現代パロな多重クロス世界だと思ったらゴジュウジャーな仮面ライダーの世界でもあった件   作:名無しのモンスター

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冒頭の一文がめっちゃ長い……(多分意味ないネタバレ)


昨日の事を内緒にしていたんだけど……

 

『ニュースをお伝えします。昨日午後6時頃、脱獄死刑囚と脱獄囚の集団が、ファミリーレストランでの強盗未遂事件で逮捕されました。警察によりますと、事件が起きたのは昨日午後5時30分頃、東京都多重奏町内のファミリーレストランとの事です。脱獄した死刑囚1人と、脱獄囚数人からなるグループが店内に押し入り、客と従業員を脅して金品を要求しました。しかし犯行直後、脱獄囚達全員が突然、原因不明の気絶状態に陥りました。その直後、店内には「謎の仮面の人物」と見られる2人の人物が現れ、死刑囚を取り押さえていました。しかし、死刑囚は白い煙に包まれた直後、姿を眩ませて逃走。仮面の人物達もそれを追ってかその場を立ち去ったという事です。怪我人は出ていません。警察は死刑囚と仮面の人物の行方を追っていましたが、その数分後、手足を固く縛られ、気絶した状態の死刑囚が、1人の少年によって警察に引き渡されました。少年は警察に対し、「懸賞金は匿名で」とだけ告げ、その場を去りました。警察は少年の身元を現在も特定していません。この死刑囚は全国指名手配中で、逮捕により多額の懸賞金が支払われる予定でしたが、少年の強い希望により、受取人は匿名扱いとなりました。警察は、仮面の人物2人についても情報提供を呼びかけると共に、脱獄囚たちの突然の気絶の原因について詳しく調べています』

 

「………………マジか。あの逃げた犯人捕まったのか。しかも脱獄した死刑囚だったなんて……ガチで怖っ」

 

 えーっ……俺は今、寮のテレビにて朝のニュースを見ていたところです。そこでは昨日の夕方に発生したファミレスの強盗事件……俺やひとりもいた現場でのニュースも流れていたというわけで。

 しかし……まさか強盗してきた奴らが全員脱獄囚で、そいつらを纏めていたリーダーが死刑囚だったとはめっちゃ驚きだった。どおりで通報対策とかも徹底していたわけだ。

 しかも評論家とかが脱獄囚だけにあらず、仮面の人物達──優一と斑鳩が変身した仮面ライダーの事で結構話し合っているしね。ハッハッハ………………

 ヤベッ、今でもあの時の事を思い出すと身体がめっちゃ震えてくる。やっぱり俺達が死んでしまう可能性があったじゃねェか、肝めっちゃ冷えてる。

 

「脱獄囚の集団による強盗か……あまりにも不謹慎すぎるな。しかもこの学校の近くだったのかよ……ッ」

「かなり物騒だね……あの時STARRYに来たデシア・ゴーレムとかいう怪人の件も物騒すぎるけど」

「そうだな……死人どころか怪我人も出なかったのが不幸中の幸いだったけど」

「ってか原因不明の気絶状態って何だよ……後、少年に捕まった死刑囚って案外しょぼかったりするのか……?」

「しょぼかったら脱獄されていなかっただろうよ。いや、それどころか酷い事件も起こさなかったと思う」

「それもそうか」

 

 ちなみに俺達があの事件に巻き込まれてしまったって話は、誰にも伝えていません。ルーム仲間のシャロットにも立香にもだ。だって教えたら色々と大変な事になるからさぁ……問答とか色々ね?

 しかし、脱獄囚達を気絶させたあの電流は何だったんだ? 色からしてシャロットのおかげってわけでもないみたいだし……

 というか、そもそもあの死刑囚を捕まえたとかいう少年、彼は一体何者なんだ? レガシーライダーって可能性もあり得そう、というかその可能性が濃厚なんだけどな……

 

「浩司? 随分難しそうな顔でニュースを観てるみたいだけど、大丈夫?」

「えっあっ、すまん。思ったよりも不可解なニュースだったから、色々と考察していたんだ。心配かけて悪かった」

「そう? それならいいんだけど……」

 

 ま、怪我人が出ずに脱獄囚が全員捕まっただけ良しとするか。今は朝飯食って学校行かねェとな。

 

