現代パロな多重クロス世界だと思ったらゴジュウジャーな仮面ライダーの世界でもあった件   作:名無しのモンスター

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指導相手が美少女かおじさんのどちらかかと思った? 残念、イケメンでした‼︎

……悪かったな、今回のサブタイトルが健全でやらしい感じの筋トレ用教材みたいな文で。


いっしょにとれーにんぐ(仮面ライダーver.)

 

 とある森の奥地にて、俺とウィックスは今、同じ転生者でクラスメイトで仮面ライダーの優一こと仮面ライダーヴァルバラドの指導の元、ウィックスの力に慣れるための特訓をしていた。

 駆け上がりながらスプレードモードのウィックスガンソードを横薙ぎに振るえば、ヴァルバラドはヴァルバラッシャーの柄の部分を盾代わりとして受け止めた。

 その隙を狙って右脚で蹴り上げようとするが、優一はそれに気づいたのか即座に後退。俺の蹴り上げを回避した。

 

「そこ‼︎」

パタンッ!!

 

 そこにすぐさま銃形態──フォールディングモードに変形させたウィックスガンソードの銃口から光の熱弾を連続で発射させた。

 だがヴァルバラドはそれを想定していないわけではなく、後退からの着地をした途端にヴァルバラッシャーを横薙ぎに振るい、全ての弾丸を弾き、後方の地面へと被弾させた。

 

「まだまだ‼︎」

バサッ!!

 

 それでも負けじと、俺はウィックスガンソードをスプレードモードへと変形させ、もう一度ヴァルバラドとの距離を詰めるべく駆け上がった。

 そして一気に距離を詰めていったのと同時に、突進するようにウィックスガンソードの刃を突きつけたが、ヴァルバラドがまたもやヴァルバラッシャーを盾にして防いだ。

 それでも攻撃をやめず、一度ウィックスガンソードをヴァラバラッシャーから離し、一直線に振り下ろす。

 それによる弾みでヴァルバラドが微かに後退りしたのを見て、俺はすぐさまウィックスガンソードを地面に突き刺し、それを支柱として持ちながらヴァルバラドに飛び蹴りをする。

 

「フンッ‼︎」

「ぐあっ⁉︎」

 

 が、それすらも想定していたのか、ヴァルバラドは流れるように容易く回避し、俺の右腹部に蹴りを入れてきた。蹴られた弾みでウィックスガンソードを引き抜いてしまい、そのまま横転しながら吹っ飛ばされてしまった。

 

「クッ……‼︎」

 

 俺はすぐさま立ち上がり、ウィックスガンソードを改めてヴァルバラドに向けて構えた。

 が、一方のヴァルバラドは何故か構えを解き、俺を見て溜め息をついてきた。オイ、なんだその反応は。俺の動き、そんなに酷かったん?

 

「攻撃を止められたり回避されたりして、すぐに攻撃を仕掛けたのは悪くなかった。だがな、相手の反撃を計算に入れていないのが甘い。常に次の展開を読み、守りを固めながら攻めろ。そうじゃないと、今みたいに無闇攻撃に集中していたせいで、俺に蹴り飛ばされるという反撃を受けてしまったじゃないか」

「ウグッ……」

 

 相手に反撃される事を考えていない、か……ごもっともです。

 確かに俺は『反撃される可能性を考慮せず、ただ相手に攻撃を入れる』事と『相手に反撃させたり隙をすぐに狙って攻撃する』事だけを考えて行動していた。

 だからそれを考慮しないで、間髪入れず攻撃を仕掛けていたせいで、周りが見えずさっきのように反撃されたんだよな……

 

「けど、相手の反撃を考えての守りながらの攻撃だなんて、一体どういう風にやればいいっていうんだよ……」

「相手の動きを見ろ。攻撃を仕掛けてくる仕草をしていたら、防御の姿勢に入る事も考慮し、次の行動はどうするべきかを考えろ。ただ単に攻撃し続ける事だけを考えるな」

「いや覚えなきゃいけない事が多いな⁉︎」

 

 攻撃のタイミングとか、相手の動きの読みとか、防御の切り替えとか、それら全部を考えながら闘えって……ベテランじゃないとできなくね⁉︎ 仮面ライダーのベテランがどんなのかなんて知らんけど‼︎

 いやでも、それができたらカッコいいんじゃないか? 昭和ライダーっぽく『本当にできる仮面ライダー』って感じがして……(昭和ライダーでもそういう闘いができるか知らんけど)

 

「……ただまぁ、考え続けながら攻撃しろだなんて、本来なら、ぶっつけ本番での戦闘だとなかなか難しいだろうな」

 

 はい、想像するだけでも難しいです。仮面ライダーって大変……いや、やっぱり本家の仮面ライダーでも、時代に関係なくそういう闘い方をやるのは難しいのでは?

