真・女神転生 縛りプレイサマナー   作:キノコの森

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今回からバトルに関する表示について変えています。
分かりづらかったりしたらすみません。


悪魔合体Ⅳ

 

【マハスクカオート】*1

 

 体に力がみなぎり、五感が鋭敏になる感覚がある。

 エキドナは床と鱗を擦れさせ、とぐろを巻く。

 獲物に食らいつく前のヘビのような、体温のない瞳でこちらをみている。

 一瞬の膠着の次、動いたのはエキドナだった。

 

【サバトマ】

【サバトマ】

 

call→【魔獣】ケルベロス【LV64】

call→【魔獣】オルトロス【Lv44】

 

 現れたのはエキドナが産んだ二体の魔獣。

 冥界を守護する番犬たるケルベロス。

 そして、その弟でありヘラクレスの試練にも数えられるネメアの獅子の父オルトロス。

 名の知れた、二体の魔獣だ。

 

「油断せずに行くぞ」

 

 まずは手数を削る。

 ただでさえこちらより強いボスが味方を増やすなどたまったものではないからな。

 

【淀んだ空気】*2

 

 古来より病とは汚染された空気より生まれると考えられていた、ゆえに悪魔の吐息は病を引き起こす。

 ツバキが吹きかけるように息を吐くと、部屋の空気が淀む。

 肺が重くなるような感覚はいつ感じてもなれるものではない。

 

【子守歌】*3

 

エキドナ→【Sleep】

ケルベロス→【Sleep】

オルトロス→【Sleep】

 

 サクラの歌声が響くと同時に奴らは瞼を閉じた。

 エキドナはBS無効のスキルを持っていると思ったのだが、杞憂だったのか。

 いや、油断はしない。このまま仕留めにいくぞ。

 

【強襲の狼煙】*4

 

 定住の会から買った狼煙に火をつける。

 煙が上がると同時に、筋肉のリミッターが外れ、頭も冴えわたる。

 

【魔のドナム】*5

「頼む」

「……はい」

 

 対象はシズさん。

 狼煙で1.5倍、魔のドナムで1.5倍、睡眠状態でダメージが2倍。

 占めて4.5倍の念動が怪物たちを襲った。

 

【マハサイダイン】*6

 

 それを唱えた直後床がめくれ上がる。

 見えないはずの力は床への破壊痕によりその存在をしめしながら直進。

 怪物たちにぶつかった直後、彼らの体や四肢をちぎり投げた*7。

 

ケルベロス→【Dead】

オルトロス→【Dead】

 

 獣の兄弟たちは宙に放り出された後magへと変わり溶けていく。

とりあえず、耐久力は強化されていないようだ。

 これなら何度呼ばれたって──

 

【万生母胎】*8

 

「え?」

 

 確かに溶け始めた体を氷が覆う。

 体を裂くほどの傷はつなぎ合わされ、肉は熱を帯び始めた。

 端的に言って、蘇った。

 

ケルベロス→【Resurrection】

オルトロス→【Resurrection】

 

「「グオォォォォォォォォ!!!!」」

 

 猛遠吠え。

 体の芯にまで響く。

 その声が彼らが完全に蘇ったことを知らせていた。

 

【サバトマ】

【サバトマ】

 

call→【聖獣】キマイラ【LV55】

call→【邪龍】ヒュドラ【LV53】

 

 ライオンとヤギの頭を持ち、蛇の尾を携えた獣。

 多頭の龍にして、英雄を殺す毒を持つ怪物。

 数の利すら殺され、喉から出たのは乾いた声だった。

 

「アオーン!!!」

 

 ケルベロスが叫びをあげる。

 二匹に目をやれば腔内に火をため込んでいる。

 それに同調するように、今呼び出された二匹も火を集めた。

 貯めただけで空気を焦がし、その余波が肌を焼く。

 全身が火に放り込まれたような、まるでやすりを直接かけられているような痛みが全身を襲う。

 

「なんですかアレ」

「ちっ!ツバキ、ツツジ」

「「了解」」

 

【爆炎ブレス】*9

 

 放たれた爆炎は絡み合い、何倍もの大きさとなり俺たちを襲ってくる。

 全員死ぬ、これを受けて耐えきれるわけがない。

 頭に出たその答えに従い、二人をカバーに回した。

 

「グぅぅぅぅ」

「ああああ!!!」

 

 俺が死ねば指示が出せずに負ける。

 シズさんが死ねば火力が足りずに負ける。

 サクラが死ねば巻き返せずに負ける。

 サクラは上がった回避で避けさせる、それ以外はもしもを考えてカバーさせる。

 分かってる、分かっているはずだ。

 痛む心なんて無視しろ、全員を帰す、それだけに注視しろ。

 

ツバキ→【Resurrection】

ツツジ→【Resurrection】

 

 【不屈の闘志】により二人は蘇る。

 獣どもはその事実を見てニタニタと笑う。

 ああそうだろうな、自分たちは死なず、相手は仲間を盾に使うほどじり貧、そりゃ笑えるよなだが。

 後ろを振り返ればシズさんがこわばった顔をしている。

 

