謎の一般通過強者面したい転生者と特異点幼女の勘違い戦線   作:蓋然性生存戦略

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あけましておめでとうございます。
朝起きてFGOを開いては虚空を見つめる日々です。
終わったんだ、終わっちまったんだ……ちょっと東京駅行ってきます。

ところでゲーティアビームって何!?


4:Q・謎の第三勢力になろうとしている現状に必要な一手は A・このままでも良いかもしれない

「いやぁ、ほんまおおきにな!これで冴えないおっさんでしかないウチも安心して腰落ち着けられるわぁ」

「明らかにこのアルスガルに存在しないテクノロジーが量産されているのですが」

「細いことは気にせんのが長生きのコツやで」

 

全く細かくないと思うのですが。

歴史の授業で習った、とんでもない大戦争だった宇宙人(エイリアン)との戦争の関係者ですよね、多分。

 

「また侵略しに来たんですか?」

「断じて違うとだけ言っておくわ。ホンマに個人的な旅行なんよ。ぎょうさん漫画の新刊出たって言うから買いに来ただけなんやって」

「まさかのオタクの方でしたか」

 

宇宙からも購入者がやって来る。

やはりサブカルは良いものですね。

 

「この喜びを共有できる、まだ生きとる知り合いがこの星におったはずなんやけどなぁ……連絡付けられんし悲しいわ」

「そうですか……」

「まあ、それはともかくやな。しばらく世話なるし、よろしゅう頼むわ」

「よろしくお願いしますね。ところでテクニカルサービスはいつまで受けられますかね」

「なんと!生涯無料や!」

「太っ腹ですね」

「まあそうそう壊れんしな、コレ。アルスガル基準でメンテ無し50年は動くんとちゃう?エイリアンのテクノロジー甘く見たらあかんよ」

「あ、もうエイリアンって言っちゃうんですね」

「だってもう察しはついとるやろ。隠しても意味ないて。それよかお嬢ちゃんらの事情の方が気になるわ」

 

そうですね。

というわけでかくかくしかじか。

 

「なるほどなあ。治安が悪なっとるのは感じとったけど、《ガーディアンズ》がなぁ……」

「お互い追われる身ですね」

「ウチや《ルクスレス》の嬢ちゃんはともかく、《ノクトレス》嬢ちゃんは無関係の一般人なの、なんかの冗談やろか」

「身から出た錆……ではありませんが、やりたいことをやった結果ですね」

「そら仕方あらへんな」

 

それはそれとして。

ジンさんのおかげで、拠点が期せずして充実しました。

この幸運は大切にしましょう。

 

「ま、コレも何かの縁や、ウチの元々の連絡先も渡しておくわ」

「ありがたくもらっておきますね」

「ここに配置した連絡機器で繋がるで」

「至れり尽くせり」

 

繋いだ縁は大切に。

一般通過強者面をする上で大切なことです。

 

「そんで、嬢ちゃんらはどないするんや?引き籠るわけじゃないやろ」

「そうですね。ぶっちゃけた話、敵が誰なのか分かってない状態でクロマを引き取ったので、反撃できなくて困ってるんですよね。流石に逃亡生活は困りますし」

「せやよなあ。っちゅーわけでな、ちょっとオフレコで頼みたいんやけど」

「なんです?」

「国の大本は関わっとらんと思うで」

「その心は」

「ウチが単独でヒーローから逃げ果せるんは難しいんよ。非戦闘員やから見つかったらおしまいや。ということはや」

 

なるほど。

 

「今の《ガーディアンズ》内部に潜む敵と、敵対している勢力がいる。少なくとも、ジンさんを守ろうとしている勢力がいる」

「そういうことや。まあ、ややこい事情があんねんけど、そこは割愛するとして。味方につけるならそっちやな。確か、《異能情報局第零課(イゼロ)》とかいう組織やったかな。接触できれば協定結ぶんも手やと思うで」

「検討してみます。ありがとうございます」

「別にええよ。ウチとしても早うヲタ活に戻りたいからなぁ」

 

イゼロですか。

ニューオートでぶらぶらしてれば会えるでしょうか。

いつもの徘徊に、目標が追加されましたね。

良いことです。

 

「それでは、出かけてきましょうかね」

「思い立ったが吉日って奴かいな」

「さぁ、どうでしょう」

 

凶日かもしれませんからね。

 

 

 


 

 

 

異能情報局第零課(イゼロ)》とは、単なる治安維持組織ではない。

その始まりは、100年前にまで遡る。

今なお伝説として語り継がれている、史上最強のヒーローが現役……ではないが実質現役だった頃。

当時の《ガーディアンズ》が誇る民意、権威は止まるところを知らなかった。

そのことに危機感を覚えた、当時の《ガーディアンズ》のトップが提案して発足したのが、《異能情報局第零課》である。

要するに、《ガーディアンズ》などの勢力に対する、抑止力である。

 