 

「だから、お前に合いそうな闘い方を教えてやる」

「俺に合いそうな闘い方……?」

 

 それは一体。そう続けて問いかけようとしたところで、ヴァルバラドが……いや、優一が真っ先にその問いかけに答えた。

 

「深く考えながらの行動はするな。自然体中心で闘え。そうすれば余分な思考で行動を誤る確率は、今よりも減る事だろう」

「自然体、中心で……?」

 

 それってつまり、『考えすぎるな。感じろ』って意味か? あれ? 『考えるな。感じろ』だっけ? でも優一の言葉からして、考える必要もある感じだったけど……

 とりあえず、ドラゴンボールでいう身勝手の極意を意識すればいいのかな? 動きは無理だけど、そういう認識がしっくりくる。無意識状態で行動の隙を少なくしながら動くって感じが、優一のアドバイスと似ている感じだと思うし……

 

「ハァッ‼︎ ……むっ」

「……えっ? アレ?」

 

 気がついた時には、俺はヴァルバラドが振り下ろしたヴァラバラッシャーによる攻撃を、無意識せずに軽々と躱していた。

 いや、あの……ちょっと待って? ホントに待って? 俺、特訓というか闘いの最中だってのに、余計な考え事をしていたんだけど? なのに攻撃を躱せたとかさぁ……

 何かしらのバグでも起きたん? 俺、いつの間にかチーターになってた? 状況が理解できなくて困惑しちゃうんだが……ってか実際困惑してる。

 

「フンッ‼︎ せいっ‼︎」

「えっあっちょっ……えっ?」

 

 そう考えている間にも、俺はいつの間にかヴァルバラドに攻撃されており、それによるヴァルバラッシャーの攻撃を、いつの間にか容易く躱していた。

 いや、我ながらなんで躱わす事ができたんだろう……しかも考え事をしている時に。闘いの最中に何を考え事してんだって話だけどさ……

 

「もうそれなりに動けるようになったのか。やるな、飲み込みが早い」

「いっいや違う‼︎ 実質ウィックスが勝手に‼︎ あいつの意思が俺の意思と共有されているから、あいつがお前の攻撃に気づいて───」

『私は彼が攻撃するタイミングを見極めれてないぞ?』

「……アレ?」

 

 えっ嘘? ウィックスが勝手に俺の身体を使って、俺が攻撃を防げるようにしたんじゃなかったの? もしかしてウィックスも俺が考え事(よそごと)していた時に、お前も余所事をしているって解釈した方がいいのか?

 それってさぁ……

 

「俺達、警戒心が足りなさすぎね? 仮面ライダーとしては闘いの中でそれは良くないよな……? なのに俺、なんでベテラン系のライダーの攻撃を躱せたんですかね……?」

「俺は別にベテランとかそういうわけじゃないんだが……確かに考え事をして闘いに集中できていない時に、初変身から2日目で俺の攻撃を易々と躱せるのはやるな」

 

 俺は心の中でそう呟きながら、相手の視線をまっすぐ受け止めた。変身してまだ2日目だっていうのに、こんなベテランっぽい奴の攻撃を躱せたのはただの運か? それとも、俺の中に何か特別な力が宿ってるのか……?

 いやなんだその厨二病みたいな考え方は。我ながら痛い、精神的にも歴史的(?)にも痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いッ‼︎ 誰か厨二病的思考専門の精神科医を呼んでェッ‼︎

 けど、何はともあれ、特別な力に目覚めたかどうかなんて、そんな甘い考えは危険だ。警戒心を高めて、次の一手に備えなくちゃな。

 

パタンッ!!

