現代パロな多重クロス世界だと思ったらゴジュウジャーな仮面ライダーの世界でもあった件 作:名無しのモンスター
桂
彼は男性恐怖症である
洞察力に優れる
それだけではない。
だがそんな中、誠は自分を避けたり冷たく扱ったりせず、一人の女の子として優しく誠実に向き合おうとしてくれたのだ。
周りに味方が誰もいなかった
恐怖の対象だった男性の中で、唯一自分を純粋に好きになってくれた存在であり、孤独な自分に寄り添ってくれた救世主である誠に惚れた事により、誠からの告白をきっかけに、
なのに悲しき事なのか、伊藤 誠は極度の優柔不断な性格だった。
誠は心根の優しい性格であったが、それあって故の優柔不断な性分なのか流されやすく、無気力で面倒事を極端に毛嫌いするため、時に異常なまでの身勝手ぶりを発揮する事もあった。
しかし、だ。
心根が優しいのに優柔不断……そんな誠が、どれ程の不誠実な行動をとってしまったとしても、
だが、そんな2人の性格が、後の悲劇へと繋がってしまったのだった。
♢
時は半年前に遡る。
季節は梅雨の真っ只中。この時は、しとしとと降り続く雨が街の景色を煙らせ、紫陽花の花びらが濡れた漆黒の葉の上に鮮やかな陰影を落としていた。
そんな時期のある日、
誠は痴情の縺れがあっても、大事な約束事は守る性分ではあった。痴情の縺れを知った彼の友人に手ひどく叱られた事もあってか、約束事だけに飽き足らず、言葉とのやり取りも入念に行っていっているようだ。
「誠君、今日は珍しく遅いですね……」
だがその日、誠は
一抹の不安を抱える中、
「───えっ」
そのスマホの画面に映し出されていたのは……
『アンタの彼氏は預かった』
『返してほしくば、誰にもこの事を知らせず1人で来い』
2行による脅迫文と、椅子の上で手足と口をガムテープと共に縛られている誠と映っている1人の女性の写真だった。
♢
廃墟の街にありそうな、とあるビル。
地震による大規模な倒壊で再建が不可能だったからなのか、床の至るところに瓦礫が散らばっていた。剥がれ落ちた外壁から赤錆びた鉄筋が覗き、天井の半分は既に崩落していた。
ガラスが抜け落ちていた窓口からは、激しくなった雨が戦国時代にありそうな矢の雨のように入っていき、雨水が部屋中に広がっていた。
不気味さを感じさせるその部屋に、
今の自分の状態がどうなのかなんぞどうでもいい。そうでも言わんばかりに、言葉は必死に周囲を見渡す。無論、誠が何処にいるのかを探すためだ。
「誠君‼︎ 何処にいるんですか⁉︎ 誠君‼︎」
「アンタの彼氏さんはここだよ」
低く冷徹さのある女性の声が聞こえ、
「誠君⁉︎ ……貴方、これは一体何のつもりですか⁉︎」
「見せしめだよ。誠っちがアタシの恋人になるための……ね」
「……どういう事ですか」
誠をあだ名で呼んだ事も相まってか、
「アタシさ、彼に結構優しくしてもらったんだよね。短い付き合いすらないのに何度も会って、その度に些細な不幸から守ってくれたり色々と優しい事をしてくれたし、何も考えていなさそうなのに色々とアタシの事を気にかけてくれて……それでマジで好きになったんだよね、彼の事を。だからこっそりと色々とアプローチした。なのに誠っちは気づいてくれなかった。そしてしばらくして……アンタという恋人ができた」
そう語り、女性は懐から何かを取り出した。刃渡がかなり長い包丁だった。それも、2本。どちらも入念に磨がれているため、
「なんか痴情の縺れ? みたいなのが何回かあったって風の噂で聞いたのだから、いつかアンタと別れる事になって、ようやく誠っちがアタシのものになる機会ができたかと思いきや……何故かアンタらの縁が戻った上に結構進展してさ……許せなかったよ。アンタよりも先にアタシがアプローチしまくってきたのに。……だから決めたんだ。アンタを殺してから誠っちをアタシ色に染めて、アタシ以外の女の事を考えないようにしてあげる……ってね」
「……そのために、誠君を拐ってまでして………………」
