謎の一般通過強者面したい転生者と特異点幼女の勘違い戦線 作:蓋然性生存戦略
同じ人類の脅威特攻宝具で単体A宝具でWキャストリアのバフ付けたバサキャスより孔明コヤンでダメージ出てるのはなんで???
ウルクのキレた斧怖すぎ。
*エセ方言出ます
さて。
アレから時間は早いもので、二か月がたっています。
コヨイ、もといクロマとの生活も合計で三か月になりました。
勿論、親は……。
「ヤヨイ、説明してもらえる?」
「事と場合によっては怒るじゃ済まない」
流石に帰って来ました。
はい。
連絡なしで帰って来たので不意打ち。
一緒に楽しくコヨイと夕飯の支度をしているところをしっかり目撃されまして。
「お父さんとお母さんの職業、何だか知ってる?」
「存じ上げません」
「警察のちょっと言えないとこなんだけど」
「アッ」
産まれてから15年。
ようやく判明する両親の職業が、まさかのクリティカルヒット。
あのあの、えっと、えっと。
「その子、どう見ても先日の麻薬カルテル摘発の時に救出のあとに行方不明になってる子よね?」
「そんな、我が家の可愛い次女の事を忘れたんですか?……ってことになりませんか?」
「なるわけないだろう、バカ娘」
「あだっ!?」
ですよね。
しっかり怒られました。
膝詰めで説教です。
何故かクロマも一緒に正座していますが、ちょっとそっちを気にする余裕はありません。
「で?なんで要救助者を匿っていたのか説明してもらえる?」
「いえ、その。散歩していたら助けてと求められたので、拾いました」
「ふーん……で、クロマ=サイカちゃん。アナタはなんでうちの子に助けを求めたのかしら?」
「……いままでみてきたなかで、いちばんあんしんできるいろだったから」
「そう……ところで。”どこで”それを見たのかしら」
ギクッ。
まずいです。
クロマには私が異能を隠していることを伝えていません。
えっと、クロマ、良い感じに誤魔化してくれるt「おねーちゃんが、ひーろーのすけだちしたときに」終わりました。
「……ヤヨイ。やっぱり、あなた隠してたわね?」
「……」
やっぱり、ということは薄々感づいていたのでしょう。
今の時代異能を持っていない方が村八分ですからね。
仕方がありません、ここはミステリアスに……。
「ふっ……あなた達の愛娘はもういませんよ」
「誤魔化そうとしない。異能調査の結果を誤魔化すのが犯罪だってことは知っているわよね?」
ダメですよねー。
母は強し。
なので開き直ります。
「たかが五歳児に誤魔化される政府が悪いのでは?私はただあのとき、気合を入れて異能を出力しないように意識していただけですし、その程度で誤魔化せてしまう調査方法に問題があると思います」
「このバカ娘がァ!!」
「あだ、あだだだだだだ!?!」
こ、こめかみが!
頭が割れてしまいます!!
「……まあ良いわ。色々と言いたいことはあるけれど。実際問題、私たちの部署でもちょっと話題になっているのよ」
「あだだ……と、言いますと?」
「今の《ガーディアンズ》は信用ならない、ということだ。現場はともかく、上層部に根深い腐敗が進んでる」
「そうですか。まあ私には関係のない話ですが」
「関係ないわけがないでしょう。アレだけ無差別に疑念の種を蒔いておいて」
「ぶっちゃけてしまいますが、私は夜な夜な神出鬼没に現れてヒーローもヴィランも叩きのめして意味深なセリフを吐いてミステリアスに去っていくことができればそれで良いので、治安維持機関の不信感とかどうでも良いんですよね」
「(頭が痛いという表情)」
「(どこで育て方を間違えたかという表情)」
「(これでこそおねーちゃんだという表情)」
ふふ、そんな顔をして褒めちぎっても何も出ませんよ。
そもそも自室の備品に関して何も隠してませんからね。
帰ってこなかったお父様とお母様が悪いのです。
なにはともあれ。
「まあそんなわけでですよ、お父様、お母様」
「何かしら」
「私からすれば警察もヒーローも信用ならないのでお二人も潜在的な敵として認識させていただきますね。つきましては、家出させていただきたいと思います。おいでクロマ」
「ん」
家出しましょう!
ようやっとの反抗期ですよ、喜んでくださいな。
うふふ。
「ちょっとヤヨイ?!」
「……家出して、アテはあるのか」
「あなた?!」
「アテはありますよ。こんなこともあろうかと、振り込まれた生活費は長年チマチマとタンス貯金していまして、生活費にはしばらく困りませんし、拠点は用意してあります。異能の関係で少々ダークな雰囲気ですがね」
「なら良い。いつもの口座のカードも持って行け。今まで通り振り込んでおこう」
「おや、いいのですか?」
「あなた、どういうつもり?」
「ヤヨイの言うとおり、警察も少々信用ならん。だったらヤヨイに任せた方がいい」
「それはそうだけど、ヤヨイはまだ子供なのよ?!」
三ヶ月放ったらかしにしてても親は親なんですね。
いやまあ、愛されてる自覚はありますけども。
ネグレクトではないんですよ、ホントに。
まあそれはそれとして。
「では自室の物をまとめて家出するので、あとはよろしくお願いしますね」
さぁクロマ、おねーちゃんとアセリア旅行ですよ。
遊び倒しましょう!!
