イナズマイレブンGO 紅蓮の翼   作:シキDX

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第二十八話 流星の兆し

 ゴッドエデンから帰還した雷門中のグラウンドには、以前にも増して熱い活気が戻っていた。本当のサッカーを取り戻した白竜たちとの死闘は、イレブンの魂を一段上のステージへと押し上げていた。

 

「行くぞ、天馬!」

 

「来い、コウ!」

 

 俺と天馬は、火花が散るような激しいボールの奪い合いを繰り広げていた。

 

 (……浅い。踏み込みが、一歩足りない!)

 

 強引に抜き去ろうとした瞬間、天馬の鋭いカットにボールを奪われた。

 ゴッドエデンに行く前は鍛えれば鍛えるほどぐんぐん成長していたが、今の自分はまるで錆びついた機械を動かしているような、妙なもどかしさに包まれていた。

 

「ああっ、くそっ!」

 

 思わず地面を蹴る俺。その様子を、ベンチの前で腕を組んでいた鬼道監督が見逃さなかった。

 

「コウ、そこまでだ」

 

 監督の鋭い声に、練習が止まる。俺は荒い息を吐きながら監督の前に立った。

 

「今のプレイは何だ。焦りから動きが硬くなっている。本来のお前のリズムじゃない」

 

「……わかってます。でも、今のままじゃダメなんだ」

 

 鬼道監督は静かに諭すように言った。

 

「ゴッドエデンへ行く前までのお前の成長は、ある種、異常なまでの速度だった。それは認める。だが、成長には停滞期も必要だ。焦って自分を見失えば全てが無駄になる」

 

「……異常な、成長……」

 

「焦る必要はない。今は足元を固めろ。お前の真価は、その先にあるはずだ」

 

 監督はそう言って背を向けたが、俺の胸の中のモヤモヤは晴れるどころか、さらに深く沈殿していった。

 

「コウ……」

 

 天馬が心配そうに駆け寄ってくるが、俺は無理に笑って見せるしかなかった。

 

「大丈夫だよ、天馬。……ちょっと、考えすぎただけだ」

 

 次の試合が迫る中、俺の心には「自分自身の力」への疑念という、深い影が忍び寄っていた。

 

 *

 

 翌日、雷門中サッカー部ミーティング室。

 張り詰めた空気の中、教壇に立つ鬼道監督が、次なる戦いの幕開けを告げた。

 

「準決勝の対戦相手が決まった。……幻影学園だ」

 

 その名が出た瞬間、静まり返っていた室内で、一際大きな衝撃が走った。

 

「なっ……! 幻影学園!?」

 

 天城先輩が、椅子を鳴らすほどの勢いで身を乗り出した。その顔は驚愕、あるいは隠しきれない動揺に染まっている。

 

「天城先輩? 知り合いなんですか??」

 

 天馬が不思議そうに尋ねるが、天城先輩は苦しげに視線を落とし、言葉を濁した。

 そんな中、顧問の音無先生がモニターを起動させる。映し出されたのは、幻影学園の選手達のデータだった。

 

「幻影学園……その名の通り、彼らは変幻自在の攻撃を得意としています。特に注意するべきはチームキャプテンの9番『真帆路 正』」

 

 モニターには、特徴的な赤い髪の少年がアップになる。鋭い眼光と、どこか全てを見透かしたような無表情。

 

「彼の放つ必殺シュート『マボロシショット』は……これまで一度も止められたことがありません。」

 

「止められたことがない……!?」

 

 俺は思わず息を呑み、三国先輩も厳しく眉を寄せた。

 

 音無先生の説明を聞きながら、俺は自分の左腕にあるリストバンドを無意識に握りしめていた。

 昨日の練習でのもどかしさが、再び胸の奥で疼き出す。

 今の俺は幻影学園に対抗できるのだろうか……。

 

 *

 

 ミーティングを終え、雷門イレブンの練習はより一層の激しさを増していた。準決勝に向けて全員の意識が研ぎ澄まされる中、ただ一人、天城先輩だけが「幻」に足を絡め取られたように、動きを鈍らせていた。

 軽やかなステップで天城先輩の横を抜き去る狩屋。普段なら体格差を活かして止めるはずの天城先輩が、今はボールにすら触れられず、呆然と立ち尽くしている。

 抜いた側の狩屋は大喜びだが、それを見守る周囲の空気は重い。

 

「……天城先輩、さっきから集中できていない気がする」

 

「ああ、これは見過ごせないな。霧野はどう思う?」

 

 三国先輩の問いに、霧野先輩も厳しく目を細めた。

 

「……何かを深く考え込んでいるようだけど、このままじゃ守備に大きな穴が開く。……嫌な予感がするな」

 

 その懸念は、最悪の形で現実となる。

 鬼道監督の鋭いホイッスルが鳴り響いた。

 

