたら誰かに聞いただけの情報なら普通『誰もいなかったらしいんだ』って言うべきだろう。
第一、さっき見つけた攻略本はアルゴの名前で置いてあったし、本の中も全て断定してあった。これだけあれば証拠には十分だろ。」
アミ「なるほど」
そうだ、聞きたいことがあったんだったけか
クロ「そこで質問だがβメンバーは何人死んだ?」
アル「調査済みだヨ。テスターで正規に入ったプレイヤー約800人中約300人ダ。それにしても失敗したナ。まだ会うのは2回目なのにこうも簡単に見破られるとは思わなかったヨ。まあいいかタダでその情報あげるヨ。クエストの方もさっきの額のままダ。」
こいつ、動揺してないフリうまいな…。
そろそろ、本題に入った方が良さそうだな。
クロ「そりゃありがたい。
で、あのクエストなんだがポイントは散らばり方だ。
2人でもモンスター挟んで1直線に並ぶと相手はどちらかを狙う。そこを狙って狙われてない奴が攻撃。狙いが変わったら役割交代。ブレスのタイミングだな仕掛けるなら、タイミングがあえば自爆してくれる。後は集中だな。
後あれは、報酬の欲しいやつ全員クエストを受けた方がいい。受けられるのは個人だがパーティーにもなれるし、クエスト受けた奴全員にドロップされる。」
思い出したことを正直に話たがアルゴは納得してないみたいだ。
アル「それができるのはクロっちたちだけダ。あの巨体を抜けるのは普通むりだヨ。 しかもそんなに敏捷特化なのに両手剣も振り回すそうじゃないカ。何を隠してる?」
それもそのとおり。暇つぶしにいろいろ武器を変えてみたのは失敗だったか。これからは控えとくか。
まあ、そうなると思ってうまいこと考えてある
クロ「何もない。強引にそれこそ『振り回して』いるだけだ。オブジェクト化するだけなら誰でもできる。」
…たぶんアルゴなら…
アル「なるほどナ、システム外スキルってとこカ。いい情報を貰ったヨ。売らせてもらうヨ。」
ほら、予想どうり。もう一息、
クロ「…やられた…」
アミ「情報料くださいよ〜」
ちゃんとアミも打ち合わせ通りに動いてくれた。
アル「そうだナ。ヨシ、2つ合わせて5000コルダ。」
今、アルゴの口からとんでもないセリフが聞こえた気が…
クロ「⁉︎ クエストの情報料は2000コルだったろ。」
アル「それだけ面白い情報だったんダ。じゃあまたボス攻略会議で」
アミ「もう見えないし…」
まあいい、予想外の収入が入った。
と思ったものの流石に罪悪感がある
クロ「…まあ本当の事はいえないな…」
アミ「そうだね。まあいいや早く補充に行こう」
クロ「ああ」
…あ、アルゴの奴、金払わず帰って行きやがった
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あれから数時間、12:00現在、俺らは会議会場の広場にいた。ポーション補充、武器・防具新調、その他もろもろを終わらせたものの時間が余ったので片っ端からクエストをクリアしていったところ…
アミ「クエスト20個くらい受けちゃったね〜」
…異様な早さで大量にクリアしてしまった。
後、20個じゃなくて36個な。…この街やけにクエストが多いな。
クロ「流石に早すぎたな」
ようやく始まるらしい。それにしても、どうやって隠し切るか…
ディ「今日は、オレの呼びかけに応じてくれてありがとう!知っている人もいると思うけど改めて自己紹介しとくな!オレはディアベル、職業は気持ち的にナイトやってます!
さて、こうして最前線で活動してる、言わばトッププレイヤーのみんなに集まってもらった理由は、もう言わずもがなだと思うけど…
今日、オレたちのパーティーが、あの塔の最上階へ続く階段を発見した。つまり、明日か、遅くとも明後日には、ついに辿り着くってことだ。第一層のボス部屋に!
ここまで1ヶ月もかかったけど…ここでボスを倒し2層に到達していつかこのデスゲームをクリアできるって、はじまりの街で待ってるみんなに伝えなきゃならない…そうだろ、みんな!」
…あ、やばい
クロ「全然聞いてなかった」
アミ「ははは…大丈夫じゃない自己紹介と報告だけだったから」
⁇「ちょお待ってんか、ナイトはん」
誰だよ、時間を無駄に使うのは。
キバ「そん前に、こいつだけは言わしてもらわんと、仲間ごっこはでけへんな。
わいはキバオウってもんや!こんなかに五人か10人、ワビィいれなあかん奴らがおるはずや!今までに死んでった1000人にや!」
ディ「キバオウさん。君の言う奴らとは…元βテスターのことかい?」
キバ「決まっとるやろ。β上がりどもはゲームの始まったその日にダッシュで街から消えよった。ビギナーを見捨ててな。そいつらに土下座さして、溜め込んだ金とアイテムをでしてもらわな、パーティーメンバーとして命は預けられんし預かれんとわいはそう言っとるんや!」
アホかこいつは。暴走するならフィールドにしてくれ、殺すから。
クロ「はぁ」
しょうがない、得意じゃないが言葉で叩くか。
クロ「ちょっといいか」⁇「発言いいか」
同じことを思った奴がいるみたいだと思って見てみたら、近くで黒いでかいのが立っていた。俺の負担を軽減してくれそうだ。
クロ「先どうぞ」
エギ「ああ、俺はエギルだ。キバオウさん、あんたの言いたいことはつまり、元βテスターが面倒を見なかったからビギナーがたくさん死んだ、その責任を取って謝罪・賠償しろ、と言うことだな」
キバ「そういうことや‼︎」
エギ「だが金やアイテムはともかく、情報はあったと思うぞ。このガイドブック、あんただってもらっただろう。今までの街の全ての道具屋で無料配布してたんだからな。情報が早すぎるとは思わなかったのかい。」
キバ「せやから、早かったらなんやちゅうんや!」
エギ「この本の内容を情報屋に提供したのはβテスター以外にあり得ないということだ。」
なるほど、このトゲトゲを潰すよりβをかばう方にでたか。こいつは
アミが隣からつついてきた。叩きすぎるな、らしい。
しょうがない。
クロ「ついでに、お前は重要なことを忘れている。その1000人のうち何人βテスターがいたと思う?鼠に依頼、調査済みだ。『約300人らしい』らしい。死人の約3割はβテスターだ。さらに、戦闘で死んだプレイヤーの大半は別のゲームで有名なプレイヤーらしいじゃないか。おそらくこのゲームにおいて、他のゲームをやったことがない、死ぬのが怖いビギナーこそが生き残れる。
お前はそれでも同じ事が言えるか?第一ボス戦前に戦力を削ってどうする。」
キバ「なんでそんなん調べてるんや!」
そういえば、なんで気になったんだっけか?
まあいい、適当に取り繕っとくか。
クロ「戦力を確認したかったから、あとボスの情報が欲しかったから、それだけだ。まあもう既に1人テスター見つけたがな。まあ関係ないか。ナイトさん、後は勝手にしてくれ」
さっさと話を戻しとく。トゲトゲも大人しくなったしな。
ディ「ああ、じゃあ始めよう……さっき広場の前で攻略本の最新刊があった。それを持ってもう一度集合だ!」
え?戻した意味は?
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