非行も思い出です!!
「ヤヨイ」
「なんでしょう」
「無事でいなさい」
「無論ですとも」
「それからクロマちゃん」
「ん?」
「あなたさえ良ければ、全部片付いたらうちの子になりなさい。私は歓迎するわ」
「わかった」
ちょっと待ってくださいお母様。
まずは姉である私を通してかr……あ、はい、すみません。
調子に乗りました。
なので右ストレートを構えるのはやめてください。
フィジカルは雑魚なんです、武闘派のお母様に勝てるわけがないでしょう。
それはさておき。
準備を終えてと。
「では、行ってきます」
私の秘密基地へ、クロマと共に移動しましょう。
「子供の手のかからなさに甘えすぎた罰かしらね」
「かもしれないな。あの子に築かれた壁を越えようとしなかった」
ヤヨイが黒燈家から家出した後。
それを見送った両親、黒燈ツキトと黒燈シスイは、自分たちの今までの甘えを悔いていた。
分かってはいたのだ。
ヤヨイが、どこかで一線を引いていることは。
家を留守にしがちな両親に、文句のひとつも言わず、我儘すら言わずに、品行方正と言っても差し支えない道筋で、育ってきた。
ああ、それは異常だ。
あり得るはずがない。
けれど、多忙を理由に、その事実から目を逸らし続けた。
故に、家出なのだ。
潜在的な敵として、見てしまうから。
信用できる相手としての関係値を、築けていなかったから。
「不甲斐無いことこの上ないけれど……」
「まだまだ挽回できる。しくじらなければな」
「そうね。まあ、しくじったら死ぬ仕事なんだけど」
「そりゃそうだ」
ならば。
帰ってくる場所を守るのが、せめてもの責務である。
二人はそう結論付けた。
であれば、元凶の息の根をさっさと止めるのが仕事だ。
さっそく二人は取り掛かった。
「そういえば、あの子の異能は判明していたんだったか?」
「推察だけあったけど、さっきの会話で確定したわ」
「視認した生物の本質、気質を色として捉える能力、だったか」
「差し詰め《
「ああ、条件を満たせば、共有することが可能だ。そして恐らく、あの子の利用目的はここにあるだろう」
「ただ、あの子を利用したとして、その利用用途があまりにも限定的過ぎるのよね。カルテルを利用してまで違法実験をする理由が分からないわ」
「確かにな。これを利用したとしても、敵対的かそうでないか、見分けることができるくらいか?」
「単体では機能しないのかも?」
「そうなると、相手はこれを利用することで最大の力を発揮する何かを保有していることになるが」
「最悪は想定するべきでしょ。なんにせよ、ヤヨイがあの子を確保している内は時間を稼げるわ。この時間で調査を進めてしまいましょう」
「同感だ」
ただ、二人は気付いていなかった。
いや、気付けるはずもないのだが。
色を起点として干渉する異能が、ヤヨイという、《黒の裁定者》という前例が存在することに。
故に。
ある意味自由を得てしまった二人の組み合わせの方が、目下の問題であることにも、気付けるはずもなかった。
「なるほど。これは便利ですね」
「ん、でもだいじょうぶ?きもちわるくない?」
「まあ、片目だけの共有ですし何とでもなります。制御できなくても眼帯で解決できますし。それはそれでカッコ良くないですか?」
「おねーちゃんがそうおもうなら、そうじゃないかな」
死屍累々。
悪徳ヒーローもヴィランも全て薙ぎ払った、屍(死んではいない)の山の上に立つヤヨイ、もとい《ノクトレス》。
彼女はクロマと共に満足そうに頷いていた。
そしてそこへ、新たな来客が訪れる。
「なんや、まーた暫く見ん間に随分空気が悪なっとるやないの。あん二人が表舞台から消えてからというもの、悪ぅなる一方やなあ」
どこからどう見ても怪しい、糸目の男だった。
「なんや、まーた暫く見ん間に随分空気が悪なっとるやないの。あん二人が表舞台から消えてからというもの、悪ぅなる一方やなあ」
気持ちよく相手をボコボコにしたところ。
意識を全部刈り取った頃に、彼は現れました。
「どちら様でしょうか」
「あ、自己紹介もせずに堪忍な。ウチは
「その割には、この惨状を前に落ち着いているようですが」
「まあお嬢ちゃん、誰彼構わず殴るタチやないやろ。少なくともウチが民間人として振る舞ってる間は殴らんのとちゃう?」
「どうでしょうね」
なんでしょう。
見た目は糸目の怪しい若い成人男性。
けれども、長い年月を経た老獪な圧を感じます。
「ままええわ。ちょっとウチ困っとっててな。旅行に来ただけやのに《ガーディアンズ》に追われとるんよ。一応ウチにも立場ってモンがあってな、まーだ変に害されるわけにはいかんのや。その点、お嬢ちゃんらはアジトかなんかあるやろ。ちぃと貸してくれん?礼は弾むで」
……どこまで見透かしているんでしょうか。
警戒せざるを得ませんが。
クロマ、私は今目を休めているのでお願いします。
「おねーちゃん、このひとは、たぶんだいじょうぶ」
「クロマがそういうのなら」
「ちっこい方のお嬢ちゃんが決定権握っとるんは想定外やなあ」
クロマが良いというのなら従いましょう。
クロマと私の根拠は異なりますが、クロマはもっと根源的な物を見ていますから。
それに、困っているのなら逃せませんし。
「つめたいし、くらいし、どすぐろいいろだけど」
「なんやすごい言われようやな」
「ただしいひと」
「……それ本当に信用できますか?」
多分それ為政者とかが持つ色じゃないですか?
