現代パロな多重クロス世界だと思ったらゴジュウジャーな仮面ライダーの世界でもあった件   作:名無しのモンスター

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ディスクを全部(または沢山)集める事で願いが1つ叶う事ができる闘いとか、デザイアグランプリの劣化版かな?(デザイアグランプリの範疇外でも叶えられる願いがあるなら良いけど……)


デセオ・ウォーズとは

 

 カフェ『G』にいた、ある程度の仮面ライダー変身者の名前を把握したところで、俺は綺羅さん達に聞きたい事に答えたり、俺の方からデセオ・ウォーズなどについて説明する事になりました。

 注文した飲み物や食べ物をそれぞれ受け取ってから、それを行う事になった。

 ちなみにシャロットは10段もあるホットケーキを3種類(シロップ、チョコソース、イチゴソース)を注文しています。やっぱり本家並みに食欲旺盛だな……ところで持ち金は大丈夫なんか?

 

「フゥ……で、シャロット。飛鳥。俺から聞きたい事ってなんだ? ……なんとなく予想しているつもりだけど」

 

 ココアを口にしてから、俺は2人に問いかける事にした。

 ってか飛鳥、アイスに付いているチョコスティックの咥え方が、軽々しく言葉にできない厭らしい感じのヤツなんだけど……

 とか思ってたら、シャロットがイチゴソースの方のパンケーキの6段目を平らげてから口を開いた。

 

「おっそうだったな。なぁ、浩司。なんでお前、仮面ライダーになったんだ?」

 

 あっそういう理由なんだ。いや、そんなの仮面ライダーなら誰でもそう聞くだろうから、その質問はされるだろうなとは思っていたんだけどね。昭和ライダーなら大体が敵組織に改造されたからって言うだろうけど。

 

「あー……あの場にいたひとりや楽澄さんも信じてもらえないだろうけどさ、このディスクに投影されたライダー……ウィックスにぶつかった事で、脳内での会話でウィックスと契約したから、なんだ」

 

 そう言って、俺はウィックスの魂が宿っているであろうディスクを取り出した。

 そして、俺はウィックスに変身できるようになった経緯を説明した。

 ウィックスがディスクのままながらも姿を半透明で投影できる事も、俺に叶えたい願いを探すように促された事も、ウィックスの平和になりたいという願いも叶えたい事も。

 ここまで説明すると、シャロットと綺羅さんが耳を疑っているかのように目を鋭くしていた。

 

「レガシーディスクが意思を持った……? そんな事があり得るのか?」

「ディスクと契約する時は誰かの声が聞こえてきているって、みんなそう言っているんだけど、ディスクそのものが意思を持って会話をするだなんて、聞いた事がないよ」

『そうは言っても、私は意思を持っているんだから仕方ないではないか』

「「「「「ホントにディスクが喋った⁉︎」」」」」

 

 うん、絶対ほとんどの奴らは驚くだろうと思ったわ。

 まぁ……変身解除した時も飛鳥がそれっぽい反応しかけていたけど、はっきり喋ったところを目撃して、声を上げる程に驚くとは思わなかったわ。

 すると、優一がそのディスクを見て何を思ったのか、こちらに来ながら口を開いてきた。

 

「そのディスク、意思がある上に色合いが俺達のと違う……まさか、オリジンディスクか?」

「オリジンディスク……? そういえば、さっき闘ったスパイダーというデシアゴーレムもそう言ってたな。ってかレガシーディスクってのも知らんのだけど、何それ?」

 

 聞いた事のないワードばかりが多くて、1日で全部を覚えるのは難しいから、意識してなくても聞いた事のないワードを出さないでくれません?

 

「レガシーディスクもオリジンディスクも、俺達が仮面ライダーになるのに必要となるアイテムで、とある目的のために集める必要があるものの1つでもある代物だ。だが、オリジンディスクは初めて見るな……」

「あっそういえば、私達もオリジンディスクを見るの何気に初めてだよね?」

「というか、そういうディスクがある可能性があるとかの噂なら聞いた事があるけど、誰かが持っているって噂自体も聞いた事ないな」

 

 ………………………………えっ? えっ? ちょっと待って? マジで待って? ちょっと……えっ?