「怖いか」

「あ、い、だ、だいじょう」

 

 怯えた声が響く。

 そうだよな、端的に言って勝ち目が薄い試合だ。

 命も取られそうになるならそりゃ泣きたくなるよな。だけど、

 

「安心しろ」

「へぇ?」

「大丈夫だ、勝ち目はある」

 

 怖がらせるな、震えさせるな。

 虚勢を張り、勝利を信じさせろ。

 

「シズさんは【不屈の闘志】を剥がすまで頑張ってくれ」

「そうすれば」

「俺たちの勝ちだ」

 

 勝つ、絶対に勝つ。

 おまえらなんかに絶対に膝を屈しない。

 

「プランSだ、頼むぞ」

「「「了解」」」

 

【コンセントレイト】*10

 

 相手が死んでも蘇生される。

 それならば殺さずに機能停止にすればいい。

 

【子守歌】

 

エキドナ→【Sleep】

ケルベロス→【Sleep】

オルトロス→【Sleep】

キマイラ→【Sleep】

ヒュドラ→【Sleep】

 

 サクラが歌いだす。

 それを聞いた瞬間、こちらを敵意に満ちた目が瞼によっておおわれ動かなくなる。

 

「デクンダの石*11を使う」

 

 石を手に持ち割った瞬間正常な空気が体を包む。

 体についてきた不浄な毒がとけていくような感覚がする。

 ケルベロスにヒュドラだもんな、それりゃ炎にデバフも着くもんだ。

 

【魔のドナム】

「エキドナだけ吹っ飛ばして」

 

 さっき撃ち込んだ傷は回復していない。

 おそらく相手だって体力はそんなに残っていないはずだ。

 

「分かりました」

【サイダイン】*12

 

 煙や瓦礫を巻き込んだ不可視の弾丸がエキドナに向かう。

 それは避けられることなくエキドナの体をうがち貫いた。

 肉が飛び、絶叫が響く。そして、その傷を覆う肉の音も。

 

エキドナ→【Resurrection】

 

 強い恨みと、憎しみを込めた目が再度こちらをにらみつける。

 口元に魔力を貯め、それを氷に変換する。

 部屋の温度が下がったような、汗がでているはずなのに寒くて仕方がない。

 

【フリーズゲイル】*13

 

 吹雪の形をした氷柱の大群が向かってくる。

 濃密な弾幕は何度も皮膚を、肉を裂き、血を流させる。

 体に残った氷が肉と神経の動きを阻害する。

 ほんとに嫌な技だ。

 

【エキドナはケルベロスを攻撃した】

 

 エキドナは尻尾を鞭のように振るいケルベロスを叩く。

 ケルベロスは態勢を崩し倒れ込むがすぐさま立ち、雄たけびをあげた。

 

【咆哮】*14

 

 なるほどな、これで単体攻撃ではエキドナを殴れない。

 一回ケルベロスを殺せば次のターンは殴れる駒が完全復活、できなくてもそのまま。

 全体攻撃は他の悪魔も起きてしまうからアウトってとこか。

 

「惜しいな」

 

 エキドナは顔をひねった。

 その目にあるのは困惑の色だろうか。

 勝ち筋を丁寧に潰したやつがそんなこと言ってきたらそりゃそういう顔にもなるか。

 

「後1ターン早くそれしてたら勝ちだったのにな」

 

 だが、もう遅い。

 

【パス】

 

 サクラへターンを回す。

 これでチャックメイトだ。

 

【子守歌】

 

エキドナ→【sleep】

ケルベロス→【sleep】

オルトロス→【sleep】

キマイラ→【sleep】

ヒュドラ→【sleeo】

 

【デクンダの石】

「ツバキに回して」

 

 石を割り阻害する氷の呪いを取り除く。

 そして、息を整える。

 

【エキドナたちは眠っている】

 

 ツバキが構えをとる。

 

【永眠の誘い】

 

 ツツジの魔力が、まるで水面の波紋のように広がりながら進む。

 それは体とぶつかると同時に揺らぐ。

 そして、周りの空気に相手のMAGが溶けだした。

 

「これ即死じゃないんですか?」

「いや、即死じゃない」

 

 永眠の誘いは大体が即死だ。

 だが、今回のは違う。

 効果は眠っている相手限定で神経属性の全体大ダメージ。

 そして、この効果で相手は目覚めることはない。

 

 

「せめて、夢の中で安らかに」

 

【永眠の誘い】

【永眠の誘い】

 

 サクラとツツジも同じように波紋を出す。

 エキドナとその子供たちの体がだんだんと泡のようにはじけ消えていく。

 もう敵意に満ちた目は二度と開かなかった。

 

「すまない」

 

 彼女たちが身動きもせず消えたのを確認した。

 先ほどの戦いで合体装置も壊れた、隠し玉もないだろう。

 あとやるべきなのは。

 

「こいつを引き渡すだけだ」

 