なんでそんなのが追われているんですかね。
「トラストミーってやつやな。こう見えてウチ凄いんよ?」
「まあ良いでしょう。今宵はここまでですし、案内して差し上げます」
「助かるわぁ!」
とりあえず撤退しましょう。
ワープゲートを繋げて、ジンと名乗った男と共に移動しました。
移動した先は……
「まさか自分の影ん中に極小世界作っとるとは思わんかったなー」
夜空という最強のリソースを自分の影に落とし込み、攻性移動要塞拠点として構築したものが《星夜月》です。
私の影の中には、数多の黒から作り出された拠点が聳えており、その周囲には眷属たる黒の魔獣が控えています。
「さて、私も自己紹介をしておきましょう。私は《ノクトレス》。この《星夜月》の主人にして、夜の詠い人。ひとまずは歓迎しましょう」
「わたしは《ルクスレス》。おねーちゃんのいもーと。よろしく」
「想像以上の奇貨やったわ。でもちぃとテクノロジーの影が薄いんとちゃう?」
「拠点として稼働し始めたのは最近でして、まだまだハリボテなのですよ」
「ほなここの拠点充実させてええ?ウチにかかればネットも繋がるで」
「え、ホントですか?」
「ホンマホンマ。今やデスクワークやけど、まだまだ現役腕っこきのエンジニアなんよ、任せとき」
困っているからと手を差し伸べましたが、思ったよりも凄い人が転がり込んできましたね。
……そもそも異空間につながるネット回線を構築できる技術、今のこの星にありましたっけ?
「おねーちゃん(小声」
「なんでしょう(小声」
「たぶんあのひと、にんげんじゃないよ(小声」
「なんか大事になってきましたね(小声」
こんな時こそ微笑を絶やさない。
これが一般通過強者枠の前提です。
・黒燈ツキト
ヤヨイの父親。
両親揃って家を空けがちだが、中学校まではちょくちょく親戚とか祖母にヤヨイを預けてた。
負い目はある。
警察のちょっと言えないところに所属してるエリートエージェント。
とても武闘派。
近距離なら本気のヤヨイ相手でも制圧できる。
今は《ガーディアンズ》上層部を洗ってる。
結構綱渡りしてる人。
・黒燈シスイ
ヤヨイの母親。
両親揃って以下略。
ツキトより武闘派、フィジカルだけで言えば上から6番目くらい。
ツキトとは担当がちょっと違うが重なるところがあるのでちょくちょく合同調査をしてる。
今の《ガーディアンズ》腐ってね?とちょっと言えない部署でなっているので今は色々と準備してる。
けど勝手に移動して足元に這い寄ってくる地雷が爆誕した。
お前らのことだぞ、ヤヨイ、クロマ。
あとついでに裡油ジン。
・裡油ジン
糸目の怪しいエセ関西弁の美形お兄さん。
おそらく人間ではないらしい。
なぜか旅行に来ただけなのに《ガーディアンズ》に追われている謎の人物。
過去にヤヨイのような在野の規格外と会ったことがあるので一か八かの博打に出た。
ここぞという時の博打は絶対に外さない男。
・《貴色の選定者》
厄ネタ。
視認した生物の本質や気質を色として認識することができる能力。
共有も可能。
だけど隠し機能がまだ二つくらいある。
コンボパーツとしても単体性能としてもちょっと良くない。
TCG的にいうといわゆる禁止カード。
なんだけどコイツが霞むレベルのアホが陰に潜んでるからまだ世界は平和。