 

「えっと……オリジンディスクはかなりのレア物となっているのか? それともそれ持ってない人達にとっては危険な存在? ……もしかして俺、みんな標的になりそうな事をしちゃった……?」

『まずいぞ浩司、これはとんでもないやらかしをしたぞ私達……‼︎』

 

 誰もオリジンディスクを持ってないのなら、俺みんなに見せたら大変な事になるじゃん⁉︎ いや、ウィックスが喋った時点でもうアウトになるけど‼︎

 

「……警戒しているだろうが、正直に言って、俺達はオリジンディスクがどのようなものなのかを上手く認識していないんだ」

「これまでの闘いで、オリジンディスクなどという物の所持者は今まで出ていませんでしたし、何よりそのせいで時間が経つに連れて、私達もその存在の事を忘れてしまっているんです」

「だから、それが今更出ても、『自我を持って喋るディスク』って認識しか……」

「喋るディスクって存在自体が警戒すべきものではあるのだけど……」

「ア、アレ?」

 

 堅物で警戒心が強そうなクリストファーさんも、危険性を察知できそうな雪泉先輩も、常識の区別もしっかりとしている笠寺先輩も、状況の判断がしやすいほむらも……

 皆が皆、オリジンディスクがどのような存在であるかの認識を確立していない様子だ。未知なる存在は警戒せざるを得ないだろうに……

 マスターは……表情筋が一切変わってないから、何を思っているのか全然分かんねェ……

 

「いっいや、けど、どっかでその『オリジンディスクは○○(こう)○○(こう)○○(こう)だから気をつけろ』……みたいな噂ぐらいは聞いた事あるはずだよな……もしかして、それもない?」

「あぁ……実はみんな、何故か夢の中で『オリジンディスクを持っている者が敵となったら気をつけろ』みたいな事を囁かれてはいたんだ。僕もそんな感じ。けどそれ以外は……」

「そ、そうですか……」

 

 どうやらみんな、誰かに夢の中で注意喚起みたいな事は言われているようだな。けど非常なまでの警戒を心掛けるようには言われてない、との事……

 えっ何? オリジンディスクって、ただオリジナルの仮面ライダーになれるって感じか、レガシーディスクの激レアver.って感じなだけ?

 別に危険視はする必要ないの? 謎の声も謎の声でウィックスの事をどういう認識で見てきたのさ?

 ……今まで出てこなかった事で、危険って認識が皆無なだけなのか? うーん、分からん……

 

『……私達の存在って、謎なのだな……私も自分がどのような存在なのか、全く分からなくなってきた……』

 

 いやお前は自分の事だから自分の事をちゃんと把握しておけよ。なんで分かってねェんだよ。自分の能力の事は知っているくせに。

 ……とりあえず、今ある情報からして、俺がすべき事は……

 

「ま、まぁ……そのオリジンディスクの事で、何か分かる事があれば、俺の方からも皆さんに教えておきますね。1人で抱え込んで何かあったら……って想像するのも怖いですし」

 

 この程度かな。オリジンディスクの詳しい実態が誰も分からないとなった以上、お互いにその事で何か分かれば情報交換をする必要がある。たとえいずれ敵同士になろうとも、その前にでも助け合うのがベストだからね。

 

「そっか……それなら助かるよ」

「岸辺警部からも俺がそう伝えておこう。彼に関わる警察の者達も、デセオ・ウォーズに関わる事なら協力を惜しまないはずだ」

 

 警察……Wの世界やドライブの世界の他にも、仮面ライダーまたはそれと敵対する怪人絡みで警察も協力を惜しまないとか、一体どんな体制を取っているんだ?

 俺がさっきやらされたライダー同士の闘い……アレ不良3人組に無理矢理絡まれた事による学生同士の喧嘩って感じだったし、他の闘いも不良同士の喧嘩って感じな気がするから、あぁいう野蛮な事には首突っ込んだら危険じゃ……?

 けどまぁ、そのまま放置するのは良くなさそうだから、絡むくらいは無理もない……よな。うん。

 

「というか、そのデセオ・ウォーズってのも知らないんだった。今度はこっちが質問する番。デセオ・ウォーズって一体どんなものなんだ?」

 

 ふと思い出したかのように、俺はさらにその事について質問してみた。寧ろこれが本題である。これについて理解すれば、大抵の事も理解できるはず。

 そうすると、シャロット達の何人かが今思い出したかのように呆気に取られたような表情となるも、その反応が一番薄かったほむらがすぐさまその表情からクールなものに戻してから口を開く。

 

「デセオ・ウォーズというのは、異世界の正義の戦士(・・・・・・・・・)──仮面ライダー達の力……記録が宿っているレガシーディスクと、己の願いを賭けた闘い……そう呼ばれているそうです」

異世界の(・・・・)正義の戦士(・・・・・)……」

 