誠の優しさや優柔不断が、痴情の縺れを生んだのは、彼女と関わった事が始まりではないだろう。だがどのみち、誠が女性絡みで良くない結果を多く生んでしまったのは確かだ。
しかし今回に限っては、誠の何の見返りも考えないでの純粋な優しさから始まり、自分が誠の恋人となって奪った事によるものだった。つまり、誠の優柔不断さは何の関係もなく、逆に
それどころか、このような状況を作った最大の原因は、自分自身によるものではないのか……
女性がしている事は決して許される事ではない。だが、自分が女性と同じ……つまり逆の立場にいたとしたら、誠に対する想いの強さから、彼女と同じ過ちをするのではないか……
そんな『もしも』の想像を含めた不安が募る中、女性が包丁の1本を
「というわけだからさ……とっとと死ねよ、泥棒猫」
そして、女性が
否……伝えられたとて、今の彼女が言う事を聞くとは思えないだろう。
「………………それでも、誠君を傷つける事をするというののなら」
女性の包丁の1本が、
「私は絶対に、貴方に誠君を渡さない」
払い落とした女性の包丁を拾ったのと同時に、
♢
「うっ……あっ……私は、一体何を……?」
ふと右手で何かを持っている感触があったため、その手を確認する。そこには女性から奪ったであろう包丁が手元にあり、刃の側面にロープを切った跡のようなものと、そのロープの糸の数本がついていた。血が一滴も付いていないのが幸いだろうか。
「包、丁……ハッ⁉︎ そうだ、誠君の方………………は……」
意識が飛ぶ前の大体の記憶を思い出したのか、
彼女の視界に入ったのは……水溜りのような鮮血の上で転がっている恋人の……誠の姿だった。口から大量の吐血をしており、心臓の辺りに包丁で刺されたからなのか、大きな傷口からも血が流れていた。
「………………まこ、と、くん……? あ、あぁ、あぁあああぁぁぁっ……‼︎ 誠君‼︎」
受け入れ難い現状を理解してか、悲痛な叫びで誠の名を呼びながら、彼の元へと駆け寄りすかさず抱き抱えた。それと同時に、悟ってしまった。
誠の脈動は徐々に弱まってきており、息も絶え絶え。肌も雨で濡れた
「そん、な……誠君……」
この後彼がどうなってしまうのか、
「ゲホッ……‼︎」
「‼︎ 誠、君……‼︎」
「こと、のは……生きてたん、だな……よかった……咄嗟に、庇っておいて、よかった……」
吐血で咽せたからのか、微かながらも誠の意識が戻る。
「ありがとう、な……
「守ったって……まさか、あの女に……⁉︎」
「そう、だけど……あの女は、さ……俺が、
誠がコテンっと顔を向けた方向に、その方向へとふと顔を上げれば、誠を監禁していた例の女性の姿が見えた。
だが、彼女は首元に自身が持っていた包丁を深く突き刺しており、そこから大量の出血をしながら壁にもたれかかっていた。微動だにしていなかったため、既に死んでいたようだ。
「そん、な……誠君やあの女が、こうなってしまったのも……私の、私のせいで……‼︎」
女性の死は、
だがそれが起こる元凶は、主に
罪悪感に苛まれる
「ま、誠君……こ、ごめんなさ───」
「ごめんな、
「……えっ?」
だが
「元はと、言えばさ……俺が、もっと早く、きっぱりと、色々な事を決めなきゃ……君との、関係も、ちゃんと考えなきゃ……あの女、みたいな、事件なんて、起きなかった、よな……俺が、あまりにも、バカだったのが、分かったのが、今更すぎた……」
「そ、そんな事は……あっ……」
誠だけのせいじゃない。そう反論しようとしたところで、
どうしようもできない事を悟るも、この後の事が信じられないのか、言葉は小さく首を横に振り、誠の命が消えゆく事を抗議する。
「ことのは……」
「誠君……‼︎ 嫌、嫌です……いかないで……‼︎」
「うまれ、かわったら……つぎは、しっかりと、きみとむきあう、ことを、ちかうよ……だから、それ、まで……ながいき、して……く……れ………………」
バタンッ。誠の身体の力が完全になくなり、雨で湿った床についた。死に抗う力を完全に失い、文字通り遺体となった彼の身体を、
♢
この事件で、
偶然にも、廃墟にありそうな建物と化したあのビルには、未だ破壊されたりもしなかった防犯カメラが作動していたからだ。