「………………………………」

 

 

 

 

 

 

 シンジケートのアジトとして使われている、とある施設の薄暗い地下室にて。

 玉座とも呼べるその場所に座っているシンジケートの首魁が、1つの携帯型モニターの前で顰めたような表情を浮かべていた。彼等にとって有害となる情報でも得てしまったのだろうか。

 そのモニターに映し出されている彼の部下──デシアゴーレム・トルーパーの1体から報告された情報を聞き終えたのか、フゥッと溜息をつきながら玉座にもたれかかった。

 

「ご苦労。その件は我が独自に対処するとしよう。引き続き、新たなウィッシュディスクとその所持者の調査をせよ」

 

 首魁はそう告げるだけでモニターの電源を切り、右側のドアにて後ろに手を組み突っ立っているトルーパーに、何かしらの飲み物を出すよう指示を送った。

 その様子を見ていた、幹部のウィズラブとキュアリス。顰めたような表情を浮かべている首魁を見て、話しかけるべきか否か悩んでいたようだ。

 だが組織の崩壊阻止の可能性を考慮してか、ウィズラブを中止に意を決して問いかけ始めた。

 

「ふっ不躾ではございますが、随分不服そうなご様子でおられますね。我等が首魁……」

「……そう見えたか」

「あぁその……何かお気に障る事があるのでしたら、俺達がその対処に回りましょうか?」

「いらぬ。寧ろ、まだそうする時ではない(・・・・・・・・・・・)

 

 トルーパーが準備してきたティーセットのカップを手に取り、紅茶を啜りながら、2人の行動に待ったをかける理由(ワケ)を、短く話した。

 

「オリジンディスクの所持者……その3人目(・・・)が見つかったのだ」

「「ッ⁉︎」」

 

 オリジンディスク。ウィッシュディスクの1つで、未だ存在が謎に包まれているディスク。判明している事は、ディスクそのものが言葉を直接話せる事と、それ故に意識を持っている事の2つのみである。

 現在判明しているものの内の1つは立向居 浩司が、もう1つは約1週間前に後藤 ひとりが手にしているため、3人目のオリジンディスク所持者が判明したのは、本来ならばあまりにも朗報というべきだろう。

 だが、それを首魁は素直に喜べない様子でいるらしい。それは何故か。

 

「その上でだ。調査組からの報告によれば、新たに判明したオリジンディスク所持者は、闘いに慣れている様子だったがために、我々が発見するよりも先に活動していたと見ている。何故この時まで彼奴の、そして彼奴の持つオリジンディスクの存在に気づかなかったのか……そんな己に腹が立つな」

「そっそれは……」

 

 ご愁傷様です、と言おうとしたところで口を押さえるウィズラブ。

 長年ウィッシュディスクを手にする事に尽力している首魁にとって、それの見落としは彼自身のプライドが許されない事。そこに飛び火を入れる事は、彼女自身の身の安全を保障されないのと同じ事なのだ。

 それはキュアリスも理解しており、口元を堪えているのが『労いの言葉を掛けたいが返って上司の機嫌を損なわないようにするべき』と考えている何よりの証拠となっていた。

 軽くクッキーの1枚を一口で頬張り、首魁はデシアゴーレムを生み出す装置を取り出した。

 

「まぁ良い。今回見つかったライダーに対しては、ちょうど今回呼び出すデシアゴーレムとの相性は悪い……つまりこちらが手にする事のできる可能性が高くなったからな」

デシア・ボルテックス・ディスク

 

 そう呟きながら、首魁は同じく取り出したディスク──デシアゴーレムディスクのスイッチを起動し、それを装置に軽く嵌め込んだ。すると互いが共鳴したかのように、装置とその周囲を囲む菱形の模様が麦色に輝き始めた。

 

ローディング……オーケー、サモン

 

 するとそこから解き放たれた麦色の光が、彼等の目の前にて投影される。そしてそこから人型の影が生成され、様々な色が黒を完全に覆い尽くすように着色していき、実体化していく。

 その過程を横目に、首魁が2人の幹部の方を中心に視線を送った。

 

「ウィズラブ、そしてキュアリスよ。お前達には()()()()()()を呼びに行ってもらう」

 