「天城。……そこまでだ。グラウンドを出て、今日は帰宅しろ」

 

「なっ……! 監督、俺はまだやれるド!」

 

 必死に食い下がる天城先輩だったが、鬼道監督のゴーグルの奥の瞳は冷徹だった。

 

「今の貴様に教えることは何もない。自分自身の迷いを、フィールドに持ち込むな。……行け」

 

 事実上の「戦力外」宣告。

 天城先輩は拳を震わせ、苦しげに顔を歪めたが、やがて力なく肩を落とした。背負った大きな背中が、今は驚くほど小さく見える。そのまま一言も発することなく、天城先輩はグラウンドを後にした。

 

「監督、ひどすぎますよ! 天城先輩、あんなに悩んでいるのに……!」

 

 天馬が駆け寄り、食ってかかる。だが、神童キャプテンがその肩を制した。

 

「天馬、やめるんだ。監督だって、突き放したくてやっているわけじゃない」

 

「でも……!」

 

「……天馬。俺たちが今、先輩に何を言っても火に油を注ぐだけだと思う」

 

 

俺は、天城先輩の消えていった校門の方を見つめながら、静かに口を開いた。

 

「だから俺たちに今できるのは信じて待つだけだ」

 

 俺の言葉に、神童キャプテンも重く頷いた。

 自分自身も少々停滞している身だ。だからこそ、天城先輩が抱えている苦しみが少しはわかる気がする。

 

「……練習を再開するぞ」

 

 神童先輩の呼びかけに、天馬もようやく唇を噛んで頷いた。

 不安を抱えたまま、雷門イレブンは再びボールを蹴り始めた。フィールドを舞う風は、どこか冷たく、湿っていた。

 

 *

 後日、俺と天馬、信助の三人は、病院へ向かう剣城の背中をしつこく追いかけていた。

 

「待てよ剣城!速いって!」

 

「……俺は兄さんのお見舞いについて来いなんて一言も言ってないぞ」

 

 剣城は振り返りもせず、心底迷惑そうに溜息をつく。だが、天馬はそんなことお構いなしに、バックから一冊の本を取り出して振ってみせた。

 

「勝手にしろって言ったし!俺最新のサッカーマガジン買ってきたよ!」

 

「俺はクッキー!」

 

「僕はみかん!」

 

 俺たちは見舞いの品をそれぞれ見せると、剣城はようやく足を止めた。

 

「……勝手にしろ」

 

 ぶっきらぼうに吐き捨てて再び歩き出す剣城。だが、その足取りは心なしか、さっきよりも少しだけ緩やかになった気がした。俺たちは顔を見合わせ、ニヤリと笑ってその後を追った。

 

 *

 

 優一さんの病室に入ると、そこには白衣を纏った医師と優一さんの姿があった。

 

「やあ京介。それに天馬くん達も来てくれたのか」

 

 優一さんは俺たちの姿を見つけると、いつもの穏やかな笑顔で迎えてくれた。その顔には、病室の空気を感じさせない力強い光が宿っている。

 

 

「先生、兄さんの具合はどうなんですか?」

 

 剣城が少しだけ身を乗り出して尋ねると、医師は満足そうに手元のカルテを叩いた。

 

「ああ、京介くん。優一くんは今までリハビリを頑張っていたんだぞ。以前よりだいぶ良くなってきてるんだ」

 

「本当ですか!?」

 

 天馬が自分のことのように声を上げる。

 

「弟が頑張っているんです。俺も負けてはいられませんよ」

 

 優一さんは、自分の脚を見つめながら笑った。その言葉の重みに、俺たちは一瞬、言葉を失った。剣城のために全てを背負って一度は夢を諦めた人が、今、再び自分の足で立つために戦っている。

 

「さて、じゃあ今は診察中だ。面会はもうちょっとだけ待ってくれるかな?」

 

 医師の言葉に、剣城は深く頭を下げた。

 

「はい。よろしくお願いします」

 

 剣城のその礼儀正しい態度は、兄を信じ、医師にすべてを託す「弟」そのものの顔だった。俺たちもそれに倣って静かに会釈し、剣城の後を追って病室を後にした。

 

 *

 

 診察が終わるまでの時間を潰そうと俺、天馬、信助の3人は病院の中庭へ向かった。手入れの行き届いた芝生と、春の柔らかな日差し。そこには、一人の少年がベンチに座っていた。

 オレンジ色の髪をした、俺たちと同い年くらいの少年だ。彼は俺たちの姿を見るなり、パッと顔を輝かせて駆け寄ってきた。

 

「ねえ、キミたち雷門サッカー部の子?」

 

「えっ、ああ、そうだけど……」

 

 戸惑う俺たちをよそに、彼は確信に満ちた笑みを浮かべる。

 