そこに映し出された一部の映像では、
その後すぐに女性が
それ以来、
誠を失った事による喪失感と、女性を狂わせ結果として女性を自殺にまで追い込んでしまった事への責任感で、心を閉ざしてしまったのだ。
だがそんなある日、
より多くのレガシーディスクを集めよ。集めた数により、どんな願いでも叶えられるだろう……と。
この出来事をきっかけに、
それが、彼女の修羅への決意と、恋人への贖罪……2つの矛盾した道への第一歩となった。
♢
「誠君は自分自身の性格の悪さを悔いていた‼︎ 私を最初から心の底で愛せなかった事も‼︎ それで他の女性と何かしらの関係を持ってしまい、それで悪い方向へと繋げてしまった事も‼︎ 自分の行い全てを悔いていた‼︎」
『Funk Blizzard』
ビートアックスを振るいながら、冷気を纏わせるトリガー──ファンクブリザードのボタンを起動させ、その刃を纏ったビートアックスとぶつかり合ったアマゾンネオブレードを凍りつかせる。
「私も後悔している‼︎ 私がもっと積極的になっていれば‼︎ 私も彼に初めて惚れた時から、誠君への想いに真剣に向き合っていれば‼︎ 誠君があんな苦しい想いをしなくて済んだはずだった‼︎ あの時誰も死なずに済んだはずだった‼︎」
『Rock Fire』
アマゾンネオが自身の身体をも凍りつかれる事を危惧し、アマゾンネオブレードを手離す中、今度はロックファイアのボタンが押され、炎が纏われた刃が襲い掛かる。
咄嗟にアマゾンネオブレードを再び手に取って振るい、氷結を溶かしながらの防御に成功するも、その隙を突かれ腹部に蹴りを入れられ吹っ飛ばされてしまった。
その隙に、ナーゴはビートアックスの、弦となる部分にあるピンク色のボタン式装着──インプットリガーを押した。
『Tactical Fire』
するとビートアックスが纏っている炎が、さらに燃え盛り巨大化する。
「だから‼︎ たとえどんな修羅の道を辿ろうとも‼︎ 誰かに私の願いを否定されようとも‼︎ 私達の無念を晴らすために、私は必ず願いを叶えてみせるんだァァァァァァッ‼︎」
「うおあぁっ⁉︎」
振るわれた巨大な炎の刃が、アマゾンネオブレードとアマゾンネオクローを盾代わりにしたアマゾンネオを力強く吹っ飛ばし、近くにいたコンクリートの壁に大きくめり込ませた。
「クッ……」
すぐにめり込みによる拘束から解放されたアマゾンネオだったが、先程のナーゴの攻撃があまりにも強力だったからなのか、右膝をつき荒い息を整えようとする。
そんな満身創痍に近く見える状態のアマゾンネオを、ナーゴは悲痛の叫びの後から息を切らしながらも、ビートアックスを向けながら仮面越しに睨みつける。
「ハァッ……ハァッ……貴方は、私が蘇らせようとしている誠君を、無価値なものだと言いましたよね? でしたら私は、貴方からディスクを奪い、逆に貴方を無価値なものへと変えてあげましょう」
『Metal Thunder』
『Tactical Thunder』
少なくとも、ディスクを奪っただけでは済まさない……そう冷酷に告げるナーゴは、メタルサンダーのボタンを起動し、ビートアックスに再び電撃を纏わせる。
そして、すぐさまインプットリガーを押した事で、電撃がさらに激しく漏電し、それを纏ったビートアックスを振るおうと構え───
『バールクスタイムブレーク!!』
「えっ?───」
横からアマゾンネオのものではない電子音声が聞こえたのかと思えば、紅いエネルギーの光がその方向から眩く発生し……
ナーゴに触れた途端、アマゾンネオを巻き込んで紅い爆発が発生したのだった。
ネタバレすると、
前回のアンケートでよく考えてみたら、遊戯王は展開ルートや使用カードもAIに任せると変になりそうなんで、亀更新で並行させる、複数転生モノのAI小説の候補を変更します。皆さんはどれが読みたい?
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候補を1つ無くすくらいなら並行作品書くな