引きこもりだった少女の暗殺教室   作:赤坂六梃

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準備の時間

「修学旅行?」

「そ〜なんだよね、2泊3日...だからしばらくふゆちゃんと会えないかも」

 

キングサイズのベットに寝転び彼女の膝枕の上で私は悲しげに告げた。

相変わらず、ふゆちゃんの部屋のベットは大きくて羨ましい。

 

「...そう、なんだ...楽しんできてね?」

「うん、でも寂しくなっちゃうから多分電話しちゃうかも...ダメかな?」

「ううん!いいよ!いつでもかけて!!なんだったらずっと電話してよう!!」

「そこまではしないよ?」

 

流石にそれはクラスのみんなに迷惑かけちゃうよ。

すると、そうだ!とふゆちゃんは机の上から置いてあった紙袋から箱を取り出した。

 

「これ、はーちゃんに似合うかなって買ったんだ」

「ネックレス?」

 

渡されたのはリングネックレスで、見た目からして高価なものだった。

 

「えっと、貰えないよ。これ絶対高かったじゃん」

「...去年誕生日に倒れて入院」

「うっ!」

「デートの日に迷子の子を優先して遅刻」

「ゔっ!」

「貰って?」

「...はい」

「やった♪つけてあげるね!」

 

いや、まあ、はい、私が悪いんでね。貰いますよ、大人しく。

私は基本的にこういうだらしない人間なのでこういう事はザラでその度に何かを自分にプレゼントしてくる。悪い事した私に対しての戒めらしい。

 

「はい、うん似合ってるよ!」

「あ、ありがと...ふわぁ〜」

「眠いよね、じゃあ寝よっか」

 

体勢を整えて、二人で布団を被りベットへと横になる。

 

「おやすみ、はーちゃん」

「...おやすみ」

 

私の体を抱き寄せて、胸に顔を埋めるが全く息苦しさはない。

いつもふゆちゃんのお家に泊まる時は彼女の胸を枕にして眠るからか慣れてしまったようだ。

相変わらず大きいな、私みたいな壁じゃない。彼女のおっぱい枕はよく眠れるのだ。これは私のだ誰にも譲らない。

夢の世界へと旅立つ私はつい先日の修学旅行の班決めの時を思い出した。

 

━━━

━━

 

「ねえねえ、よかったら一緒の班にならない?」

 

お昼休み、カエデに突然そう言われた時は驚いた。まさか誘ってもらえるなんて、と。

特に断る理由もないので二つ返事で返して、他のメンバーについて聞いた、出来れば話したことのある人で頼む、そう心の底から祈った。

 

「ほうほう...中々のメンバーですにゃ〜」

「よろしくね、鳴海さん」

 

最初話をかけてきてくれたのは潮田渚...くん?ちゃん?いやでも、ズボンだし男の子だよね?

 

「どうかした?」

「ううん!なんでもない、よろすくねぇ〜渚くん」

 

考えるの放棄して、彼と挨拶を交わす。そんな彼に続いて、よく渚くんと一緒にいるイメージがある二人も来てくれた、一人は見知ってるけど。

 

「確か...杉本?」

「杉野だよ!」

「おっと、ごめんごめん。杉野くんね覚えた覚えた」

「四葉ちゃんも俺たちも同じ班?」

「なに赤羽くん、不満?」

「いや〜、楽しい旅になりそうだなって」

 

ほうほう、男子陣は結構イロモノだ〜。私としては多分話せるメンバーなんじゃなかろうか。

これは女性陣が鍵だ。名前を呼ばれて振り向くとすんげー美少女が立っていた。どれくらい美少女かと言われると彼女が歩いたら全員が振り向くレベルの美しさだ。

そしてもう一人はメガネをかけた子だ、ほう〜、この子は化けるな。

 

「鳴海さんと一度話してみたいと思ってたんだ、えっと私の名前わかる?」

「...ごめんなさい」

「あはは、いいよ。私は神崎有希子、よろしくね鳴海さん」

「えっと奥田です、奥田愛美!」

「うん!よろしくねユッキー!あいみん!」

「ゆっきー?」

「あいみん!?」

「仲良くなるための一歩だよ!あだ名の方が仲良くなれそうだから!あっ、嫌だった?」

「...っ!?う、ううん!じゃ、じゃあ私も四葉ちゃんって呼ぶね?」

「わ、私も四葉さんって呼びますね!」

「いいよ〜、よろしくねユッキー!あいみん!」

 

なんだろう、急に彼女達は顔を晒してしまった、何かしてしまっただろうか?

どうしたものかと考えているとカエデが私もあだ名で呼ばれたい!とリクエストしてきた。

 

「ねえ、わたしは?」

「う〜ん、カエデはカエデって感じだし、なんというか私と似てる」

「えぇ〜、似てるかな?」

 

これ以上は話が脱線しそうだったから強引ではあるが、旅行について話をし始めた。

 

「それで京都のどこに行くの?私は詳しいからね、まかせんしゃい!」

「そうなの?」

「実家だった場所だよん♪」

「そうなんだ、じゃあ結構見飽きてる?」

「うーん、少しはね。そやけど、こうやって友達と行くのんは初めてやさかい楽しみやわぁ!」

「うわ生京都弁だ」

 

ふふん、京都歴12年を舐めないでほしい。この程度は日常だ。

 

「じゃあ、京都の暗殺しやすいスポットとかありそう?」

「ぎょうさんあんで〜」

 

暗殺、もちろんこの修学旅行でも当然ある。

私達に任せられた任務は殺せんせーを殺すためのコースを選ぶということ。

 

「うちの地元でそんなんをするのんは気ぃ引けるけど...」

「今日の残りはそれで行くの?」

「んー、もしかして標準語の四葉ちゃんがお望み?ならば答えて見せよう!」

「いつもそんな感じでいりゃ、いいのに」

「そうだよ、四葉ちゃんもっとみんなと仲良くなれるよ?」

「お昼休みもいつもどこかいっちゃうじゃん」

「いや〜、ここの外は風が気持ち良くて、つい寝ちゃうんだよー...違う、話に戻ろうよ!」

 

今日は昨日の自分より誇れる自分だと、自画自賛した。

新しい友達と過ごした今日を私は生涯忘れる事はないだないだろう。

 

 

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