現代パロな多重クロス世界だと思ったらゴジュウジャーな仮面ライダーの世界でもあった件 作:名無しのモンスター
ウィックスがギルス・デルタ・イクサの3人と戦う事を決めた辺りから、時を戻そう。
ミスレアは自分自身の勧めで、轟鬼とゲンムの相手をする事になっていた。誰かに言われてではなく、自分から進んで2人の相手をすると、彼女自身の口から出したのだ。
対戦カードの組み合わせとしての相性がどうなのか、それは戦ってみない事には分からないもの。相性が悪ければ、逃げるなりの奥手な戦い方をするのだろう。
だが、相性云々に関係なく、ミスレアは自らこの2人の相手を進んでする事だろう。何故なら。
「同じ女性ライダーとして、同じギターみたいな武器を使うライダーとして、負けるわけにはいかない……‼︎」
『それはそう‼︎ 特にギターが武器のライダーなんて他にいるとは思わなかったし‼︎ 絶対勝とうよぼっちちゃん‼︎』
2人のライダーが、ミスレアとの共通点が多い。ゲンムは女性が変身しており、口調がミスレア自身が他人によくやる話し方と同じ。轟鬼は見た目から耐久力もあると判断され、ギターの見た目をした武器を持っている。
だからこそ、対抗心が生まれたのだ。この2人には負けるわけにはいかない。共通点が多い上に、2人とも自分よりも強いはずなのにのに、数で自分を倒しディスクを奪おうという、自分達の事しか考えていない輩みたいな者達に。
ウィックス……否、浩司を中心に、仲の良い者達と多く関わった事で、これまでの自分よりも比較的にメンタルが強くなったミスレア……もとい後藤 ひとり。彼女の闘志に今、ライブ並みの火がついたのだ。
「意気込んでいるところ悪いが、俺達2人に勝てると思ってんのかァ⁉︎」
轟鬼がビートのある音楽を歌っているかのように叫び、エレキギター型の大剣──音撃弦・烈雷を、ミスレアに向けて振り下ろす。
それに対し、ミスレアはケースモードとなっているミスレアティックギターを振り上げる事で、その烈雷を弾いた。
「グハッ⁉︎」
さらに一回転する事により、ミスレアティックギターの側面が轟鬼の胴体に直撃し、彼をそのまま吹っ飛ばして芝生の上で横転させる。
「フッ‼︎」
その隙を狙ってか、ミスレアの背後から飛び出してきたゲンムが、分厚く四角いゲーム周辺機器のようなハンマー──ハンマーモードのガシャコンブレイカーを振り下ろし、ミスレアの背中に打ちつけた。
……が、ミスレアは怯みはしなかった。それどころか平然としている。微動だにしていないわけではないが、それでも打ちつけられた事による衝撃は、ほんの僅かにミスレアの体が揺れただけに過ぎなかった。
「こっこの耐久力は、予想外ですね……」
さすがのゲンムも、ミスレアの耐久力の高さに驚きを隠せなかったのか、引き気味になるように後退りした。
その隙を狙い、ミスレアは彼女にも向けてミスレアティックギターを振るう。咄嗟の判断が間に合わなかったゲンムはそれを胴体で喰らい、轟鬼と同様に吹っ飛ばされる。
「グハッ……‼︎ ッ、しかも一撃が重いとは、やってくれましたね……‼︎」
ゲンムはすぐさま起き上がり、左手で持ち直したガシャコンブレイカーに手をかけた。
『JAKKIRN!!』
ハンマーの先端部分のカバーをスライドさせれば、中から厚みのあるSFチックで直線的なエネルギー形状の刃となる、透明な蛍光ピンクの剣先が、カシャッとした音と共に飛び出す。ガシャコンブレイカーがブレードモードになった瞬間だ。
さらに続けて、濃い紫色と黒を中心に彩られゲームパットを彷彿とさせる武器──ガシャコンバグヴァイザーを取り出し、それを右の手首辺りに装着させた。
『GACCHARN!!』
その武器に付いてある紫色のBボタンを押し、水平に180度回転させ、前後を反転させる。同じく懐から取り出したと思われる、専用の黒いグリップをスライドさせ、ガシャコンバグヴァイザーと連結した。
するとその逆側の位置から、紫色の短いチェンソー状の刃が、銀色のパーツと共に飛び出した。近接用の形態──チェンーソーモードである。
