【完結】男女比がイカれた世界で秘密結社のボスをしている   作:かませ犬S

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第二十三話 ご褒美

 晴れて我が組織に加入する事となった、チン代様とピラ美様のお二人。少々顔が引き攣っておりますが、これからよろしくお願いしますと笑顔で伝えれば元気な返事が返ってきました。

 

 これからの活躍に期待ですね。さて、組織の活動内容については後日改めて、説明するといたしましょう。その方が説明が楽ですし、ダンジョン内だと話を聞かれていないか警戒しないといけませんので。

 

「改めて、名乗りますね。これからあなた方のボスとなる早乙女 夏樹です。よろしくお願いいたします」

「僕はボスの右腕の如月 梓だよ。立場を弁えて行動してね」

 

 元々は魔石の回収役程度の役割でしたので、必要最低限の挨拶しかしていませんでした。ダンジョンを出て別れるのであればそれで良いですが、これから仲間となるのであれば挨拶は大事です。

 チン代様とピラ美からも改めて挨拶を受けました。これまでずっと名前だと思っていたものが実は渾名である事に驚きましたね。知らずに呼んでいたようです。

 

 チン代様の本名は鎮西(ちんざい) 智代(ともよ)

 

 ピラ美様の本名が平野(ひらの)智美(ともみ)

 

 お二人がそう呼んで欲しいと望んでいるのと、今更呼び方を変えるのは面倒なのでチン代様とピラ美と、引き続き呼ぶつもりです。

 

「では、ダンジョンから撤退するといたしましょう。道中のモンスターは私と梓さんで対処します」

「君たちはこれまでの道中通りに下がってて」

 

 チン代様とピラ美の実力を拝見してもいいですが、二人は戦闘には邪魔な魔石回収用のバックを背負っていますし、何もダンジョンで確認する必要はないですからね。これまで通り魔石の回収に専念して貰いましょう。

 

「時間も時間ですので、さっさと降りますよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 東京都ダンジョン区 迷宮町三丁目 2-3 ダンジョンタワー 7F『ルミナス商会』オフィス。

 

 それが現在私たちが滞在する場所ですね。撤退を選択してからダンジョンを降りるまでは非常に早かったです。魔石の回収は最低限でいいと告げていたのが大きいと思いますよ。

 

 魔石の回収となりますと、ダンジョンのあちらこちらに飛び散る形になるのでそれを1つ1つ回収するのはそれなりに骨が折れます。私も出来るならしたくないので、ダンジョンを潜る時は部下を連れてお願いしております。

 

「凄かったですね、今日の梓さんは」

 

 特に色々な意味でやる気に満ちている梓さんは早くダンジョンを出たいのか張り切っていました。これまで見せたことのない戦闘センスでモンスターを蹴散らしていきましたね。

 

 私も戦うつもりでいましたが出る幕はありませんでした。

 

 そんな訳で梓さんの大活躍で日が暮れる前にダンジョンを出る事が出来ました。想定外なのは魔石の換金場所が混んでいたくらいですね。

 

 これに関しては私達にも責任があるので強く言えません。魔石の換金やダンジョンの受付に時間がかかるのはダンジョンを管理する職員が不足しているからです。

 

 では、何故不足しているか?簡単です。ダンジョン職員による汚職が発覚したからです。

 

 ダンジョンの職員は元冒険者であったり、国家試験をクリアして資格を得てようやくなれる職であり、公務員として扱われています。

 

 その為、職員による汚職がメディアによって世間に流れると猛バッシングが起こりましたね。政府はダンジョン職員による汚職を重く受け止め、ダンジョンに関わる者全ての洗い出しを実行。

 

 すると、出るわ出るわと汚職した職員が発覚。多くの職員が停職や解雇処分を下されました。

 

 仮にも公務員ですからね。お金欲しさに民間に魔石を流したりすれば、重く処罰されるのは当然です。解雇だけで済んだ者が少ないと聞くと政府の怒りがどれ程かよく分かるでしょう。

 

 全て私たちが関与しているんですけどねー。

 

 はい。職員に汚職させたのも私たち。メディアに汚職をリークしたのも私たち。世間の声を誘導し政府を動かしたのも私たちです。

 

 私たちの目論見通りにダンジョン職員のポストに空きが出来ました。組織と関わりのある人間をダンジョン職員に置く事が出来たので、ここまで予定通りだったのですが……。

 

 思いの外、職員が処分されたせいで一時的ではあると思うのですが、職員不足によって管理が間に合っていないという状況に陥っております。なので、受付が遅いとか換金が遅いとか責める資格は我々にはないんですよね。

 

 そんな訳で1時間近く換金所で待たされた末に、チン代様とピラ美様に明日の待ち合わせ場所を共有して、ダンジョンでお二人とは別れました。

 

 お二人なら逃げ出す事はないでしょう。活躍を期待している事と、成果を出したチン代様とピラ美様と出来る日を楽しみにしていますと、社交辞令で言うと私が引くほど燃えていましたからね。

 