 その認識はあながち間違ってない。

 この世界には、何故か仮面ライダーがスーパー戦隊同様、放送されたりそれに似た情報すらも存在していなかった。

 それ故か、本来なら正義の仮面ライダーとして闘ってきたプロトバースやプロトドライブの変身者も、己の欲望のために俺を襲い掛かった。

 つまり、誰も仮面ライダーの事を全く知らないという認識でいて、それに変身できるレガシーディスクも、願いを叶えるための必須アイテムかつ戦略の幅を広げる代物という認識で使われていると思う。

 

「レガシーディスクを持った者はそのディスクの契約者となり、その時点でデセオ・ウォーズへと参加。他のレガシーディスクの所持者と闘い勝利し、その者のディスクを獲得する。そしてたくさん……それどころか全てのディスクを集めた者は、どんな願いでも1つだけ叶える事ができる……それが、デセオ・ウォーズというものらしいです」

「なるほどな……」

 

 やっぱり、ゴジュウジャー要素に仮面ライダー要素を混ぜ合わせたようなもんじゃねェか。

 ゴジュウジャーみたいに、レガシーディスクがテガソードのような神の力が分散したのかどうかは分からない。けど、それ以外は大体ゴジュウジャーみたいなものである事は確か。

 この世界とゴジュウジャー要素の他の相違点と言えば、同じくレガシーディスクを狙っている悪の組織が、現状ナンバーワンバトルみたいな変なバトルを仕掛ける事はない……って事だろうか。

 まぁ仮面ライダーはスーパー戦隊みたいにコメディ要素が高いわけではないから、その点は妥当ではあるんだけどな。

 ……とりあえず、これは聞いてみるか。

 

「じゃあもう1つ質問させてくれ。レガシーディスクって、一体どうやって作られたんだ? 誰がどのディスクと契約するのかとか発見場所とか、そういうのにも何か固有の条件とかってあるのか?」

「えっ。……すみません、そこまでは私達も分からないです。みんな手にした経緯がバラバラですし……」

「あぁ……そっか」

 

 誰もレガシーディスクの細かい事を知らないようだな。どのような感じに契約しているのかとか、ゴジュウジャーのルパンレッドのセンタイリングみたいに転がっているのかとか、そういうのも分からない……と。

 

「レガシーディスクって、一体どのような経緯で生まれたんだろうな? 他にも分からない事だらけだし、本当に不思議だ」

 

 ふと俺がそう呟けば、他の者達はその事を考えていなかったからなのか、ほとんどの者達が目を見開いた。リチャードさんは既に疑問に感じていたからなのか、『ふむ』と呟きながら顎に手を当てていた。

 

「あぁ……そういや考えた事なかったな、レガシーディスクがなんで誕生したのかってのを」

「確かに。私達はそういう事を考えず、ただディスクを狙う怪人と闘ったりしてきたもんね」

「どうしてレガシーディスクと呼ばれる代物が、この世界に出たのか、か……疑問に思うべき事を、何故俺達は考えていなかったんだ……?」

「他にも俺達のディスクを狙ってきていた怪人やライダーもいたし、闘い疲れで考える間もなかったんじゃないか?」

 

 あぁそうか。ゴジュウジャーでいう指輪争奪戦ならぬ、ディスク争奪戦を何度も行ってきたから、何故レガシーディスクがこの世界に誕生したのかとか、そもそもレガシーディスクとは何なのかとか、そういう事は考える余裕はなかったんだな。

 まぁ、無理もないよな。デセオ・ウォーズがどのようなものなのかを聞いてみれば、みんな細かい事を考える余裕は無さそうだったし。

 ディスクをたくさん集めれば──どれだけ集めればいいのか分からないけど、とにかく集めまくればいつか願いを叶えられる事に目が眩んでいる奴はたくさんいる。

 それ故に加えて、同じくレガシーディスクを狙っている悪の組織もいるんだ。それらを同時に相手にしなければならない状況となれば、レガシーディスクが誕生した経緯を考える余裕のある奴は限られている事だろうな……

 アレ? ちょっと待てよ?

 

「というか、お前らみんな自分自身の願いを叶えたい者同士だろ? なのに思ったよりもみんな仲良しだな。いや、そっちの方が俺も嬉しいけどさ」

 

 なんか龍騎やギーツよりもほのぼのとしていそうだったから、俺はそうみんなに問いかけてみた。

 そしたらリチャードさんが『知ったような事を』と言っているかのような感じに笑声を溢してきた。いや、実際の関係とかが知らないから聞いているんだけど。

 

「愚問だな。そりゃあ、ここにいる連中は無益な争奪戦を好まない者ばかりだからな。俺もところ構わず奪取宣言する程の馬鹿ではないのだ。現にこうして、他の参加者達と共にまったりとしている」

「私達だって願いは叶えたいけど、良い人から奪い取るってのが気が引けるからね……悪い事してる人から奪い取るか、闘いたくない人との交渉で得るか……ってな感じでしかディスクを集めてないよ」

 

 あぁ……つまりはこういう事か?