ブレードモードのガシャコンブレイカーと、チェーンソーモードよガシャコンバグヴァイザー。
それぞれゲーム周辺機器を彷彿とさせている2つの武器は今、敵から見れば恐ろしい二刀流の武器となって、ゲンムの手に握られていた。
「でしたらこちらも、抜かりなく全力で参るとしましょう……フッ‼︎」
2つの武器を構え、それぞれの刃を陽光に反射させながら駆け出すゲンム。二刀流によるゴリ押しでミスレアの強靭な耐久力を貫通するつもりだろう。
だが、ミスレアは理解しているのだ。近接戦を毎回まともに迎え撃つはないと、対策はいくらでもあるのだと。
「それならこれで‼︎」
『レッツ・パフォーマンス!!』
ミスレアティックギターをライブモードへと変形させ、ギターの弦を弾きそこから衝撃波を放つミスレア。それに対しゲンムは、ガシャコンバグヴァイザーを振るう事で衝撃波を両断。それらは地面に着弾して火花を散らしていった。
続け様に何度も衝撃波を放つミスレア。ゲンムも負けじとガシャコンバグヴァイザーだけでなくガシャコンブレイカーを振るい、次々と衝撃波を切断・地面に着弾または霧散させていく。
「オイオイ、俺の事も忘れてもらっちゃあ困るぜ?」
ミスレアの背後から聞こえてきた、轟鬼のちょっとした煽り性がある声。その声がするところでは、烈雷に電撃を纏わせた彼の姿がおり、それを握りしめながら駆け出してきていた。
轟鬼が何をしようとしていた事に気づいた時には、彼が背後から跳躍して烈雷を振り下ろそうとしていた。いくら頑丈とも言える耐久力を誇るミスレアでも、2人による連続攻撃はキツいものだろう。
「それなら……‼︎」
何か策でも思いついたのか、ミスレアはドライバーのレバーにある左側のボタンを押し、ドライバーからミスレアディスクを抜き取った。そしてそれをミスレアティックギターのネック部分にある、ディスクの差し込み口に差し込む。
『エクストラアタック、オーケー!!』
『ライダーカウンター・ミスレア!!』
『あっ出た』
ミスレアティックギターが即座にディスクを読み込んだのと同時に、それが淡いピンク色の激しい光に覆われる。周囲には様々な音符が光の立体として浮遊してミスレアの周囲を動き回り、やがてミスレアの前方に浮遊する。
すると全ての音符が互いが互いに引き寄せられ合い、連なり合っていき、やがてピンクを中心としたカラフルなドーム状のバリアとなった。
キィンッジャラーンッ
そのバリアは、轟鬼の電撃混じりの重い剣による一撃とゲンムの二刀流による一斉斬撃、2つの攻撃を全て防ぎ、弾く。
弾いた音と共に、エレキギターでも鳴らしたかのような音も発生。そしてバリアは桃色に淡く光り始めたかと思えば、それが少しずつ巨大化していき、眩く淡い光を発生させる。同時に一瞬にして半径10メートル程に拡大し、2人のライダーを押し返し、盛大に吹っ飛ばした。
「キャアッ⁉︎」
「うおおおっ⁉︎」
変身の強制解除とまではいかなかったものの、威力は必殺技としてはかなり充分なものだった。
轟鬼は横転しながらも態勢を立て直し右膝をついた状態になったのに対し、ゲンムは仰向けに倒れた状態からなかなか起き上がろうとしなかった。それほどまでに強い衝撃によるダメージを受け、その痛みで起き上がろうとしても起き上がれない状態になっているようだ。
「よっよしっ‼︎ 思ったより効いている‼︎」
『変身解除とまではいかなかったかー』
「クッ……‼︎ この強さ、耐久戦には強いライダーである事が推測されますね……」
状況が良くなった事を確信したのか、喜びを表に出すミスレア。何やらミスレアディスクが贅沢な事を呟いた気がするが、ミスレアが反応していないため、きっと気のせいだろう。
そんな中、痛みに耐えながらもようやく起き上がったゲンムが、より一層ミスレアの事を警戒するようになったのか、彼女をポップな目をしたそのバイザー越しに睨みつける。
だが何を思ったのか、深く深呼吸したかと思えば、一気に怒りの感情を抜き、ミスレアの事を慈愛のある視線を向けているかのように見つめる。