 

 そう考えながらも、俺はウィックスガンソードをフォールディングモードに変形させ、駆け上がりながらそのトリガーを引きまくる。

 それによって放たれた光の熱弾を、ヴァルバラドがヴァルバラッシャーを横薙ぎに振るって弾いた事により、攻撃は何一つ通る事はなかった。

 が、こうなる事は予想済みだし、その後のヴァルバラドの行動がどうなるのかの考察もしている。

 

「ハァッ‼︎」

「ほっ‼︎」

 

 ヴァルバラッシャーをフェンシングのように、一直線に突きつけようとしてきたヴァルバラドの攻撃を、跳躍しながらの前転で躱わす。

 そしてその動作をしながら、ヴァルバラドの背中を後ろ蹴りによる飛び蹴りで突き飛ばした。まぁ、踏ん張られた事で微かしか動いてないようだけどな。

 

「フンッ‼︎」

「おっと‼︎」

 

 着地した瞬間に、ヴァルバラドが振り向きながらヴァルバラッシャーで攻撃してきたため、即座にしゃがんで回避。

 そしてすぐさま腹部にウィックスガンソードを突きつけ、トリガーを7回引いて7発全て命中させた。

 ヴァルバラドは火花を受けながら後退していくが、俺が続け様に放った3発の光の熱弾を、ヴァルバラッシャーの柄を盾にしながら防いだ。

 俺が攻撃をやめれば、ヴァルバラド──優一は何を思ったのか構えを解き、フッと微笑んでいるかのような声を漏らした。

 

「難しいとかどうとか言っておきながら、上手く攻撃した後の回避ができたようだな。やはりやればできるじゃないか」

「いっいや、今のは運良く思考できる余裕ができて、上手く回避しながらの攻撃ができたってだけだから……」

「それでも瞬時の判断で、守りながらの攻撃ができている。学習能力はすごいな、お前は」

「そ、それはどうも……」

 

 う、うーん……この闘い、忖度無しの評価をしてもらうための模擬戦なんだよな? なのにそこまで褒めてくれるのか? 優一って、もう少し厳しめのある指導をするかと思ったんだけどな……

 なのにこんなにも褒めてくれるとは思わなかったな……そうなる程に運の良い攻撃ができたって事なのか? う、うーん……優一の考えている事もよく分からんな……

 

『それほどまでに先輩ライダーに褒められたのだ‼︎ 誇りに思うべきだぞ、浩司君‼︎』

「うん、それは嬉しいけど……お前が褒めた場合、ただ全面肯定派だから褒めてるだけという捉え方になると思う」

『何故にッ⁉︎』

 

 お前の性格故にです。まぁ対応が他の人と違ったとしても、素直に褒められるってのは気分がいいけどさ。

 

「だがまだ特訓は終わってないぞ。実際に闘う事もある程度想定しての模擬戦だからな、どちらかの変身が解かれるまで続けるぞ」

 

 その言葉を聞いた途端、俺の身体はピクリと動いた。とある考察が頭の中に過り警戒するようになったからだ。

 

「それって、変身解除した俺からウィックスのディスクを奪い取るんじゃないだろうな……?」

『何ッ⁉︎ そうなのかッ⁉︎』

「……まだ信用されてないのか? 俺」

「いやだって、どちらかが変身解除されるまで闘いを続けるつもりだとさぁ……そう警戒せざるを得ないじゃん。願いを賭けた闘いだしさ」

「それは……まぁそうなんだが……」

 

 いや急に自信を無くすな。確かに警戒される事も想定しているだろうけどさぁ……だからといって、実際に多少のネチネチさで疑われた程度で自信を無くすのはどうかと思うぞ……?

 

「まっまぁお前がその気じゃないのなら、俺はそれを信じてやるよ。クラスメイトで同じ転生者だしさ……ほっほら、特訓の続きといこうぜ? 引き続き指導の程、頼むぜ?」

「あ、あぁ……そうしようか」

 

 これ以上考え込ませるのもアレだったから、無理矢理続きを頼み込む事にした。いくらなんでも警戒されている事を引っ張り続けるのも良くないし、俺も疑い続けるのは良くないと思っているしな……

 

 

 

「よっしゃ、今が奴の呼び出し時だな‼︎」

「えぇ、これを機に奪取させましょうか」

 

デシア・ミラーピエロ・ディスク

ローディング……オーケー、サモン

 

 

 

 ウィックスガンソードとヴァルバラッシャーをそれぞれ振るい、刃同士がぶつかり合おうとした途端……巨大な万華鏡らしきものが、両者の刃を防いできた。

 

「な、なんだ⁉︎」

「これは……他のレガシーライダーかデシアゴーレムの仕業か」

 

