人類滅亡まであと365日…   作:ムジカ

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第2話 大宇宙からの使者

『鎮守府まではまだまだ時間がかかるか。』

ひとりぼっちの帰還。先には水平線しか見えないがとにかく進む。

ボン!

その時、私の主機は停止した。

敵艦隊を振り切るために無理をしすぎたのだろう。

『はぁぁぁぁ、これじゃ提督のところへ行けないじゃん…』

どうしたものかと考えていると、後方から艦影が近づく。

『くっ、こんな時に…』

しかし謎の艦影はなぜか攻撃してこない。

鈴谷が攻撃をするか迷っていると謎の艦は通信をしてきた。

 

『こちら地球連邦防衛軍宇宙海軍所属 BBY-01 ヤマト、こちらに攻撃の意思はない。繰り返す、こちらに攻撃の意思はない。』

 

『ヤマト』って言ったっけ。男の人の声だけど、深海棲艦が現れてからは遠洋にに民間船はいないし、誰なんだろう。

なんかよくわからないこと言ってたし、信用できるかわからないけど、今は賭けてみるしかないか。

 

『そういうことなら手伝ってくれない?機関が止まって動けないんだよね』

 

『了解、曳航するのでそちらへ向かう。』

 

どうやら本当に敵意がないようだ。『ヤマト』と戦闘にはならないと分かると鈴谷は少し安堵した。

 すると艦娘が近づいてきた。

『男の、艦娘?あれは、三連装砲?しかも戦艦クラスの大きさの』

 

 

鈴谷は疑念と共に主砲を『ヤマト』に向ける。

 

 『あなた何者?』

 

そうするとヤマトは両手をあげて近づいた。

 

やっぱり警戒されているのかなとヤマトは思った。

 

『先程言った通り敵意はない。心配ならそのまま主砲を向けてもらっていても構わない』

 

『わかった、信じるよ。君は追っ手の類ではなさそうだからね。』

そう言うと鈴谷は主砲を向けるのをやめた。

 

『私は鈴谷、よろしくね』

 

『ヤマトだ。こちらこそよろしく。』

 

『はい、もやい』

『ありがとう』

 

もやいを受け取るとヤマトは曳航を始めた。

 

そのすぐあとだった。

 

 

砲弾が2人の間を掠め、その衝撃でもやいがきれる。

 

『奴らがその損傷の原因か?』

ヤマトは小破した鈴谷を見つめ、質問する。

 

『そう、奴らが深海棲艦、人類の敵。どうする?私は動けないけど…』

 

『なら俺が前に出る』

 

『よし!それじゃ援護は任せといて!』

光の速度で作戦が決まった。

 

さてと、敵艦隊の陣容は…

巡洋艦2、駆逐艦1

 

たった3隻か。

全艦、第一種戦闘配置、砲撃戦用意!

 

ショックカノンへのエネルギー伝導終わる

照準誤差修正、発射準備よろし!

妖精たちの怒号が響くとヤマトはすぐさま号令を出した。

 

『撃てぇ!』

 

 9本の青色光線が1隻の深海棲艦を貫く。すると敵艦隊の砲撃が止んだ。

 

 あまりに常識はずれな攻撃に流石の深海棲艦たちも理解が追いついていなかったのだ。

 

 『そこだ!』

 鈴谷はその隙を逃さずに砲撃

 残りの2隻に命中すると、魚雷に誘爆、瞬く間に敵艦隊は海の底へと消えていった。

 

 

 

 

『今のは何!レーザーみたい!』

鈴谷は興奮のあまり状況を忘れていた。

 

『そっちこそ、どんな射撃の腕をしてるんだよ!』

それはヤマトも同様だった。

 

『アッアノ…エイコウシナインデスカ?』

 

とアナライザーが聞くまで2人は今まで何をしようとしていたのか忘れていた。

 

『そっか、すっかり忘れてた、ありがとうアナライザー』

 

『妖精がロボット…てかどうする?さっきのでもやいは全部使っちゃったよ?』

 

『うーん、これ持てるか?』

 

そしてヤマトはロケットアンカーを差し出した

 

『重っ、こんなの持ち続けられるわけないじゃん!』

 

『何か他にいい手はないかな…』

 

『そっか、手があるじゃん!』

 

『ゑ?』

 

 

『手、繋げばいいじゃん?///』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『柔らか』/『ゴツゴツしてるなぁ』

2人は心の中で思った。

 

『そう言えば、仲間の艦隊はいないのか?』

 

『いたよ。私をさっきの奴らから逃すために囮になったけど…』

 

『何があったんだ?』

 

『敵艦隊の中に新型がいて、そいつのせいで、みんなやられて…私だけでもって…提督に奴のことを知らせなきゃって』

 

『だから私は絶対に鎮守府に戻らなきゃ行けない。』

 

『何より鎮守府のみんなに早く会いたいし…』

 

『それじゃ急がなきゃだな』

 

 

 そう言うとヤマトはエンジンを少しだけふかした。

 

『きゃっ!何この速度!40ノット超えてるじゃん!』

 

『ヤマト、あなた本当に何者なの?』

 

『それを話すと長くなるが…』

 

『教えてくれるの?やったぁ!』

 

話をしているうちに気づけば鎮守府…つまり日本が見えてきた。

 

 

『呉、呉に入港して』

 

 

『呉ね、了解』

 

たく、俺はタクシーかよ…と思いつつヤマトは速度を落とし入港の準備をした。

 

 到着すると鈴谷は執務室へと向かっていった。

おそらく新型『姫級』のこと、そして俺のことについて報告を行なっているのだろう。

 

しばらくすると提督と思しき男が出てきた。

年はヤマトと同じくらいだろうか…

 

『ヤマトくん…と言ったかな、うちの鈴谷が世話になったようだし礼をしたいのだが…』

 

『それはありがたいが、いいのか?』

 

『もちろんだ。では行こうか』

 

すると俺はゲストルームへと案内された。

 

『今は我々も余裕がなくてね、こんなものしか出せないが…』

 

そう言って出されたのは乾パンとインスタントの紅茶だった。

 

『今の日本には、こんなものしか用意できないのか?』

 

『不満だったかな?』

 

『いや、そういうわけではなく…何があったのかと思い』

 

『鈴谷からは聞いていないのか…まあいい。』

 

『我々人類が深海棲艦との戦争状態にあることは知っているね』

 

『はい…人類の敵と』

 

『深海棲艦と呼ばれる新たな人型知的生命体が現れたのは今から約一年前のこと』

 

 『彼女たちを最初に確認したのは東南アジア…レイテ沖だった。当時そこで見つかったクリスタル状の新物質と謎のオーパーツ、それの調査に来ていた艦隊と鉢合わせになり戦闘になった。

 そう、悲しいことに奴らは我々人類に敵対的だったのだ。レーダーにも映らない彼女たちを前に現在の人類ではどうしようもなかったのだ。

護衛艦隊が囮となるしか調査隊を返す方法がないほどに…

そして調査艦隊の持ち帰った研究成果は戦争の常識を変えた。』

 

『それこそ艦娘という新たな"力"を生み出す技術だ…』

 

『そして現れた"君"という存在、君は何者なんだ?ヤマト君その力を何に使う?』

 

俺には…わからない。

でも困っている人々が、そこにいるなら…!

 

『俺の力、あなたのもとで存分に振るってくれ!』

 

バンッ

 

ゲストルームの扉が勢いよく開かれる。

 

『ほっ報告します!霧島の艦隊が帰還しました!』

 

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