「でしたら……この姿はいかがでしょうか?」
「えっ?」
そして軽く呟いたかと思えば、彼女の身体は群青色の光に一瞬包まれ、その光が弾けたのと同時に、姿を大きく変化させた。
『DANGER!! DANGER!! GENOCIDE!! DEATH THE CRISIS! DANGEROUS ZOMBIE!! WOOO!!』
紫混じりの黒いボディは、骸骨を纏ったかのように白くなっており、それに伴ってか頭部の左半分も白くなり、残った紫の部分も完全なる黒と化している。骨の意匠や左右非対称のスチームパンク的装甲、配管が武装したアンデットを思わせていた。
赤くなった右側のバイザーの一部は割れて下の目が見え、左側がそのまま水色となってオッドアイとなっていた。そして着けられたチューブが繋がったガスマスクが、より不気味さを見せている。
ライフゲージが描かれていた部分は、白骨の崩れ落ちた部分を再現しているためか、血液のように赤いクリアな部分となっており、ひび割れした部分もあった。
ゾンビゲーマーレベルX。名前の通り
「えっ……ゾ、ゾンビ……? 今、ゾンビって聞こえたような……というか、姿も怖っ……」
先程までの姿──マイティアクションXとは、あまりにも異なる点の多いその姿に、ミスレアは思わず困惑・動揺してしまう。聖職者であるシスターが、不気味な武装した
そんな彼女の動揺などお構いなしに、ゾンビゲーマーレベルXとなったゲンムは、何故かどこか力が抜けたような前傾姿勢となりながら走り出した。時折急にビクッと痙攣するように動いたような挙動も見える。
ゾンビは骨格が人間から離れている……その設定の所以による態勢と動きだからだろうか。これまでのレガシーライダーとは波長が違う動きをしていた。
「ヒィッ⁉︎ さっさらに怖く……‼︎」
その動きはあまりにもゾンビ。それがミスレアの恐怖心をさらに駆り出させ、彼女は思わず驚き怯んでしまう。
その隙を、ゲンムは見逃さなかった。
「お腹辺りがお留守です‼︎」
「あっしまっキャアッ⁉︎」
ゲンムがミスレアとの間合いを詰め、ガシャコンブレイカーを横薙ぎに振るう。それも先程までと違い、技巧的な要素を持った動作のない、荒々しく獣じみたかのように、豪快に。
それは不運にも、装甲が纏われていないミスレアの身体に命中。その斬撃による痛みがミスレアを襲い、彼女を怯ませた。
すかさずゲンムはガシャコンバグヴァイザーも振るい、先程斬撃を与えた箇所を斬りつける。踏ん張っていたからか声は出ていないものの、これもミスレアには効いたようだ。
「あら? ……せいっ‼︎ ふんっ‼︎」
「あがっ⁉︎ うぐっ‼︎」
それと同時に、ものは試しとして、先程2回も斬撃を当てた箇所に、右膝を突き出しミスレアを軽く押し飛ばす。
ミスレアが怯んだその隙をつき、すぐさま回し蹴りをしてまたもや腹部に攻撃し、彼女を蹴り飛ばした。
横転するもすぐに起き上がるミスレアをよそに、ゲンムは顎に手を当て何やら考え事をし始めた。
「ふむ……? なるほど。装甲を着けていない部分であれば、私達みたいに攻撃が通るようですね。ならば攻撃する箇所は意識せねば」
どうやらミスレアの強靭な防御力は、全身に反映されているわけではなかった。装甲を纏っていない箇所があり、そこに少しでも攻撃が当たれば、その箇所で受けた分だけダメージが通るようだ。
そう憶測したゲンムをよそに、ミスレアは先程4度も攻撃を受けていた腹部を押さえていた。それほどまでに攻撃が効いていたのだろう。
「なっ何度もお腹を攻撃されるなんて……」
「それは失礼。私も、リョナじみた戦い方はさすがに控えたかったのですが」
「リョ、リョナ……?」
リョナとは何なんだ? 聞き覚えのない言葉が聞こえたような気が……
そんなミスレアの疑問をよそに、ゲンムは二刀流な武器を構えながら、再び前傾姿勢を取った。
「装甲のない部分は普通に攻撃が通る、ねェ……こいつは良い事が聞けたもんだなァッ‼︎」
