真・女神転生 縛りプレイサマナー   作:キノコの森

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偶像盗撮Ⅱ

 前日の仕事が失敗に終わり、俺たちは事務所で対策を練っていた。

 

「なんで盗撮画像が撮れたんだ?」

 

 この謎を解き明かさない限り、事件が解決することはないだろう。

 

「とりあえず、状況を整理しましょう」

 

 ツツジがそう取り仕切り、紙に要点を書き出していく。

 

・捕まえるのは盗撮犯

・盗撮写真は不規則な抜けがあるがほぼすべてのスケジュールで撮られている

・犯人にはレベル60未満の悪魔を遠ざける結界が効かなかった

・撮影場所はアイドルが仕事をする数日前に決まっているので凝った盗撮装置は作れない

 

「こんなものでしょうか」

 

 紙に書きだしたことに対してツバキが最初に意見を出した。

 

「レベル65未満が入れないならさ、65以上のやつがはいったんじゃないか」

 

 たしかに、結界が無効化されていれば話はもっと簡単だ。

 だが、それには重要な部分が見落とされている。

 

「60越えの大悪魔が盗撮なんてするのか?」

 

 サクラ・ツバキ・ツツジは例外だとして、60付近の大悪魔は基本的には各神話で名が知れている存在だ

 具体的に言えば、まず終末の4騎士のブラックライダー、日本最高神のアマテラス、もしくは魔王マーラもこのレベルならおかしくない存在だ。

 そんな存在が人間の盗撮に使われることをよしとするのか?

 

「ないよな」

「ないな。だが、無駄な意見じゃない」

「というと?」

「悪魔がこの仕事をするのはあり得ないと分かったからな」

「いい意見だよ」

「おいおいそんな褒めるな、照れるじゃないか」

 

 悪魔は使われていないとして、ならば犯人は人間だ。

 目に見えない微細なカメラでもあれば話は別だがそんな超化学的な物体はない。

 ということは魔法で姿を消したんだ。

 

「犯人はドロンパ*1を使ってる」

 

 誰にも見えず、対象に近づける。

 そんなことをできるのはドロンパくらいだ。

 ただ、そうするとどうやって犯人を捕まえるかが問題だ。

 

「見えない以上、多人数で囲ってもあまり意味はないしな」

「ワナを仕掛けて部屋の中に閉じ込めるというのは?」

「う~ん、微妙」

 

 もし魔法や物理技が使える覚醒者なら部屋の壁くらい簡単にぶち抜く。

 そうすると、部屋に閉じ込めても無意味になるな。

 できるなら直接取り押さえる形にしたいな。

 

「特殊な檻の中に誘導するのはどうでしょう?」

「それだと金がかかりすぎるな」

 

 覚醒者が全力で殴って壊れない建物なんてない。

 なまじあったとしても業魔殿くらいだ。高すぎて利用できるものではない。

 新しく建物を作るとしても今回の報酬だけでは必ず足が出る。

 フロアを封鎖して閉じ込める案は駄目そうだな。

 

「範囲魔法の連打はだめだよね、相手は盗撮犯なんだし絶対アイドルが近くにいるよ」

「……いや、良い意見じゃないか?」

「魔反鏡を先に渡してしまえば大丈夫ですかね」

 

 ここら辺が良さそうかな。なら、捕まえる方法は魔法の範囲攻撃にしよう。

 使うのは氷結か痺れが起こるジオかブフにしよう。

 状態異常系の魔法はドロンパのせいでかけにくい上*2、相手も絶対に対策しているはずだ。

 

「捕まえ方は決まったな、あとはどうやって犯人の居場所を見つけて魔法をぶち込むかだが」

「なかなか難しいですね」

「盗撮写真の日にち的に毎回いるわけじゃなさそうだしな」

 

 そうなんだよな。

 これが相手のいない日に決行して無駄足を踏むだけならまだいい。

 先に作戦を見破られたり、半端に捕まえ損ねて相手に無駄に警戒心を抱かせる結果になってしまうのが最悪だ。だから、確実に一回でこの罠を成功させないと。

 

「サーモグラフィなんかも更衣室前にあったら変だしな」

「というか、ドロンパってサーモグラフィに映るのでしょうか」

 

 分からん。

 キリギリスのwikiで調べてみるか。

 

「サーモグラフィでも分からんぽいらしい」

「まぁ、そりゃそうか」

「MAGの臭いまで消せるんだし体温は消せないわけないよね」

 

 相手に何かできるわけでもないしどうするか。

 

「いっそ相手が足に最初っからペンキがついてたらいいのに」

 

 ツバキはそんなお気楽なことを言ってソファーに寝そべる。

 ……相手の足に?

 

「そうか!分かったぞ」

「ありがとうツバキ、お前のおかげだ!」

「え!?」

 

 気が付けばこんなに簡単なことだったなんて。

 

「カーペットだよ、カーペット」

「あれなら踏んだだけで跡が付く」

 

 それにこれなら床に敷かれても変じゃないしな。

 

「確かにいいアイデアですが、そんなはっきり足跡はつくでしょうか」

「なら雨の日にやればいいんじゃない?」

「濡れて色が変わる素材を使えばいいんだ」

 

 良し決まったな。

 

「作戦の決行日は雨が降っている日」

「カーペットを使って相手の位置を把握し、部屋に侵入したら魔法で潰す」

「不安なところや異議はあるか?」

「「「不安も異議もなーし!」」」

 

まってろよ犯人ども、必ず捕まえてやるからな。

*1
女神異聞録ペルソナ出典 味方1人を透明状態にする

*2
女神異聞録ペルソナ出典 透明状態の時にはライトバットステータスにはかからなくなる

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