ゲームキャラのメイドにTS転生した   作:おおは

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ヒャッハー!して書いた。


TS転生した、しかもメイド

都内の某所。

 

古いアパートの一室で、男は部屋の電気も点けず、パソコンに向かって気色の悪い笑みを浮かべていた。

 

「よーしきたきた……これでやっとこそカンストだな。長かったわ~!」

 

目に濃い隈を浮かべるほど生活リズムは最悪だが、まだ三十路にも入っていない男だ。

 

「いや~ほんとなんでメイドだけこんなにカンスト難しんだよ……でもこれでほぼ職業コンプだな」

 

画面一杯のカンストしたステータス画面を見て、男が満足気に頷く。

 

明日から無双コースかな?いや元々か。などという世俗的な考えを浮かべる。

 

だが、視界が急に揺れ、突然彼に強烈な眠気が襲ってきた。

 

「なん、だ……突、然――――――」

 

抵抗する間もなく意識は途切れ、そのまま前にのめり倒れ頭をキーボードに打ち付ける。

 

男が見つかったのは――――――大家が入ってきた二日後のことだった。

 

 

■     ■

 

 

急に視界が明るく、開ける感覚。

 

「ん……ここは……知らない天井、ですね」

 

目を開くと、視界に飛び込んできたのは全く知らない天井だった。

 

「おや、目が覚めましたか?」

 

ふと掛けられた声の方向を見る。そこには白衣を着た人物がいた。

 

名札の名前欄には何故か”ドクター”の文字。

 

……どうやら俺は病院に運ばれたらしい。

 

「ええ、もう大丈夫です」

 

俺は問いかけに返事をするため声を発する。

 

だがここで違和感が俺を襲った。

 

ん?いつもより声が高くないか?

 

「じゃあ上半身を起こしてみてくれますか?」

 

「はい、分かりました」

 

俺はゆっくりと上半身を上げる。

 

だが違和感は増すばかりだ。

 

長年運動もせずゲーム三昧で壊れ気味の腰と背骨が全く痛くない。

 

なんなら軽いとまできた。

 

更には、首周りに何かが掛かっている感覚。

 

不思議に思って首を触ってみると、指先に滑らかな感覚。

 

は?……長い髪?

 

俺こんなに髪、長くねぇぞ? まさか、数カ月とか眠っていたパターンかと思い至る。

 

「……あの、私はどれくらい寝ていたのでしょう」

 

「ここに運ばれてからだと数日ですね」

 

違うらしい。

 

そして、声の違和感。

 

何か聞き覚えのある声だなぁ……と思い混乱しながらも自身の手を見る。

 

細く陶磁器のように細く、白い。

 

……全くもって意味が解らない。

 

「すみません、鏡をお貸しいただいてもいいでしょうか?」

 

「ああいいよ、手鏡でいいなら」

 

そう言ってドクターが俺に手鏡を手渡す。

 

そして、恐る恐るそれをのぞき込む

 

――――――は……?なんじゃこりゃ

 

あろうことか、鏡に映っていたのはいつものゾンビのような顔の俺ではない。

 

つい眠り落ちるまでパソコンの画面越しに見ていたキャラクター。

 

メイド職のアバターそのままの顔。

 

思わず顔がピクピクと引き攣る。

 

「ど、どうしたの?」

 

ドクターが心配そうにのぞき込んでくる。

 

「あ、いえ、大丈夫です。お気になさらず」

 

いえ、お気にしてます。全然大丈夫じゃないです。

 

「そうかい?なら私は失礼するけど、何かあったらナースを呼んでね」

 

「了解しました。有難うございます」

 

……俺は「おけ、さんきゅー」と言ったつもりなのだがなぁ。

 

ドクターが部屋を後にして静かになった部屋で、俺は一人考えに耽ることにした。

 

 

俺が直前までプレイしていたのは通称”GPG”ことグロー・プロフェッサー・ゲームというRPG。 

 

あらゆる職業がゲーム内で再現されおり、その職業によって色々できる上自由に動くこともできるというかなり自由で創造性のあるゲームだ。

 

因みに俺はほぼほぼコンプリしていた。あとやってないのは魔王と勇者くらいだ。だがあれは毎年抽選決定なのでどうしようもない。

 

毎年パソコン前で念仏を唱えていた昔が懐かしい。

 

そして、直前まで設定していた職業はメイド。

 

普通のお手伝い系かな、と軽く思っていたら、まさかの究極難易度。

 

家事スキル、礼儀スキルに加え、料理スキル……更には戦闘スキルまで。

 

最終的にカンストした時は、総合力なら群を抜いて上だったはずだ。

 

そして、俺はメイドで初のカンストを成し遂げた。

 

「今のステータスはどうなっているのでしょう。ステータスオープン」

 

ブンッと耳が壊れるほど聞きなれた音が耳に入る。

 

名前:あ

 

性別:女

 

職業:メイド

 

レベル:600(+100)(max)

 

称号:初代完璧メイド

 

装備:病院服

   守護のカチューシャ(攻撃力+1万)

持ち物:メイド服(レベル+100)

    クラシックなメイド服(レベル+50)

    黒のメイド服(レベル+110)

    ティーセット

    ベッド

    刀(桜)(固有スキル:防御貫通)(伝説級)

    銃(固有スキル:速度跳躍)   (伝説級)

    魔法杖(ミニ)(固有スキル:魔力回復)(聖級)

    魔法杖(固有スキル:魔力回復(即時))(唯一級)

    以下省略▽

 

 

 

 

パッシブスキル

・常時守護

 

・常時探知

 

・自動言語切り替え

 

・冷静沈着

 

・スキル

 

▽詳細(クリック)

 

 

 

 

 

どれもゲームの時と変わっていない。清々しいほどに最強だ。

 

そういや名前、初期に考えるのが面倒だからと”あ”にしたままだった。

 

……この先名乗る時「あです」とか名乗るのか?

 

「なるほど……ステータスはどうやら変わっていないようですね」

 

この口調は……そうか、言語切り替えとかいう知らないスキルが増えているからか。

 

本来なら混乱するはずなのに、俺はやけに冷静だ。スキルの影響なのだろう。

 

「しかし、この先どうしたらいいんでしょう」

 

あのお決まりの、神が出てきて……などというくだりは無かった。

 

一体俺はどうなってしまうのかと、一抹の不安感を抱かずにはいられなかった。

 




武器の階級とかは追々解説予定。作者も分かってない()
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