「やっぱり! キミは松風天馬くんに、不知火恒陽くん。それに西園信助くんだ。でしょ?」

 

「ええっ、よく分かったな!」

 

 俺が驚くと、彼は得意げに胸を張った。

 

「僕、サッカーが大好きでホーリーロードをずっと見てるんだ。だからキミたちのことも知ってるよ」

 

「本当!? 嬉しいなぁ!」

 

 天馬が素直に喜ぶと、少年は、まるで宝物の話をするように言葉を続けた。

 

「うん、いいよね。キミたちのペガサスにフェニックス! 木戸川清修との試合もすごく熱かった。……サッカーが好きなだけやれるなんて、羨ましいよ。僕、今はちょっとサッカー止められちゃっててさ」

 

「キミ、ここに入院してるの?」

 

 天馬の問いに、太陽は少しだけ視線を落としたが、すぐに明るい顔を作った。

 

「うん。ちょっとした検査だけどね。……あ、僕の名前は『雨宮太陽』。太陽って呼んでよ!」

 

 太陽。その名の通り、彼からは病室の暗さを感じさせない、不思議な温かさとエネルギーを感じた。

 

「ねえ、キミたちはどうしてサッカーを始めたの? 憧れの選手とかいるの?」

 

「いるよ! 十年前、俺の命をサッカーで救ってくれた人がいるんだ」

 

 天馬が熱く語る。俺も自分の理由を話そうと口を開きかけた、その時だった。

 

「いっ……!?」

 

 太陽が急に俺たちの後ろにある入り口を見て、顔を引きつらせた。

 

「見つかる……! 隠れて!」

 

 太陽が素早い動きで近くの生垣に身を隠す。俺たちも釣られて反射的にその影に飛び込んだ。

 

「太陽くん! 太陽くーん! どこにいるのー?」

 

 白衣の看護師さんが、困り果てた様子で名前を呼びながら通り過ぎていく。彼女の足音が遠ざかるのを待って、太陽は大きく安堵の息を吐いた。

 

「ふぅ……危なかった。勝手に抜け出したのが見つかったら、また怒られちゃう。急いで病室に戻らないと!」

 

「あ、おい! 大丈夫かよ」

 

「平気平気!」

 

 太陽は風のように病室の方へと駆け戻っていった。俺たちも、彼が心配で思わずその後を追いかけた。

 

 *

 

 太陽の病室に滑り込んだ俺たちは、彼と一緒に「ふぅ……」と胸をなでおろした。

 

「よかった、間に合ったよ……」

 

 太陽が安堵したのも束の間、廊下からバタバタと慌ただしい足音が近づいてくる。太陽は「まずい!」と反射的に天馬の背後に隠れた。

 

「太陽くん! また勝手に病室を抜け出したのね?」

 

 ドアを開けて入ってきたのは、さっきの看護師さんだった。彼女は腰に手を当てて、呆れたように太陽を見つめる。天馬の後ろからひょこっと顔を出した太陽は、バツが悪そうに笑った。

 

「あはは……バレたか。だって、ずっと寝てばっかりで退屈なんだよ」

 

「ダメよ、そんなこと言っちゃ。先生がどれだけ心配してると思っているの?」

 

 看護師さんは溜息をつくと、俺たちの方を見て申し訳なさそうに頭を下げた。

 

「あなたたちもごめんなさいね。この子が迷惑をかけてしまって」

 

「いえ、そんな!」

 

 天馬が慌てて手を振る。看護師さんは「とにかく、ちゃんとベッドに入って大人しくしててね」と太陽を促し、太陽も「はーい……」と今度は素直にシーツの中に潜り込んだ。

 嵐が去ったような静寂が病室に戻る。俺はふと、時計の針が診察終了の時間を回っていることに気づいた。

 

「天馬、信助。そろそろ優一さんの面会時間だぞ」

 

「あ、本当だ! 急がないと」

 

 俺の言葉に天馬たちが立ち上がる。太陽は名残惜しそうに枕から顔を上げた。

 

「そっか……残念だなあ。もっとみんなとサッカーのこと話したかったのに」

 

「悪いな、太陽」

 

「ねえ……また遊びに来てくれる? 僕、ここに来たばっかりで、まだ友達が少なくてさ」

 

 少しだけ寂しそうに笑う太陽。その瞳に映るサッカーへの純粋な情熱は、俺たちと同じ、いや、それ以上に熱いものだった。

 

「おう、当たり前だろ! 元気になったら、今度はグラウンドでサッカーしようぜ!」

 

 俺が拳を突き出すと、太陽は目を見開いて、それから今日一番の笑顔を見せた。

 

「退院したら、俺の友達もたくさん紹介するよ!」

 

 天馬の言葉に、太陽は力強く頷いた。

 