そして再びミスレアの背後から聞こえてきた、轟鬼の余裕のある言葉と声。ミスレアがその方向に振り向けば、そこにいた轟鬼は烈雷を持っておらず、代わりに両手には電撃が纏われていた。
そのまま轟鬼が駆け出してきたため、ミスレアは後ろにいるゲンムの行動を警戒しながらも、轟鬼を迎え撃とうとする。
すると轟鬼はミスレアとの間合いを詰めたかと思えば、彼女の腕の装甲が覆われていない部分を掴み始めた。
「あっ……」
ミスレアの装甲が着いていない腕の部分に、轟鬼の電撃を纏った右手。この状況に、この後に何が起きるのか、思わず察してしまったミスレア。
だが、今このタイミングで察しても遅かったのだ。
「あびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃぁああああああっ⁉︎」
『ぼっちちゃーん⁉︎』
その掴まれた腕の部分を中心に、轟鬼の電撃が身体中に巡り始める。それにミスレアが耐えられるわけもなく、奇声そのものな叫び声を上げながら、その痺れを受けてしまった。
装甲のない部分から、その身に感電してしまったミスレア。やがて電撃が収まったかと思えば、電化製品がショートでも起こしたかのように、身体中から黒煙が立ち昇ってきた。
「ッ……」
そして身体に受けた電撃による衝撃で、強大なダメージを受けてしまったからなのか、その場で両膝をついてしまった。
今の彼女は、自由に身体を動かせない程に満身創痍の状態だ。轟鬼はそれを察してか、手を離したのと同時にミスレアを蹴り上げ、仰向けに倒れ込ませた。
「あっぐっ……」
感電による衝撃などのダメージが一切抜けず、起き上がるのも困難な状態にあるミスレア。そんな彼女を見下ろしながら、轟鬼はいつの間にか懐にしまい込んでいた烈雷を右肩に担ぎ、呟く。
「皮肉なもんだねェ。実質無敵な防御力を持っていたみたいなのにもかかわらず、あっさり攻撃を受けてしまう抜け道を見つけられ、たった今ピンチな状態に陥ってしまったのだから。せっかくの防御力を途中から発揮できなくて残念だったねェ。油断大敵ってわけではなさそうだけど、もうすぐ俺達にやられるって事実に変わりないから、尚更だろうな」
「うっくっ……まっまだ……」
煽りも含まれた言葉で、現実を突きつけられても尚、どうにか起き上がろうとするミスレア。
ライダーになる前の彼女なら諦めてしまうのだろうが、ライダーになったからこそ、諦める事も逃げる事もしたくない……その一心で、どうにか立ち上がろうとしているのだ。
だが、心だけで奮起しようとも、身体が言う事を聞かなければ意味がない。ミスレアが仮面越しに2人のライダーを睨みつけようとも、身体が上手く起き上がらない状態に遭っている状態である。
この状況をどうにか打破する方法はないのだろうか。ミスレアが心の中でそう考えていると……
「うあああっ‼︎」
先程までギルスら3人のライダーと戦っていたはずのウィックスが、こちらへと吹っ飛ばされていた。
地面に身体を打ちつけられ、うつ伏せの状態でミスレアの隣に倒れ込んでしまった彼を見て、ミスレアは動揺する。
「えっ……⁉︎ こっ浩司君……⁉︎ どっどうしたんですかここまで吹っ飛ばされて……⁉︎」
「ひっひとりか……悪い、どうやら無茶が祟ったみたいだ……」
ミスレアの問いかけにそう答えながら、激しいダメージを受けたであろう身体を起こそうと奮起するウィックス。
彼がそうなる程に、3人のライダーの実力は計り知れないとでもいうのか。ただでさえ、自分も2人のライダーの相手で弱点を突かれ、満身創痍になってしまったというのに。
ミスレアがそう戦慄している中、ウィックスが吹っ飛ばされる前の方向にいた3人のライダーが、ギルスー先頭にしてこちらへと歩いて向かって来ていた。
「ご自身の身体と相談せず、わざと他の者達の攻撃を受けながら、身動きの取れない状況を無理矢理なんとかしようとするから、身体に多大な負担がかかるのですよ。状況が状況、武器を我々によって落としてしまったとはいえ、他にも身動きを取れない状況を脱する方法があったかもしれないというのに……」