 壁に叩きつけられ、のんきに気絶している店主。

 それを縛り付け、状態異常をかけ直す。

 シズさんの恨みがこもった視線を向けられながら準備を整えていく。

 

「……これはこの後どうなるんですか?」

「Dr.ミカドへ渡した後、ヤタガラスへ移送することになるだろうな」

「そして、裁判の後電気椅子だ」

「人をあんな風にしてですか」

 

 まぁ、やるせないよな。

 子供を攫いまくって、殺して、売りさばくなんて外道行為をしたのに、ただ死ぬだけなんてな。

 

「ここで死ねばこいつは戦死という名誉点ができちまう」

「Dr.ミカドのところで死ねばバックの組織が共有されず対策が取れない」

「ヤタガラスにはこんな小物を念入りに拷問する時間はない」

「分かるだろ、飲み込め」

 

 彼女と会話することはこれ以降なかった。

 

 

 

 邪教の館にやつを移送してから、報告書が送られてきた。

 こんかいの手伝いの報酬だ。

 乾いた指を擦りながら一枚一枚めくっていく。

 販売の規模、今までの犯罪歴、どこの組織の構成員だったかなどが事細かに羅列されていき。

 そして目を引くのが──

 

「阿修羅会か」

 

 やつのバックには阿修羅会というヤクザグループがついていたらしい。

 規模は大きく、俺が個人で太刀打ちできる可能性なんて万に一つもない。

 ただ、漠然とした倦怠感がある。

 

「キリギリスでも見るか」

 

 ただ息抜きをしよう、そう思いパソコンを開いた。

 お気に入りのスレを見回ろうとしたときそれが目に入った。

 

【野次馬精神】東京でなんかあるらしいPart5【復讐同担歓迎】

 

 東京に全国のヤクザが集まりだしていること。

 その頭目が阿修羅会と呼ばれる組織であること。

 決起集会が行われており、そいつらが暴れる可能性が示唆されていた。

 ──毒をくらわば皿までか。

 

「よし」

「みんな来てくれ」

 

 声を出すと別々の部屋からそれぞれが顔をだす。

 

「みんな今から一週間後まで予定はあるか?」

「「「ない」」」

 

 不思議そうな顔をしながら彼女たちは答える。

 そんな彼女たちに俺はパソコンを回し画面を見せた。

 

「これから俺たちは東京にいく!」

*1:
ペルソナ4G 出典 味方全体の回避率と命中率を上昇させる

*2:
ペルソナ3R出典 敵味方全員が状態異常にかかりやすくなる

*3:
真・女神転生DSJ 出典 敵全体に睡眠の状態異常を付与する(この睡眠状態の場合、受けるダメージは2倍になる)

*4:
ペルソナ4G 出典 味方全体の攻撃力を上げる(魔法の威力も上昇する)

*5:
真・女神転生ⅤⅤ 出典 味方の魔法攻撃の威力を1.5倍にする

*6:
ペルソナ5R 出典 敵全体に念動属性で大ダメージを与える。また、精神状態異常の敵にテクニカルである

*7:
真・女神転生DSJ出典 DSJでは睡眠は精神状態異常扱いである

*8:
真・女神転生D2 出典 HPを60%増加し、氷結貫通を付与し、即死・緊縛・魅了を無効化する。敵ターン終了時、もしくはフリーズゲイル発動時に死亡状態の味方を蘇生する【弱体化&強化済み】

*9:
真・女神転生VV出典 敵全体にレベル依存で特大威力、貫通効果の火炎属性攻撃。3ターンの間、攻撃力と防御力を最低まで低下。本来はマガツヒスキルだが家族の息を合わせることで合体魔法として運用できる

*10:
真・女神転生D2出典 次に放つ魔法の威力を上昇させる

*11:
真・女神転生DSJ出典 味方全体の能力減少効果を打ち消す

*12:
ペルソナ5R 出典 敵1体に念動属性で大ダメージ。精神状態異常の敵にテクニカル

*13:
真・女神転生D2 出典 敵全体に氷属性小ダメージを4回与える。その後、敵全体の全ステータスをダウンさせる

*14:
真・女神転生VV出典 3ターンの間、敵から狙われやすくなり、自身の防御力を1段階上昇させる




以下、解説。

今回使ったのは女神転生IMAGINEに登場する【永眠の誘い】です。主にサキュバスやリリム、アリスなんかも覚えます。
効果は眠っている相手に限り、神経属性大ダメージを与える。この攻撃で相手は睡眠状態から回復しないというものです。
これとDSJのダメージ二倍と掛け合わせて使うコンボになります。
DSJの子守歌は本来サキュバスの覚えないスキルですがⅣのほうで習得するので使っていいと思い搭載しました。

また、エキドナのスキルは本来相手が先行で始めた時にプレスアイコンを2つ潰す効果があるのですが今回は発動しないし見にくいだけと思い削除しました。
その代わり、死亡時の復活は無制限にしてあります。

拙い作者ですが今後とも作品をよろしくお願いいたします。
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