「うん、楽しみにしてる。……次の試合、テレビの前で全力で応援するよ。頑張ってね、みんな!」

 

「ああ、行ってくる!」

 

 太陽に手を振り、俺たちは病室を後にした。

 病院の中庭に差し込む太陽の光が、今はなんだか俺たちの背中を押してくれているような気がした。

 

「……あいつ、太陽って名前、ぴったりだったな」

 

 俺の独り言に、天馬と信助が「うん!」と元気よく答える。

 新しい友達との約束。そして、待っている仲間たちとの決戦。

 俺たちは再び、優一さんの待つ病室へと足を速めた。

 

 *

 

 その日の夜。

 病院から戻った後も、俺の心は晴れなかった。焦りに突き動かされるように、俺は一人で河原の練習場へと向かい、暗闇の中でボールを蹴り続けていた。

 

「……くそっ、これじゃあいつかみんなに置いてかれちまう……!」

 

 荒い息を吐き、膝に手をついたその時。土手の上から見覚えのある二人の影が声をかけてきた。

 

「そんなに自分を追い込んじゃいけないよコウ」

 

「そうそう。疾風怒濤の勢いもいいけれど、時には休息も必要さ」

 

 そこにいたのは、ヒロトおじさんとリュウジおじさんだった。

 仕事で忙しいはずの二人がなぜここにと驚く俺に、リュウジおじさんはニヤリと笑った。

 

「鬼道くんから連絡があってね。教え子が壁にぶつかっているから、少し様子を見てやってほしいってさ」

 

「鬼道監督が……」

 

 監督は、俺が1人でずっと悩む事を見越して、この二人を呼んでくれたんだ。

 

「俺、あの島から帰ってきてから調子悪くてさ。前なら無限に強くなれるような気がしたんだけど今は……」

 

 俺の告白を、ヒロトおじさんは優しく受け止めた。

 

「そういう時は、一度サッカーから離れて気分転換をするのが一番なんだけど……でも、今の君にそんなことを言っても納得しないよね」

 

 ヒロトおじさんは俺が持っていたボールを拾い上げると、土手の下に降りてきたリュウジおじさんにひょいと投げ渡した。

 

「悪いけど僕に向かって、思い切りシュートを打ってほしい」

 

「なるほどね。『百聞は一見にしかず』。言葉で語るより、見せたほうが早いってわけだ」

 

 リュウジおじさんは慣れた足取りで距離を取る。ヒロトおじさんは俺の隣に立ち、夜空を見上げながら言った。

 

「コウ、今から僕の必殺技を君に伝授するよ」

 

「それって……」

 

「行くよ!」

 

 リュウジおじさんの叫びと共に、禍々しい光が爆発した。

 

「『アストロブレイク』!!」

 

 星を砕くような衝撃波を伴ったシュートが、猛烈な勢いでヒロトおじさんへと迫る。

 だが、ヒロトおじさんは動じなかった。

 

「コウ。君は今、前に進めなくなってるんじゃない」

 

「え?」

 

「君は今まで“真っ直ぐ”進みすぎたんだ」

 

ヒロトおじさんは夜空を指差した。

 

「流星はね、ただ真っ直ぐ落ちてくるわけじゃない。空気とぶつかりながら軌道を変えながら、それでも前に進む。それが――」

 

 鋭く地を蹴って高く跳躍すると、夜の闇を切り裂くような閃光を纏い、空中でボールを捉えた。

 

「『流星ブレード』!!」

 

 放たれた光の刃は、「アストロブレイク」を正面から跳ね返し、夜空を裂く流星のような軌跡が一直線にゴールへ突き刺さる。ゴール裏の金網が悲鳴を上げ、凄まじい風圧が俺の頬を撫でる。

 

「……すげぇ。二人とも、なんてシュートだ……」

 

 呆然とする俺に、着地したヒロトおじさんが微笑む。

 

「君のプレイスタイルにも、きっと合った技だと思う。……どうかな?」

 

「でも今の俺は……」

 

 思わず弱音が漏れそうになる。

 すると、リュウジおじさんが歩み寄り、意地悪そうに目を細めた。

 

「へえ……もしかしてコウ、自信がないのかな?」

 

 その揶揄いに、俺の心に火がついた。

 

「こ、これくらいすぐにモノにしてやる!」

 

 そうだ。迷っている暇なんてない。俺には本当のサッカーを取り戻す使命があるんだ。

 

「よし。じゃあ、少しだけ付き合うよ。覚悟はいいかい?」

 

 ヒロトおじさんの優しい、けれど厳しい指導が始まった。暗い夜空に、何度も流星が描かれる。

 俺はもう止まらない。流星みたいに、前に進むだけだ。

ホーリーロード編までの設定集とか欲しいですか?

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