こちらへと歩いていくギルスの、憐れみのある言葉。それを聞いたウィックスは歯軋りするも、蓄積されたダメージによって思うように身体を動かす事ができずにいた。
「だが、勝負は実力と運が左右するもの。君達が私達相手にそのような状態になるのも、少なくとも運が絡んだ事によるものだ。恥ずべき事ではない」
「これで終わるのが惜しいぐらいだが、これが勝負というものだよ。この失敗でディスクを取られても、別の事に活かせばいい」
デルタの言葉を合図にしてか、彼がデルタムーバーをウィックスとミスレアに向けてきたのに合わせ、それぞれが臨戦態勢となり、今にも2人に襲い掛かろうとしている状態となった。
ギルスは両腕のギルスクロウを煌めかせながら前屈状態となり、イクサはイクサカリバーを袈裟構えの態勢で構え、ゲンムがガシャコンブレイカーとガシャコンバグヴァイザーを交差させ、轟鬼が左側に身体を捻らせ烈雷を蛟の構えで剣先を2人に向けた。
「クソッ……」
「うっうううっ……」
『こっ浩司君‼︎ 後藤君‼︎ どうにかして立ち上がるんだ‼︎ このままだと2人ともやられてしまうぞ‼︎』
『ぼっちちゃん……‼︎』
正しく絶体絶命。このままいけば2人は5人の一斉攻撃にやられ、ディスクを奪われる事だろう。
このままいけば、だが。
刹那。空気を切り裂くような、甲高いタービン音が頭上から降り注いできた。地を這うエンジンの重低音ではなく、空気を直接叩きつけるような異質な駆動音。
ふと全員が見上げた青空に浮かぶ雲を突き抜け、一筋の真紅の流星が猛烈なスピードで飛来してきた。
「なっなんだアレ───ぐあっ⁉︎」
「なっ何事───ぐうっ⁉︎」
「うおっ⁉︎」
「ガッ⁉︎」
「キャップ⁉︎」
何事かと全員が警戒しようとする
「………………ア、アレ? なっなんで私達だけ……?」
「どういう事だ……?」
深みのある鋼鉄感のある紅い装甲に、黄金のラインが走る車体は前後に長く伸び切っている。何より目を引くのは、本来アスファルトを掴むはずの前後のタイヤが、真横に90度倒れ、反重力の推進器として宙を蹴っている事だ。
それはまるで、空を切り裂く巨大なサーフボード……と思われるが、そこから何やら2つの影が地に降りて来たのに続き、その
小気味よい機械音と共に、反重力の推進器として空気を叩きつけていた前後のタイヤが、車体の軸を支点にして真下へと90度回転する。
同時に、前後に長く展開されていた紅いカウルが、中央に向かってスライドするように収縮し始め、平たかったボード状のシルエットが、みるみる内に厚みのある立体的なフォルムへと折り畳まれていく。
すると今度は鋭いスキール音を立てて、起き上がった2つのタイヤがアスファルトを乱暴に捉えた。
これまで周囲を包んでいた空を裂くようなタービン音は、腹の底を震わせる猛々しいエンジンの咆哮へと切り替わり……
やがてそれは、先程まで飛行していたとは思えない
そして
滑らかな漆黒の肢体を覆うのは、神々しいまでに輝く黄金の胸部装甲。装飾を削ぎ落とした洗練されたフォルムでありながら、そこには圧倒的なまでの力強さが内包されている。
頭頂から天へと伸びる2本の鋭い金の角は、気高き竜の姿を思わせた。額には神秘的な力を湛えた水晶が冷たく輝き、その下には、感情を一切悟らせない深紅の複眼が、燃え上がるように暗闇を見据えている。
仮面ライダーアギト。人知を超えた神聖さを持ち、の進化を秘めて『目覚めし魂』が具現化した黄金の戦士が、ウィックスとミスレアを守るように立っていた。
前回紹介し忘れてた、採用キャラを簡潔に紹介
音石 明(誰だお前って言われる奴氏)
ギターをこよなく愛するロッカーで、夢はウルトラ・スーパー・ギタリストになって激しく熱く生きる事
良くも悪くもただの力を得た若者でしかなく、大層な野望や大量殺人などは考えておらず、受験やら就職やら煩わしい人生は真っ平ごめんという理由から、捕まらない犯罪も含めて面白おかしく生きていこうと考えている
願いは『自分の夢を叶えながら自由に生きる事』