 明日からやる気満々で働いてくれる事でしょう。そのやる気がいつまで続くかは不明ですがね。

 

 という訳で、ダンジョンを後にした私たちがその足で向かったのは事務所です。梓さんは今すぐにでもホテルに向かいたい様子でしたが、私にはまだ仕事が残っていましたからね。

 

 急に入ってきたレヴィ様からの依頼はともかく、今日中に済ませておかないといけない仕事の連絡もあります。餌やおやつを前に必死に我慢している犬のような梓さんを引き連れて、事務所にて仕事をしている訳なのですが……。

 

「どうしました梓さん」

「……分かってるくせに……」

 

 お預けさせたままで、かれこれ30分ほど待たせてしまっています。いつものように私の後ろに立って控えていますが、いつも以上に視線を強く感じますね。

 

 ボスとして───男として、彼女の望みを叶えてあげたいのですが、仕事が片付くまでもう少しかかりそうです。このまま待たせるのも可哀想ですね。

 

「私の仕事はもう少しかかりそうです」

「……うん……」

「なので、先にシャワー浴びて待っていてください。梓さんが浴室から出てくる頃には終わっているでしょう」

「……逃げない?」

 

 組織の表向きの商会として借りている事務所ですが、研究であったり組織の仕事の段取り等で家に帰れないなんて事は多々あります。

 

 なので、休憩室であったりシャワーだったりはしっかりと完備しています。なんだったらこの事務所を家として使える程度には環境を整えていますね。

 

 そんな訳で、梓さんに仕事をしている間にシャワーでもどうかと提案しましたが、私が逃げないか心配しているようです。そこまで信用出来ませんかね?

 

 梓さんからすればダンジョンから出れば直ぐにご褒美だと思いますもんね。これは私の落ち度です。

 

「約束します。私は逃げませんよ。今日は梓さんを抱くつもりでいるんですから……」

「っ───!!ボスぅぅぅ!」

 

 今すぐにでも飛びかかってきそうな梓さんを手で制止します。

 

「この場でしてもいいですが、まずは汚れを取りませんか? 初体験が汚れたままは嫌でしょう?」

「はい!僕はシャワーに行ってきます!!」

 

 ビシッと敬礼した後、梓さんが部屋から出ていきます。スキップでもしそうなくらいご機嫌でしたね。

 

「さて、待たせる訳にはいきませんのでさっさと済ませましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇◆◇

 

 胸がドキドキしているのが分かる。今か今かと、その時がくるのを待ち望んでいる僕がいる。早く早く早く早く早く早く早く早く早く。

 

 もう待ちきれない。ずっと我慢してきた。だから早くって。心と体が欲しくして仕方ないって催促してる!

 

「まだかな」

 

 薄暗い寝室のベットでポツンと一人。ボスはまだ来ていない。少し離れたところで聞こえるシャワーの音が僕の期待を高まらせる。

 

『約束します。私は逃げませんよ。今日は梓さんを抱くつもりでいるんですから……』

 

 あの言葉で僕のアソコが濡れたのが分かった。それを知られたくなくて急いでシャワーを浴びて、こうして待っている間にも僕はまたボスの言葉を思い出して濡らしている。

 

 好き。

 

 大好き。

 

 ボスの事が好きで好きでたまらない。

 

 たとえボスが純潔でなくても、他に愛している女がいても僕の想いは変わらない。ずっと一途に愛し続ける。そう()()()()()()誓ったんだ。

 

 「好き」

 

 ボスは他の男と違う。

 

 僕の事を汚らわしいものとして見ない。僕の事を大事にしてくれる。僕を頼ってくれる。必要とされていない僕を必要としてくれる。僕に生きる意味をくれた。

 

 好きなんて言葉では片付けられないくらいボスの事が好き。

 

「あっ……」

 

 シャワーの音が聞こえなくなって、少しして扉が閉まる音がした。

 

 ボスがシャワーから出た。もう直ぐ。もう直ぐボスとセックスできる。

 

 ドクンドクンって胸が強く鼓動してる。

 

 まだ?まだ?まだ?まだ?

 

 何秒経ったかな?5秒?それとも10秒?もしかして1分?分からない。時間感覚さえ麻痺してる。

 

「っ!」

 

 寝室の扉が開いてボスが部屋に入ってきた。下はズボンを履いていたけど、上半身は裸。他の男とは違う、鍛え抜かれた体。

 

「ボスぅぅぅ!!」

 

 気付けば体は動いていた。ボスの事が欲しくして仕方ない。ボスを押し倒して……セックスして、いっぱい愛し合って!

 

「困った子ですね」

 

 ボスに向かって飛びついた僕を優しく受け止めて、その腕で抱きしめてくれた。暖かい。心が満たされるみたい。見上げればボスの顔が映る。芸術品のような美し過ぎる御顔。

 

「今から私は梓さんを抱きます。構いませんね?」

「……はい」

 

 僕のアソコはいつだってボスのチンコを受け入れられる。この体はもうボスのものだから!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その日、僕は処女を卒業した。

 

 




濡場はいずれ書く。そう固く決心した作者であった。
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