どちらも、今では国家公務員ではあるが、《ガーディアンズ》は元々寄り合い所帯が発展して形を成した組織であるため、馬鹿をやろうと思えばできてしまう程度には、規律が緩い。

この緩さが必要になる未来があるかもしれない。

しかし、そのままでは危険過ぎることも理解していた当時のトップは、折衷案として《イゼロ》を組織し、双方の組織が腐っては意味がないとして、《イゼロ》は絶対的な基準を持つ審査を以て人員をスカウトするシステムを構築した。

 

故に。

 

「《ノクトレス》と思わしき異能反応を確認っす~。場所はニューオート都心部……っつーか《ガーディアンズ》本部向かいの高層ビルの上っすね」

「馬鹿と煙は高い所が好き、なんていう極東の言葉があるけれど、彼女はどちらかしらね」

「恐らくではあるが、裡油ジンを保護してくれている存在だ、少なくともバカではなかろうよ」

「接触するっすか~~?」

「最低限の人員で向かうぞ」

「りょーかいっす。じゃ、オペレートしとくんで、班長達でどうぞ」

「殺すぞ。と、言いたいところだが任せた。俺と三条だけで良い」

 

距離の取り方を理解している。

彼女はヒーローでも無ければヴィランでもない。

かと言ってヴィジランテと呼ぶほどのモノでもない。

言うなれば『鏡』。

善意には善意を、悪意には悪意を返す、真夜中の怪人。

敵意を持たず接触すれば、彼女はそれに応えるだろうという、勝算があった。

 

「接触して何を求めます?」

「クロマ=サイカも保護しているであろうことを考えると、恐らくは《ガーディアンズ》を信用していない上で秩序を求めているはずだ。賭けではあるが、身柄の要求はしない」

「マジで言ってます?」

「あそこを信用していない時点でウチも似たようなもんだろう。敵対行為とみられてもおかしくはない。だったら預けてた方がマシだ。長距離移動が可能、かつ現代社会で完璧に潜伏して見せる手腕があるのなら、託すのも手だ」

「課長がなんていうか分かったもんじゃないですよ!?黒燈夫妻が《ノクトレス》からは完全に手を引くって言ったもんだから手が足りないってお冠でしたからね!?」

「今の奴らの手に渡るよりはマシだろ。多分」

「班長、我々の仕事で『多分』は許されませんよ?」

「問題ない、俺の異能がそう言ってる」

「無駄に良い声で言わんといてください」

「まあ冗談はさておいてだ。出方次第と言わざるを得ない。だからこそ三条を連れてくわけだが」

「班長と三条さん連れてくとか、最悪の事態を力尽くで乗り切る気満々じゃないですか」

「シスイがいれば楽だったんだがな……」

「ないものねだりですから諦めてください」

 

とは言え。

今までの記録から示された戦闘力は怖いのであった。

 

 

 

『そこで止まっていただけますか?』

 

 

 

それから少しして。

班長と呼ばれた男と三条と呼ばれた男が、《ノクトレス》の反応を示す場所に向かうと、音が響いて聞こえて来た。

同時に、見られている気配がする。

まるで、上から見下ろされているかのような。

 

高層ビルの縁、そこに腰掛ける《ノクトレス》は、二人からは近いようで遠い。

だというのに、大声で話している様子もなければ、二人を見ている素振りもない。

 

この奇妙な感覚に、ゾワリと悪寒がした。

思わず、言葉通りすぐに足を止めてしまうほどに。

 

『申し訳ありませんが、貴方がたが何者か、私にはまだ判別がつきません。ですので、この距離で対応することを、まず謝罪させていただきます』

 

声は、若い。

あるいは、まだ成人していないかもしれない、少女のような声。

班長と呼ばれた男は気を取り直し、会話に応じる。

 

「こちらに敵対する意思はない。が、警戒も頷ける。謝罪は不要だ」

『嘘はないようですね』

 

この一言で、《ノクトレス》はクロマ=サイカから異能を借り受けていることがほぼ確定した。

少なくとも、借り受けるに足る何かしらの関係を築けていることは明白だった。

同時に、選択肢を間違えずに済んだことに内心安堵した。

 

「それから、クロマ=サイカ、及び裡油ジンの身柄の要求もしない。そちらで保護してもらった方が安全だと判断したためだ」

『これも嘘ではない、と。ふむ。予想外に都合がいい方向へ転がり込みますね。《異能情報局第零課》の方とお見受けしますが、私のような小娘に託すと?それはそれで信用なりませんが……』