 首魁からのこの指示に、2人の肩が微かに揺れた。それは一瞬の恐怖によるものではなく、首魁の指示に対する1つの不満によるものだ。

 

「……お言葉ですが我等が首魁。あの者達は、私達は信用に値しないものかと思われます」

「俺も同意見ですわ。兄弟とかほざいている奴ら優先で、やる気がないけどとりあえず最低限の指示に従うあの男ならまだしも、我等が首魁に対する忠誠心を感じない奴ばかりですよ? どうにも俺達に協力してくれるとは思えな───」

「───協力しないならしないで、様々な方向から利用すれば良い」

 

 どうやら首魁が呼び込ませようとしている者に対する、疑惑や不信感があるようだ。だが首魁はそれを『いざという時は捨て駒にする』という考えを持っており、扱いの指摘はする気がないようだ。

 ……それって、我等が首魁も協力者を信用してないって事じゃ? というか彼って生身のある者を使い捨てにするタイプだっけ?

 そんな考察を立てながらも、ウィズラブは先程と違って潔く承諾するように頷き、キュアリスはニヒルな笑みを浮かべた。

 

「……我等が首魁がそう仰るのならば」

「ならこき使ってやりますぜ。己の事だけを考え媚を売っていた奴なら、それまでの奴だったって事で捨てといてもいいですよね?」

「構わぬ。そもそもほとんどがあの者達の一方的な押し付けであったからな」

 

 3人の不吉な会議が終わりを迎える中、完全なる実体化を遂げたデシアゴーレムは、先程までの会話を聞いていたかのように、掠れた不気味な笑い声を上げていた。

 

 

 

 

 

 

 気がつけば放課後の時間。今日はSTARRYのバイトがないため、俺はこの後ひとりと一緒にトレーニングに行って、仮面ライダーとして充分に闘える力を身につけるために鍛え……ようと思ったんだけど。

 

 突然シャロットに会議用の寮に来いと連絡が入り、ひとりと一緒に来たら、何故か既に俺達と同じく呼ばれて来ていた優一と斑鳩が正座していて、俺達もすぐに飛鳥に促されるように正座させられた。

 そして……

 

「浩司。優一。鳳凰。そして後藤……お前ら、昨日の強盗事件に巻き込まれていたのを黙ってただろ」

「「「「えっ」」」」

 

 何故か、俺達の昨日の事がバレてしまっていた事を知ってしまった。

 

 ※鳳凰ってのは斑鳩の苗字らしいです。公式で鳳凰財閥の子ってなってたらしいよ。

 

 なんで? なんで昨日の事がバレたんだ? しかも俺達4人があの場にいた事もバレたってマジ? 結束バンドも巻き込まれていた事を彼女達も内緒にしているのがバレなかっただけマシだけど……

 と、とりあえずなんとか誤魔化して『誤解だった』って認識にさせておかないと……

 

「い、一体何の話だ? た、確かに俺達は出掛けていたけど、あのファミレスにいたわけではないんだけど───」

「まず優一と鳳凰。ニュースに出ていた、メカメカしい鬼と蠍の仮面の人物……アレ、どう見てお前らが変身した奴だろ」

「「あっ」」

 

 あっそっか。そういえば優一と斑鳩の2人は、ヴァルバラドとサソードに変身していたんだった。その時の様子を誰かが撮影し、警察に提供したのかSNSに挙げたのかしたから、ニュースに取り上げられたって事になるのか。

 け、けど俺と後藤がいるかどうかは、2人が誤魔化してくれるかどうかにかかってはいるものの、多分バレないかと───

 

「そして浩司と後藤。お前ら、LINEのメッセージで優一達と一緒にいたんだろ。それと結束バンドのメンバーも」

「あっ」「あっ……」

 

 しまった。そういえば俺、ひとりに許可を取って、シャロット達に『ファミレスに行ってるなう』な感じのLINEのメッセージを送ったんだった。

 結果論とはいえ、あのうっかりがあの事件の現場に俺達もいた事がバレるきっかけになるなんて……(汗)

 

「お前ら……なんでこの事を俺達に黙っていたんだよ。お前らもあの場にいたって事を知った時、結構ゾッとしたんだぞ? 変身して反撃するタイミングが難しいあの場面で、お前らが死んでしまうかもしれないって思うとよぉ……」