 ここにいる人達はみんな、良い人同士でのディスク争奪戦──ライダーバトルは好まないと。

 とりあえずディスクは、悪事を止めるという名目で悪者から奪い取るか、リタイアしたい者から話し合いをして受け取るかの、どちらかにする……と。

 何これ。みんな龍騎の主人公・城戸 真司に似た思考を持っているとでもいうの? いずれライダー同士の闘いをみんな止めそうな感じじゃん。

 ……並行世界よ、これが願いを賭けたライダー同士の闘いに参加している、多数の参加者達だ。もっとこれくらい平和でいこうよ。

 

「それに……少なくとも、私達はここ周辺でディスク争奪戦中心の闘いをするのは許されないんです」

 

 雪泉先輩がそう言いながら、マスターの方に視線を向けた。それに合わせてか、俺とひとり以外全員もマスターの方を見ていた。

 

「マスターは自分の店やその近くで闘いをする事を激しく嫌っているんです」

「普段は感情を表に出さないけど、怒ると声のトーンが僅かに低くなるから、私達も誤っても怒らせるような事をしたくないんだ……だから店で闘うなんて事はしないようにする、という常連客としての鉄則の掟をつけたりしているの」

 

 そう付け加えるように説明してきた入華先輩の表情は青冷めており、引き攣った笑顔と震えている身体を見るに、どうやら過去にマスター絡みでトラウマを覚えていたようだ。

 怒った時のマスター、一体どんだけ恐ろしかったというんだ……俺も間違っても怒らせないようにしないとな……

 

「ちなみにこの店に強盗や怪人、マスターやこの店の事を詳しく知らないライダーが押しかけてきた時は、無表情のまま必要以上にボコボコにしてきたらしいんだ。僕が初めて来た時にもそういう光景を見たよ」

「いつも表情を表に出さない方が怒ると怖いですわよね……」

 

 な、なんか予想できそうな感じがするな……無表情で襲撃者をボコボコにするイメージが強くて……それもライダーに変身していない姿で。

 普段怒らない、または感情を表に出さない人が怒るとなると、かなり恐ろしいというのが結構想像つくな……

 

「とっとにかく……マスターの店周辺で闘わないようにするってのを、意識する必要があるって事は確かか……分かりました、それを意識しておきますね」

 

 了承した途端、全員がパァッとした明るい表情をしたり、口角を上げながらウンウンと頷いたりと、嬉々とした感情を露わにしてきた。いやなんで?

 

「はい、是非お願いします」

「仮面ライダー初変身から良い情報を聞いたじゃねェか、浩司‼︎」

「これで仮面ライダー変身者としての延命がしやすくなったな」

「浩司君、本当によかったね‼︎」

「いや、そこまで褒めるゥ……?」

 

 ただ了承しただけで褒めまくるとか、お前ら一体マスターに何かしでかしたのか? それともそうした相手に対するマスターを見て何を思ったんだ? うーむ、分からん……

 するとそこに、優一が俺の右肩に手を置きながら付け加えをしてきた。

 

「それともう1つ……マスターは強い。1on1で手合わせしてくれる事になったら、手加減してくれる事を祈れ」

「アレだったら必ず2人以上でやれよー」

「1人だけの時にマスターの相手にできるの、クリスさんだけなんだからね」

「彼は歴戦の猛者と呼べる程に強かった……」

「マスターってどんだけ強いの?」

 

 続けてシャロット、入華先輩、クリストファーさん(クリスさんって名前が出た後に喋ったからこの人がクリスさんだと思う)が釘打ちしてきたため、マスターの強さが想像できず引き気味になってしまった。

 歴戦の猛者と呼ばれる程の強さって何? もしかしてデセオ・ウォーズ初期からずっと参加していた……って事?(デセオ・ウォーズ初期って何だよ)

 

「はっはっは、君相手だとどうなるんだろうね? 拾ったディスクの強さ次第では、おじさんが不利になるかもしれないよ?」

「アラフィフや経験がそうさせようとしないって雰囲気がすごいんですけど……」

「こ、浩司君。そう落ち込まないでください……」

「いや別に落ち込んでいるわけじゃないから。心配してくれてありがとうな、ひとり」

 

 ……どうしよう。もし願いを叶える条件がディスク全てを集める必要があるとなれば、それができるまでの時間が結構かかりそう……

 俺……ウィックスとの約束、ちゃんと果たせるかな……?

 




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