引きこもりだった少女の暗殺教室   作:赤坂六梃

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趣味全開で書いていきます。



初めましての時間

 

暗い部屋で、寝息を立てて気持ちよさそうに寝ている彼女は鳴海四葉と言う。

大分気持ちよく寝ているが目覚めのアラームが鳴り、鬱陶しく感じながらも彼女はもそもそと体を起こし始めた。

 

「ん...朝?...っ!いたっ...」

 

殴られた頬を押さえながらも音の発生源である自身のスマホをタップしてアラームを止め、目を擦りながらもベットから降りた。

四葉は暫く考え、もう一度後ろに体重を預けて布団へとくるまる。

 

「布団サイコ〜」

 

二度寝を嗜もうとしたが、そうはさせまいと言わんばかりに今度はアラームとは別で着信音が鳴り「まさか」と思いつつスマホを覗くとそこには『久川真冬』の名前が表示されていて恐る恐る電話に出る。

 

《も、もしもし》

《はーちゃん、おはよう》

《お、おはよう...どうしたのこんな朝から》

《んー?いや、二度寝とかしてないかな〜って、心配で電話したんだけど...もしかして当たり?》

《うっ...正解デス...》

《今日から学校行くんでしょ?ちゃんと起きなきゃダメよ?》

 

四葉の行動は真冬にとってはお見通しである。

 

《...で、でも、怖いよ》

《もし、ダメだったら養ってあげるから頑張って》

《...うん》

《今日泊まっていい?》

《いいよ...多分、甘えちゃうかも》

《ふふっ、それは楽しみね。じゃあまた後で、頑張れ》

《うん、また後で》

 

まるで恋人のようなやり取りを終えると、四葉は顔をパシッと叩いて掛けてあった制服を手に取り着替え始める。

それを済ませると自分の机に置いたあった昨日貰ったあるものを手に取りカバンの中に放り込んだ。

 

「朝は...いいや。お腹いっぱいだし」

 

そうして四葉はイヤホンを付けて周りの音をシャットアウトして、自身は久しぶりの外へと歩み出しボソッと呟いた。

 

「...いってきます」

 

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一方、四葉がまだ家を出る少し前。

こちらは椚ヶ丘中学校の山の方にある3年E組では少しばかり賑やかであった。賑やかとはいえ、騒いでいるのはごく一部の男子ではあるが...

 

「なあなあ聞いたか?今日から不登校の子が来るらしいぜ!...しかも、女子!」

 

鼻の下を伸ばす生徒は岡島、この男ゲスでなのである。

 

「情報早いね岡島くん...」

「どっから聞いてきたんだお前は」

 

フッとドヤ顔で「よせやい」なんて言うと「「褒めてないよ!」」とツッコミを入れたのは女子と間違われそうな見た目をしている渚と彼と仲のいい杉野だった。

 

「なになに、何の話?」

「カルマ、今日からついにあの席の子がくるらしいぞ!」

「あ〜、確か入学初日に暴力沙汰起こして停学になった子だっけ」

「えっ?そうなのか!?」

 

カルマと赤髪が特徴的な少年である彼のその話を聞くと、今までテンションが高かった岡島は見るからに下がり始める。

 

「暴力沙汰って、そんな事あったか?」

「学校内じゃないよ、入学式帰りに不良を十人ほど病院送りにしたって話もあるらしいよ〜。まっ、直接見たわけじゃないからわかんないけど」

「それで、そのまま不登校って事か」

「どんな子なんだろうね」

「鬼みたいな子だったりして」

「バカ言うな!俺は信じてるぞ、とんでもない美少女だと!」

 

彼ら達がまだみぬ生徒に期待と不安を寄せていると、ガラガラと引き戸が開かれ視線がそこへと集中した。

そこに立っていたのは、スラっとした見た目で幼なげな顔をしていて、寝癖満開の白い髪の少女、鳴海四葉だった。

彼女は周りの目など気にする事なく、事前に聞いていた自分の席へ座りカバンから枕と毛布を取り出して寝た。

 

(((((((寝た!!!?)))))))

 

鳴海四葉という少女は良くも悪くもマイペースなのである。

みんなの視線をなど気にすることは無く、食べたいと思った時に食べ、寝ようと思ったら寝て、起きようと思ったら起きる。不登校になってから棲みついてしまった欲求にはたかだか一日程度で抗えるはずもなかったのだ。

 

「見たか?」

「ああ、とんでもなく可愛かったぞ」

「そこ!?」

「ね、寝たぞ」

「しかも全員初対面...だよな?」

「挨拶もなく、いきなり寝るなんて。もしかして大物?」

 

その後、誰も彼女に話しかけられる事もなくチャイムが鳴った。

 

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夢を見た、それはかつて家族と楽しく過ごしていた時の心地よくて辛い記憶。

 

『四葉、あんまりはしゃぐと転ぶわよ』

 

いつも優しくて、私の大好きなお母さん。

私もいつかはお母さんなような優しい人になれるかな?

 

『あー!四葉、強いなぁ〜もうお父さん勝てないや』

 

お父さんはどんな時も私と遊んでくれた、家にあるゲームだって殆どお父さんが買ったもの。

 

『お姉ちゃん、見てみて!百点取った!ありがとうお姉ちゃん!』

 

よく抱きつかれてたっけ...あの時は頑張ったねって頭を撫でてあげると猫みたいに擦り寄ってきてかわいかった。

そんな夢に縋っていると、誰かに揺らされいる。それはまるで夢から覚めるようにと言われているような気がした。

 

「──ん!!──み─さん!」

「...ん」

「鳴海さん!」

 

目を開くと眼前には黄色い球体が迫っていた。表情は読めないがおそらく怒っているのだろう。

 

「復帰初日から居眠りとは感心しませんねえ」

「...」

 

人の言葉を発しているソレは一言で表すならタコだ。

 

「にゅ、どうしました?」

「...お」

「「「「「お?」」」」」

「お、美味しそう」

「にゅや!?」

「「「「「え!!!???」」」」」

 

クラスが騒つく中、そういえばどこかで見た事あるようなと記憶を探り私は目の前にいるタコもどきの人?を凝視したのだった。

 

 





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