「シャロット君、この事で結構ワナワナしていたんだよ? みんなにもし何があったら色々と……ね?」

「「「「はい……」」」」

 

 シャロット氏、冷たい眼光を持ってして俺達を見下ろしてきた。ま、まるでこいつの双子のジブレットを重なり合わせているかのようだ……

 この世界ではジブレットは今どうしているのか、いたとしても本家と同じくシャロットと双子なのか、そもそもこの世界に存在しているのかすら分からないけどな(苦笑)

 

「で、黙ってた理由は?」

「へっ変な心配された事で、色々と面倒な事になる事を防ぐべきだと思ったんで……」

「結局バレた事で、俺はこうして怒っているし、心配もしているんだが?」

「そっそれは……この時まで、バレる事はないだろうなと思い込んでいたものだから……」

「俺がバカだからと言いたいのか? おい」

「いやそこまでは……」

 

 やっヤベェ……シャロットの奴、いつも違った様子でブチギレちまっているよ……それほどまでに俺達が強盗に遭った事を内緒にされた、または死にそうになった事を内緒にされたのが嫌だったのか……

 

「まぁまぁ。とにかく。巻き込まれてしまっていたと分かったのなら、他の参加者の協力者に科学者みたいな人に、強盗みたいな事件の時に敵にバレずに私にSOSできる小型装置みたいなのを作ってもらって、それを浩司君達に渡すという対策をする……というのはどうかな?」

「ヤンデレストーカーか何かですか?」

「いやさすがにGPSは入れないからね?」

 

 何その提案。と思っていたら、斑鳩が言い換えるように指摘した。

 提案してきた本人はヤバくない事だと言い訳しているが、『事件の時に敵にバレずに私にSOSできる小型装置みたいなの』を作ってもらおうって時点で、『何考えてんだ』路線でヤバく感じるっての。

 後、それ『困った事があればいつでも呼んでね』と言っているようなもので、実質ヤンデレと同等だからな? こえーよヤンデレ。

 

「あっ、それとシャロット君。もし浩司君達が、次こういう系の出来事を実際に体験してきたってのを隠していたら、その時に何かしら罰ゲームとかを与えたら? そしたらまたこういうのに似た件を内緒にされる……なんて事にはならないと思うよ?」

「「「「えっ」」」」

 

 待て待て待て待て。続けてまた何か恐ろしい事を考えてるよこの子。その罰ゲームってのがどんなのかは知らないけど、絶対碌でもない事かもしれないって。

 

「………………なるほど、そいつは面白そうだな‼︎ よし分かった、そうするぜ‼︎」

 

 そうしないで? 罰ゲーム考えないで? 大層な事件に巻き込まれた事を隠さないようにするから、本家にない腹黒さを出さないで? マジで怖いからさ。

 

「……あの、俺達の意見は───」

「「聞かない」」

「ですよね」

 

 考え直せ、なんて話も聞く耳持ってくれなかった。いやまぁ……よく考えてみたら、あの場面で強盗に殺されてもおかしくなかったし、少なくともみんなにれとって後味が悪い事だからな……

 その場面にいたのに明かさなかった俺達の『もう気にしなくていい』と言っているような反論は、聞いてくれたとしても反感を買うのがオチって事か。なら諦めるしかないか。

 

「……なんか今の俺達、この2人に尻を敷かれている感じだな……」

「そ、そうみたいですね……」

「め、目をつけられた……釘打たれた……こっ怖い……友達の心配と怒りの圧がヤバい……」

「まぁ、うん……命を弄んでほしくない者達を怒らせたらまずいって、はっきり分かったな」

 

 3人とも、シャロットの冷酷な怒りとサイコパスな対処法を薦める飛鳥に、表情から露わになる程の恐怖を感じているようだ。普段の活発で優しさのある奴がブチギレると怖い、はっきり分かんだね♂

 

 

 

 とか考えていたら、森のある方面で爆発音や鋼鉄同士がぶつかり合う音、さらには火花が発生した音が同時に鳴り響いてきた。何事?

 




次回、新たなリクエストキャラ登場‼︎
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