 優一がそう呟いたためか、ふと万華鏡の背後に何かがいる事に気づき、そこへと視線を送った。そこにいたのは、これらの鏡を呼び出したと思われる道化師(ピエロ)っぽい見た目の怪人──デシアゴーレムの1体だった。

 半透明のガラス質皮膚が光を乱反射し、周囲に溶け込む幽霊のようなスリムなシルエットが見えている。

 ピエロらしい白い仮面の顔に赤い複眼と歪んだ笑み口が、裏で悪意でも孕んでいるかのような、奇妙な世界の案内役を彷彿とさせていた。

 頭から背に浮遊する小型鏡が回転しており、俺達の攻撃を止めていた鏡も、その中から選んで巨大化させたのだろう。

 そして胸に埋め込まれた巨大円鏡の中央には、レガシーディスクとは異なる色合いをしているディスクが嵌め込まれていた。多分、デシアゴーレム共通のディスクだろう。

 最後に細長手足にガラスの鋭く長い爪、緑銀ボディに黒影模様。これらが鏡の向こうの悪夢を印象づかせている事だろう。

 

「ハッハッハァッ‼︎ ユー達、戦士にしてはなかなかに面白い姿をしているじゃないか‼︎ ミーの鏡達にその姿を映させてもらってから、ユー達がそれになるためのディスクを頂戴するよ‼︎」

「なんだこいつ、スーパー戦隊の怪人並みのネタ感が出てるやんけ」

「スーパー戦隊が何かは知らないが、ユーの印象に強く残ってくれたのなら大歓迎さ‼︎」

 

 褒めてるわけじゃねェよ。何嬉しそうにしてんだよこいつは。

 しかし、ここに来て2回目の実戦か……特訓している最中だから疲れているってのに、なんでこのタイミングで襲撃してくるんだよ。空気読め馬鹿野郎。

 いや、悪役は空気もクソもない奴が多いか。自分達の目的のためなら手段を選ばない組織が大半だし、しゃーない。いやしゃーなくないけど。帰ってもらいたいんだけど。それかくたばれ。いやくたばれ一択だけど。

 

「それよりもー? ミーのミラーとバチバチしててよかったのかい? そろそろデンジャラスだよ?」

「ハァ? 何を言って───」

 

 なんだか意味不明な感じのする発言に耳を疑っていると、俺達の刃を防いでいた鏡が、2枚とも淡く光り始めた。

 そして一瞬だけ、広範囲の光が解き放たれたかと思えば、俺達は何かに飛ばされたかのように押し返されてしまった。

 

「うわぁっ⁉︎」

「くぅっ‼︎」

 

 突然の出来事だった故、奴の鏡にカウンターらしき能力が備わっている事を想定していなかったため、俺達はある程度の距離まで吹っ飛ばされ、態勢を崩され倒れ込んでしまった。

 

「ミーの特大ミラーはね、ちょっとした瞬間のアタックならガードするだけで済ませられるけど、無理矢理プッシュしようとしたり、硬直状態で耐久性をギリギリとブレイクしようとしたりするとこうなっちゃうわけ。今回のはミーが敢えてエクスプレイン……説明しなかったからこそサクセスしたんだけど、次からはビーケアフル、だよ?」

「卑怯な考え方と丁寧なご説明どうも……‼︎」

 

 説明せず罠に嵌めたり、噛ませ犬役みたいに余裕な様子を見せたりして、こいつ中々にウザい性格の設定されてるな……‼︎ けど、あのゲスっぽい性格を見るからに、まだ何か隠している可能性もありそうだ……用心しないと。

 というか、ちょいちょい英単語を挟むんじゃねェ‼︎ その喋り方をされるとこっちがイライラしてくる‼︎ ウゼェ‼︎

 

「………………浩司」

「ん? なんだ?」

 

 突然優一に呼ばれたため、俺はそっちの方を見てみれば……

 彼の身体から、黒い炎……の幻覚が発生しているのが見えた。

 

「さすがの俺も、あいつのようなキャラにはイラッとした。さっさと倒して帰るぞ

「アッハイ」

 

 これ……優一さん、珍しくブチギレてらっしゃる。

 あぁいう喋りと性格を併せ持った敵は地雷なのか……気をつけよ。

 




優一のキャラ、こんな感じだったか……?
リクエストされたオリキャラの設定って、難しいな……
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