「現在、《ガーディアンズ》上層部で不審な動きがあるのはこちらも承知しているところだ。実を言えば『反撃行為』しかしていない貴方よりも、明確に違反行為をしている可能性が高い彼方に注力したいというのが本音だ」

『左様ですか。そういうことにしておきましょう。お互い、それまでは、協力とまでは行かずとも不干渉ということでよろしいでしょうか』

「ああ、それでいい。可能であれば協力したいが」

『私としてもそれで構いません。たかだか私一人では限界がありますので』

 

ひとまず、話はまとまった。

この、底が見えない少女の怒りを買うこともなく。

 

『さて、私はこれでお暇させていただきます。用件があればまた分かりやすく出てきますので、出向いていただければ幸いです』

「ああ、分かった」

 

《ノクトレス》は、そう言って消えて行った。

同時に、見られている感覚も消え、無意識に作用していた圧力も消え去った。

 

「……アレはヤバいですね、班長」

「俺達だけで勝てるか分からんぞ、アレは。油断していれば捕縛が可能かもしれないとは思っていたが……」

「臨戦態勢だと隙がありませんね。もしまかり間違って襲い掛かっていたら食われていたのは我々ですよ」

 

二人は彼女が去った後、正直な感想を残した。

《ノクトレス》自体はそこまでではない。

正確に言えば、身体能力は並以下だ。

それは事前情報と変わらない。

だが、だがしかしだ。

異能の使い方が、ずば抜けているという言葉ですら足りなかった。

最早、異能が人の形をしていると言っても過言ではなかった。

 

「恐ろしいな。あれほどの若さで、あれほどの練度を誇るとは」

「一体何があれば、ああなるんでしょうか」

 

とはいえ、彼らは勘違いしている。

別に悲惨な過去などない。

ただひたすらに、自分の夢を叶えるための研鑽を、過剰なまでに積んだだけの話である。

転生者故に『常識は知っているがそれはそれとして』と投げ捨てることができる理性があっただけの話である。

確かに根っこは善だが、属性としては『混沌・善』のような存在である。

その勘違いが、良い感じに物事を運んでいるので問題ないが、いつかこの勘違いが正された時、果たして《ノクトレス》こと黒燈ヤヨイは無事で済むのか。

それは、神のみぞ知る……案外、知らないというかもしれない。

 

閑話休題。

 

「そういえばなんですが」

「なんだ」

「《レプリカンスペィド》が戻ってくるそうで」

「……マズいな、オロスコでの活動は長引くはずじゃなかったのか」

「どうやら強引に終わらせたようです。《ノクトレス》にさっそく協力を仰ぎますか?彼女が戻ってくるとなると戦力としてはかなりマズいですよ」

「現代最強の名は伊達じゃないからな、奴は……それに、奴の素性を知れば知るほど悲しくなってくる」

「色々と、ですが」

 

事態は転がっていく。

行く先も分からぬまま。




・《異能情報局第零課》
通称イゼロ。
ヤヨイのパッパとマッマが所属している場所だったりする。
警察の部署だが直属の上司は国防長官、その上にプレジデントがいる。
秘密組織みたいな立ち位置なので実はあまり知られてないというか、ちょっと言えない部署なので公的には存在しない。

ヒーロー組織がちゃんとヒーローしてるうちは穀潰しな部署……というわけでもない。
ダーティワークもできる正義の味方だけで構築されているので掃除屋としての一面も持っている。
なのでパパンもママンもダークヒーローってワケ……。

人員の選出基準はシビ〇ラみたいなミラクルマシンオーパーツが存在するのでそれによって選出されている。
構造は今も分かってない、何も分からない、再現性がない。
実はヤヨイも候補に挙がってたりすることはパパンもママンも知らないし、ミラクルマシンオーパーツくんしか知らないし、面白そうだから神様代理が情報を差し止めてる。



・裡油ジン
宇宙人をもじっただけの偽名を使うエイリアンさん。
100年以上前に起きた大戦争においてエイリアン側の戦争反対派だった穏健派の要人。
というか今のエイリアン文明のトップオブトップ。
現役エンジニアにしてヲタクにしてエイリアンプレジデントな属性てんこ盛りな自称おじさん。
アルスガル人換算すると40歳くらいの政治家にしてはかなり若手な方。
色々複雑な事情があるんだけど、結論から言うと『自分がアルスガル人に傷付けられるとエイリアン全体のアルスガル侵攻が解禁されるので過激派がワンチャン復活する』ので傷付けられるわけにはいかない、というのは本当だけど、その理由が『自分がめんどくさいから』というものだったりする。
過激派のせいでエイリアン文明が滅びかけたので絶対に止めるのは止めるんだけどめんどくせえなって思ってる。
あと中立派は〇ねって思ってる。
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